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【2026年度】熊本市の外壁塗装に使える補助金
塗装だけでは出ませんただし耐震は限度額175万円。空き家を買って直すなら最大60万円
- 対象が広い
- 平成12年(2000年)5月31日以前に着工した戸建木造住宅まで対象。熊本地震の経験が反映されています
- 金額
- 旧耐震・高齢者等は10分の9以内・上限157.5万円/新耐震〜平成12年5月は60分の53以内・上限132.5万円(対象経費の上限は175万円/150万円)
- 予算調整
- 2026年8月20日「復興予算の確保等の兼ね合いから急遽予算調整が必要となりました」=相談は一旦預かり
- 空き家なら
- 空き家のリフォーム補助=2分の1・最大60万円。対象外リストに塗装は入っていません
- 塀
- ブロック塀の撤去は3分の2・最大20万円。ただし10件程度の先着
熊本市で「リフォーム補助金」を探してこのページに来た方へ。——外壁塗装そのものに出る補助は、熊本市にはありません。ただし熊本市の耐震補助には、ほかの市にない特徴が3つあります。——①対象が平成12年5月31日以前まで広い(多くの市は昭和56年5月31日以前)。②受け取る額の上限が157.5万円と大きい。③補助率が「60分の53」という、ほかで見ない分数です(旧耐震・高齢者等なら10分の9)。そして2026年8月20日、復興予算との兼ね合いで受付に調整が入りました。
補助が出ても出なくても、次に気になるのは総額です。——30坪だといくらか/熊本県の外壁塗装 悪質業者リスト
このページの内容全15項目
- 先に結論——塗装には出ないが、耐震の枠が大きい
- 2026年8月20日、予算調整が入りました
- 対象が「平成12年5月31日以前」まで広い理由
- 補助率は2つあります——10分の9と、60分の53
- 空き家を買って直すなら最大60万円
- 市が施工実績のある会社の一覧を出しています
- 耐震診断士は3つの団体のいずれかに所属しています
- ブロック塀は3分の2・最大20万円。ただし10件程度
- 塀の条件が細かい——「220センチメートル」と「5度」
- 塗装・断熱——出ないものを先に
- 動く順番を、月で区切ると
- 対象外だった方へ——熊本の家で見るところ
- 国の補助金なら使えますか
- よくある質問
- 参考にした情報
- 熊本市「戸建木造住宅の耐震改修等事業 <改修 一括>メニューに関する案内」(<2026年8月20日>の予算調整の告知/期間 2026年4月22日から原則10月30日まで/件数 当面は40~50件を予定。2026年9月11日確認)/同「空き家のリフォーム補助」(更新日2026年8月26日/「空き家取得後リフォーム型」「リフォーム済空き家購入型」の2タイプ/取得者等=「交付申請日前の12ヶ月以内に売買により取得した方」ほか/「リフォーム工事契約や建物売買契約を締結した後では、申請できません」/残り10戸程度(2026年7月21日時点)。2026年9月11日確認)
先に結論——塗装には出ないが、耐震の枠が大きい
熊本市の戸建住宅向けの補助は、3つに整理できます。——戸建木造住宅の耐震改修等事業、空き家のリフォーム補助、ブロック塀等撤去補助。外壁塗装そのものを対象にするメニューはありません。
①外壁塗装そのものへの補助はありません
②耐震の対象が「平成12年5月31日以前」まで広い——多くの市は昭和56年5月31日以前
③旧耐震・高齢者等は10分の9以内・上限157.5万円/新耐震〜平成12年5月は60分の53以内・上限132.5万円
④空き家を買って直すなら最大60万円(対象外リストに塗装は無い)
⑤2026年8月20日、復興予算との兼ね合いで予算調整が入りました
| 制度 | 内容 | 塗装は |
|---|---|---|
| 戸建木造住宅 耐震改修等事業 | 10分の9以内・157.5万円/60分の53以内・132.5万円 | 耐震の工事費のみ |
| ⤷建替え設計工事一括メニュー | 同一敷地での建替えで耐震化を図る | 建て替えの話 |
| ⤷耐震シェルター工事 | 要綱 別表第5 | — |
| 耐震診断士派遣事業 | 市に登録された耐震診断士が調査・評価 | — |
| 空き家のリフォーム補助 | 2分の1・最大60万円(居住誘導区域内・子育て/若者夫婦) | 対象外リストに無い |
| ブロック塀等撤去補助 | 3分の2・最大20万円(10件程度) | 塀の話(撤去のみ) |
| マンション耐震化支援事業 | マンションの耐震化 | — |
2026年8月20日、予算調整が入りました
耐震改修等事業のページに、日付入りの告知が出ています。
「<2026年8月20日>
・復興予算の確保等の兼ね合いから急遽予算調整が必要となりましたので、今後の相談案件等については一旦預かり等の対応をさせていただく予定です。
(すでに申請相談を頂いている案件については、別途ご連絡を差し上げます。)」
「復興予算」という言葉が出てくるのは、熊本市だからです。——平成28年(2016年)の熊本地震で、市内は大きな被害を受けました。その復旧・復興にかかる予算と、耐震化の補助の予算が、同じ財布の中にある。だから年度の途中で調整が必要になるということです。
「一旦預かり」という書き方に注目してください。——「受付終了」ではありません。相談は受けるが、すぐには進められないという状態です。
だから、まず電話です。——住宅政策課<建築支援班>096-328-2449。市も「最新の状況等については、住宅政策課<建築支援班>096-328-2449へ問い合わせください」と書いています。2026年9月11日に市のページを開き直した時点でも、この8月20日の告知が最新でした。ホームページの情報だけで判断できる状態ではありません。
もともとの申請期間と件数は、こうでした。——「期間 2026年4月22日から原則10月30日まで ※郵送:消印有効」「件数 当面は40~50件を予定(受付ペース等を勘案しながら調整します)」。「当面は」「調整します」という書き方が、最初から柔軟な運用を前提にしていることを示しています。
耐震の話が止まっているあいだにできることもあります。——外壁の見積もりです。耐震改修をするなら外壁を開けることになるので、「塗るか、待つか」の判断には、いまの外壁があと何年もつかという情報が要ります(見積もりの取り方)。診断と見積もりは、どちらも無料で受けられます。
対象が「平成12年5月31日以前」まで広い理由
市のページの冒頭に、こう書かれています。
「■熊本市では、平成12年5月31日以前に着工した戸建木造住宅の耐震化に関する補助制度を設けています■」
これは、全国的に見ると広いほうです。——当サイトが調べた市の多くは「昭和56年5月31日以前」で線を引いています。宝塚市も伊丹市も水戸市も、そこが基準です。
なぜ熊本市は19年ぶん広いのか。——熊本地震で、新耐震基準の家にも被害が出たからです。
昭和56年6月に「新耐震基準」が始まり、平成12年6月に「接合部の規定の明確化」が入りました。そのあいだの19年に建った家は、新耐震ではあるが、柱と梁のつなぎ方の決まりが今より緩かった世代です。熊本地震では、この世代の家にも倒壊が見られました。
だから「昭和56年6月以降だから安心」ではありません。——平成12年5月までに建った家は、一度診てもらう価値があります(塗り替えを待てる限界)。
ただし、県費の枠には別の線があります。——市の確認書類には「2000年(平成12年)6月1日以降の新築着工ではない」「2000年(平成12年)6月1日以降に増築された部分は含まない」というチェック欄があり、「一つでも該当しない住宅の場合はここで終了 →市交付要綱:別表第1の適用を検討」とされています。県のお金が使えない場合は、市の枠で検討するという二段構えです。
補助率は2つあります——10分の9と、60分の53
ここは2段になっています。——まず「補助対象経費」に上限があり、そこに区分ごとに違う補助率を掛けて、受け取る額が決まります。175万円がそのままもらえるわけではありません。
| 区分 | 条件 | 補助対象経費の上限 | 補助率 | 受け取る額の上限 |
|---|---|---|---|---|
| (A) | 昭和56年5月31日以前に新築着工/または高齢者等が居住(65歳以上・非課税世帯・障がいのある方等) | 175万円 | 10分の9以内 | 157.5万円 |
| (B) | 昭和56年6月1日から平成12年5月31日までに新築着工 | 150万円 | 60分の53以内 | 132.5万円 |
市の手引きの書き方をそのまま引きます。——「(A)昭和56年5月31日以前に新築着工、または高齢者等が居住 耐震改修工事費の10分の9以内 → 上限157.5万円」「(B)昭和56年6月1日から平成12年5月31日までに新築着工 耐震改修工事費の60分の53以内 → 上限132.5万円」(いずれも千円未満は切捨て)。交付要綱の側では「前項1の場合は10分の9以内、前項2の場合は60分の53以内」と書かれています。
非課税世帯の条件には、注記が付いています。——「非課税世帯 …『世帯全員』が非課税である必要があります」。そして「市県民税額の欄が0円の市県民税(所得・課税)証明書を添付」と、証明のしかたまで指定されています。
(B)の計算例が、市の記入例に載っています。
「1,500,000 ×53/60 =1,325,000 円」
そして「(注2)補助対象経費は、5千円の倍数となるよう端数を切り捨てた額とすること。」
60分の53という分数は、ほかの市区では見当たりません(当サイトの市区ページ・2026年9月12日時点)。——およそ88.3%。「5分の4(80%)」や「3分の2(66.7%)」を採る市が多いなかで、それより高い水準です。そして(A)はさらに高い10分の9=90%。国と県と市の負担割合を積み上げた結果、こういう分数になったと読むのが自然でしょう。
この制度には、もう1つ入口があります。——手引きの前のページに載っている「改修設計工事一括」(通常)は、耐震改修工事費の5分の4以内・上限115万円。市は令和7〜8年度は上の「改修設計工事一括<緊急促進>」を優先としていますが、<緊急促進>は貸家の場合は対象外で、貸家は通常のほう(5分の4・115万円)を使います。どちらに当たるかで受け取る額が40万円以上変わるので、住宅政策課で確かめてください。
外壁塗装と同時にやる場合。
耐震改修と外壁塗装を同時にやるなら、足場は1回で済みます。ただし補助が出るのは耐震の工事費だけで、塗装分は自己負担です。見積書は耐震の行と塗装の行を分けてもらってください(足場代の内訳/見積書のチェック項目)。
耐震改修をすると、税でも戻る場合があります。——市は所得税の特別控除と固定資産税の減額措置を案内していて、「優遇措置を受けるためには『住宅耐震改修証明書』が必要です」としています。ただし「熊本市(当課)が証明書を発行できるのは、熊本市の【戸建木造住宅 耐震改修等事業】を活用して耐震改修を実施したものに限ります」——補助を使わずに自費で改修すると、市の証明書は出ません(外壁塗装と固定資産税)。
空き家を買って直すなら最大60万円
熊本市には、空き家のリフォームに出る補助があります。——塗装が対象外リストに入っていないので、外壁の塗り替えも含められる可能性があります。
| 空き家の所在地 | 子育て世帯・若者夫婦世帯 | その他世帯 |
|---|---|---|
| 居住誘導区域内 | 60万円 | 40万円 |
| 居住誘導区域外 | 30万円 | 20万円 |
補助額は「補助対象工事に係る費用(税抜)の2分の1」で、上の表が限度額です。子育て世帯は「18歳未満の子ども、又は妊娠中の者がいる世帯」、若者夫婦世帯は「一方が39歳以下である夫婦を含む世帯」と定義されています。
対象外の工事は5つです。
「(1)家具、冷暖房器具及び照明器具その他容易に取り外しができるものの設置工事」
「(2)外構、植栽(植樹、剪定など)及び居住の用に供さない別棟の建築物(車庫、物置、倉庫など)に関する工事」
「(3)下水道接続及び浄化槽設置並びに雨水浸透ます及び雨水タンクの設置に係る工事」
「(4)太陽光発電システム及びペレットストーブ等の設備の設置に係る工事」
「(5)リフォーム工事に伴わないハウスクリーニング、排水管清掃、シロアリ駆除等の作業」
この5つに「外壁塗装」は入っていません。——けれども「対象です」と書かれているわけでもありません。空家対策課(096-328-2514)に「外壁の塗り替えは補助対象工事に入りますか」と確認してください。
聞くときのコツは、外構と分けて聞くことです。——塀や門は対象外とはっきり書かれているので、「建物本体の外壁です」と伝えると話が早くなります。
条件は、住み続けることです。——「補助対象住宅へ完了実績報告書提出後に2年以上継続して居住することを約束される個人の方」。そして「熊本市内の個人事業者、又は熊本市内に本店もしくは支店、営業所等を有する法人事業者が請け負ったリフォーム工事」——支店・営業所でもよいので、水戸市(本店のみ)より緩やかです。
順番に、決定的な注意があります。——「リフォーム工事契約や建物売買契約を締結した後では、申請できませんのでご注意ください」。
この一文は、申請のタイプで読み方が変わります。市の補助には「空き家取得後リフォーム型」と「リフォーム済空き家購入型」の2つがあります。空き家を買ってから自分で直す取得後リフォーム型は、「交付申請日前の12ヶ月以内に売買により取得した方」も対象で、条件は「これから補助対象工事の請負契約を締結しようとする方」——つまりリフォームの契約の前に申請することです。買取再販の会社が直した家を買うリフォーム済空き家購入型は、「建物売買契約をこれから締結しようとする方」なので、売買契約の前に申請します。外壁の塗り替えを自分で頼むなら前者なので、家を買ったあとでも、塗装の契約の前なら間に合います。中古を買って直すつもりなら、物件を探している段階で市に相談しておくと確実です(中古住宅の塗り替え)。
枠も公開されています。——「残り10戸程度 ※2026年7月21日時点」。受付は令和8年4月13日から12月28日、完了期限は令和9年2月26日です。
市が施工実績のある会社の一覧を出しています
熊本市は、業者を探す手がかりを用意しています。
「熊本市の『戸建木造住宅 耐震改修等事業』を活用して実施された耐震改修等の工事に関する施工等の実績がある建設会社や工務店を参考までに掲載します →2026年3月までの実績一覧(PDF)」
「(一覧表に記載した事業者を推奨したり保証するものではありません)」
但し書きが付いているとおり、市のお墨付きではありません。——けれども「補助制度を使った工事を実際にやったことがある」ことは確かめられます。熊本市の耐震補助は書類が多く、耐震診断士との連携も要るので、手続きに慣れているかどうかで進み方が変わります(業者の資格と許可)。
申請の手間そのものを、外に出すこともできます。——市はこう書いています。「※作成や準備が困難な書類は、耐震診断士へ作成を依頼してください」「※委任状を添付することで、書類作成や提出等を耐震診断士に委任することができます」。
耐震診断士が窓口を代行できるということです。「書類が難しそうだから諦める」必要はありません。
提出方法は、原則郵送です。——「住宅政策課へ申込書等を原則郵送でご提出ください(持参による提出を御希望の場合は、開庁日の9時~17時までに来庁をお願いします)」「※電子メール・電話・ファクスでは受付できません」。
耐震診断士は3つの団体のいずれかに所属しています
熊本市の耐震診断は「派遣事業」の形です。——市の説明は「熊本市に登録された専門家である『耐震診断士』がご自宅等に伺い、目視や図面等を手掛かりとして現地の状況を調査し、構造計算等を実施のうえ耐震性を評価します」。
「『熊本市 戸建木造住宅 耐震診断士』は、指定派遣機関(建築士法や建設業法による法定団体)のいずれかに所属しています」
(公社)建築士会【S】/(一社)建築士事務所協会【J】/(一社)建築協会【K】
3つの団体に記号が振られています。——名簿を見るときに、どの団体の所属かが分かる作りです。「目視や図面等を手掛かりとして」「構造計算等を実施のうえ」とあるので、簡易な目視だけで終わる診断ではありません(現地調査で見られるところ)。
診断の日は、外壁を見てもらう機会でもあります。——耐震診断士は工事を請け負う立場ではない建築士です。「この外壁のひび割れは構造に関係ありますか」と聞ける相手は、そう多くありません(外壁のひび割れの見方)。
塗装業者が「このひび割れは危険です」と言ってきたときの、答え合わせにもなります。
ブロック塀は3分の2・最大20万円。ただし10件程度
計算式は2つを比べる形です。
「1敷地あたりの補助金額は、(1)、(2)のいずれか低い額で最大20万円となります。(千円未満の端数は切り捨てた額とします。)
(1) ブロック塀等撤去工事の見積金額 × 3分の2 ※消費税等は除きます。
(2) ブロック塀等を撤去する面積に1万5千円/平方メートルをかけた額 × 3分の2」
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 募集件数 | 10件程度(先着順) |
| 受付期間 | 令和8年4月1日〜12月28日 |
| 期限 | 「この補助制度は令和8年度までの予定です」 |
| 対象経費 | 撤去工事の費用+撤去するブロック塀等の処分に要する費用 |
| ×対象外 | フェンスや鉄製の門扉、樹木等の撤去費用 |
「令和8年度までの予定です」と市が書いています。——来年度は無いかもしれないということです。塀が傾いている自覚があるなら、今年度中に相談してください。
処分費が対象に入っているのは、良心的な設計です。——ブロック塀のガラは産業廃棄物で、処分費だけで数万円になることがあります。ただし市は「撤去後の廃棄物を適切に処分しなかった場合は、廃棄物処分費は補助対象外となります」と釘を刺しています(産廃処分費と石綿の扱い)。
塀の条件が細かい——「220センチメートル」と「5度」
熊本市のブロック塀補助は、対象の切り方が細かいです。
「(ア) 当該ブロック塀等自体の高さが60センチメートル以上のもの」
「(イ) 市長(建築指導課)が実施するブロック塀等に関する調査において、次のいずれかに該当すると認められたもの
(1) 当該ブロック塀等が面する避難路等からの高さが220センチメートル以上のもの
(2) 当該ブロック塀等が5度以上傾いており、面する避難路からの高さが80センチメートル以上のもの
(3) 劣化が著しく緊急性が高いと市長が認めたもの
(4) (1)から(3)に連続するもの」
「塀自体の高さ60センチメートル以上」と「避難路等からの高さ220センチメートル以上」は別の話です。——擁壁や土留めの上に塀が載っている場合、道路面から測ると高くなる。その合計で220センチメートルという線を引いています。塀そのものは低くても、対象になり得るということです。
「5度以上傾いており」という基準も具体的です。——5度は、2メートルの高さで先端が約17センチメートルずれる傾きです。見た目でも分かる程度ですが、判定するのは市の調査——「市長(建築指導課)が実施するブロック塀等に関する調査において」と書かれています。
自己判断で「うちは対象外だ」と決めないでください。——まず建築指導課に見てもらうのが順番です。
一部だけ残す場合の条件も、数字で決まっています。——「(1) 当該ブロック塀等が面する避難路等からの高さが220センチメートル以上の部分は、避難路等からの高さを80センチメートル以下とすること。」「(2) 当該ブロック塀等が5度以上傾いている場合は、水平方向は傾きが3度未満となる位置まで撤去し、避難路等からの高さを80センチメートル以下とすること。」「(3) 土留めとなっている場合は、その部分の高さを60センチメートル以下とすること。」
そして、残した塀の上には何も乗せられません。——「※残存させたブロック塀等の上にフェンス等を設置することはできません。」目隠しを残したい方は、全部撤去して独立したフェンスを立てることになります(ブロック塀の塗装と撤去)。
塗装・断熱——出ないものを先に
①外壁塗装そのものへの補助はありません。——熊本市の住宅補助は耐震化・空き家・ブロック塀に整理されていて、経年劣化の塗り替えを対象にするメニューは用意されていません。
②断熱改修の補助も、戸建向けには見当たりませんでした。——市が案内しているのは「耐震・熱損失防止(省エネ)・バリアフリー改修」に対する固定資産税の減額措置で、これは補助金ではなく税の話です。
税の減額措置は、補助金と別に使えます。——市の案内は「昭和57年1月1日以前から所在する住宅について、令和13年(2031年)3月31日までに、次の要件をいずれも満たす耐震改修工事を行った場合、一戸…」という書き出しです。工事をした翌年度の固定資産税が減る仕組みで、補助金をもらったうえで税も減らせることがあります(外壁塗装と固定資産税)。
火災保険のほうが使える場合もあります。——台風で瓦が飛んだ、飛来物で外壁が割れたといった自然災害による損傷は、補助金ではなく火災保険の対象です。熊本は台風の通り道なので、心当たりがあれば加入している保険の内容を確認してください(火災保険で直せる範囲)。
ただし「保険で無料になります」という営業には注意してください。経年劣化は保険の対象外です(業者の見分け方)。
動く順番を、月で区切ると
| 時期 | やること |
|---|---|
| まず電話 | 住宅政策課 建築支援班 096-328-2449。予算調整の状況を聞く |
| 同時に | 建築確認の時期を確かめる(平成12年5月31日以前か) |
| 診断がまだなら | 耐震診断士派遣事業を申し込む |
| 診断結果が出たら | 限度額が175万円か150万円かが決まる |
| 業者を探すとき | 市が公開している実績一覧を参考にする |
| 書類が難しいとき | 委任状で耐震診断士に委任できます |
| 提出 | 原則郵送(消印有効)。電子メール・電話・ファクスは不可 |
| 10月30日 | 耐震改修等事業の申請期限(原則) |
| 12月28日 | ブロック塀撤去・空き家リフォームの受付期限 |
| 令和9年2月26日 | 空き家リフォームの完了期限 |
熊本で塗装工事を組むときの、季節の話をしておきます。——梅雨(6〜7月)と台風(8〜9月)を避けると、動ける時期は限られます。春(4〜5月)と秋(10〜11月)に予約が集中するのはそのためです。
そして冬でも、熊本は塗れる日が多い地域です。——塗料はメーカーの仕様書で「気温5度未満・湿度85%以上では塗らない」のが原則ですが、熊本の平野部は真冬でも日中5度を上回る日が多い。12月〜2月は業者が空いていることが多いので、金額の交渉もしやすくなります(工事時期の考え方)。
申請と工事の段取りが決まったら、次に出てくるのは「工事が始まってからのこと」です。——ご近所への挨拶はどこまで/臭いはいつまで続くか/洗濯物・窓・車・ペット/足場があるあいだの戸締まり。
対象外だった方へ——熊本の家で見るところ
平成12年6月以降の家で、空き家でもない。——その場合、熊本市から塗装に出るお金はありません。
| 見積書で見るところ | なぜ |
|---|---|
| 下地補修の数量 | 熊本地震のあと、ひび割れが残っている家があります。「一式」でなく数量で(外壁のひび割れの見方) |
| 塗料の製品名 | グレード名だけでは単価を検算できません(平米単価表) |
| 数量(平方メートル) | 外壁・屋根・足場それぞれに数量が入っているか(面積の出し方) |
| シーリングの打ち替えか増し打ちか | 地震で目地が動いている場合、増し打ちでは足りません(シーリングの寿命) |
熊本地震から10年が経ちました。——当時「一部損壊」で済ませた家が、そろそろ塗り替えの時期に入っています。
気をつけたいのは、地震のひび割れと経年のひび割れが混ざっていることです。——地震で入ったひび割れは、幅が広く、斜めに走っていることが多い。塗るだけでは埋まらず、Uカット(溝を切ってから充填する補修)が要る場合があります。見積書に「ひび割れ補修 一式」としか書かれていないときは、幅と本数を聞いてください。
屋根も同じです。——地震で瓦がずれたまま、ブルーシートを外しただけの家もあります。塗装の足場があるうちにしか確かめられない場所なので、屋根の状態も見てもらってください(瓦屋根の塗装/屋根塗装の費用)。
最後に、業者選びの話を1つ。——熊本は、地震のあとに市外・県外から業者が入ってきた土地です。いま残っている会社と、当時だけいた会社があります。工事のあとで不具合が出たときに、まだそこにいるかどうか——これは金額表に出てこない条件です(どこに頼めばいいか/保証は誰が出すのか)。市内で2〜3社を同じ条件で並べてください。
国の補助金なら使えますか
市に使える制度が無いと分かると、次に出てくるのがこの質問です。先に答えを書きます。外壁塗装そのものに出る国の補助金は、ありません。
よく名前が挙がるみらいエコ住宅2026事業も、対象は窓などの開口部の断熱改修、躯体の断熱改修、給湯器といった設備です。塗り替えは対象工事に入っていません。
まぎらわしいのが「躯体の断熱改修」です。これは壁・天井・床に断熱材を入れる工事のことで、断熱塗料や遮熱塗料を塗ることではありません。「外壁が対象」という説明だけを見て、塗り替えも入ると思ってしまう方がいます。
窓の断熱や給湯器の交換を同時にやるなら、その部分は対象になり得ます。ただし申請には「住宅省エネ支援事業者」に登録した業者が工事を請け負う必要があり、予算の上限に達した時点で受付が終わります。くわしくは国の制度と外壁塗装の関係にまとめました。
よくある質問
熊本市で外壁塗装に助成金は出ますか?
塗装そのものに出る補助はありません。熊本市の戸建住宅向けの補助は、戸建木造住宅の耐震改修等事業、空き家のリフォーム補助、ブロック塀等撤去補助の3つが柱です。
耐震補助の対象になる家は?
平成12年(2000年)5月31日以前に着工した戸建木造住宅です。市は「熊本市では、平成12年5月31日以前に着工した戸建木造住宅の耐震化に関する補助制度を設けています」としています。昭和56年5月31日以前に限る市が多いなかで、対象が広い設計です。
いくら出ますか?
補助対象経費の限度額が2つあります。1981年(昭和56年)5月31日以前に新築着工した住宅、または申請者が高齢者(65歳以上)・非課税世帯・障がいのある方等に該当する場合は175万円。1981年6月1日から2000年5月31日までに新築着工した住宅は150万円です。
補助率はいくつですか?
区分で2つに分かれます。市の手引きは「(A)…耐震改修工事費の10分の9以内 → 上限157.5万円」「(B)…耐震改修工事費の60分の53以内 → 上限132.5万円」としています。(B)の記入例は「1,500,000 × 53/60 = 1,325,000円」。なお補助対象経費は「5千円の倍数となるよう端数を切り捨てた額」とされています。
今は申し込めますか?
2026年8月20日時点で調整が入っています。市は「復興予算の確保等の兼ね合いから急遽予算調整が必要となりましたので、今後の相談案件等については一旦預かり等の対応をさせていただく予定です。(すでに申請相談を頂いている案件については、別途ご連絡を差し上げます。)」と告知しています。住宅政策課(096-328-2449)に確認してください。2026年9月11日に確認した時点でも、これが最新の告知です。
申請期間と件数は?
2026年4月22日から原則10月30日まで(郵送は消印有効)。件数は「当面は40~50件を予定(受付ペース等を勘案しながら調整します)」とされています。
申請はどうやってするのですか?
住宅政策課へ原則郵送です。市は「電子メール・電話・ファクスでは受付できません」としています。また「委任状を添付することで、書類作成や提出等を耐震診断士に委任することができます」ともしています。
空き家を買って直す場合は?
空き家のリフォーム補助が使えます。補助対象工事に係る費用(税抜)の2分の1で、居住誘導区域内なら子育て世帯・若者夫婦世帯が60万円、その他世帯が40万円。区域外はそれぞれ30万円・20万円です。
空き家補助で外壁塗装は対象ですか?
対象外リストに塗装は入っていません。対象外とされているのは「家具、冷暖房器具及び照明器具その他容易に取り外しができるものの設置工事」「外構、植栽(植樹、剪定など)及び居住の用に供さない別棟の建築物(車庫、物置、倉庫など)に関する工事」など5項目です。ただし明記されているわけではないので、空家対策課(096-328-2514)に確認してください。
空き家補助の条件は?
工事の完了実績報告書を出したあと2年以上継続して居住することを約束する個人であること、市税に滞納がないこと、熊本市内の事業者が請け負う工事であること、などです。住宅は「建設工事完了から1年を超えている」「過去に人が住んでいた」「購入する前に空き家である」ことが必要です。家を買ったあとでも、取得から12か月以内で、リフォームの請負契約の前なら申請できます。
空き家補助はまだ枠がありますか?
市は2026年7月21日時点で「残り10戸程度」と公開しています。受付は令和8年4月13日から12月28日まで、完了期限は令和9年2月26日です。
ブロック塀の撤去にはいくら出ますか?
撤去工事の見積金額の3分の2と、撤去面積に1平方メートルあたり1万5千円をかけた額の3分の2の、いずれか低い額で最大20万円です。募集件数は10件程度の先着順で、受付は令和8年4月1日から12月28日までです。
ブロック塀の対象条件は?
避難路または避難地等に面していること、塀自体の高さが60センチメートル以上であること、そのうえで市の調査で「避難路等からの高さが220センチメートル以上」「5度以上傾いており、面する避難路からの高さが80センチメートル以上」「劣化が著しく緊急性が高いと市長が認めた」のいずれかに該当することが必要です。
塀を撤去したあとにフェンスを立てられますか?
一部を残した場合は立てられません。市は「残存させたブロック塀等の上にフェンス等を設置することはできません」としています。また「フェンスや鉄製の門扉、樹木等の撤去費用は補助対象外となります」ともしています。
業者はどう探せばいいですか?
市が実績のある会社の一覧を公開しています。「熊本市の『戸建木造住宅 耐震改修等事業』を活用して実施された耐震改修等の工事に関する施工等の実績がある建設会社や工務店を参考までに掲載します」というPDFです。ただし市は「一覧表に記載した事業者を推奨したり保証するものではありません」と注記しています。
熊本市で外壁塗装の相場はいくらですか?
熊本市だから相場が変わる、ということはありません。——金額を決めるのは塗る面積と塗料のグレード、足場と下地の状態です。熊本で総額を動かしやすいのは、熊本地震のあとに残ったひび割れの補修で、「一式」ではなく幅と本数で見積もってもらうと比べられます。市から塗装そのものに戻る額は0円で、戻る可能性があるのは空き家を買って直す場合(2分の1・最大60万円)です。坪数からの目安は30坪の相場にまとめました。
ホームセンター(カインズなど)で外壁塗装をしたら、補助金はもらえますか?
店の名前ではなく、工事を請け負う会社で決まります。——空き家のリフォーム補助は「熊本市内の個人事業者、又は熊本市内に本店もしくは支店、営業所等を有する法人事業者が請け負ったリフォーム工事」が対象です。ホームセンターの窓口で申し込んでも、実際に請け負う会社がこの条件に当たるかを、見積もりの段階で確かめてください。今の持ち家を塗り替えるだけなら、どこに頼んでも補助はありません。
お金がなくて外壁塗装ができないとき、熊本市で使える手はありますか?
塗装そのものに出る補助は無いので、同じ足場でできる工事の補助を先に見ます。——平成12年5月31日以前に建てられた木造住宅なら、耐震改修等事業(上限157.5万円/132.5万円)が使える可能性があります。ただし2026年8月20日から予算調整で、新しい相談は「一旦預かり」になっているので、まず住宅政策課(096-328-2449)に今の状況を聞いてください。借りる・減らすといった道は外壁塗装のお金がないときにまとめました。
参考にした情報
2026年9月3日(受付状況は9月11日に再確認)時点で、熊本市の公式ページと申請書類・チラシを直接開いて確認した内容です。耐震改修等事業は2026年8月20日に予算調整が入っています。相談の前に、必ず担当課へ電話してください。
- 熊本市「戸建木造住宅の耐震化事業一覧など ※補助制度のラインナップ等」(2026年4月27日更新・住宅政策課)
- 熊本市「戸建木造住宅の耐震改修等事業 <改修 一括>メニューに関する案内」(2026年4月21日更新)
- 熊本市「様式第1号:添付書類(10)県費活用ほか」(2026年4月〜)
- 熊本市「戸建木造住宅の耐震改修等事業<建替え一括>メニューに関する案内」(2026年7月1日更新)
- 熊本市「公道等に面するブロック塀等の撤去に関する補助制度」(2026年4月1日更新・建築指導課)
- 熊本市「空き家のリフォーム補助」(2026年8月26日更新・空家対策課)
- 熊本市「チラシ(空き家取得後リフォーム型)」
- 熊本市「耐震・熱損失防止(省エネ)・バリアフリー改修・マンション長寿命化に係る固定資産税の減額措置」
- 熊本市の公式ページを開く——戸建木造住宅の耐震化事業一覧。補助メニューの全体像はここから。申請の前に、必ずここで最新の内容を確かめてください
問い合わせ先
戸建木造住宅の耐震改修等事業=住宅政策課 建築支援班 096-328-2449
ブロック塀等撤去補助=建築指導課
空き家のリフォーム補助=空家対策課 096-328-2514(市役所9階)
固定資産税の減額措置=税務部 固定資産税課 096-328-2195
市の手続き全般=熊本市コールセンター(ひごまるコール)096-334-1500(年中無休・8時から20時)
熊本県内では、同じ県でも事情がまったく違います。——八代市は令和8年熊本地震の被災地で、住宅の応急修理の対象工事に「屋根・外壁など」が入っています(妙見宮周辺地区なら「外壁の塗替え等」に2分の1・50万円)。一方合志市は同じ地震の応急修理でも対象範囲に「外壁」の記載がなく、住宅リフォームの補助制度そのものがありません。一方天草市はリフォーム助成の対象工事一覧表に「外壁の張替、塗装」と明記しています。
九州のほかの市も調べています。——福岡市(耐震80%・150万円)/北九州市/鹿児島市/宮崎市/五島市(要綱に「屋根、外壁」と名指し)/大分市(市が「外壁塗装のみの補助はない」と明言)。同じ九州でも、塗装の扱いと耐震の額はまったく違います(助成金ガイド)。