広告当サイトはアフィリエイト広告を利用しています

外壁塗装の足場代はいくら?——見積もりの内訳と「足場代無料」の正体

初めて見積書を受け取ると、塗装そのもの以外の項目の多さに驚くはずです。中でも質問が多いのが足場代。ここでは足場代の公開相場を出典つきで示し、見積書全体を4つのブロックで読む方法、そして「足場代無料にします」という営業文句のからくりまで説明します。

※本ページはプロモーション(広告)を含みます。

このページの内容全10項目

足場の単価は1㎡あたりいくらか——公表されている相場は600〜1,000円

足場代は「足場を組む面積(㎡)×単価」で計算されます。複数の公開データを突き合わせると、単価の水準はかなりそろっています。

項目公開されている相場
足場の単価(組立・解体・運搬込み)1㎡あたり600〜1,000円
飛散防止ネット(メッシュシート)1㎡あたり100〜200円
30坪前後の2階建ての合計おおむね15〜25万円

※業者紹介サイト2社(2026年公開)、塗装店・塗料メーカー系メディア、足場機材会社の公開値をまとめたものです。出典はページ末尾に記載しています。

ひとつ注意があります。ここでいう㎡は壁の面積ではなく、足場の面積です。足場は建物からすこし離して、ぐるりと一周、屋根の作業ができる高さまで組みます。だから足場面積は外壁の面積より大きくなり、「壁より足場のほうが㎡が多い」のは正常です。見積書で見るべきは、足場が「一式◯◯円」ではなく面積×単価の形で書かれているか。この形で書いてあれば、上の単価とそのまま比べられます。

2024年4月、足場のルールが変わりました

「以前より足場代が高い気がする」と感じている方へ。感覚の問題ではなく、実際にルールが変わっています。厚生労働省は労働安全衛生規則を改正し、足場に関する規定を順次施行してきました。費用に効くのは次の3つです。

改正の内容施行日
一側足場の使用範囲が明確化——幅が1メートル以上の箇所で足場を使用するときは、原則として本足場を使用することが必要2024年(令和6年)4月1日
足場の点検時に点検者の指名が必要2023年(令和5年)10月1日
足場の組立て等の後の点検で点検者の氏名の記録・保存が必要2023年(令和5年)10月1日

いちばん影響が大きいのが1つめです。条文を見ておきます。

労働安全衛生規則 第561条の2(本足場の使用)

事業者は、幅が一メートル以上の箇所において足場を使用するときは、本足場を使用しなければならない。ただし、つり足場を使用するとき、又は障害物の存在その他の足場を使用する場所の状況により本足場を使用することが困難なときは、この限りでない。

本足場というのは、支柱が2列(建物側と外側)ある足場のことです。対する一側足場は支柱が1列しかありません。一側足場のほうが部材が少なく、狭い場所にも入るので、安く早く組めます。従来はこれを使う現場がありました。

改正後は、幅が1メートル以上ある場所では、原則として本足場になりました。部材の数も組む手間も増えます。つまりこの改正は、足場代が上がる方向に働きます。数年前の相場情報をそのまま持ってきて「高すぎる」と判断すると、見誤ることがあるということです。

ただし、ただし書きも読んでください。「障害物の存在その他の足場を使用する場所の状況により本足場を使用することが困難なとき」は例外とされています。隣家が迫っていて1メートルの幅が取れない面では、一側足場が使われることがあります。だから「一側足場だから手抜き」ではありません。気になるなら、どの面をどちらで組むのかを聞いてください。答えられる会社は、この改正を理解して見積もっています。

そもそも足場を組めるかどうか、隣家が近い家はどうなるのかは足場なしで外壁塗装はできる?のページで条文から整理しました。

見積書の「ビケ足場」とは何か

見積書に「ビケ足場」「くさび式」「単管」といった言葉が出てくることがあります。金額の根拠を読むうえで、違いを押さえておくと役に立ちます。

呼び方どういうものか戸建てでの位置づけ
くさび緊結式足場
(ビケ足場)
支柱に付いたポケットへ、くさびを打ち込んで組む方式。ハンマー1本で組み立てられる戸建て塗装でもっともよく使われる
単管ブラケット足場単管パイプにブラケット(腕木)を付け、床材を載せる敷地が狭い、形が複雑な現場で使われる
単管足場単管パイプとクランプだけで組む限られた範囲の作業向け
本足場/一側足場支柱が2列か1列か。これは種類ではなく組み方の区別で、法令上の呼び分け2024年4月から、幅1m以上は原則本足場

「ビケ足場」はもともと製品名から広まった呼び方で、現場ではくさび緊結式足場のことを指して使われています。見積書にこの言葉があること自体は、何もおかしくありません。

気にすべきなのは種類そのものより、その足場で屋根まで作業できるかです。外壁だけを塗るつもりで組んだ足場では、屋根に手が届かないことがあります。あとから屋根もやりたくなったとき、足場をもう一度組むことになれば、そのぶんの費用がまるごと増えます。

足場代の内訳——何にお金がかかっているのか

「1㎡あたり600〜1,000円」の中身を分解すると、だいたい次の要素でできています。

要素内容
資材の費用支柱、床材、手すり、ジャッキなど。自社保有ならその償却、借りるならレンタル代
組立・解体の人件費足場は専門の職人が組みます。戸建てなら組立・解体それぞれ半日〜1日程度が目安
運搬費資材をトラックで運ぶ費用。道が狭く現場前に停められないと、人力で運ぶ距離が伸びます
安全対策の費用飛散防止ネット(メッシュシート)、幅木、手すりなど。これは法令で求められている設備です

最後の行が大事です。飛散防止ネットは「サービスで張ってくれるもの」ではありません。労働安全衛生規則第563条は、物が落ちて人に危険を及ぼすおそれがあるときは高さ10センチ以上の幅木、メッシュシート若しくは防網またはこれらと同等以上の機能を有する設備を設けることと定めています。削れる項目ではないということです。

見積書にネットの行がある場合、それは余計な水増しではなくやるべきことが書いてあると読んでください。逆に、どこにも見当たらないときは「飛散防止はどうしますか」と聞く価値があります。塗料が隣の車に飛べば、払うのはこちら側です。

見積書は4つのブロックで読む

足場代の見方がわかったら、見積書全体も同じ要領で読めます。会社によって項目の並びや細かさは違いますが、どの見積書も中身は大きく4つに分けられます。(4つ目の「その他」に入ってくる産廃処分費は、法律上どうしてもかかる費用です。ここが「一式」になっている場合の聞き方は別ページにまとめました。)

見積書の中身——名前は違っても、この4ブロックに分けられる

外壁塗装の見積もりを構成する4つのブロック 見積書は、工事の準備(足場・養生)、下地をつくる(洗浄・補修・シーリング)、塗る(下塗り・中塗り・上塗り)、その他(付帯部・諸経費)の4ブロックでできている。塗料そのものは全体の一部にすぎない。 外壁塗装の見積書 ① 工事の準備 足場の組立・解体 飛散防止ネット 窓・床の養生 面積×単価で 書かれているか ② 下地をつくる 高圧洗浄 ひび・傷みの補修 シーリング工事 仕上がり後に見えない =いちばん大事な場所 ③ 塗る 下塗り 中塗り・上塗り (塗料代+手間) 工程ごとに塗料の 商品名があるか ④ その他 雨樋・軒天など付帯部 廃材処分・諸経費 駐車場代など どの付帯部を塗るか が列挙されているか 「塗料代」は全体の一部でしかない だから塗料のグレードを下げても、総額はそれほど下がらない
2社の見積もりを比べるときは、ブロックごとに並べ直すと差が見えます。総額が同じ2通でも、①が高くて②が薄い見積もりと、その逆では中身がまったく違います。

この4ブロックの中で、金額の妥当性を素人が自分で検証できるのは、実は①の足場くらいです(塗料については、メーカーが材工込みの設計価格を公開しているので、製品名が分かれば照らせます——公表値の一覧は塗料の平米単価のページにまとめました。ただしいずれも300㎡以上を基準とした数字で、戸建てではそのままの単価になりません)(面積×単価が公開相場と比べられるため)。②と③は金額の高い安いより、「何をやるか」が書かれているかどうかで見ます。②ならシーリングの扱い、③なら塗料の商品名と塗り回数——このあたりの具体的な質問のしかたは30坪の相場ページと業者選びガイドにまとめています。

「足場代無料」の正体

「無料」は、足場が消えたのではなく総額の中へ移っただけです

足場代無料の見積もりの読み方足場代無料と書かれていても費用がなくなるわけではなく、塗装工事などの総額に含めて比較する。足場代 0円と表示見積書の行だけを見る総額で比べる足場を含む工事全体の金額「無料」の言葉より、同じ条件の総額を見る
足場は必要な作業です。項目名ではなく、工事の中身と総額で比べます。

訪問営業やチラシでよく見る文句です。ここまで読んだ方なら、もう違和感があるはずです。足場には面積×単価の実費がかかります。足場屋さんに払う外注費か、自社で組むなら職人の人件費と機材費。どちらにしても、タダでは組めません。

無料になったのではなく、見えなくなっただけ

「足場代無料」の見積もりでは、足場のぶんがほかの項目に薄く乗っているか、そのぶん工事のどこかが軽くなっているか、どちらかです。会社が15〜25万円を負担し続けて商売が成り立つことはありません。

これは「無料と書く会社=悪徳」という意味ではありません。値引きの見せ方として使う会社もあります。なお「足場代無料」と「足場なし」はまったく別の話で、そもそも足場を使わずに塗れるのかは足場なしで外壁塗装はできる?のページで法令にあたって整理しました。ただ、比べるときは項目ではなく総額と工事内容で。「足場代無料」と「足場代あり」の2通を並べて、総額と工程がどう違うかを見れば、演出か実質かはすぐわかります。2通目を取るところから始めてください——比べる相手がいなければ、その見積書が高いのか安いのかは永遠に分かりません。

なお、「近所で工事をしているので足場代だけ安くできます」という飛び込み営業も定番です。本当に効率が良くなる場合もゼロではありませんが、その場で契約する理由には、やはりなりません。訪問営業への対応と、契約してしまったあとの解除の手順はトラブルとクーリングオフをご覧ください。

足場代を実際に下げられる、ほぼ唯一の方法

ここまで読むと分かるとおり、足場代そのものを値切るのは筋が悪い話です。部材も人件費も法令で求められる設備も、実費だからです。

ただし、払う回数を減らす方法はあります。外壁と屋根を同じ時期にやることです。

足場は、屋根の作業ができる高さまで組みます。つまり外壁を塗るために組んだ足場は、屋根の工事にもそのまま使えます。ところが数年後に屋根だけをやることにすれば、そのときにもう一度、同じ足場を組んで解体することになります。15〜25万円というまとまった金額を、二度払うことになるわけです。

だから、外壁の見積もりを取るときは屋根の状態も一緒に見てもらってください。いま屋根に手を入れる必要があるのか、あと何年もちそうなのか。答えが「5年以内にはやったほうがいい」なら、まとめてしまったほうが足場代の分だけ確実に得です。屋根の費用は屋根塗装の費用のページ、葺き替えを含む選択肢は屋根の葺き替えのページにまとめています。

同じ理由で、雨樋・破風・軒天といった付帯部も同時にやるのが合理的です。これらは足場がないと手が届きません。「今回は外壁だけ」と削ると、次に足場を組むまで手を付けられなくなります。

そして、これを判断するには屋根と付帯部まで含めた見積もりが複数必要です。1社だけだと、その会社が「今やるべき」と言う理由が営業なのか実態なのか区別がつきません。同じ家を何社かに見てもらって、屋根の診断が一致するかを確かめてください。全社が「屋根はまだもつ」と言うなら、外壁だけで構いません。判断が割れるなら、その理由を聞く価値があります。

値引き交渉していい場所、してはいけない場所

内訳が読めるようになると、「どこか安くできませんか」の聞き方も変わります。結論から言うと、工程を削る方向の値引きだけは頼んではいけません。塗り回数を減らす・下地の手当てを軽くする・乾燥を待たずに次を塗る——こうした削り方は、工事直後には見えず、数年後に差が出ます。しかも一度塗ってしまえば取り返しがつきません。

相談していいのは、工程以外の場所です。

  • 時期をずらせるか——繁忙期を外せるなら、そのぶん相談の余地が生まれることがあります(季節と時期の基本は基礎知識へ)
  • 塗料のグレードを見直す——住む年数に対して過剰なグレードになっていないか。ただし上の図のとおり、塗料代は全体の一部なので、下がり幅は限定的です
  • 付帯工事の範囲を整理する——今回どうしても必要なもの(傷んだ雨樋など)と、次回でいいものを分ける

そして値引き以前に、いちばん確実に損を防ぐ方法は、同じ条件で2〜3社の見積もりを並べることです。ブロックごとに比べれば、どの会社が何にいくら使う計画なのかが見えてきます。

台風が来たら、足場はどうなるのか

足場代は、工事をまとめるかどうかで一度だけにできます

足場を一度で済ませる考え方外壁と屋根など足場が必要な工事を同時に行えば足場は一度で済む。時期を分けると通常は二度組む。同時に行う外壁+屋根 → 足場1回時期を分ける外壁/屋根 → 足場2回の可能性ただし、傷みの優先順位と予算を先に考える
足場を一度にする利点はありますが、必要でない工事まで急ぐ理由にはなりません。

工事中に台風や地震が来ると、足場が心配になります。これも法令に定めがあります。労働安全衛生規則第567条です。

労働安全衛生規則 第567条(点検)第2項・第3項の要点

強風、大雨、大雪等の悪天候若しくは中震以上の地震又は足場の組立て、一部解体若しくは変更の後において足場での作業を行うときは、点検者を指名して、作業を開始する前に点検させ、異常を認めたときは直ちに補修しなければならない。
点検する項目は、床材の損傷・取付けの状態、緊結部や接続部の緩み、緊結金具の損傷や腐食、墜落防止設備の取り外しや脱落の有無、幅木の取付状態、脚部の沈下及び滑動の状態、筋かい・控え・壁つなぎ等の補強材の状態、建地・布・腕木の損傷の有無など9項目。
点検を行ったときは、点検の結果および点検者の氏名を記録し、その仕事が終了するまでの間、保存しなければならない。

読み取れることは3つあります。

ひとつめ。台風のあとに何もせず作業を再開するのは、法令上ありえません。点検してから始めるのが決まりです。「明日は台風ですが、どうしますか」と聞いたときに、養生の巻き上げや点検の話が出てくるかどうかで、その会社の段取りが分かります。

そしてもうひとつ。2023年10月から、点検者の氏名を記録して保存することが義務になりました。つまり記録は必ず存在します。不安なら「点検の記録はありますか」と聞いて構いません。見せてもらえるかどうかは会社の判断ですが、存在しないはずのものではないという前提で聞けるのは大きな違いです。

みっつめ。点検項目に「脚部の沈下及び滑動の状態」が入っています。足場の脚は、土や砂利の上に置くと沈みます。だから敷板を敷いて荷重を分散させます。足場を組む前に、脚を置く場所を一緒に確認しておくと、庭や土間の傷みも防げます。

よくある質問

足場が建っている日数が長いと、足場代は増えますか。

見積書では通常、足場は組立・解体・運搬をまとめた一式として計上されます。日数で課金される形にはなっていないのが一般的です。ただし工期が大幅に延びる場合の扱いは会社によって違うので、契約前に「工期が延びたら費用は変わりますか」と聞いておくと安心です。工期そのものの目安は工程と工期のページにまとめました。

壁の面積より足場の面積のほうが大きいのですが、間違いでは。

正常です。足場は建物からすこし離して、ぐるりと一周、屋根の作業ができる高さまで組みます。壁の面積とは別の数字になります。壁の面積の出し方は塗装面積のページにあります。

隣の家の敷地に足場が少し入ります。問題ありませんか。

民法には、建物の修繕のため必要な範囲で隣地を使用できるという規定があります。ただし事前の通知が必要で、住家への立ち入りには承諾が要ります。詳しくは足場なしで外壁塗装はできる?のページで条文を引いて説明しています。

足場があると防犯が心配です。

よく出る不安です。夜間に1階部分の昇降階段を外す、施錠するといった対応をしている会社があります。契約前に「夜間はどうしますか」と聞いてください。対応の有無より、質問への答え方に会社の姿勢が出ます。

平屋なら足場代は安くなりますか。

高さが低いぶん面積は小さくなりますが、組む手間や運搬費はそれほど変わりません。総額に対する足場代の比率はむしろ上がることがあります。平屋の費用は平屋の外壁塗装のページで扱っています。

あわせて読みたい

工事中の台風と足場

台風で工期が延びたときの足場代

エスケープレミアムシリコン

設計価格2,920円/㎡と期待耐用年数14〜16年を製品ページに載せている塗料

パーフェクトトップ

なぜ、どの見積書にもこれが出てくるのか

30坪の費用相場

総額の帯と、安すぎる見積もりへの確認3点

40坪の費用相場

坪数の確かめ方と、家の形による面積の差

トラブルとクーリングオフ

訪問営業への対応と、契約後8日間の解除手順

相場・費用ガイド

足場部材も上がっている——値上がりの内訳

数字の出どころ

  • 足場単価600〜1,000円/㎡・ネット100〜200円/㎡:業者紹介サイト(リショップナビ 2026年1月公開)、塗料メーカー系メディア(アステックペイント運営・2025年6月公開)、塗装店複数(2025〜2026年公開)の公開値の重なる範囲
  • 30坪前後の2階建て合計15〜25万円:上記メディアの「2階建て15〜20万円」、足場機材会社ASNOVAの「30坪20〜25万円」(2025年12月公開)を合わせた幅
  • 労働安全衛生規則(昭和47年労働省令第32号)第561条の2(本足場の使用)、第563条(作業床)、第567条(点検)——e-Gov法令検索で条文を確認
  • 厚生労働省(都道府県労働局)「足場からの墜落防止措置が強化されます」——一側足場の使用範囲の明確化は令和6年4月1日施行、点検者の指名および点検者の氏名の記録・保存は令和5年10月1日施行
  • 総額の帯は費用シミュレーターの基準と共通です

単価・金額は公開情報の要約であり、個別の見積もりの適正を保証するものではありません。金額は年に数回見直しています。最終確認日:2026年8月25日。