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【2026年度】平塚市の外壁塗装に使える補助金
塗装だけでは出ませんただし7つの町なら、外壁の防火改修に最大144万円
- 市の明言
- 「耐震改修工事を伴わない外壁塗装や屋根葺きかえ等のみの補助はありません。」
- 防火耐震工事
- 耐震改修と併せて軒裏・外壁・開口部を防火構造にする工事に5分の4・上限140万円(+現場監理4万円)
- 地域限定
- 立野町・東八幡一丁目・東八幡二丁目・宮松町・桃浜町・富士見町・長持の準防火地域のみ
- 耐震診断
- 実質無料。診断費は定額92,000円で、区分1なら同額が補助されます
- ブロック塀
- 非課税世帯なら全額(上限30万円)。ただし市職員が危険度「大」と判定したものだけ
平塚市で「リフォーム補助金」を探してこのページに来た方へ。——平塚市は、木造住宅耐震化促進事業のページに、この1行を置いています。「耐震改修工事を伴わない外壁塗装や屋根葺きかえ等のみの補助はありません。」「〜のみの補助はありません」という書き方に注目してください。——耐震改修工事を伴えば、話は変わるということです。そして平塚市には、外壁そのものにお金が出る枠が1つあります。ただし使えるのは7つの町だけです。
神奈川県内の15市を、1件ずつ市の公式情報で調べています。——平塚市で出ても出なくても、隣の市では条件が違うことがあります。全体像は神奈川県の助成金まとめにあります。
横浜市/川崎市/相模原市/藤沢市/横須賀市/茅ヶ崎市/鎌倉市/厚木市/大和市/小田原市/秦野市/海老名市/座間市/伊勢原市
補助が出ても出なくても、次に気になるのは総額です。——30坪だといくらか/神奈川県の外壁塗装 悪質業者リスト
このページの内容全16項目
- 先に結論——「のみの補助はありません」という書き方
- 防火耐震工事——外壁と軒裏に最大144万円
- 対象は7つの町。準防火地域に限られます
- 耐震診断は実質無料。定額だから差額が出ません
- 「区分1」と「区分2」——貸家だと半分になります
- 耐震改修工事は5分の4・上限90万円
- 業者は自由。ただし現場監理は耐震診断技術者が入ります
- ブロック塀は非課税世帯なら全額。ただし市の判定が要ります
- 全部は直せないときの耐震シェルター——市が11種類を指定
- 建て替えるなら除却に36万円
- 断熱リフォーム補助は「国か県の上乗せ」です
- 動く順番を、月で区切ると
- 対象外だった方へ——海が近い家の塗り替えで見るところ
- 国の補助金なら使えますか
- よくある質問
- 参考にした情報
先に結論——「のみの補助はありません」という書き方
平塚市の木造住宅耐震化促進事業のページには、補助金制度の説明のすぐ下に、こう書かれています。
「耐震改修工事を伴わない外壁塗装や屋根葺きかえ等のみの補助はありません。」
「外壁塗装の補助はありません」ではなく、「耐震改修工事を伴わない——のみの補助はありません」。——市がわざわざ条件を付けて書いているのは、耐震改修と一緒にやる場合には別の話があるからです。実際、平塚市には外壁そのものにお金が出る枠があります。
①塗装や葺き替えだけでは出ません——市が明記
②ただし「防火耐震工事」なら軒裏・外壁・開口部に5分の4・上限140万円
③使えるのは7つの町の準防火地域だけ
④耐震診断は定額補助で実質無料(区分1)
⑤ブロック塀は非課税世帯なら全額(上限30万円)
| 制度 | 内容 | 外壁は |
|---|---|---|
| 防火耐震工事 | 5分の4・上限140万円(+現場監理4万円) | ◯️対象(軒裏・外壁・開口部) |
| 耐震診断 | 定額92,000円/101,000円(区分1は全額) | — |
| 耐震改修設計 | 2分の1・上限7万円(区分1) | — |
| 耐震改修工事 | 5分の4・上限90万円(区分1/非課税は+30万円) | 耐震の工事費のみ |
| 建替え除却工事 | 3分の1・上限36万円(非課税50万円) | 壊す話 |
| 耐震シェルター設置 | 2分の1・上限25万円(非課税4分の3・37万5千円) | — |
| ブロック塀等倒壊予防策 | 50%・上限15万円(非課税100%・上限30万円) | 塀の話(撤去のみ) |
| 既存住宅断熱リフォーム | 3分の1・上限8万円(国か県の補助が前提) | ×塗装は対象外 |
防火耐震工事——外壁と軒裏に最大144万円
これが、平塚市でいちばん見落とされている制度だと考えています。市の要綱は、こう定義しています。
「防火耐震工事 別表1に定める区域内で、耐震改修工事と併せて、軒裏、外壁及び外壁の開口部を周囲で発生する火災による延焼を防ぐための構造とする工事をいう。」(平塚市木造住宅耐震化促進事業補助金交付要綱 第2条第7号)
ページ側の説明はもう少しやさしく、「耐震改修工事と併せて、延焼のおそれのある部分について、軒裏、外壁及び外壁の開口部を周囲で発生する火災による延焼を防ぐための構造とする(防火構造、防火設備に改修する)工事」としています。
| 補助対象事業費 | 補助率 | 一般世帯 | 非課税世帯 |
|---|---|---|---|
| 現場監理に要した費用(税込み) | 5分の4 | 40,000円 | 60,000円 |
| 防火耐震工事に要した費用(税込み) | 1,400,000円 | 1,400,000円+300,000円 | |
| 補助金額(最大) | — | 1,440,000円 | 1,760,000円 |
144万円は、当サイトが調べたなかでも大きい部類です。——しかもお金が出る先が「軒裏、外壁及び外壁の開口部」。塗装のために出るわけではありませんが、外壁を触る工事そのものに補助が付くのは、めずらしいことです。
塗り替えを考えている方にとって、意味は2つあります。
①外壁を防火構造にすると、仕上げが変わります。——モルタルを塗り重ねる、防火認定のサイディングを張る、といった工事になるので、そのあとの塗り替えの周期も塗料の選び方も変わります(モルタル外壁の見方/サイディングの塗り替え)。
②足場は1回で済みます。——防火改修も耐震改修も外壁塗装も、足場が要る工事です。ばらばらにやれば足場代を何度も払うことになります(足場代の内訳)。
ただし、大前提があります。——「耐震改修工事と併せて」。耐震改修をしない防火改修だけでは対象になりません。そして「防火耐震工事に、区分2はありません。(貸家等は、補助対象外です。)」——住んでいる本人の家であることが条件です。
対象は7つの町。準防火地域に限られます
この制度がどこでも使えないのは、成り立ちに理由があります。市の説明を引きます。
「建築後に準防火地域に指定された地域では、耐震改修により地震に対する安全性を確保しても、火災に対する防火性能が低い住宅が残り続けてしまうという問題があります。」
「平成28年に発生した新潟県糸魚川市の大規模火災では、このような防火性能の低い住宅の存在が気象条件等の要因と重なり、延焼による甚大な被害をもたらしました。」
家を建てたあとで、街のほうが準防火地域になった。——そういう家は建てた当時の基準のままで合法ですが、いまの基準からすると火に弱い。その差を埋めるための制度です。
| 対象地域(7つ) |
|---|
| 立野町/東八幡一丁目/東八幡二丁目/宮松町/桃浜町/富士見町/長持 |
| 「準防火地域の指定がされている区域に限ります」——町のなか全部ではありません |
自分の家が入るかどうかは、町名だけでは決まりません。——同じ町でも、準防火地域の線の内と外があります。都市計画の指定なので、建築指導課(0463-21-9731)で住所を伝えて確かめるのが確実です。
ついでに聞いておくといいこと——「うちは準防火地域ですか」「防火耐震工事の対象になりますか」の2つです。前者は都市計画の話、後者は補助の話で、答える窓口が違うことがあります。
7つの町に入らない方は、通常の耐震改修工事のほうを見てください。——上限90万円(非課税世帯は120万円)で、こちらは市内全域が対象です。
どちらにも当てはまらないと分かった時点で、話は塗装だけに戻ります。——そのときに金額を動かせるのは、見積もりの取り方だけです(見積もりの取り方)。先に相場の幅を知っておくと、耐震の相談にも冷静に臨めます。
耐震診断は実質無料。定額だから差額が出ません
平塚市の耐震診断は、金額の決め方がすっきりしています。
| 規模 | 診断費用 | 補助金額(区分1) | 補助金額(区分2) |
|---|---|---|---|
| 延べ面積150平方メートル以下 | 定額92,000円 | 92,000円 | 62,000円 |
| 延べ面積150平方メートル超 | 定額101,000円 | 101,000円 | 68,000円 |
診断費用が定額で、区分1の補助額がそれと同じ。——つまり自己負担ゼロです。「補助率2分の1・上限◯万円」という書き方の市だと、診断費が高い技術者に当たったときに差額が出ます。平塚市は費用そのものを固定しているので、そこがぶれません。
診断の中身も、市が具体的に書いています。
「現地調査は通常1日で行います。申請者の方は立ち会ってください。」
「天井裏・床下への進入口がある場合は、進入して調査します。」
「聞き取り調査も重要な診断要素です。できるだけ正確な情報を耐震診断技術者に伝えてください。」
立ち会いを求められるのがポイントです。その日は、外壁の気になるところも一緒に見てもらえる日でもあります。ひび割れ、コケ、シーリングの切れ——写真を撮っておくと、あとで塗装の見積もりを取るときの材料になります(外壁のひび割れの見方/シーリングの寿命)。
診断できる人も限られています。——「耐震診断は、市に登録された『木造住宅耐震診断技術者』が行います。登録名簿から、依頼する耐震診断技術者を選定してください。」市は名簿を公表しており、木造住宅耐震相談会も定期的に開いています。市は「『木造住宅耐震相談会』で相談した耐震診断技術者へその場で依頼をすることもできます」としています。
「区分1」と「区分2」——貸家だと半分になります
平塚市の補助は、金額が「区分」で変わります。ここを読み違えると、あてが外れます。
| 区分 | 該当する人 |
|---|---|
| 区分1 | 所有者かつ居住者である者 |
| 対象の住宅に配偶者又は3親等内の親族が居住している所有者 | |
| 居住者(所有者である者を除く。) | |
| 現在は居住者はいないが、耐震化をした後に自己・配偶者・3親等内の親族が居住する所有者 | |
| 区分2 | 区分1のいずれにも該当しない所有者(市の説明では「区分2は、貸家の所有者の方が該当します」) |
親の家を相続して、いま誰も住んでいない。——このケースは4つめ(エ)に当たる可能性があります。市は「(エ)については、該当の有無を事前にご相談ください」としているので、諦める前に電話してください。
区分2だと、額がおおむね半分になります。——診断62,000円、改修設計3万5千円、耐震改修工事45万円、現場監理2万円。そして防火耐震工事と建替え除却工事には「区分2はありません」——貸家では使えません。
逆に言えば、住んでいる人がいる家なら区分1です。所有者本人でなくても、居住者なら区分1で申請できる(ウ)という点は、あまり知られていません。
もう1つ、非課税世帯の加算があります。——市の定義は「申請者のいる世帯員全員について、申請を行う年度の前2年度分の市県民税が非課税の世帯」。耐震改修工事で+30万円、ブロック塀では補助率が50%から100%に上がります。年金だけで暮らしている世帯は、ここを確かめる価値があります。
耐震改修工事は5分の4・上限90万円
平塚市の耐震改修補助は、補助率が5分の4と高めです。
| 補助対象事業費 | 補助率 | 区分 | 一般世帯 | 非課税世帯 |
|---|---|---|---|---|
| 耐震改修工事費(税込み) | 5分の4 | 区分1 | 90万円 | 90万円+30万円 |
| 区分2 | 45万円 | — | ||
| 現場監理費(税込み) | 区分1 | 4万円 | 6万円 | |
| 区分2 | 2万円 | — |
対象は「評点1.0未満を1.0以上にする工事」です。市の書き方は「既存の住宅の耐震診断評価が1.0未満のものを、耐震改修工事後に評点を1.0以上にする工事の場合に、補助の対象となります」。
補助率5分の4は、金額の見え方を変えます。——たとえば耐震改修工事が112万5千円なら、その5分の4は90万円で上限に届きます。それ以上いくら工事をしても補助は増えません。
だから「上限に届いたあとの分をどう組むか」が本題になります。外壁塗装を同じ足場でやるなら、その分は補助の外側に置かれることになるので、塗装側の金額は自分で比べるしかありません(見積書のチェック項目)。
設計にも補助が出ます。——耐震改修設計に要した費用(税込み)の2分の1で、区分1が上限7万円、区分2が3万5千円。市は設計の進め方についてこう書いています。「申請者の方は、耐震診断技術者に改修内容、目標評点、予算などの要望を伝えてください。」——予算を先に言っていいということです。
技術者を替えることもできます。——ただし市は注意しています。「耐震診断時と同じ耐震診断技術者でも、他の耐震診断技術者に変更しても結構です。ただし、耐震診断技術者を変更した場合には、再度現地調査が必要になるケースがあるため、設計料が増加することがあります。」
業者は自由。ただし現場監理は耐震診断技術者が入ります
平塚市は、施工業者を縛っていません。市の書き方をそのまま引きます。
「施工業者について、市の指定は有りません。改修設計時に見積りを取った業者でも、他の業者でも結構です。ただし、他の業者に依頼する場合は、改めて見積りを取得してください。」
「他の業者でも結構です」と市が書いているのは、めずらしいことです。——設計してもらった技術者の紹介先に、そのまま流れなくていいということです。設計図面と仕様書ができている状態なら、複数の会社に同じ条件で見積もりを出してもらえます(相見積もりの取り方)。
市は事業者の一覧も公開しています。——「住宅の耐震改修工事を検討している市民と耐震改修事業者をつながりやすくするため、市の木造住宅耐震化促進事業補助金制度による耐震改修工事の実績を有する事業者を一覧(耐震改修事業者リスト)にしています。」
「実績を有する」というだけで、市が推奨しているわけではありません。それでも補助制度を使った工事の手続きに慣れているかどうかは確かめられます(業者の資格と許可)。
工事中は、耐震診断技術者が現場に入ります。——「耐震診断技術者は、工事期間中、ポイントになる工程ごとに施工チェックを行います。」そして要綱は現場監理を「工事監理、工事中の検査、工事施工者への指導、市による検査への立会い、施主及び市への説明又は報告書の作成」と定義しています。
これは施主にとって、有利な仕組みです。——第三者が工程ごとに見ている工事だからです。外壁塗装を同じ時期にやるなら、その工程も同じ目に触れます(完了検査で見るところ)。
ブロック塀は非課税世帯なら全額。ただし市の判定が要ります
平塚市のブロック塀補助は、非課税世帯の扱いが手厚いです。
| 世帯区分 | 補助金額 |
|---|---|
| 一般世帯 | 撤去工事費の50%(上限15万円) |
| 非課税世帯 | 100%(上限30万円) |
| 補助対象事業費の上限は1平方メートルあたり16,500円(税込み)。実際の工事費と比べて低いほうが基準 | |
対象になる塀の条件は、4つ全部を満たす必要があります。
「居住者がいる一戸建て住宅又は兼用住宅に附属するもの」
「道路(建築基準法に規定するもの。以下同じ。)に面するもの(隣地境界のものは、補助対象外です。)」
「道路面からの高さが80センチメートル以上ある塀及び門柱」
「市職員が現地調査を行い、危険度「大」と判定したもの」
4つめが、ほかの市とはっきり違います。——市の職員が見に来て「危険度大」と判定しないと、補助は出ません。点検表を業者が書いて出す方式の市が多いなかで、平塚市は行政が直接判定します。
だから順番が決まっています。——「申請の前に市職員による現地調査が必要です。日程調整を行いますので、事前に下記連絡先までご連絡ください。」そして「補助金申請前に工事契約を行うと、補助対象外となります。ご注意ください。」
対象外もはっきりしています。——「フェンス等の新設工事は対象外となります。」撤去だけです。さらに「一戸建て住宅又は兼用住宅の除却、新築又は改築に併せて行うブロック塀等の除却」も対象外——建て替えのついでに壊す塀は数えません。
塀の塗装に補助はありません。——ひび割れた塀を塗り直しても出ないので、「直して塗る」か「撤去する」かを先に決める話になります(ブロック塀の塗装と撤去)。
全部は直せないときの耐震シェルター——市が11種類を指定
家全体の耐震改修が難しい場合の受け皿です。市の説明を引きます。——「耐震シェルターとは、寝室などの居室等の内側を鉄骨や木質系パネルにより囲む箱型の構造物で、居室自体に安全な空間を確保することができるものをいいます(ベッド周りのみの空間を確保する家具的な装置は除きます。)。」
| 世帯区分 | 補助率 | 上限 |
|---|---|---|
| 一般世帯 | 設置費用(税込み)の2分の1 | 250,000円 |
| 非課税世帯 | 4分の3 | 375,000円 |
市は「次の11種類」と、製品名・メーカー名・電話番号まで公表しています。——ここまで具体的に書く市は多くありません。ただし「ベッド周りのみの空間を確保する家具的な装置は除きます」という線引きがあるので、市の一覧に載っていない製品は対象外と考えてください。
使うと閉じる道があります。——「過去に木造住宅耐震化促進事業における、耐震改修工事補助を受けた住宅は補助の対象となりません。」そして逆に、耐震改修設計のページには「既に耐震シェルター設置推進事業補助金制度により補助金を受けている建築物は補助の対象外となります」とあります。
どちらか片方だけということです。シェルターを先に入れると、あとで家全体を直すときの補助が使えなくなります。
シェルターは「住みながらの工事」が前提です。——市も「既存の住宅内に設置し、住みながらの工事や、耐震改修工事に比べて短期間での設置も可能です」としています。外壁の塗り替えとは工事が干渉しないので、時期を合わせる必要もありません。
建て替えるなら除却に36万円
直すより建て替える、という判断もあります。市の定義はこうです。——「耐震診断の評点が1.0未満の木造住宅を、当該敷地内で一戸建ての住宅又は兼用住宅に新築又は改築するために、すべて除却する工事をいいます。」
| 補助対象事業費 | 補助率 | 一般世帯 | 非課税世帯 |
|---|---|---|---|
| 除却工事に要した費用(税込み) | 3分の1 | 360,000円 | 500,000円 |
1つ、時期の落とし穴があります。——「ただし、申請年度と同年度に耐震診断を行っているものは対象外です。」
同じ年度に診断して、同じ年度に壊す、はできないということです。診断を受けた年度の翌年度以降に申請する形になります。「今年診断して、今年壊そう」と考えていると、1年ずれます。
塗り替えるか、建て替えるかで迷っている方へ。——判断材料になるのは、外壁だけではありません。屋根、基礎、シロアリ、そして耐震の評点。耐震診断が実質無料なのだから、まず受けてから考えるのが順番として正しいと考えています(塗り替えを待てる限界/基礎のひび割れ)。
断熱リフォーム補助は「国か県の上乗せ」です
平塚市には断熱リフォームの補助もありますが、単独では使えません。条件の1行目がこれです。
「国が行う既存住宅の断熱リフォームに対する補助事業又は神奈川県が行う既存住宅の省エネルギー改修に対する補助事業の交付決定及び交付確定を受けている、又は交付申請予定であること。」
補助額は「断熱リフォームに要した額(税抜き)から国や神奈川県の補助金交付金額を差し引いた金額の3分の1(千円未満は切り捨て)」で、上限8万円。
市は計算例まで出しています。——「(例)断熱リフォームに要した額が300,000円(税抜き)、国補助金が100,000円の場合(断熱リフォームに要した額300,000円-国補助金100,000円)=200,000円 200,000円÷3=66,666円 千円未満は切り捨てのため、補助額は66,000円となります。」
そして、塗装は入りません。——市の定義はこうです。「断熱リフォームとは、住宅の天井、壁、床又は開口部の断熱施工(窓の交換、内窓設置、ガラスの交換等)を行うことで、外気の温度や熱を室内に伝えにくくする住宅の改修のことです。」
例に挙がっているのは全部、窓とガラス。——当サイトが100を超える市区町村を調べた範囲でも、省エネ改修の補助は「窓」と「断熱材」に向いていて、塗装は入らないのが原則でした(助成金ガイド)。遮熱塗料や断熱塗料は、補助金の有無ではなく効果で判断してください(遮熱塗料は本当に効くのか)。
手続きの順番が独特なので、そこだけ書いておきます。——「事前着手届」を出す → 工事に着手する → 交付申請書を出すという流れで、「断熱リフォーム工事が完了する前に、補助金の交付決定を受ける必要がある」。市は「特に、断熱窓改修など工事期間が短い場合は、ご注意ください」と注意を促しています。
細かいところでは、書類の書き方まで指定があります。——「提出書類を作成する際は、修正テープ、修正液及び消せるボールペン等の使用はできません。使用した場合、書類の受付はできませんので、ご注意ください。」受付状況も公開されていて、令和8年8月27日時点で18件でした。
動く順番を、月で区切ると
| 時期 | やること |
|---|---|
| いつでも | 建築指導課(0463-21-9731)に事前相談。準防火地域かどうかも同時に確認 |
| 相談会の日 | 木造住宅耐震相談会で建築士に個別相談。その場で診断を依頼することも可能 |
| 年度の早いうち | 耐震診断の申請(実質無料)。交付決定を待ってから診断を実施 |
| 診断後 | 評点が1.0未満なら耐震改修設計(2分の1・上限7万円) |
| 設計後 | 複数社から工事の見積もり。市は業者を指定していません |
| 交付決定通知が届くまで | 工事契約をしない。ブロック塀も「補助金申請前に工事契約を行うと、補助対象外」 |
| 令和8年11月末 | 申請受付期限の予定。予算がなくなり次第、締め切り |
1年で終わらないことも考えておいてください。——診断→設計→工事と3段階あり、それぞれ交付決定を待つ必要があります。年度をまたぐ計画になるのがふつうです。
外壁の塗り替えを先にやってしまうと、あとで耐震改修のときに外壁を開けることになりかねません。——塗ったばかりの壁を壊すのは、いちばんもったいない順番です。耐震の可能性が少しでもあるなら、診断を先に受けてください(工事時期の考え方)。
申請と工事の段取りが決まったら、次に出てくるのは「工事が始まってからのこと」です。——ご近所への挨拶はどこまで/臭いはいつまで続くか/洗濯物・窓・車・ペット/足場があるあいだの戸締まり。
対象外だった方へ——海が近い家の塗り替えで見るところ
昭和56年6月以降に建てた家で、7つの町にも入らない。——その場合、平塚市から塗装に出るお金はありません。市が書いているとおりです。
ただ、平塚には土地の条件があります。——相模湾に面していて、南側は海までの距離が短い。海が近い家では、塩分を含んだ風が外壁に当たり続けます(塩害と外壁塗装)。
| 見積書で見るところ | なぜ |
|---|---|
| 高圧洗浄の扱い | 塩分は洗い流すのが基本。「洗浄一式」で済ませていないか(高圧洗浄の役割) |
| 金属部分のケレン | 雨戸・手すり・破風の金物は錆が早い(付帯部の塗装) |
| 塗料の製品名 | グレード名だけでは単価を検算できません(平米単価表) |
| 数量(平方メートル) | 外壁・屋根・足場それぞれに数量が入っているか(面積の出し方) |
| 下地補修の範囲 | ひび割れ・シーリングが別勘定か込みか(シーリングの寿命) |
海に近い家ほど、面ごとの差が大きく出ます。——南面と西面は日射と潮風の両方を受けます。同じ家でも、北面の塗膜がまだ生きているのに南面だけ白くなっている、ということが起こります(塗膜の剥がれとチョーキング)。
だから見積もりを取るときは、面ごとに状態を説明してもらってください。——「全面同じ工程・同じ単価」で出してくる会社と、「南面だけ下塗りを増やす」と書いてくる会社では、金額の意味が違います。
屋根も同じです。——棟板金を留めている釘は、潮風で抜けやすくなります。足場があるうちにしか確かめられない場所です(棟板金の浮き/屋根塗装で見るところ)。
最後に、業者選びの話を1つ。——平塚市は、市が「他の業者でも結構です」と書いている市です。耐震の枠に入る方も、入らない方も、1社で決めないほうがいい。市内で2〜3社は並べてください(どこに頼めばいいか/業者の見分け方)。
国の補助金なら使えますか
市に使える制度が無いと分かると、次に出てくるのがこの質問です。先に答えを書きます。外壁塗装そのものに出る国の補助金は、ありません。
よく名前が挙がるみらいエコ住宅2026事業も、対象は窓などの開口部の断熱改修、躯体の断熱改修、給湯器といった設備です。塗り替えは対象工事に入っていません。
まぎらわしいのが「躯体の断熱改修」です。これは壁・天井・床に断熱材を入れる工事のことで、断熱塗料や遮熱塗料を塗ることではありません。「外壁が対象」という説明だけを見て、塗り替えも入ると思ってしまう方がいます。
窓の断熱や給湯器の交換を同時にやるなら、その部分は対象になり得ます。ただし申請には「住宅省エネ支援事業者」に登録した業者が工事を請け負う必要があり、予算の上限に達した時点で受付が終わります。くわしくは国の制度と外壁塗装の関係にまとめました。
よくある質問
平塚市で外壁塗装に助成金は出ますか?
塗装だけでは出ません。市は木造住宅耐震化促進事業のページに「耐震改修工事を伴わない外壁塗装や屋根葺きかえ等のみの補助はありません。」と明記しています。
外壁にお金が出る制度はまったくないのですか?
1つあります。「防火耐震工事」です。市の要綱は「別表1に定める区域内で、耐震改修工事と併せて、軒裏、外壁及び外壁の開口部を周囲で発生する火災による延焼を防ぐための構造とする工事」と定義しており、補助率は5分の4、上限140万円(現場監理費4万円を含めて最大144万円)です。
防火耐震工事はどこの家でも使えますか?
使えません。対象地域は立野町、東八幡一丁目、東八幡二丁目、宮松町、桃浜町、富士見町、長持の7つで、さらに「準防火地域の指定がされている区域に限ります」という条件が付きます。
なぜ7つの町だけなのですか?
市の説明は「建築後に準防火地域に指定された地域では、耐震改修により地震に対する安全性を確保しても、火災に対する防火性能が低い住宅が残り続けてしまうという問題があります」。平成28年の新潟県糸魚川市の大規模火災を引き合いに出しています。
耐震診断はいくらかかりますか?
実質無料です。市は診断費用を「150平方メートル以下の場合定額92,000円、150平方メートル超の場合定額101,000円」と定め、区分1の方には同額を補助します。差額が出ない仕組みです。
区分1と区分2の違いは?
区分1は所有者かつ居住者である方などで、区分2は「区分1のいずれにも該当しない所有者」——市の説明では「区分2は、貸家の所有者の方が該当します」。診断は区分2だと62,000円(150平方メートル超は68,000円)に下がり、耐震改修工事の上限も90万円から45万円になります。
耐震改修工事はいくら出ますか?
耐震改修工事費(税込み)の5分の4で、区分1が上限90万円、区分2が上限45万円。非課税世帯は区分1に30万円が加算されます。別に現場監理費が区分1で4万円(非課税6万円)、区分2で2万円出ます。
対象になる住宅は?
市内の木造住宅(一戸建てまたは兼用住宅)で、木造在来軸組構法、2階建て以下、昭和56年5月31日以前に建築工事に着手されたもの——この4つすべてを満たす必要があります。
工事の業者は市が指定しますか?
しません。市は「施工業者について、市の指定は有りません。改修設計時に見積りを取った業者でも、他の業者でも結構です。ただし、他の業者に依頼する場合は、改めて見積りを取得してください」としています。市は耐震改修工事の実績がある事業者の一覧(耐震改修事業者リスト)も公開しています。
ブロック塀の撤去にはいくら出ますか?
一般世帯は撤去工事費の50%(上限15万円)、非課税世帯は100%(上限30万円)です。ただし補助対象事業費には1平方メートルあたり16,500円という上限があり、実際の工事費と比べて低いほうが基準になります。
ブロック塀の補助を受けるには何が要りますか?
市職員の現地調査です。市は補助対象を「市職員が現地調査を行い、危険度「大」と判定したもの」に限っており、「申請の前に市職員による現地調査が必要です」としています。道路に面した高さ80センチメートル以上の塀で、隣地境界のものは対象外です。
フェンスに建て替える費用は出ますか?
出ません。市は「フェンス等の新設工事は対象外となります」としています。また「一戸建て住宅又は兼用住宅の除却、新築又は改築に併せて行うブロック塀等の除却」も対象外です。
家全体は直せません。ほかに方法は?
耐震シェルターがあります。一般世帯は設置費用(税込み)の2分の1・上限25万円、非課税世帯は4分の3・上限37万5千円。市は補助対象とするシェルターを11種類、製品名と連絡先まで公表しています。
断熱リフォームの補助はありますか?
あります。ただし上乗せ型です。「国が行う既存住宅の断熱リフォームに対する補助事業又は神奈川県が行う既存住宅の省エネルギー改修に対する補助事業の交付決定及び交付確定を受けている、又は交付申請予定であること」が条件で、補助額は費用から国県の補助を引いた額の3分の1・上限8万円です。対象は天井・壁・床・開口部の断熱施工なので、塗装は入りません。
申請はいつまでですか?
耐震関係とブロック塀は「申請受付期限は令和8年11月末を予定しています」で、予算がなくなり次第締め切りです。断熱リフォーム補助は令和9年3月31日までに事業が完了していることが条件で、申込み先着順です。
隣接する秦野市は、耐震診断の補助が10分の10(全額)です。3分の2の市が多いなかで、これは珍しいほうに入ります。ただし外壁塗装への助成は、秦野市にもありませんでした。
塗り替えで固定資産税は上がりません。下がりもしません。上がるのはどんな工事なのかを、外壁塗装と固定資産税で条文から確かめています。
参考にした情報
2026年9月3日時点で、平塚市の公式ページと要綱・チラシを直接開いて確認した内容です。申請受付期限や予算の状況は動きます。申請の直前には、必ず担当課に最新の状況を聞いてください。
- 平塚市「木造住宅耐震化促進事業」(2026年4月13日更新・建築指導課)
- 平塚市「平塚市木造住宅耐震化促進事業補助金交付要綱(令和8年3月31日改正)」
- 平塚市「平塚市木造住宅耐震化促進事業チラシ」
- 平塚市「耐震診断」「耐震改修設計」「耐震改修工事」「防火耐震工事」「建替え除却工事」(各補助金ページ)
- 平塚市「耐震シェルター設置推進事業補助金制度」(2026年4月13日更新)
- 平塚市「ブロック塀等倒壊予防策補助金制度」(2026年4月13日更新)
- 平塚市「平塚市既存住宅断熱リフォーム補助金」(2026年8月28日更新・環境政策課)
- 平塚市「脱炭素に関する補助金の申請状況」
- 平塚市の公式ページを開く——木造住宅耐震化促進事業のページ。診断・改修の窓口はここです。申請の前に、必ずここで最新の内容を確かめてください
問い合わせ先
耐震・防火耐震・ブロック塀=建築指導課(本館6階)0463-21-9731(建築指導担当)/0463-20-8860(建築安全担当)
断熱リフォーム補助=環境政策課
平塚市役所 代表 0463-23-1111
神奈川県内のほかの市も調べています。——神奈川県の助成金まとめ/横浜市/川崎市/相模原市/藤沢市/横須賀市。同じ県内でも、条件の付け方はまったく違います。