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横浜市の外壁塗装に助成金は出る?——市が「遮熱・断熱タイプを含めて無い」と書いています
横浜市は、公式のFAQで「外壁塗装(遮熱、断熱タイプ含む)及び屋根の補修・葺き替えに対する補助制度はございません」と答えています。遮熱まで名指しで外しているのは、めずらしい書き方です。では横浜市で使えるものは何か——市の公式情報で1つずつ確かめました。
このページの内容
- 先に結論——横浜市に外壁塗装の補助はありません
- 市の公式サイトのよくある質問は「遮熱、断熱タイプ含む」と書いています
- 検索で出てくる「横浜市住宅修繕緊急支援事業」は、もう使えません
- 使えるのは耐震改修——一般115万円・非課税155万円
- 単価表に「屋根工事」が入っています
- 省エネ改修の加算100万円は、塗装では届きません
- 締切は「令和9年2月26日」——工事を年度内に終える必要があります
- 高断熱にすると、都市計画税が減る制度があります
- もう2つ、市の補助があります——ただし「地区が決まっている」制度です
- 助成が無い前提でも、費用は下げられます
- よくある質問
- 参考にした情報
先に結論——横浜市に外壁塗装の補助はありません
①横浜市には、外壁塗装に使える市独自の補助制度がありません——市が公式のよくある質問で明記しています
②遮熱・断熱タイプも名指しで除外されています——「遮熱塗料なら補助が出る」は、横浜市では通りません
③屋根の補修・葺き替えも、単独では対象外です
④使えるとすれば耐震改修——一般世帯115万円・非課税世帯155万円。その単価表には屋根工事が入っています
⑤検索で出てくる「住宅修繕緊急支援事業」は受付終了——令和元年の台風被災者向けの制度でした
市の公式サイトのよくある質問は「遮熱、断熱タイプ含む」と書いています
横浜市は、よくある質問のページで正面から答えています。原文を引きます。
Q:外壁塗装、屋根の補修に対する補助制度はありますか。
A:横浜市では、外壁塗装(遮熱、断熱タイプ含む)及び屋根の補修・葺き替えに対する補助制度はございません。
(横浜市 建築局住宅政策課「よくある質問」)
読むべきところが2つあります。
- 「(遮熱、断熱タイプ含む)」とわざわざ書いている——ここが横浜市の特徴です。「遮熱塗料なら省エネの補助が出ますよ」という営業を受けたら、この一文を思い出してください。市はそれを名指しで外しています
- 屋根も「補修・葺き替え」まで含めて対象外——外壁だけでなく、屋根の工事も単独では出ません
問い合わせ先も公開されています。建築局住宅政策課(電話 045-671-2922)。「本当に無いのか」を自分で確かめたい方は、ここに聞けば10分で終わります(市の窓口への聞き方)。
検索で出てくる「横浜市住宅修繕緊急支援事業」は、もう使えません
「横浜市 外壁 補助」で調べると、この制度名が出てくることがあります。屋根と外壁の修繕にお金が出る制度なので、期待してしまいます。ですが、これは終わっています。
| 項目 | 横浜市の公式ページの記載 |
|---|---|
| 状況 | 「※新規受付は終了しました(3月10日)」 |
| そもそも何の制度か | 令和元年台風第15号で「風による半壊又は一部損壊の住宅が相当数生じた」ことを受けた緊急支援 |
| 対象者 | 半壊または一部損壊の罹災証明書が交付された住宅の所有者。かつ「自らの資力では住宅の修繕を行うことができない者」 |
| 対象工事 | 損傷した屋根(屋根材・棟・破風・軒裏を含む)または外壁等の、耐震性の向上等に資する修繕工事 |
つまり、災害で壊れた家を直すための制度でした。——ふつうの塗り替えは、はじめから対象外です。今から申し込むこともできません。
この制度のページには、市自身の注意書きが載っています。そのまま引きます。
「被災者を狙った悪徳商法・詐欺にご注意ください。本事業では、市から被災者に対し、直接、施工業者等を派遣することはありません。『市から派遣された』、『補助金対象となるから0円で工事できる』などの手口を使った悪質な事業者等にお気を付けください」
——「補助金が出るから0円」は、市が名指しで警告している言い回しです(点検商法の見分け方)。
使えるのは耐震改修——一般115万円・非課税155万円
横浜市で住宅の工事に出る補助のうち、金額がいちばん大きいのがこれです。横浜市木造住宅耐震改修補助事業。令和8年度は4月1日から受付が始まっています。
| 世帯 | 補助限度額 | 【リ・バース60】利子補給を使う場合 |
|---|---|---|
| 一般世帯 | 115万円 | 57.5万円 |
| 非課税世帯 | 155万円 | 97.5万円 |
非課税世帯=世帯全員が過去2年間、住民税の課税を受けていない世帯。補助金額は「限度額」「単価の積算額」「工事費」のいちばん低い金額になります。
ただし、条件は厳しめです
- 平成12年5月末日以前に建築確認を得て着工した住宅——2000年6月以降に着工した家は対象外です
- 2階建て以下の在来軸組構法の木造個人住宅——ツーバイフォーやプレハブは入りません
- 建築士の耐震診断で、上部構造評点が1.0未満——ここが最大の関門です
市の無料診断の結果は使えません。公式にこう書かれています——「『建築士が行った耐震診断の結果』に、横浜市が行う無料耐震診断の結果は使えません。改めて建築士に依頼してください」。無料診断で安心して、そのまま申請しようとすると止まります。
単価表に「屋根工事」が入っています
ここが、外壁塗装を考えている方にいちばん関係するところです。この補助は「限度額」だけでなく、工事の種類ごとの単価の積算額でも上限が決まります。その単価表がこれです。
| 工事 | 単価 |
|---|---|
| A.基礎工事 | 施工長さ(m)× 72,700円 |
| B.耐力壁工事 | 施工長さ(m)× 72,500円 |
| C.屋根工事 | 施工面積(㎡)× 12,100円 |
対象工事の説明にも、はっきり書かれています。——「基礎の補強、筋かい(耐力壁)の補強、軽量化のための屋根のふき替え等により、耐震診断による点数が1.0以上となる耐震改修工事」。
つまり、重い瓦を軽い屋根材に葺き替えて建物を軽くする工事は、耐震改修の一部として補助の対象になります。屋根が重いと地震のときに建物が揺さぶられるので、軽くすること自体が耐震補強になるからです。
ただし、勘違いしないでください。
①単価表に外壁塗装はありません——A基礎・B耐力壁・C屋根の3つだけです
②屋根を軽くするだけでは足りません——評点が1.0以上になることが条件なので、基礎や壁の補強とセットになるのが普通です
③これは「葺き替え」であって「塗装」ではありません——屋根を塗っても軽くはなりません
それでも知っておく価値があります。——足場は、耐震改修でも外壁塗装でも同じように必要です。屋根の葺き替えを耐震改修としてやるなら、そのとき外壁塗装も一緒にやれば足場代が1回で済みます。外壁塗装そのものに補助は出ませんが、足場を共有すれば、実質の負担は下がります。
省エネ改修の加算100万円は、塗装では届きません
この補助には、省エネ改修の加算があります。一律100万円。金額が大きいので期待したくなりますが、条件を読むと外壁塗装では届きません。
公式の条件はこうです。——「耐震改修と同時に行う、断熱化工事や設備の効率化工事等により、設計住宅性能評価書又は建築物省エネルギー性能表示制度(BELS)評価書でZEHレベル(等級5)以上となる省エネ改修工事」
加算額は(断熱化工事費+設備効率化工事費)×8/10と100万円の、低いほう。ただし設備効率化工事費は断熱化工事費以下という条件が付きます。
ハードルは2つです。ひとつは「耐震改修と同時に」——省エネ改修だけでは受けられません。もうひとつは「ZEHレベル(等級5)以上になること」で、これは評価書で証明する必要があります。
断熱塗料を塗って等級5になることはありません。——断熱等性能等級5は、窓・壁・天井・床の断熱材で決まる数字です。塗膜の厚さは、ミリ以下の世界です(遮熱塗料・断熱塗料に効果はあるのか)。市がよくある質問で「遮熱、断熱タイプ含む」と書いているのは、こういう誤解を先回りしているのだと思います。
締切は「令和9年2月26日」——工事を年度内に終える必要があります
耐震改修補助を使う場合、いちばん見落とされるのが日付です。横浜市の公式ページには、こう書かれています。
「令和8年度の申請受付を令和8年4月1日から開始します。完了実績報告の締切は、令和9年2月26日です」
「申請の締切」ではなく「完了実績報告の締切」である点に注意してください。——工事が終わって、報告まで出し終わっている必要があります。逆算すると、こうなります。
- 建築士に耐震診断を依頼する——市の無料診断とは別に、改めて依頼します
- 設計事業者に「横浜市の補助を使いたい」と伝える——申請手続きは、委任された設計事業者と市がやり取りします。施主が自分で書類を出す形ではありません
- 交付決定を待ってから着工する——先に工事を始めると対象外になるのが、この種の補助の共通ルールです(申請の順番)
- 工事を終えて、2月26日までに完了報告——耐震改修は外壁塗装より工期が長く、天候でも延びます
秋以降に思い立った場合、その年度に間に合うかどうかは微妙です。——早めに設計事業者へ相談してください。
高断熱にすると、都市計画税が減る制度があります
補助金ではありませんが、横浜市には「高断熱住宅に係る都市計画税の減額」という制度があります。——お金をもらうのではなく、税金が減る形です。
ここでも同じことが言えます。塗装では届きません。断熱性能を評価書で示す必要があるからです。ただし、窓の断熱改修や断熱材の入れ替えを検討している方は、外壁塗装のタイミングで一緒に考える価値があります——足場が必要な工事は、まとめたほうが安く済みます。
税の扱いは条件が細かく、年度で変わることがあります。実際に減額されるかどうかは、市の担当課か税理士に確認してください。当サイトでは制度があるという事実までをお伝えします。
もう2つ、市の補助があります——ただし「地区が決まっている」制度です
横浜市の「住宅に関する補助制度等」のページに載っているのは、耐震化のほかに2つだけです。どちらも火事を広げないための制度で、外壁塗装は対象ではありません。ただし該当する地区にお住まいなら、外壁の工事と一緒に考える価値があります。
| 制度 | 中身 | 外壁塗装との関係 |
|---|---|---|
| 建築物開口部不燃化等改修事業補助 | 窓や玄関などの開口部を燃えにくいものに改修する工事への補助 | 塗装は対象外。ただしサッシの交換を考えているなら、足場のタイミングが重なります |
| 建築物不燃化推進事業補助 | エリア限定の解体・新築への補助 | 塗り替えとは別の話。建て替えを検討している方向けです |
「エリア限定」がポイントです。——横浜市全域ではなく、木造住宅が密集している地区など、市が指定した範囲が対象になります。自分の家が入っているかどうかは、住所で確かめるしかありません。市の担当課か、市のページで対象区域図を見てください。
外壁塗装を考えている方にとっての結論は、変わりません。——この2つも、塗装には使えません。横浜市で塗装に直接使える補助は、やはり存在しないということです。
助成が無い前提でも、費用は下げられます
横浜市の答えははっきりしています。外壁塗装に市の補助はありません。——ですから、ここからは助成金を探す時間を、別のことに使うほうが得です。
| やること | 効き方 |
|---|---|
| 2〜3社に同じ条件で見積もりを出してもらう | いちばん確実です。同じ家でも会社によって数十万円変わります。複数社の見積もりを並べる/その金額は妥当か |
| 屋根と外壁を同時にやる | 足場代が1回で済みます(屋根塗装の相場) |
| 塗料のグレードを1段見直す | アクリルと無機複合フッ素で㎡2,240円の差=120㎡でおよそ27万円(塗料の種類とグレード) |
| 国の制度を確かめる | 外壁塗装だけでは対象外ですが、窓や給湯器を含む工事なら国の事業のほうが規模が大きいです(助成金ガイド) |
当サイトが東海3県の43市町を1つずつ調べたところ、いま住んでいる家の塗り替えだけで補助が使えたのは2市だけでした。——横浜市が特別に冷たいわけではありません。塗装だけを支援する制度は、そもそも全国的に少数です。ほかの市の状況は川崎市・神戸市・大阪市にもまとめています。
よくある質問
横浜市の外壁塗装助成金は、2026年度もありますか?
制度そのものがありません。——「今年度は終わった」ではなく、もともと外壁塗装向けの補助が設けられていないということです。市の公式サイトのよくある質問に「外壁塗装(遮熱、断熱タイプ含む)及び屋根の補修・葺き替えに対する補助制度はございません」と書かれています。来年度に復活する、という性質のものでもありません。
区によって違いますか? 青葉区と鶴見区で条件が変わったりしませんか?
変わりません。——ここで扱っている制度はいずれも横浜市の制度で、18区で共通です。区役所は窓口として使えますが、制度の内容が区ごとに違うことはありません。
遮熱塗料を使えば、省エネの補助が出ると言われました
横浜市では出ません。——市のよくある質問が「(遮熱、断熱タイプ含む)」とわざわざ書いて除外しています。省エネ改修の加算100万円のほうも、耐震改修と同時かつZEHレベル(等級5)以上が条件で、塗料では届きません。この説明をされたら、制度の名前と担当課を聞いてください。本当にある制度なら即答できます。
耐震改修の115万円は、外壁塗装にも使えますか?
使えません。——単価表にあるのは基礎・耐力壁・屋根の3つだけです。ただし屋根の葺き替え(軽量化)は入っています。屋根を軽くする工事を耐震改修としてやるなら、そのとき組む足場で外壁も塗る——という組み立ては現実的です。
うちは築15年です。耐震改修の補助は使えますか?
使えません。——対象は平成12年5月末日以前に建築確認を得て着工した住宅です。2000年6月以降の家は、建築基準法の耐震基準が変わったあとなので、この制度の対象から外れます。
市の無料耐震診断を受けました。そのまま補助を申請できますか?
できません。——公式に「横浜市が行う無料耐震診断の結果は使えません。改めて建築士に依頼してください」と書かれています。無料診断は「まず状況を知る」ためのものと考えてください。
「横浜市住宅修繕緊急支援事業」で申請できませんか?
できません。新規受付は3月10日に終了しています。——そもそも令和元年台風第15号の被災者向けで、半壊または一部損壊の罹災証明書が必要な制度でした。ふつうの塗り替えは、受付中でも対象外です。
神奈川県の制度はありませんか?
県が外壁塗装そのものに出す制度は確認できていません。——住宅関係の支援は市町村が主体になるのが一般的で、県は市の制度を後ろから支える形が多いです。県のサイトで新しい事業が出ていないかを見るのは無駄ではありませんが、期待値としては低めに見ておいてください。
助成金が無いなら、どこを削ればいいですか?
工程を削るのは、やめてください。——下塗りを省く、3回塗りを2回にする、といった削り方は、数年後に必ず出てきます(手抜き工事の見抜き方)。削るなら、範囲と塗料のグレードです。今回は外壁だけにする、付帯部は次回にまとめる——これは正当な調整です。
市に電話して確かめたほうがいいですか?
気になるなら、そのほうが早いです。建築局住宅政策課(045-671-2922)。「外壁塗装に使える補助はありますか」と聞けば、それで終わります。——業者から「補助が出ます」と言われている場合は、制度の名前を聞いてから電話してください。名前が言えないなら、その時点で怪しいです。
参考にした情報
- 横浜市 よくある質問「外壁塗装、屋根の補修に対する補助制度はありますか。」(建築局住宅政策課/原文=「横浜市では、外壁塗装(遮熱、断熱タイプ含む)及び屋根の補修・葺き替えに対する補助制度はございません」)
- 横浜市「住宅に関する補助制度等」(掲載されているのは建築物開口部不燃化等改修事業補助/建築物不燃化推進事業補助/建物の耐震化支援)
- 横浜市「横浜市木造住宅耐震改修補助事業」(令和8年度の受付開始日、完了実績報告の締切=令和9年2月26日、対象建築物、対象工事、補助限度額115万円/155万円、補助限度単価の積算額=基礎72,700円/m・耐力壁72,500円/m・屋根12,100円/㎡、省エネ改修の加算100万円と算定式、無料耐震診断の結果は使えない旨)
- 横浜市「横浜市住宅修繕緊急支援事業 ※新規受付は終了しました(3月10日)」(令和元年台風第15号、対象者、対象工事、悪徳商法への注意喚起の原文)
- 横浜市「省エネ住宅に関する情報」および「【減税制度】高断熱住宅に係る都市計画税の減額」
- 最終確認日:2026年9月1日。制度は年度で変わります。申し込む前に、必ず市の公式ページと担当課で最新の内容をご確認ください。