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藤沢市の外壁塗装に助成金は出る?——出ません。ただし事前相談に「業者の同席」が要る市です
藤沢市に、外壁塗装そのものへの助成金はありません。——断熱改修の補助はありますが、対象は窓と玄関ドアだけで、しかも令和8年度は戸建12件の先着枠が7月7日に終了しています。ただし藤沢市は、手続きの作り方が独特です。耐震の補助は全事業で事前相談が必須で、その事前相談には申請者だけでなく、補強設計をする建築士と、施工業者の同席が要ります。理由も市が書いていて、「工事の仕方、写真の撮り方等の説明のため」。さらに工事が始まったあと、職員が現場を確認に来ます。
このページの内容
- 先に結論——塗装への助成金はありません
- 断熱改修は窓と玄関ドアだけ。しかも12件で終了しています
- 国の補助金とは併用不可、県の補助金とは併用できます
- 全事業で事前相談が必須——建築士と施工業者の同席つき
- 耐震改修は2分の1・上限115万円
- 令和7年度から「平成12年5月31日以前」に拡充されました
- 貸家・空家でも対象になります
- 工事中に、職員が現場を見に来ます
- 建築基準法が変わって、建築確認が要る場合があります
- 「市税を納めたことがない」と対象外になる可能性があります
- 期限が3つあります——11月末・1月末・2月末
- 市が事業者の一覧を公開しています
- 分譲マンション向けが充実——アドバイザーは無料
- 助成が無い前提で、費用を下げる
- よくある質問
- 参考にした情報
先に結論——塗装への助成金はありません
①藤沢市に、外壁塗装そのものへの助成金はありません
②断熱改修の補助はありますが、対象は窓と玄関ドアだけ——しかも戸建12件で7月7日に終了
③耐震改修は2分の1・上限115万円——令和7年度から平成12年基準に拡充
④全事業で事前相談が必須——しかも建築士と施工業者の同席つき
⑤工事が始まったら、職員が現場を見に来ます
「無い」で終わる市はたくさんあります。藤沢市が違うのは、手続きの作り込みです。——事前相談に業者を連れてこいと言い、工事中に見に来て、期限を3つ切る。ここまでやる市を、当サイトはあまり見ていません。塗装に補助は出ませんが、耐震を考えている方には知っておく値打ちがあります。
断熱改修は窓と玄関ドアだけ。しかも12件で終了しています
「外壁塗装 助成金」で藤沢市を調べると、断熱改修の補助が出てきます。ですが中身を見ると、外壁は入っていません。
「高性能建材(窓、窓及び玄関ドア)
※ 窓は住戸内全てのものを改修することが条件です。
※ 玄関ドアは、窓と同時に改修する場合のみ補助対象となります。」
(令和8年度藤沢市既存住宅断熱改修補助金)
対象は窓と玄関ドアの2つだけです。——外壁の断熱改修も、遮熱塗料も入っていません。そして条件も厳しめで、「窓は住戸内全てのものを改修すること」。1か所だけ内窓を入れる、という使い方はできません。玄関ドアは単独では申請できず、窓と同時のときだけです。
| 対象 | 補助額 |
|---|---|
| 窓 | 補助対象経費(消費税及び地方消費税額を除く)の1/3/1住戸あたり上限300,000円 |
| 玄関ドア | 同じく1/3/1住戸あたり上限50,000円 |
| ※窓と玄関ドア合わせて上限300,000円です。 | |
そして令和8年度は、もう終わっています。——市のページのタイトルは「【終了しました】令和8年度藤沢市既存住宅断熱改修補助金の募集について」で、受付予定件数の欄には「戸建住宅 12件(先着)※(7月7日更新) 募集を終了しました。」と書かれています。
戸建12件。——市の規模を考えると、かなり小さい枠です。4月に始まって7月上旬に埋まったということになります。次年度を狙うなら、年度初めに動く必要があります。
ほかの条件も見ておきます。——「市内事業者を施工事業者等に利用することが要件となります」。そして「改修工事は、申請後に発行される『補助金交付決定通知書』が届いてから行ってください」——事前申請です。「市税に滞納がある場合には申請を受理できません」も共通しています。
あまり見ない条件も付いています。——「改修後、減価償却資産の耐用年数に関する省令に規定する法定耐用年数を経過するまでは処分(売却や譲渡、交換等)することができません。」補助を受けて入れた窓は、法定耐用年数のあいだ売ったり譲ったりできない、ということです。
申請の締切は2027年(令和9年)2月1日(月)、完了届は2月15日(月)まで。窓口は本庁舎8階ゼロカーボン推進課(0466-50-8282)で、持ち込みと郵送の両方が可能ですが、市は「申請の受付は先着で行っていますので、できるだけご持参での提出をお願いします」としています。
国の補助金とは併用不可、県の補助金とは併用できます
この線引きは、はっきり書かれています。
「国の補助金とは併用ができませんが、県の補助金とは併用が可能です。
県の補助金については、別途申請が必要となりますので、県の補助金交付団体へお問い合わせください。」
(令和8年度藤沢市既存住宅断熱改修補助金)
窓の断熱改修は、国の「住宅省エネキャンペーン」でも大きな額が出ます。——市の30万円と国の補助、どちらか一方ということになります。金額を比べてから決めてください。一方で県の補助とは重ねられるので、市+県という組み方は可能です。
外壁塗装と一緒に窓もやる、という計画の方は、ここで整理が要ります。——塗装には市の補助が出ません。窓だけが対象で、しかもその枠は令和8年度分が埋まっています。「窓の補助を待ってから塗装も一緒に」と考えると、来年度まで動けなくなります(外壁塗装に向いている季節/先に概算を出して予算の見当をつける)。
全事業で事前相談が必須——建築士と施工業者の同席つき
ここが藤沢市のいちばん独特なところです。
「各補助事業において、補助金申請前に事前相談が必要となっております。お電話にて住まい暮らし政策課耐震・マンション担当まで事前相談のご予約をお願いします。」(補助対象事業一覧)
「※事前相談には、補強設計を行う建築士、施工者の同席(工事の仕方、写真の撮り方等の説明のため)が必要となります。」(藤沢市木造住宅耐震改修工事等補助金交付について)
「工事の仕方、写真の撮り方等の説明のため」——理由まで書いてあります。——市が業者に直接、やり方を説明する場だということです。申請者が一人で行っても、その場が成立しません。
これは順番を変えます。——ふつうは「補助があるか調べる → 業者に見積もりを取る → 決める」ですが、藤沢市の耐震では「建築士と施工業者を先に決める → 3人で市役所に行く → そこから申請」になります。事前相談の時点で、もう相手が決まっている必要があるのです。
だからこそ、業者選びを急がないでください。——事前相談に連れていった業者が、そのまま工事をする相手になります。市は「すでに耐震改修工事等の契約が済んでいるもの(見積りの取得は含みません)」を対象外としているので、見積りは複数社から取ってかまいません。契約さえしていなければ大丈夫です。比べてから、事前相談に行く相手を決めてください(同じ条件で複数社に見積もりを出してもらう/見積書のチェック項目)。
そして市は、申請受付そのものを事前相談で絞っています。——「申請受付は事前相談が終わっている方に限ります。」分譲マンションの制度にいたっては「申請受付は、事前相談後に申請登録を行った管理組合に限ります」と、さらに一段階増えています。
耐震改修は2分の1・上限115万円
藤沢市の耐震改修の補助は、全国で標準的な額です。
| 補助額 | 耐震改修工事等(補強設計、耐震改修工事、工事監理)に要する費用の1/2かつ上限115万円 |
|---|---|
| 対象建築物 | 平成12年(2000年)5月31日以前に建築された専用住宅及び店舗・事務所兼用住宅/2階建以下の在来構法の木造/総合評点が1.0未満/所有者が藤沢市内に居住/事前相談が終わっているもの |
| 申請期限 | 11月末までに補助金交付申請書(第1号様式)提出 |
| 窓口 | 分庁舎3階 住まい暮らし政策課 耐震・マンション担当 0466-50-3541 |
当サイトが調べたなかで、115万円はいちばん多い額です。——船橋市・千葉市・柏市・宮崎市なども同じ115万円でした。藤沢市もその標準どおりです。ただし補助率が2分の1なので、上限に届くには230万円の工事が要ります。
減った制度もあります。——市は「※耐震診断に要した費用の追加補助制度(6万円上限)は廃止になりました。」と書いています。チラシでは「令和8年度から」廃止と明記されています。去年までの情報を見ていると、6万円ぶん多く見積もってしまいます。
設計の条件も決まっています。——「耐震改修する壁端柱の柱頭・柱脚接合部は、平成12年建設省告示第1460号に適合する仕様として設計すること」。市は「令和7年度から壁端柱の柱頭・柱脚接合部は、『平成12年建設省告示第1460号への適合』(N値計算)が義務化になりました」としています。柱と土台・梁のつなぎ目に、計算にもとづいた金物を入れるということです。
目標も決まっています。——チラシに「(注意)補強設計後の耐震診断の総合評点が1.0以上とする計画が必要です。」とあります。1.0未満の家を、1.0以上にする。それが補助の条件です。
令和7年度から「平成12年5月31日以前」に拡充されました
ここは、対象になる家がぐっと増えた変更です。
「※令和7年度から、『昭和56年(1981年)5月31日以前』が『平成12年(2000年)5月31日以前』に拡充となりました。」(藤沢市)
多くの市が使ってきたのは、昭和56年5月31日という線です。——1981年の新耐震基準の日付です。藤沢市はそこから19年あとの2000年まで広げました。
この日付の意味は、市の設計条件を読むと分かります。——藤沢市は補助の条件として「平成12年建設省告示第1460号に適合する仕様として設計すること」を挙げています。この告示こそ、2000年6月の改正で加わったものです。柱と土台・梁のつなぎ目にどんな金物を使うかを、N値計算という方法で決めるという内容でした。
つまり藤沢市は、「この告示ができる前に建った家」を対象にしているということです。——拡充の線引きと、設計の条件が、同じ告示でつながっています。1981年の新耐震を満たしていても、この金物の規定は入っていない。だから壁を強くしても、つなぎ目が抜けてしまう——そこを直すのが藤沢市の補助の中身です。
拡充で新しく入ってきたのは、1981年6月から2000年5月に建った家です。——藤沢市が令和7年度にこの層を足したということは、市がそこを課題だと見ているということです。「新耐震だから大丈夫」で止まっていた家が、いま診断の対象になりました。建築の年が分からない場合は、固定資産(家屋)評価証明書か、家屋に係る納税通知書で確かめられます——申請にもこの書類が要ります。
対象になる建物の種類にも幅があります。——「専用住宅及び店舗・事務所兼用住宅」です。1階が店舗で2階が住まいという建物も入ります。ただし「店舗・事務所兼用住宅の建物用途確認については、課税情報や建築時の記載事項証明等で確認しますので、建築時から用途が変更されている場合は、ご相談ください」という注意が付いています。
貸家・空家でも対象になります
これも、ほかの市であまり見ない緩和です。
「※令和5年度から所有者が市内居住であれば、貸家・空家でも補助対象となりました。」(藤沢市)
多くの市の耐震補助は「自分が住んでいる家」が前提です。——藤沢市は所有者が市内に住んでいれば、その家に住んでいなくてもよいとしました。親から相続した空き家や、人に貸している家も対象に入ります。
逆に言えば、所有者が市外に住んでいると対象外です。——対象建築物の要件に「住宅の所有者が藤沢市内に居住していること」とあります。藤沢に空き家を持っているが自分は東京に住んでいる、という場合は使えません。
空き家を直して貸す・売るという計画がある方には、大きい制度です。——115万円が入るかどうかで、その物件をどうするかの判断が変わります。ただし耐震改修の補助であって、外壁塗装は対象外です。塗装は自前になります(中古住宅を買ったら外壁塗装はいつ)。
工事中に、職員が現場を見に来ます
市のチラシの手続きフローに、こう書かれています。
「(注意)工事着手後、職員が補強工事中の現場を確認に伺います。」
(木造住宅耐震【改修工事等】補助金について チラシ)
写真の提出だけでなく、実際に人が来ます。——だから事前相談で「工事の仕方、写真の撮り方等の説明」をするのです。2つはつながっています。
これは施主にとっては、むしろ安心材料です。——壁の中に入る金物や補強は、完成すると見えなくなります。そこを市の職員が工事中に確認する、というのは第三者の目が入るということです(完了検査で見るところ)。
外壁塗装でも、同じ発想が使えます。——塗装は下塗り・中塗り・上塗りの3回塗るのがふつうですが、できあがってしまうと何回塗ったか分かりません。だから工程ごとの写真を出してもらうのが標準です(下塗りの役割/中塗りと上塗り)。藤沢市が耐震でやっていることを、塗装では自分でやるということになります。
建築基準法が変わって、建築確認が要る場合があります
これは令和7年4月からの新しい話です。
「(注2)令和7年度から建築基準法改正に伴い、建築確認手続きの対象となる場合があります。」(藤沢市)
「(注意)R7.4.1に建築基準法が改正され、2階建ての主要構造部の一種以上について行う過半の改修等は、建築確認申請を得てから工事着手する必要があります。」(チラシ)
「主要構造部の一種以上について行う過半の改修」——ここが分かりにくいところです。——主要構造部というのは壁、柱、床、はり、屋根、階段のことです。そのうちどれか1種類でも、半分を超えて直すと、建築確認の手続きが要るという意味になります。
耐震改修は、壁を半分以上いじることがあります。——そうなると、工事に入る前に建築確認申請が必要です。時間もお金もかかります。市が「建築確認申請を得てから工事着手する必要があります」とわざわざ書いているのは、知らずに着工して止まる人が出るからでしょう。
外壁塗装だけなら、この話は関係ありません。——塗装は「過半の改修」に当たらないのがふつうです。ただし外壁を張り替える(サイディングの重ね張り・張り替え)となると、話が変わる可能性があります(カバー工法とは/張り替えとの違い)。大きい工事を考えている方は、設計者に確認してください。
「市税を納めたことがない」と対象外になる可能性があります
市税の滞納がダメ、という条件はどの市にもあります。藤沢市は、そこに一歩踏み込んだ注意を書いています。
「※市税を滞納している方(申請者以外の所有者を含む)は対象となりません。
(藤沢市に市税を納めたことがない場合、滞納確認ができないため、補助対象外になる可能性があります)」
(木造住宅耐震【改修工事等】補助金について チラシ)
「納めたことがない」——滞納しているのではなく、納税の記録そのものが無い場合です。——市が滞納の有無を確認できないので、そこで止まるということです。藤沢市に引っ越してきたばかりの方や、市内に住んでいるが所得が無く課税されていない方が当てはまる可能性があります。
そして「申請者以外の所有者を含む」という括弧書きも大きいところです。——家を夫婦で共有している、兄弟で相続しているという場合、自分がきちんと納めていても、もう一人が滞納していると対象外になります。共有名義の家は、先に確認してください。
該当しそうな方は、事前相談の電話のときに聞いてしまうのがいちばん早いです。——住まい暮らし政策課 耐震・マンション担当(0466-50-3541)。市が「可能性があります」と書いているということは、個別に判断しているということです。
期限が3つあります——11月末・1月末・2月末
藤沢市の耐震補助は、年度内に全部を終わらせる設計になっています。市のフロー図から日付を拾うと、こうなります。
| 段階 | 期限 | 市の言葉 |
|---|---|---|
| 事前相談 | — | 建築士・施工業者の同席が必要 |
| 補助金交付申請書(第1号様式)提出 | 11月末まで | 「事前相談後11月末までに申請がない場合は、キャンセルとなります」 |
| 交付等決定通知の受領 | — | 「令和7年から公印は廃止となりました」 |
| 建築士と契約 → 工事計画届(第3号様式)→ 工事着手 | — | 工事着手後、職員が現場を確認 |
| 工事完了 | 原則1月中まで | 「(注意)工事完了は、原則1月中までにしてください。」 |
| 完了実績報告書(第7号様式)提出 | 1月末まで | — |
| 補助金額確定通知の受領 | 2月下旬まで | — |
| 請求書を提出 | 2月末まで | — |
| 振込 | 依頼日から約30日後 | — |
「事前相談後11月末までに申請がない場合は、キャンセル」——ここは見落としやすいところです。——相談だけして考えている間に、枠が消えます。相談に行ったら、そこから逆算して動く必要があります。
工事の時期にも影響します。——完了が原則1月中ということは、12月から1月に工事をすることになりがちです。外壁塗装を同時にやろうとすると、いちばん寒い時期にかかります(外壁塗装に向いている季節)。塗装は気温が5℃を下回ると塗れない塗料が多いので、耐震の日程に塗装を合わせると無理が出ることがあります。そこは分けて考えたほうが安全です。
市が細かい変更まで書いているのも、藤沢市の特徴です。——「令和4年度から押印は不要となりました。ただし、申請書を訂正する場合は、申請書及び訂正箇所に押印が必要になります。」「令和7年から公印は廃止となりました」。そして「補助金対象費用予定額は、実際の見積額と大きく乖離しないようにしてください。(工事計画届と補助額が異なる場合は、工事計画等変更承認申請書の提出が必要になります)」——ざっくりした金額で申請すると、あとで追加の書類が要るということです。
市が事業者の一覧を公開しています
事前相談に建築士と施工業者を連れていく必要があるので、先に相手を決めなければいけません。——そこで市は、「建築物の耐震について」のページに一覧を置いています。
| 市が公開しているもの | 内容 |
|---|---|
| 耐震改修工事施工事業者一覧 | 耐震改修工事を施工する事業者 |
| 耐震診断事業者一覧 | 耐震診断を行う事業者 |
| 郵送での耐震補助手続きについて | 窓口に行けない場合の手続き |
| 新耐震基準の木造住宅の耐震性能検証法について | 2000年以降の家の見方 |
| 藤沢市住宅耐震化緊急促進アクションプログラム | 市の耐震化の計画 |
市の一覧は「お墨付き」ではありません。——ほかの市の例では「これに限定されるものではなく、要件を満たす事業者に依頼するのであれば申請は可能」と書かれていることが多く、実績がある事業者の参考リストという位置づけです。載っていない会社に頼めない、という意味ではありません。
ただし塗装を頼むときは、この一覧は当てになりません。——これは耐震の一覧だからです。耐震改修ができる会社が、外壁塗装が得意とは限りません。塗装は塗装で、別に比べてください(業者の許可・処分を公的に調べる方法/同じ条件で複数社に出してもらう)。
分譲マンション向けが充実——アドバイザーは無料
藤沢市は、分譲マンション向けの制度を3つ持っています。戸建だけの市が多いなかで、これは厚いほうです。
| 制度 | 内容 |
|---|---|
| マンション耐震アドバイザー派遣事業 | 「藤沢市が依頼した専門家を、マンション耐震アドバイザーとして無料で派遣いたします。」 |
| 分譲マンション 耐震診断 補助金 | 管理組合に対して、耐震診断に要する費用の一部を補助。「申請受付は、事前相談後に申請登録を行った管理組合に限ります。」 |
| 分譲マンション 耐震改修工事等 補助金 | 耐震改修のための設計及び工事にかかる費用の一部を補助。同じく事前相談後の申請登録が必要 |
アドバイザーが無料というのは、入口として大きい仕組みです。——管理組合で「うちのマンションは耐震をどうするか」を話すとき、何から始めればいいか分からないことが多いからです。市が専門家を送ってくれるなら、そこから始められます。
マンションの外壁については、別の話になります。——分譲マンションの外壁塗装は大規模修繕として管理組合が計画し、修繕積立金でまかなうのがふつうです。市の補助が出るのは耐震のほうで、大規模修繕そのものへの補助は見当たりませんでした(アパート・マンションの外壁塗装)。
もうひとつ、緊急輸送道路沿道建築物の制度もあります。——「地震によって倒壊した場合に、藤沢市耐震改修促進計画で指定した緊急輸送道路の幅員の過半を閉塞する可能性のある建築物」の所有者向けです。道をふさぐ可能性のある建物という切り口で、住宅とは別の枠組みになっています。
助成が無い前提で、費用を下げる
外壁塗装そのものには、藤沢市の補助は出ません。だから費用は自分で下げることになります。
藤沢市の耐震のやり方が、そのままヒントになります。——市は事前相談で「工事の仕方、写真の撮り方」を業者に説明し、工事中に現場を見に来ます。塗装にはそれをしてくれる人がいません。だから施主が同じことを求めるしかありません。工程ごとの写真を出してもらう、数量の入った見積書をもらう。「外壁塗装一式 90万円」では、2社を並べても比べられません——外壁◯㎡、屋根◯㎡、付帯部◯m、足場◯㎡(塗装面積の出し方/同じ条件で複数社に出してもらう)。
藤沢市は、塗装の業者に市内という縛りがありません。——断熱改修の補助には「市内事業者」の条件がありますが、塗装だけなら制度に縛られないので、声をかける先は自由です。藤沢は東海道線・小田急江ノ島線・相鉄いずみ野線が通るので、茅ヶ崎・鎌倉・横浜・大和あたりの業者も現実的な範囲に入ります。
海が近い土地です。——片瀬・鵠沼・辻堂など海岸線に近い家では、塩害と潮風による劣化を考える必要があります。金属部(雨樋の金具、手すり、シャッターボックス)の錆が、外壁より先に出ます。見積書で付帯部の範囲を確認してください(塩害地域の外壁塗装/付帯部の塗装)。砂が飛んでくる地域では、高圧洗浄の丁寧さも効いてきます。
塗料の選び方は、その家にあと何年住むかで決まります。——耐震の補助を使う家なら、直したあと長く住む前提のはずです。そこにシリコンを塗るかフッ素を塗るかで、次の塗り替えが来る年が変わります(塗料の選び方/条件を入れて概算を出す)。逆に貸家や、いずれ売る家なら、そこまでの塗料は要りません。
「藤沢市の助成金が使えます」と言われたら、制度名を聞いてください。——市に外壁塗装への助成金はありません。耐震の名前が出た場合は、平成12年5月31日以前の建築で、総合評点が1.0未満と出ていること、そして事前相談が終わっていることが前提です。その事前相談には、その業者自身が同席しなければなりません。「では一緒に市役所へ行っていただけますか」と聞けば、話が本当かどうかはすぐに分かります。
よくある質問
藤沢市に、外壁塗装の助成金はありますか?
ありません。藤沢市の住宅関係の補助は、耐震(木造住宅・分譲マンション・緊急輸送道路沿道建築物)と、地球温暖化対策の設備(断熱改修・太陽光・蓄電池・高効率機器・EV充電設備など)に分かれていて、外壁塗装そのものに出る制度は見当たりませんでした。
断熱改修の補助で外壁の断熱はできますか?
できません。対象設備は高性能建材(窓、窓及び玄関ドア)で、外壁の断熱改修は入っていません。しかも窓は「住戸内全てのものを改修することが条件」で、玄関ドアは「窓と同時に改修する場合のみ補助対象」です。
断熱改修の補助はまだ申し込めますか?
できません。令和8年度は戸建住宅12件(先着)で、7月7日の更新で募集終了と表示されています。市のページのタイトルにも「【終了しました】」が付いています。
断熱改修の補助額はいくらですか?
窓が補助対象経費(消費税及び地方消費税額を除く)の3分の1で1住戸あたり上限30万円、玄関ドアが同じく3分の1で上限5万円です。窓と玄関ドア合わせて上限30万円になります。
国や県の補助金と一緒に使えますか?
断熱改修の補助については、市が「国の補助金とは併用ができませんが、県の補助金とは併用が可能です」と書いています。県の補助金は別途申請が必要で、県の補助金交付団体への問い合わせになります。
事前相談は必ず必要ですか?
必要です。市は「各補助事業において、補助金申請前に事前相談が必要となっております」としています。耐震改修工事等補助金のページにも「申請受付は事前相談が終わっている方に限ります」と書かれています。
事前相談には誰が行けばいいですか?
申請者だけでは足りません。市は「事前相談には、補強設計を行う建築士、施工者の同席(工事の仕方、写真の撮り方等の説明のため)が必要となります」としています。チラシでは「原則」補強設計をする建築士(工事監理)、施工業者の同席が必要、と書かれています。
耐震改修の補助はいくらですか?
耐震改修工事等(補強設計、耐震改修工事、工事監理)に要する費用の2分の1で、上限115万円です。なお耐震診断に要した費用の追加補助制度(6万円上限)は令和8年度から廃止になりました。
耐震の対象になるのは、いつ建てられた家ですか?
平成12年(2000年)5月31日以前に建築された専用住宅及び店舗・事務所兼用住宅です。市は「令和7年度から、『昭和56年(1981年)5月31日以前』が『平成12年(2000年)5月31日以前』に拡充となりました」と書いています。2階建以下の在来構法の木造で、総合評点が1.0未満であることも条件です。
住んでいない家でも補助を受けられますか?
受けられる場合があります。市は「令和5年度から所有者が市内居住であれば、貸家・空家でも補助対象となりました」としています。ただし住宅の所有者が藤沢市内に居住していることが条件です。
見積りを取ってしまいましたが、まだ申請できますか?
できます。市は「すでに耐震改修工事等の契約が済んでいるもの(見積りの取得は含みません)」を対象外としています。つまり見積りを取る段階なら問題なく、契約してしまうと対象外になります。
工事中に市の人が来ることはありますか?
あります。市のチラシに「(注意)工事着手後、職員が補強工事中の現場を確認に伺います。」と書かれています。
建築確認申請が必要になることがあるのですか?
あります。市は「令和7年度から建築基準法改正に伴い、建築確認手続きの対象となる場合があります」とし、チラシでは「R7.4.1に建築基準法が改正され、2階建ての主要構造部の一種以上について行う過半の改修等は、建築確認申請を得てから工事着手する必要があります」と説明しています。
藤沢市に引っ越してきたばかりですが、補助は受けられますか?
確認が必要です。市のチラシに「藤沢市に市税を納めたことがない場合、滞納確認ができないため、補助対象外になる可能性があります」と書かれています。市税を滞納している方は対象外で、これは申請者以外の所有者も含みます。
事前相談をしたあと、いつまでに申請すればいいですか?
11月末までです。市のチラシに「※事前相談後11月末までに申請がない場合は、キャンセルとなります。」と書かれています。工事完了は原則1月中まで、実績報告が1月末まで、請求が2月末までという日程です。
業者はどうやって探せばいいですか?
市が一覧を公開しています。「建築物の耐震について」のページに「耐震改修工事施工事業者一覧」「耐震診断事業者一覧」が置かれています。事前相談に建築士と施工業者の同席が要るので、先に相手を決めておく必要があります。
マンションに住んでいますが、何か制度はありますか?
あります。分譲マンションの管理組合向けに、耐震診断補助金、耐震改修工事等補助金、そしてマンション耐震アドバイザー派遣事業があります。アドバイザーは市が依頼した専門家を無料で派遣する制度です。診断と改修は、事前相談後に申請登録を行った管理組合に限られます。
「藤沢市の助成金が使えます」と言われました
制度名を聞いてください。藤沢市に外壁塗装への助成金はありません。耐震の名前が出た場合は、平成12年5月31日以前の建築で、総合評点が1.0未満と出ていること、そして事前相談が終わっていることが前提です。その事前相談にはその業者自身の同席が必要なので、話が本当かはすぐ分かります。
参考にした情報
- 藤沢市「補助対象事業一覧」(ページ番号11022/更新日2026年4月17日/計画建築部 住まい暮らし政策課 0466-50-3541)
- 藤沢市「藤沢市木造住宅耐震改修工事等補助金交付について」(ページ番号11023/更新日2026年6月12日)
- 藤沢市「(案内チラシ)木造住宅耐震改修工事等補助金について」(PDF)
- 藤沢市「【終了しました】令和8年度藤沢市既存住宅断熱改修補助金の募集について」(ページ番号32198/更新日2026年7月31日/環境部 ゼロカーボン推進課 0466-50-8282)
- 藤沢市「藤沢市分譲マンション耐震診断補助金交付制度について」「藤沢市分譲マンション耐震改修工事等補助金交付制度について」「藤沢市マンション耐震アドバイザー派遣事業について」
本ページは2026年9月2日時点で藤沢市が公開している情報をもとにまとめたものです。制度は年度ごとに変わり、先着枠のものは受付状況が動きます。申請の前に、必ず市の最新のページと要項をご確認ください。お問い合わせは、耐震関係が住まい暮らし政策課 耐震・マンション担当(0466-50-3541)、断熱改修などがゼロカーボン推進課(0466-50-8282)です。なお市は設計者向けに「改修工事費を抑える耐震改修設計をしましょう」というPDFも公開していますが、画像形式のため当サイトでは内容を読み取れませんでした。設計を依頼する建築士にご確認ください。