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【2026年度】岸和田市の外壁塗装に使える補助金

条件つきで出ます自宅の塗り替えは対象外。市外から転入して空家を直す人だけ

市が1問目で答えています
「Q1.外壁塗装の塗り替えの補助金はありますか」「A1.外壁塗装の塗り替えの補助金はございません。」
◯ただし空家なら
空家リフォーム事業補助金=3分の2・上限100万円。市外から転入する人が市内の空家を直す場合
枠がとても狭い
補助金交付戸数は3戸程度(申込先着順)
屋根なら道があります
「重い瓦から軽い瓦へ変更する工事であれば、耐震改修補助制度がございます」
耐震診断
木造住宅は11分の10・上限5万円/戸(30戸程度)。耐震バンクへの登録が必要
耐震改修
設計10分の7・10万円/工事10分の7・85万円(月額所得21.4万円以下は105万円)。6戸程度
締切
申請は12月18日まで/実績報告は令和9年3月1日まで。着手(契約)後の申請は受付不可

岸和田市で「外壁塗装 補助金」を調べてこのページに来た方へ。——岸和田市は、住宅の補助金についてよく来る質問を7問並べて、ぜんぶ答えを公開しています。その1問目が「外壁塗装の塗り替えの補助金はありますか」。答えは「ございません」。ただし2問目と5問目に道が残されています。市の原文で順に確かめます。

大阪府内の22市を、1件ずつ市の公式情報で調べています。——岸和田市で出ても出なくても、隣の市では条件が違うことがあります。全体像は大阪府の助成金まとめにあります。

大阪市堺市東大阪市枚方市豊中市吹田市高槻市茨木市八尾市寝屋川市門真市大東市和泉市箕面市泉佐野市松原市羽曳野市池田市守口市河内長野市富田林市

補助が出ても出なくても、次に気になるのは総額です。——30坪だといくらか大阪の外壁塗装 悪質業者リスト

このページの内容全23項目

先に結論——市がQ&Aの1問目で答えています

岸和田市の答えを5行で。
外壁塗装の塗り替えへの補助はありません(市が明言)。
②屋根は道があります。重い瓦から軽い瓦へ替える工事なら耐震改修の対象。
③市外から転入して空家を直すなら3分の2・上限100万円。ただし3戸程度
④耐震診断は11分の10・5万円、耐震改修は10分の7・85万円(所得条件あり)。
⑤どれも着手(契約)後の申請は受付不可。締切は12月18日

岸和田市の特徴は、「無い」をはっきり書いていることです。外壁塗装、新築、建て替え、リフォーム、ブロック塀撤去——ぜんぶ「ございません」と書いてある。そのかわり、ある制度の枠が具体的な戸数で公開されています。3戸、6戸、10件、30戸。

この数字を見れば、狙えるかどうかがすぐ判断できます。以下、市の原文で確かめます(業者の選び方)。

住宅の補助金Q&Aは7問。ほとんどが「ございません」

岸和田市は「住宅に関する補助金Q&A」というページを出しています。全7問、そのまま並べます。

質問市の答え
Q1. 外壁塗装の塗り替えの補助金はありますか「外壁塗装の塗り替えの補助金はございません。」
Q2. 屋根瓦の葺き替えの補助金はありますか「屋根瓦の葺き替えのみの補助金はございませんが、耐震改修工事の中に、耐震性を向上させるための工事として、重い瓦から軽い瓦へ変更する工事であれば、耐震改修補助制度がございます。」
Q3. 新築の住宅に対する補助金はありますか「新築住宅に対する補助金はございません。」
Q4. 住宅を建て替えるための補助金はありますか「住宅を建て替えるための補助金はございません。」
Q5. 住宅のリフォームのための補助金はありますか「住宅のリフォームのための補助金はございませんが、岸和田市内の空家を所有している市外からの転入者が、それをリフォームするための空家リフォーム補助金はございます。」
Q6. ブロック塀の撤去のための補助金はありますか「ブロック塀の撤去のための補助金はございません。」
Q7. 昭和56年6月以降に建てられた住宅に対する耐震の補助金はありますか「昭和56年6月以降に建てられた住宅に対する耐震の補助金はございません。」

7問のうち5問が完全に「ございません」。抜け道があるのはQ2(屋根瓦)とQ5(空家リフォーム)だけです。
そしてこのQ&Aが存在すること自体が答えでもあります。市役所に同じ質問が何度も来ているから、ページを作った。「外壁塗装の補助金がネットに出ていた」と電話をかける人が、それだけ多いということです。
——比較サイトで「岸和田市の補助金一覧」を見て期待した方は、まずこの7問を確かめてください。

空家リフォーム補助金は3分の2・上限100万円

Q5に出てきた制度です。金額だけ見れば、今日調べてきたなかでも大きいほうです。

「市外から本市に転入するため、本市に存する空家のリフォームを実施する空家の所有者に対し、当該リフォーム工事にかかる費用の一部を補助することにより、空家の有効活用を図り、もってまち全体の活性化や転入・定住促進につなげることを目的とする制度です。」
項目内容
補助金額空家リフォームに要する経費の3分の2(上限100万円)※千円未満切り捨て
補助金交付戸数3戸程度(申込先着順)
申請受付期間令和8年5月7日〜令和8年12月18日(土日祝を除く9時〜17時30分)
受付場所岸和田市役所別館2階 まちづくり推進部 住宅政策課
完了実績報告完了から30日以内、または令和9年3月1日の早いほう

3分の2という率は高い。150万円の工事なら100万円が出る計算です。外壁塗装も内装も水回りも含めて150万円なら、上限に届きます。

ただし交付戸数は3戸程度です

ここが現実です。市が公開している数字を並べます。

制度受付戸数・件数上限額
空家リフォーム事業補助金3戸程度100万円
木造住宅耐震改修補助金6戸程度85万円(所得により105万円)
不良空家除却事業補助金10件程度80万円
木造住宅除却事業補助金30件程度40万円
既存民間建築物耐震診断補助金30戸程度5万円

岸和田市の人口は約19万人です。そこに空家リフォーム3戸、耐震改修6戸。——狙って取りに行く制度ではなく、要件にぴったり当てはまる人が早く動けば取れる制度だと考えてください。
受付開始は5月7日。年度の頭からではなく、連休明けです。来年度を狙うなら、4月中に書類を揃えて5月7日の朝に窓口へ持ち込む。先着順なので、それが最も確実です。
逆に言えば、いま(9月)から動いて今年度に間に合わせるのは難しい制度もあります。まず住宅政策課(072-447-6513)に残り枠を電話で聞いてください。

市外から転入する人だけが使えます

空家リフォーム補助金の対象者は、はっきり限定されています。

要件
補助対象空家を所有していること
市外からの転入を予定(市外に3か月以上居住しているものに限る)しており、補助事業の完了時に補助対象空家の所在地に住民登録すること
補助金の交付を受けた日から10年以上定住する意思があること
市税を滞納していないこと/暴力団員又は暴力団密接関係者でないこと

——いま岸和田市に住んでいる人は使えません。実家が空き家になっていて、自分は市外に住んでいて、そこへ移り住むためにリフォームする。そういう形です。

共有名義の場合の扱いも書かれています。「補助対象空家を複数の所有者で共有しているときは、全所有者のうち補助金交付の申請者を補助事業者とする」「補助金交付の申請をする者は、当該共有者全員から補助対象空家の空家リフォームの同意を得ていること」。相続で兄弟の共有になっている家は、全員の同意が要ります。

対象になる空家は3類型

建物のほうの条件です。「木造又は混構造(木造のもののうち、その一部に木造以外の構造を含むものをいう。)」であることが前提で、そのうえで次のいずれかです。

  1. 昭和56年6月1日以降に建築されたもの
  2. 昭和56年5月31日以前に建築されたもので、耐震改修促進法に基づき耐震性が確認されたもの
  3. 昭和56年5月31日以前に建築されたもので、当該リフォームにおいて耐震改修促進法に基づく耐震改修工事を行うもの

——古い家でも、耐震改修を一緒にやるなら対象になるという設計です。3番目が効きます。

対象外もはっきり書かれています。すでに本補助金の交付を受けたもの、空家法第22条第3項により措置を命じられているもの、公共事業による除却・移転・建替え等の補償対象のもの、本補助金以外に空家リフォームに係る他の補助金等の交付を受けているもの又は受ける予定があるもの。

耐震の補助と併用できます

ここは見落としやすいところです。市はこう注記しています。

「※ 空家リフォームと併せて耐震改修促進法に基づく耐震改修工事を行う場合、一定の要件を満たすものについては、本市の耐震補助制度を併用いただけます。」

つまり、空家リフォーム100万円+耐震改修85万円という組み方があり得ます。市はこの組み合わせを想定していて、書類のダブりも整理しています。

「当該耐震改修工事において、岸和田市木造住宅耐震改修補助金交付要綱第14条第1項に規定される耐震改修計画書の写しの提出があれば、上記耐震改修計画書の提出があったものとみなします。」

中間報告と完了報告についても同じ「みなす」規定があります。2つの制度に同じ書類を2回出さなくていい。ここまで書いてある市は多くありません。

外壁塗装の観点で言うと、この併用が現実的な使い方です。
①耐震改修で壁を開ける → ②その復旧と外壁の塗り替えを空家リフォームで見てもらう → ③屋根が重い瓦なら軽い屋根に葺き替えて耐震側で見てもらう。
足場は1回で済みます。ただし、どの費用がどちらの制度の対象かを見積書で分けておく必要があります。「外装工事一式」と書かれた紙では、市が切り分けられません(見積書の見方)。

重い瓦から軽い瓦へ——Q2に書かれた抜け道

Q2をもう一度出します。

「A2.屋根瓦の葺き替えのみの補助金はございませんが、耐震改修工事の中に、耐震性を向上させるための工事として、重い瓦から軽い瓦へ変更する工事であれば、耐震改修補助制度がございます。」

——「耐震性を向上させるための工事として」という条件付きです。ここが肝心で、単に古い瓦を新しい瓦に替えるだけでは通りません。屋根を軽くして、上部構造評点を上げるという位置づけが要ります。

順番があります。
①まず耐震診断を受けて、評点が1.0未満であることを確認する
②耐震改修計画のなかに、屋根の軽量化を補強手段として位置づける
③耐震改修補助の交付決定を受けてから着工する
——「屋根を軽くしたいので補助をください」では通りません。診断 → 計画 → 申請 → 着工の順です。
そして市は「着手(契約)後の申請は受付できませんので、ご注意ください」と2つのページで繰り返しています。屋根屋さんと契約する前に、住宅政策課へ。

なお外壁については、同じ論理が使えるとは書かれていません。外壁の塗り替えは建物の重量をほとんど変えないので、耐震性の向上として位置づけにくい。屋根には道があって外壁には無いのは、そこが理由です。

耐震診断は11分の10・5万円

耐震の入口です。率が独特で、11分の10——約91%が出ます。

対象建築物補助割合上限額(千円未満切り捨て)
木造住宅11分の105万円/戸かつ100万円/棟
木造住宅以外の住宅2分の12万5千円/戸かつ100万円/棟
特定建築物(要綱第6条第1項第3号ア)3分の2133万3千円/棟
特定建築物(同 イ)2分の1100万円/棟

診断費用が5万5千円なら、11分の10で5万円。自己負担は5千円になります。

対象は「岸和田市内に存する昭和56年5月31日以前に建築確認を受けて建築された住宅(戸建て、長屋、併用住宅、共同住宅を含む)で現に居住している、又はこれから居住しようとするもの」。併用住宅は「店舗その他これに類するものの用途に該当する部分の床面積が延べ面積の2分の1未満であるもの」です。

長屋・共同住宅について、市はこう注意しています。「長屋・共同住宅については、受付状況により診断戸数を上回る場合がありますので、お早めの申請をお願いします。受付状況次第では受付できない場合があります。」——30戸の枠を共同住宅1棟が食う可能性がある、ということです。

耐震バンクに登録しないと申請できません

岸和田市に固有の手順です。診断も改修も、その前に耐震バンクへの登録が要ります。

「耐震診断補助を申請される場合は、建築物を耐震バンクへ登録する必要があります。耐震バンクの登録に関しては、補助受付期間外でも登録できます。」

制度の中身はこうです。

「ご登録いただいた方には、耐震診断補助、耐震改修補助事業及びその他建築物の耐震化の促進に関する情報をダイレクトメールによりご案内いたします。」
登録方法あて先
インターネット市が案内するロゴフォームの登録ページ
窓口岸和田市役所別館2階 まちづくり推進部 住宅政策課
電話072-447-6513
ファックス072-423-7252(登録届出用紙あり)

登録する内容は9項目(所有者の住所・氏名・電話番号、建築物の所在地、建築年月、主要用途、構造、階数、増築改築の有無)。所在地について注意書きがあります。「『建築物の所在地』については住居表示ではなく固定資産税通知書等に記載のある地番表示となります。」

そしてこの一文。
「昭和56年6月以降の建築物も届出していただけますが、準登録となり、補助事業のご案内はできません。」
——新しい家も登録はできるが「準登録」。Q7の「昭和56年6月以降に建てられた住宅に対する耐震の補助金はございません」と一致しています。
逆に言えば、昭和56年5月以前の家をお持ちなら、いますぐ登録しておく価値があります。受付期間外でも登録でき、来年度の案内がダイレクトメールで届く。先着3〜6戸の制度で、案内が先に届くかどうかは大きい。登録は無料で、電話1本でできます。

耐震改修は10分の7・85万円

診断で耐震性がないと判断された場合、改修の補助が使えます。

補助対象補助割合上限額(千円未満切り捨て)
耐震改修設計10分の710万円/戸(賃貸住宅・耐震シェルターは対象外)
耐震改修工事10分の785万円/戸
耐震シェルター設置10分の785万円/戸(耐震改修工事と併用不可)
※世帯全員分の月額所得が214,000円以下の場合は、工事とシェルターの上限が105万円/戸

対象建築物は「岸和田市内に存する昭和56年5月31日以前に建築確認を受けて建築された木造住宅(戸建て、長屋、併用住宅、共同住宅を含む)で現に居住している、又はこれから居住しようとするもので、耐震診断の結果、耐震性がないと判断されたもの」。

手続きの区切りが細かく決められています。

  • 交付決定通知書を受け取った日から30日以内に着手すること
  • 耐震改修計画の完了後、「提出後承認が下りるまで工事に着手した場合は、補助交付決定が取り消しとなります」
  • 市長の指定する工程に達したときは中間検査
  • 完了検査のため、完了から30日または令和9年3月1日の早いほうまでに完了実績報告

提出書類にはこういうものも含まれます。「耐震改修工事前の現場写真——全ての部屋、全ての壁が確認できるカラー写真」「耐震改修工事見積明細書——工事と監理を分けたもの」。

課税所得507万円未満。計算式まで公開されています

耐震改修には所得の条件があります。

「耐震改修工事を行う補助対象建築物の所有者が属する世帯全員の課税所得金額の合計が5,070,000円未満であるもの」

そして、めずらしいことに市が計算式まで書いています。

「課税所得金額 = 合計所得金額 -(保険料控除+扶養控除+医療費控除+基礎控除)
合計所得金額 = 年収 - 給与所得控除」

「507万円」という数字だけ見て諦める人が多いところです。これは年収ではありません。年収から給与所得控除を引き、さらに保険料・扶養・医療費・基礎の各控除を引いた後の額です。
世帯全員の合計である点には注意が必要ですが、共働きでも控除を引いた後の合計なので、思ったより余裕があることがあります。所得証明書を見て判断してください。
なお耐震診断のほうには所得条件がありません。まず診断だけ受ける、という動き方ができます。

提出書類には「所有者の直近の所得証明書」と「申請者の世帯全員の直近の所得証明書」の両方が並びます。所有者と申請者が別人のケースを想定した書き方です。

受付戸数が制度ごとに決まっています

もう一度、期間と枠を整理します。岸和田市の住宅補助は5月7日に一斉に始まり、12月18日で締まるという共通の型を持っています。

制度申請受付期間
空家リフォーム事業補助金令和8年5月7日〜12月18日3戸程度
木造住宅耐震改修補助金令和8年5月7日〜12月18日6戸程度
既存民間建築物耐震診断補助金令和8年5月7日〜12月18日30戸程度
木造住宅除却事業補助金令和8年5月7日〜12月18日30件程度
不良空家除却事業補助金(事前調査)令和8年5月7日〜11月30日10件程度

——不良空家除却だけ、事前調査の締切が11月30日と早い。事前調査に「通常2週間〜3週間程度の日数を要します」とあるので、実質はもっと前倒しです。

耐震改修には、もうひとつ条件が付いています。「ただし、実績報告を令和9年3月1日までに行うことができる耐震改修・耐震シェルター設置に限ります。」——12月18日に申請しても、3月1日までに工事が終わらないなら受け付けてもらえません。

代理受領が全制度にあります

岸和田市は、調べた5制度すべてに代理受領を用意しています。

「代理受領制度とは、本市が交付する補助金について、申請者(交付対象者)に代わって、耐震計画・改修工事を実施した業者の方が直接受け取ることができる制度です。この制度を利用することで、申請者は耐震計画・改修工事にかかる費用から補助金を差し引いた額を用意すればよくなり、申請者の負担が軽減されます。」

85万円の補助が出る工事なら、その85万円を立て替えなくて済みます。手続きは委任状(様式第19号など)を出すだけです。

相見積もりのときに「岸和田市の代理受領に対応できますか」と聞いてください。対応した経験のある業者なら、様式の名前を出しただけで話が通じます。逆に、要領を得ない返事なら、補助の手続き自体に慣れていない可能性があります。
市はもうひとつ注記しています。「補助金の支給を受けた際に確定申告が必要となる場合があります。詳しくは、管轄の税務署にお問い合わせください。」——補助金は一時所得として扱われることがあります。全4ページに同じ注記が付いていました。

締切は12月18日。実績報告は3月1日

日付だけをまとめます。岸和田市はここが揃っているので覚えやすい。

日付意味
令和8年5月7日(木)申請受付の開始日。先着順の起点
令和8年11月30日(月)不良空家除却の事前調査依頼の締切
令和8年12月18日(金)各制度の申請受付の締切
令和9年3月1日(月)実績報告の最終期限(完了から30日以内の早いほう)

窓口時間はすべて「土・日・祝を除く 午前9時から午後5時30分」。受付場所も全制度そろって市役所別館2階です。

そして繰り返し出てくる一文。「期限までに実績報告書が提出されない場合は、補助金の交付決定の取消しとなりますので、あらかじめご了承ください。」——決定が出ていても、報告が遅れれば取り消されます。

解体の補助は2つ。8割80万円と7割40万円

塗り替えるか、壊すか。迷っている方のために、解体側も書いておきます。岸和田市には目的の違う2つの制度があります。

不良空家除却事業補助金木造住宅除却事業補助金
目的倒壊等により周囲の環境に悪影響を及ぼすおそれのある空家の除却耐震性が不足している木造住宅の建替えを促進
補助8割(単価×延べ面積と標準除却費の低いほう)補助対象経費の7割
上限80万円40万円
10件程度30件程度
主な条件不良度100点以上/空家になって1年以上/木造/住宅だったもの昭和56年5月31日以前/耐震性が不足/木造・混構造

不良空家のほうの1つ目の要件が、外壁の話につながります。

「1 家屋が傾いていたり、屋根や外壁が崩れているなど、かなり老朽化したもの——市が定める住宅の不良度の判定基準の評点の合計が100点以上となるもの。」

——「屋根や外壁が崩れている」。点数制で、市が現地調査をして判定します。「事前調査には通常2週間〜3週間程度の日数を要します」。

塗って延命するか、壊すか。判断の分かれ目は下地が残っているかです。
塗装は表面の膜を作り直す工事なので、下の板や壁そのものが崩れていたら塗っても止まりません。「かなり老朽化」の段階まで来ていれば、80万円の除却補助のほうが合理的なこともあります。
ただし解体すると土地の固定資産税の住宅用地特例が外れます。更地にした翌年から税額が上がる可能性があるので、資産税課にも確認してから決めてください。
そして長屋・共同住宅は「一棟がすべて空室となっているものに限る」。岸和田の旧市街には長屋が残っていますが、1戸でも人が住んでいれば対象外です。

「誰でもできるわが家の耐震診断」7点以下でも申請できます

木造住宅除却事業補助金のほうに、めずらしい条件があります。耐震性が不足していることの証明方法が2通りあるのです。

  1. 「木造住宅の耐震診断と補強方法(一般財団法人日本建築防災協会)」による一般診断法または精密診断法——建築士による正式な診断
  2. 「誰でもできるわが家の耐震診断(国土交通省住宅局監修・防災協会編集のリーフレット)」による耐震診断——7点以下と診断されたもの

市はこう案内しています。「※上記リンク先ページを印刷し、診断を行ってください。」

——自分で紙に書き込んだ診断で、40万円の補助を申請できる。建築士に頼まなくていい。
これは解体を考えている人にとって、入口の敷居がぐっと下がります。正式な耐震診断(5万円前後)を受けてから解体を決める、という手順を踏まなくていい。
ただし2番の方法が使えるのは木造住宅除却事業補助金だけです。耐震改修の補助を受けるには、正式な耐震診断報告書が要ります。

解体側の書類には、業者の許可証が何枚も並びます。「元請業者の建築工事等の許可証または解体工事業の登録証の写し」「解体業者の——同上」「収集運搬業許可証の写し(処分地までに経由するすべての市・府・県の許可証が必要)」「産業廃棄物処分業許可証の写し」。廃材をどこへ運ぶかまで市が確認するということです。

ブロック塀の撤去に補助はありません

Q6です。短いので、そのまま。

「Q6.ブロック塀の撤去のための補助金はありますか
A6.ブロック塀の撤去のための補助金はございません。

——当サイトがこれまで調べた市では、ブロック塀の除却補助を持っている市のほうが多数派でした。岸和田市には無い。「大阪府ではブロック塀の撤去に補助が出ます」と書いてある記事を見ても、岸和田市には当てはまりません。

外壁塗装のときに「ついでに危ないブロック塀も」と言われることがありますが、その分は全額自己負担です。金額を必ず別行で出してもらってください。

動く順番を、月で区切ると

岸和田市は年度の始まりが5月7日なので、逆算するとこうなります。

時期やること費用
いま建てた年を確認する(確認済証・固定資産税通知書)。昭和56年5月31日以前の確認なら耐震の対象0円
いま耐震バンクに登録。電話1本(072-447-6513)でできて、受付期間外でも可無料
いま住宅政策課に今年度の残り枠を電話で確認0円
秋〜冬塗装の見積もりを2〜3社から取る。契約はしない0円
3〜4月書類を揃える(所得証明・住民票・登記事項証明・見積明細)実費
5月7日令和9年度の申請受付開始日。先着順なのでこの日に窓口へ
夏〜秋交付決定 → 30日以内に着手 → 中間検査 → 工事完了
3月1日まで実績報告。遅れると交付決定が取り消されます

——耐震バンクの登録が、いちばん費用対効果の高い一手です。無料、電話1本、期間外でも可、そしてダイレクトメールで案内が届く。先着3〜6戸の制度で、情報が先に届くかどうかは決定的です。

申請と工事の段取りが決まったら、次に出てくるのは「工事が始まってからのこと」です。——ご近所への挨拶はどこまで臭いはいつまで続くか洗濯物・窓・車・ペット足場があるあいだの戸締まり

補助が無い前提で——岸和田の家で先に見るところ

補助金の話はここまでです。実際に払う額を決めるのは工事の中身なので、岸和田で塗り替えるときに先に見ておきたいところを挙げます。

  • 海に近い地域は、金物のさびから見てください。岸和田市は大阪湾に面しています。海側のエリアでは、雨戸のレール、換気フード、面格子、手すりといった鉄部が先に傷みます。外壁より鉄部の見積もりが薄い業者は、現場をよく見ていません(塩害と外壁
  • 西日の当たる面。大阪湾に向いた西面は、日射と紫外線を長く受けます。同じ家でも北面と西面で傷み方が違うので、「全面同じ塗料・同じ回数」で本当にいいかを聞いてみてください
  • 旧市街の建て込んだ敷地。岸和田城の周辺には、隣家との距離が近い家が並びます。足場が組めるか、組めないなら何を使うかで金額が変わります。「一式」ではなく、㎡数と単価で出してもらってください
  • だんじりが通る道に面しているなら、日程を先に確認。祭礼の時期に足場が出ていると、通行や曳行に影響します。着工日を決める前に、業者と町会の両方に確認しておくと揉めません
  • 屋根が重い瓦かどうか。これは補助の話に直結します。昭和56年5月以前の家で瓦が重いなら、耐震診断 → 軽量化 → 補助という道があります。塗り替えの見積もりを取るときに、屋根の種類と重さも一緒に聞いておいてください
  • シーリングの打ち替えか、増し打ちか。サイディングの家では、ここが金額差の中心です。既存を撤去して打ち直すのが打ち替え、上から足すのが増し打ち。見積書のどちらの語で書かれているかを見てください(シーリングの基礎知識

補助を使うにせよ使わないにせよ、必要なのは内訳の分かれた見積書です。市に出すときも、業者を比べるときも、同じ紙が使えます(見積書のチェック項目)。

制度の話はここまでです。——岸和田市で実際に払う額を決めるのは、工事の中身のほうです。面積と工程が数量で入った見積書どうしを並べれば、違いがどこから来ているかが読めます。2〜3社に同じ条件で出してもらってください(一括見積もりサービスの比較)。

国の補助金なら使えますか

市の制度に条件が付くと分かると、次に出てくるのがこの質問です。先に答えを書きます。外壁塗装そのものに出る国の補助金は、ありません。

よく名前が挙がるみらいエコ住宅2026事業も、対象は窓などの開口部の断熱改修、躯体の断熱改修、給湯器といった設備です。塗り替えは対象工事に入っていません。

まぎらわしいのが「躯体の断熱改修」です。これは壁・天井・床に断熱材を入れる工事のことで、断熱塗料や遮熱塗料を塗ることではありません。「外壁が対象」という説明だけを見て、塗り替えも入ると思ってしまう方がいます。

窓の断熱や給湯器の交換を同時にやるなら、その部分は対象になり得ます。ただし申請には「住宅省エネ支援事業者」に登録した業者が工事を請け負う必要があり、予算の上限に達した時点で受付が終わります。くわしくは国の制度と外壁塗装の関係にまとめました。

よくある質問

岸和田市で外壁塗装に補助金は出ますか?

出ません。市は「住宅に関する補助金Q&A」の1問目で「Q1.外壁塗装の塗り替えの補助金はありますか」「A1.外壁塗装の塗り替えの補助金はございません。」と答えています。ただし市外から転入する人が市内の空家をリフォームする場合は、空家リフォーム事業補助金(3分の2・上限100万円)が使えます。

屋根瓦の葺き替えはどうですか?

市はこう答えています。「A2.屋根瓦の葺き替えのみの補助金はございませんが、耐震改修工事の中に、耐震性を向上させるための工事として、重い瓦から軽い瓦へ変更する工事であれば、耐震改修補助制度がございます。」葺き替えそのものではなく、屋根を軽くする工事として耐震改修に組み込む形になります。

空家リフォーム補助金はいくらですか?

空家リフォームに要する経費の3分の2、上限100万円です(千円未満切り捨て)。ただし補助金交付戸数は3戸程度の申込先着順。申請受付期間は令和8年5月7日から令和8年12月18日まで、土日祝を除く午前9時から午後5時30分です。

空家リフォーム補助金は誰が使えますか?

補助対象空家を所有していて、市外からの転入を予定している個人です。市外に3か月以上居住していることが条件で、事業の完了時に補助対象空家の所在地に住民登録すること、補助金の交付を受けた日から10年以上定住する意思があること、市税を滞納していないことが求められます。すでに岸和田市に住んでいる人の自宅リフォームには使えません。

対象になる空家の条件は?

木造または混構造で、①昭和56年6月1日以降に建築されたもの、②昭和56年5月31日以前に建築されたもので耐震改修促進法に基づき耐震性が確認されたもの、③昭和56年5月31日以前に建築されたもので、当該リフォームにおいて耐震改修促進法に基づく耐震改修工事を行うもの——のいずれかです。

耐震補助と一緒に使えますか?

使えます。市は「空家リフォームと併せて耐震改修促進法に基づく耐震改修工事を行う場合、一定の要件を満たすものについては、本市の耐震補助制度を併用いただけます」としています。

耐震診断の補助はいくらですか?

木造住宅は耐震診断費用の11分の10で、上限は5万円/戸かつ100万円/棟。木造住宅以外の住宅は2分の1で2万5千円/戸かつ100万円/棟です。受付戸数は30戸程度の申込先着順で、期間は令和8年5月7日から12月18日までです。

耐震診断を申し込む前にすることはありますか?

耐震バンクへの登録が必要です。市は「耐震診断補助を申請される場合は、建築物を耐震バンクへ登録する必要があります」としています。登録はインターネット・窓口・電話・ファックスの4通り。補助の受付期間外でも登録できます。

耐震改修の補助はいくらですか?

耐震改修設計が費用の10分の7で上限10万円/戸(賃貸住宅と耐震シェルターは対象外)、耐震改修工事が費用の10分の7で上限85万円/戸、耐震シェルター設置が同じく10分の7で85万円/戸です。世帯全員分の月額所得が214,000円以下の場合は、工事とシェルターの上限が105万円/戸になります。受付戸数は6戸程度です。

所得の条件はありますか?

耐震改修にはあります。「耐震改修工事を行う補助対象建築物の所有者が属する世帯全員の課税所得金額の合計が5,070,000円未満であるもの」。市は計算式も公開していて、課税所得金額=合計所得金額-(保険料控除+扶養控除+医療費控除+基礎控除)、合計所得金額=年収-給与所得控除です。

解体の補助はありますか?

2つあります。不良空家除却事業補助金は、市の不良度判定で100点以上になる空家が対象で、補助は8割・上限80万円(募集予定件数10件程度)。木造住宅除却事業補助金は、昭和56年5月31日以前に建築され耐震性が不足している木造住宅が対象で、補助対象経費の7割・上限40万円(受付予定件数30件程度)です。

ブロック塀の撤去に補助はありますか?

ありません。市はQ&Aで「Q6.ブロック塀の撤去のための補助金はありますか」「A6.ブロック塀の撤去のための補助金はございません。」と答えています。近隣の市には制度があることがあるので、比較サイトの情報をそのまま当てはめないでください。

塗り替えで固定資産税は上がりません。下がりもしません。上がるのはどんな工事なのかを、外壁塗装と固定資産税で条文から確かめています。

参考にした情報

岸和田市の公式ページを2026年9月5日に直接開いて確認しました。補助は予算の範囲内で、年度によって条件が変わります。申請の前に、担当課へ確認してください。

  • 岸和田市「住宅に関する補助金Q&A」(外壁塗装の塗り替え・新築・建て替え・住宅リフォーム・ブロック塀の撤去・昭和56年6月以降の住宅の耐震について補助金がない旨、屋根瓦は重い瓦から軽い瓦へ変更する工事なら耐震改修補助制度がある旨、市外からの転入者の空家リフォーム補助金がある旨の全7問/2024年3月22日掲載・住宅政策課)
  • 岸和田市「令和8年度空家リフォーム事業補助金について」(制度の目的、申請受付期間と受付場所、補助金交付戸数3戸程度(申込先着順)、補助金額3分の2・上限100万円、補助対象空家の3類型と対象外4項目、耐震補助制度を併用できる旨、補助対象者の要件と共有者全員の同意、交付申請の必要書類12点、耐震性の確認書類、耐震改修計画・中間報告・完了報告と要綱によるみなし規定、完了実績報告の期限/2026年5月7日掲載)
  • 岸和田市「令和8年度耐震改修に関する補助制度」(世帯全員の課税所得金額の合計が5,070,000円未満という要件と課税所得金額の計算式、対象建築物と併用住宅の定義、設計10分の7・10万円/工事10分の7・85万円/シェルター10分の7・85万円と月額所得214,000円以下の場合の105万円、受付戸数6戸程度、申請受付期間、耐震バンクへの登録が必要である旨、代理受領制度、提出書類(全ての部屋・全ての壁が確認できるカラー写真、工事と監理を分けた見積明細書など)、交付決定から30日以内の着手と承認前着工による取消し、中間検査、確定申告が必要となる場合がある旨/2026年4月30日掲載)
  • 岸和田市「令和8年度耐震診断に関する補助制度」(対象建築物、木造住宅は11分の10で5万円/戸かつ100万円/棟、木造以外は2分の1で2万5千円/戸、特定建築物は3分の2で133万3千円/棟または2分の1で100万円/棟、長屋・共同住宅は受付状況により診断戸数を上回る場合がある旨、受付戸数30戸程度、耐震バンク登録、代理受領、交付決定から90日以内の着手、木造住宅耐震診断技術者紹介依頼書/2026年4月30日掲載)
  • 岸和田市「耐震バンクについて」(岸和田市住宅・建築物耐震改修促進計画第2期に基づく登録制度、登録者にダイレクトメールで補助事業の案内を行う旨、昭和56年6月以降の建築物は準登録となり補助事業の案内はできない旨、登録内容9項目と地番表示による記載、インターネット・窓口・電話・ファックスの4つの登録方法/2024年3月21日掲載)
  • 岸和田市「令和8年度不良空家除却事業補助金の交付について」(家屋が傾いていたり屋根や外壁が崩れているなど不良度の判定基準100点以上、空家となってから1年以上、住宅として居住していたもの、木造、空家法の命令を受けていないものという4要件、長屋・共同住宅は一棟すべて空室に限る旨、補助金の額(単価または標準除却費に延べ面積を乗じた額の8割、上限80万円)、募集予定件数10件程度、事前調査に2〜3週間を要する旨、受付期間、交付申請の必要書類(元請・解体業者の許可証、収集運搬業許可証、産業廃棄物処分業許可証など)、実績報告と代理受領/2026年5月7日掲載)
  • 岸和田市「木造住宅除却事業補助金」(対象建築物の4要件、「誰でもできるわが家の耐震診断」で7点以下と診断されたものでも耐震性が不足していると認められる旨、補助対象経費の7割・上限40万円、受付予定件数30件程度、申請受付期間、交付申請の必要書類18点、実績報告、代理受領/2026年4月1日掲載)
  • 岸和田市「活用できる制度(補助金等)」(空家に関して市が案内している制度の一覧=不良空家除却・木造住宅除却・空家リフォーム・空家利活用の支援・介護保険における住宅改修・障害サービスにおける住宅改造・セーフティネット住宅改修事業・国の省エネリフォーム補助・マイホーム借り上げ制度・リースバック・リバースモーゲージ・空家の譲渡所得3000万円特別控除・低未利用土地等の譲渡に係る特例措置/2026年3月26日掲載)
  • 岸和田市の公式ページを開く——金額と受付状況は年度で変わります。申請の前に、必ずここで最新の内容を確かめてください

問い合わせ先
空家リフォーム・耐震診断・耐震改修・耐震バンク・不良空家除却・木造住宅除却=まちづくり推進部 住宅政策課 住宅政策担当 072-447-6513(岸和田市岸城町7番1号 岸和田市役所別館2階/ファックス072-423-7252)
窓口時間=土日祝を除く午前9時〜午後5時30分
市役所代表=072-423-2121

大阪府のほかの市も調べています。堺市和泉市箕面市寝屋川市。同じ大阪府でも、外壁塗装の扱いはまるで違います(大阪府のまとめ助成金ガイド)。