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枚方市の外壁塗装に助成金は出る?——出ません。ただし枚方宿地区だけ例外があります

枚方市に、外壁塗装の補助金はありません。——市は3か所で同じことを書いています。住まいのリフォームのページ、耐震改修のページ、そしてコールセンターのよくある質問。ここまで繰り返し書く市は、当サイトが調べたなかでも多くありません。ただしそのコールセンターの回答に、例外がひとつ書かれています。——「枚方宿地区を対象とした歴史的景観の保全等に関する補助(修景補助)を活用する場合のみ、外壁塗装について補助対象となる場合があります。」その中身を見ていきます。

このページの内容

先に結論——出ません。ただし例外がひとつあります

①枚方市に、外壁塗装の補助金はありません——市が3か所で明記しています
②例外は「枚方宿地区の修景補助」だけ——市のコールセンターがそう答えています
③修景補助は外観の修繕に5割・上限300万円——歴史的景観建造物なら8割・上限500万円
④ただし対象は枚方宿地区に限られます——旧東海道56番目の宿場町だった区域
⑤耐震は標準改修で上限80万円(低所得世帯105万円)。屋根軽量化は1㎡あたり2万200円

当サイトは全国の市区を同じ手順で調べてきましたが、枚方市はめずらしい形をしています。——「無い」と何度も書きながら、たったひとつだけ道を残している。そしてその道の金額が、当サイトが見てきたなかで最も大きい部類なのです。

ただし、当てはまる人はごく限られます。——枚方宿地区にお住まいでなければ、外壁の塗り替えは全額が自己負担です。そこは先に書いておきます。

市が3か所で「ありません」と書いています

どこに原文
「住まいのリフォームについて」(更新日 2026年4月1日)「※枚方市では、外壁塗装の補助金はありません。」
「木造住宅の耐震改修事業補助」「※外壁塗装の補助金はありません。」
枚方市総合コールセンター FAQ「枚方市では、外壁塗装(塗り替え)に関する補助金制度はありません。枚方宿地区を対象とした歴史的景観の保全等に関する補助(修景補助)を活用する場合のみ、外壁塗装について補助対象となる場合があります。」

同じことを3か所に書いている市は、そう多くありません。——当サイトが調べたなかでは船橋市が2か所(一覧の説明文と技術基準PDF)でした。枚方市はそれを上回ります。

ここから読めるのは、問い合わせの多さです。——リフォームのページを見た人が電話し、耐震のページを見た人も電話し、コールセンターにも同じ質問が来る。だから3か所に書いた。当サイトが調べた市では、札幌市が「多くのお問合せを頂戴しておりますが」と前置きし、千葉市が日付入りで追記していました。枚方市は、置く場所を増やすという形で対応しています。

そして枚方市がほかと違うのは、コールセンターの回答に「ただし」が付いていることです。——「無い」で終わらせず、たったひとつの例外を示している。次はその中身です。

例外は枚方宿地区の修景補助——外観の修繕に5割・300万円

枚方市には「歴史的景観の保全等に関する補助(修景補助)」という制度があります。——枚方宿地区に限った制度です。

市は制度の背景をこう説明しています。——平成10年(1998年)10月に「枚方市都市景観形成要綱」を制定し、枚方宿地区において伝統的町家の外観の保全や歴史イメージを高める建築デザインの誘導を行う等の街なみ整備を進めてきた。平成26年(2014年)4月には景観法に基づく枚方市景観計画を策定し、当地区を景観重点区域としてさらなる歴史的景観の保全・創造を進めている。

枚方宿は、旧東海道の56番目の宿場町です。——京街道の宿場として栄えた区域で、いまも町家が残っています。

まず確かめることは、ひとつです。——自分の家が枚方宿地区に入っているかどうか。入っていなければ、この補助は関係ありません。枚方市の人口は約39万人(令和8年8月1日現在)ですが、枚方宿地区はそのごく一部です。住宅まちづくり課(072-841-1478)で確認できます。

修景補助は3つの表に分かれています

表1:歴史的景観の保全・整備補助率上限
建築物の新築・増築・改築・修繕(外観のみ)5/10300万円(歴史的環境整備ゾーン外は200万円)
門・塀等の新設・改造5/10100万円
植栽等5/1050万円
屋外広告物の設置5/1020〜30万円
街灯の改造9/10——
表2:歴史的景観建造物補助率上限
外観の修復・復元8/10500万円
内部改造(関連工事)5/10残額
門・塀等の修復5/10100万円
植栽等5/1050万円

このほか表3として景観重要建造物・景観重要樹木への補助があります。対象は「補助対象事業を行う個人又は団体」。枚方市 都市整備部 住宅まちづくり課 072-841-1478。

外壁塗装が関わってくるのは、表1の1行目「建築物の修繕(外観のみ)」と、表2の1行目「外観の修復・復元」です。——どちらも「外観」の工事で、塗装はそこに含まれ得ます。

ただし、市は言い切っていません。——コールセンターの回答は「外壁塗装について補助対象となる場合があります」です。「なります」ではなく「なる場合があります」。——地区の中にあること、外観に関わる工事であること、そして市の景観の基準に沿った色や仕上げであることなどが、個別に見られると考えられます。これは当サイトの読み方で、市がそこまで書いているわけではありません。まず住宅まちづくり課に相談してください。

金額の大きさは目を引きます。——表2の8割・500万円は、当サイトが調べてきた住宅関連の補助のなかでも最上位です。練馬区の耐震310万円、姫路市の耐震115万円と比べても大きい。ただしこれは「歴史的景観建造物」に指定された建物の話で、ふつうの住宅の塗り替えとは前提が違います。

修景補助は「工事契約30日前まで」に申し込む

順番やること期限
1事業内容の相談随時受付
2交付の申込🔴工事契約の30日前まで
3交付決定通常20日間
4工事実施・契約書の提出——
5実績報告完了後30日以内
6検査——
7補助金額の確定——
8交付請求30日以内

「工事契約の30日前まで」というのが、この制度の特徴です。——着工前ではなく、契約前。しかも30日という余裕が要ります。

当サイトが調べた市では、兵庫県が「着手する前(契約前)に…交付申請書を提出してください」としていました。——枚方市の修景補助は、そこに30日という日数まで付いています。

塗装の見積もりを取ってから契約まで、ふつうは数日から2週間です。——30日前に申し込むということは、見積もりの段階で市に相談を始めておく必要があります。「事業内容の相談は随時」とされているので、業者を決める前に一度、住宅まちづくり課へ行くのが順番です。

枚方宿地区は、補助を使わなくても届出が要ります

ここは、補助金とは別の話です。——でも枚方宿地区にお住まいなら、こちらのほうが先に効いてきます。

枚方市は景観法に基づく届出制度を持っています。
届出が必要な行為=「外観を変更することとなる修繕若しくは模様替または色彩の変更」で、「外観の過半の変更を伴う行為」が対象。
枚方宿地区(重点区域)では、すべての建築物が届出対象です。
提出期限=着手の30日前までに景観計画区域行為届出書を提出
(枚方市「景観法に基づく届出について」/都市整備部 住宅まちづくり課 072-841-1478)

読み替えると、こうなります。

  • 外壁全体の塗り替えは「外観の過半の変更を伴う色彩の変更」に当たり得ます。——部分的な補修なら対象外ですが、足場を組んで全面を塗り替えるなら、届出が要ると考えるのが自然です
  • 枚方宿地区では、規模に関係なくすべての建築物が対象です。——地区外なら「高さ15m超」などの規模要件がありますが、枚方宿地区にはそれがありません
  • 提出は着手の30日前まで。——修景補助の「工事契約の30日前まで」と、期限が同じ長さです

つまり、枚方宿地区で外壁を塗り替えるなら、補助を使う・使わないにかかわらず、1か月前から市とやりとりが始まります。——「来週から工事」という話は成り立ちません。そして色の選び方にも、地区の基準が関わってきます外壁・屋根塗装の色)。塗装業者がこの地区の工事に慣れているかどうかで、進み方がかなり変わります。見積もりを取るときに「枚方宿地区の届出をやったことがありますか」と聞いてみてください。何社かに同じ質問をしてみると、慣れているかどうかがはっきりします。

これは当サイトが調べたなかで、めずらしい論点でした。——補助金の有無より先に、手続きの有無で工期が決まる地区がある。景観の重点区域を持つ市では、同じことが起こり得ます。

耐震——屋根軽量化は「1㎡あたり2万200円」

区分補助内容
標準改修工事設計 70%(上限10万円)+工事費 上限80万円低所得世帯は105万円
簡易改修工事設計 70%(上限10万円)+工事費 上限50万円(低所得世帯は75万円
耐震シェルター設置工事工事費 上限20万円
屋根軽量化工事🔴工事費 上限20万円 または「屋根面積1㎡あたり2万200円」のいずれか低い方

対象は昭和56年5月31日(1981年)以前の基準で建てられた木造住宅。令和8年度は事前相談の受付が4月7日〜12月14日、交付申込の提出期限が12月28日、完了報告の期限が令和9年2月26日。枚方市役所 都市整備部 住宅まちづくり課 072-841-1478。

屋根軽量化に「1㎡あたり2万200円」という単価が示されているのは、当サイトが調べたなかでは初めてでした。——屋根面積が10㎡なら20万2千円ですが、上限が20万円なので20万円。つまり10㎡を超えれば、たいてい上限の20万円になります。

ただし、他市と比べると控えめな額です。——松山市の耐風改修は69万円、姫路市の屋根軽量化は60万円でした。枚方市の20万円は、その3分の1以下です。

それでも「瓦を軽い屋根に葺き替える」なら20万円は出ます。——塗り替えでは出ません。屋根が瓦で、家が昭和56年5月31日以前なら、塗るか葺き替えるかを並べて考える価値があります瓦屋根の塗装屋根の費用)。

枚方市のほかの制度

制度担当課
若者世代空き家活用補助制度(空き家の除却や住宅の新築・リフォームに最大100万円住宅まちづくり課
耐震診断補助制度・木造住宅改修事業補助制度住宅まちづくり課
介護保険を利用した住宅改修健康福祉部 介護認定給付課
重度障害者住宅改造助成制度健康福祉部 障害支援課
障害者・難病患者向け日常生活用具給付制度健康福祉部 福祉事務所 障害企画課

枚方市「住まいのリフォームについて」に掲載されている一覧より。「※各制度の支給要件など、詳しくは担当課にご確認ください。」との注記つき。

並べてみると、枚方市が出しているのは「防災」「福祉」「空き家」の3方向です。——住宅を長持ちさせるための塗り替えは、そこに入っていません。当サイトが調べた倉敷市岡山市も同じ形でした。

枚方市が違うのは、そこに「景観」という4つ目の方向があることです。——それが修景補助で、外壁塗装に届く唯一の道になっています。

助成が無い前提で、費用を下げる

枚方市には、3つの分かれ道があります。——上から順に確かめてください。

分かれ道当たった場合
①枚方宿地区に入っているか修景補助の道が開きます(外観の修繕に5割・上限300万円)。同時に景観法の届出が必要になり、着手の30日前から動く必要があります。住宅まちづくり課 072-841-1478 に電話1本で分かります
②昭和56年5月31日以前の木造か耐震の枠が開きます。標準改修で上限80万円(低所得世帯105万円)、瓦屋根なら軽量化で20万円
③どちらでもない外壁の塗り替えは全額が自己負担です。ここから先は見積書の勝負になります

③になったら、見るところは3つだけです。

枚方市には「市内の業者に限る」という条件がありません。——補助が無いぶん、声をかける先は自由です。制度がある市より、むしろ選べる範囲は広くなります。

そして「枚方市の助成金が使えます」と言われたら、制度名を聞いてください。——市は3か所で「外壁塗装の補助金はありません」と書いています。「修景補助」の名前が出た場合は、自分の家が枚方宿地区にあるかどうかが前提です(点検商法の見分け方概算を先に見る)。

よくある質問

枚方市に、外壁塗装の補助金はありますか?

ありません。市は「住まいのリフォームについて」のページに「※枚方市では、外壁塗装の補助金はありません。」、木造住宅の耐震改修事業補助のページにも「※外壁塗装の補助金はありません。」と書いています。

例外があると聞きました

あります。市のコールセンターのFAQに「枚方市では、外壁塗装(塗り替え)に関する補助金制度はありません。枚方宿地区を対象とした歴史的景観の保全等に関する補助(修景補助)を活用する場合のみ、外壁塗装について補助対象となる場合があります。」と書かれています。

枚方宿地区とはどこですか?

旧東海道の56番目の宿場町だった区域です。市は平成10年に「枚方市都市景観形成要綱」を制定し、平成26年4月には景観法に基づく景観計画で、この地区を景観重点区域としています。自分の家が入るかどうかは住宅まちづくり課(072-841-1478)で確認できます。

修景補助はいくら出ますか?

種類によります。歴史的景観の保全・整備なら、建築物の新築・増築・改築・修繕(外観のみ)が補助率5割・上限300万円(歴史的環境整備ゾーン外は200万円)。歴史的景観建造物の外観修復・復元なら補助率8割・上限500万円です。

修景補助を使えば外壁塗装が全部戻ってきますか?

そうではありません。市の回答は「補助対象となる場合があります」で、言い切っていません。地区の中にあること、外観に関わる工事であること、市の景観の基準に沿っていることなどが前提になります。まず住宅まちづくり課に相談してください。

修景補助はいつ申し込むのですか?

工事契約の30日前までです。事業内容の相談は随時受け付けていて、交付決定までは通常20日間かかります。

完了後の手続きはありますか?

あります。工事完了後30日以内に実績報告を出し、検査を受けて補助金額が確定し、そこから30日以内に交付請求をします。

耐震の補助はいくらですか?

標準改修工事なら、設計が70%(上限10万円)+工事費が上限80万円(低所得世帯は105万円)です。簡易改修工事は工事費が上限50万円(低所得世帯は75万円)です。

屋根の軽量化にも補助がありますか?

あります。工事費の上限20万円、または「屋根面積1㎡あたり2万200円」のいずれか低い方です。

耐震の受付はいつまでですか?

令和8年度は事前相談の受付が4月7日から12月14日まで、交付申込の提出期限が12月28日、完了報告の期限が令和9年2月26日です。

耐震の対象になる家は?

昭和56年5月31日以前の基準で建てられた木造住宅です。

空き家を直す場合は使えますか?

若者世代空き家活用補助制度があります。空き家の除却や住宅の新築・リフォームにかかる費用に対して最大100万円の補助です。ただし条件があるので住宅まちづくり課で確認してください。

遮熱塗料なら何かの補助が使えますか?

枚方市の制度では使えません。市の補助は耐震・介護保険・障害のある方の住宅改造・空き家活用が中心で、塗装単体は入っていません。

「枚方市の助成金が使えます」と言われました

制度名を聞いてください。枚方市に外壁塗装の補助金はありません。「修景補助」の名前が出た場合は、自分の家が枚方宿地区にあるかどうかが前提になります。

参考にした情報

  • 枚方市「住まいのリフォームについて」ページ番号11531(公開日 2025年3月28日/更新日 2026年4月1日/枚方市の助成金・補助制度=若者世代空き家活用補助制度(住宅まちづくり課)、耐震診断補助制度・木造住宅改修事業補助制度(住宅まちづくり課)、介護保険を利用した住宅改修(健康福祉部 介護認定給付課)、重度障害者住宅改造助成制度(健康福祉部 障害支援課)、障害者・難病患者向け日常生活用具給付制度(健康福祉部 福祉事務所 障害企画課)/「※各制度の支給要件など、詳しくは担当課にご確認ください。」/「※枚方市では、外壁塗装の補助金はありません。」/枚方市役所 都市整備部 住宅まちづくり課(直通)072-841-1478)
  • 枚方市総合コールセンター FAQ「外壁塗装(塗り替え)に関する補助金はありますか。」(回答全文=「枚方市では、外壁塗装(塗り替え)に関する補助金制度はありません。枚方宿地区を対象とした歴史的景観の保全等に関する補助(修景補助)を活用する場合のみ、外壁塗装について補助対象となる場合があります。」
  • 枚方市「歴史的景観の保全等に関する補助(修景補助)について」ページ番号16631(制度の目的=良好な景観形成の推進のため、歴史的景観の保全・整備(枚方宿地区に限る)、歴史的景観建造物の保全(枚方宿地区に限る)、景観重要建造物または景観重要樹木の管理に対して補助金を交付/背景=平成10年(1998年)10月に「枚方市都市景観形成要綱」を制定し、枚方宿地区において伝統的町家の外観の保全や歴史イメージを高める建築デザインの誘導を行う等の街なみ整備を進めてきた。平成26年(2014年)4月には景観法に基づく枚方市景観計画を策定し、当地区を景観重点区域とした/表1 歴史的景観の保全・整備=建築物の新築・増築・改築・修繕(外観のみ)5/10・上限300万円(歴史的環境整備ゾーン外は200万円)、門・塀等の新設・改造5/10・上限100万円、植栽等5/10・上限50万円、屋外広告物設置5/10・上限20〜30万円、街灯改造9/10/表2 歴史的景観建造物=外観修復・復元8/10・上限500万円、内部改造(関連工事)5/10・上限は残額、門・塀等修復5/10・上限100万円、植栽等5/10・上限50万円/表3 景観重要建造物・樹木/対象者=補助対象事業を行う個人又は団体/申請の流れ=事業内容相談(随時受付)→工事契約30日前までに交付申込→交付決定(通常20日間)→工事実施・契約書提出→完了後30日以内に実績報告→検査→補助金額確定→30日以内に交付請求/都市整備部住宅まちづくり課 072-841-1478)
  • 枚方市「木造住宅の耐震改修事業補助」ページ番号2435(対象=昭和56年5月31日(1981年)以前の基準で建てられた木造住宅/標準改修工事=設計70%(上限10万円)+工事費(上限80万円、低所得世帯は105万円)/簡易改修工事=設計70%(上限10万円)+工事費(上限50万円、低所得世帯は75万円)/耐震シェルター設置工事=工事費(上限20万円)/屋根軽量化工事=工事費(上限20万円)または「屋根面積1㎡あたり2万200円」の低い方/令和8年度=事前相談受付 4月7日〜12月14日、交付申込提出期限 12月28日、完了報告期限 令和9年2月26日/「※外壁塗装の補助金はありません。」
  • 最終確認日:2026年9月2日。制度は年度で変わります。修景補助が実際に使えるかどうかは個別の判断になるため、必ず枚方市の公式ページと住宅まちづくり課でご確認ください。