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アステックペイントは、他のメーカーと何が違うのか——答えは塗料ではなく「流通」にあります

業者から勧められて名前を調べると、検索候補に「やばい」「怪しい」が並んでいて不安になった——という方がかなりいます。先に結論を書きます。他のメーカーとの違いは、塗料の中身ではなく「売り方」です。アステックペイントは会社概要に「業界唯一の直販体制」と書いていて、塗料の問屋や販売店を通さず、メーカーが施工会社へ直接売っています。この1点から、知名度・扱える会社・そして価格の確かめやすさまで、ぜんぶ説明がつきます。当サイトは塗装をしていないので、この会社を持ち上げも叩きもしません。公式サイトに書いてある事実だけを並べます。

このページの内容全15項目

どこの会社か——公式の会社概要で確認できること

公式サイトの会社概要に書かれている内容です。

今回あらたに確認した出典(2026年9月10日)=アステックペイント公式サイトの各製品ページ「製品仕様」欄——無機REVO1000/無機REVO1000-IR(無機ハイブリッド・15kg or 4kg・0.25〜0.35kg/㎡・期待耐用年数20〜22年)、スーパーラジカルシリコンGH(シリコン・16kg・0.25〜0.35kg/㎡・12〜14年)、スーパーラジカルシリコンZ(シリコン・15kg・0.25〜0.35kg/㎡・10〜12年)、グラナートSP(シリコン・18kg or 4kg・0.40〜0.50kg/㎡・15年)、フッ素REVO500-IR(フッ素・2液型・15.1kgセット〈A液15kg+B液0.1kg〉・0.30〜0.40kg/㎡・16〜20年・工程内18時間以上)、シリコンREVO500-IR(シリコン・2液型・同荷姿・同塗布量・13〜16年)の各記載。缶数の試算は、これらの塗布量に上塗り2回分をかけて当サイトが計算したものです(下塗り材は含みません)。

項目公式サイトの記載
会社名株式会社アステックペイント(英文名 ASTEC PAINTS INC.)
設立2000年10月
本社福岡県福岡市博多区
業種建築用塗料の研究開発・製造・販売(業界唯一の直販体制)/住宅塗装の営業支援ネットワーク(プロタイムズ事業)/建設業界向けの現場管理専用アプリ開発(現場ポケット事業)
拠点本社・福岡事業本部・商品開発本部のほか、東京/大阪/沖縄の営業所
工場福岡工場(福岡県糟屋郡志免町)・関東工場(茨城県古河市)

検索で多い「どこの国の製品ですか」「製造元はどこですか」への答えは、ここにあります。公式の会社概要には、日本国内に2つの自社工場が記載されています。会社自体も福岡に本社を置く日本の株式会社で、設立は2000年10月。塗料メーカーとしては新しい部類ですが、それは「怪しい」とは別の話です。

もうひとつ公式が掲げているのが「遮熱塗料メーカーシェアNo.1」(6年連続)で、こちらは出典が明記されています——「ペイント&コーティングジャーナル 第3555号『屋根用・遮熱塗料特集』より」。当サイトは元データを持っていないので数字の当否は判断しませんが、出典を書いてある主張は、書いていない主張より確かめようがあるとは言えます。

他社との決定的な違いは、公式のこの1行です

上の表の業種欄をもう一度見てください。メーカー自身がこう書いています。

「建築用塗料の研究開発・製造・販売(業界唯一の直販体制)」(株式会社アステックペイント 公式サイト 会社概要)

直販体制——つまり、塗料の問屋・販売店を経由せず、メーカーが施工会社に直接売る形です。これは日本の塗料業界ではかなり珍しい売り方で、メーカー自身が「業界唯一」と書いているとおりです。

ここから何が起きるかというと:

  • 街の塗料店では扱っていないことがあります従来の流通に乗っていないので、「聞いたことがない」「うちでは仕入れられない」という反応が業界内から出やすくなります。知名度の低さは、品質の話ではなく流通経路の話です。
  • 「この塗料を使えるのは限られた会社」という説明が営業に使われます公式の業種欄にある「住宅塗装の営業支援ネットワーク(プロタイムズ事業)」がそれにあたります。塗料の販売と、施工会社の営業支援がセットになっている——ここが従来のメーカーと違う点です。検索候補に「認定業者」が出てくるのもこの構造からです。
  • 結果として、施主から見ると情報が偏って届きますその塗料を扱う会社からは強く勧められ、扱っていない会社からは知らないと言われる。両極端な話を聞けば「怪しいのでは」と感じるのは自然なことです。

大事なのは、ここまでの話に品質の良し悪しは一切含まれていないということです。売り方が独特であることと、塗料が良いか悪いかは別の問題です。当サイトは製品を試験したわけではないので、品質の断定はしません。そのかわり、次の章から公式が公開している数字の読み方をお渡しします。

いちばん実害があるのは、価格を自分で確かめられないことです

ここが他のメーカーとの、いちばん実際的な違いです。塗料の良し悪しではなく、施主が見積書を検算できるかどうかが変わります。

比べるとはっきりします。

エスケー化研アステックペイント
価格の公開「設計価格表2026年度版」を公式サイトで公開。誰でも閲覧できます公式サイトで確認した範囲では、価格を示すページが見つかりませんでした
確認したページ—トップ/製品一覧/製品個別ページ/塗料の選び方(4ページとも「設計価格」「価格表」「単価」「定価」の記載なし)
施主にできること見積書の単価と公式の価格を突き合わせて検算できる比べる相手がないので、複数社の見積もりを並べるしかない

「見つかりませんでした」と書いているのは、4ページを見た範囲での話だからです。サイトのどこかにある可能性まで否定はできません。ただ施主が普通にたどれる場所には無かった、というのが確認できた事実です。

これは批判ではありません。価格を公開するかどうかはメーカーの自由で、公開していないメーカーのほうが多数派です。エスケー化研が例外的に開けっぴろげだ、というほうが正確です(エスケー化研のページで、その価格表の読み方を書いています)。

ただし施主の立場では、できることが変わります。

  • エスケー化研の製品を勧められた場合——公式の設計価格表と見積書の単価を並べれば、「この単価は妥当か」を自分で判断できます
  • アステックペイントの製品を勧められた場合——その手段がありません。妥当かどうかは、他社の見積もりと比べて初めて分かります

つまりアステックを勧められたときほど、相見積もりの価値が上がるということです。1社だけの見積もりでは、その金額が高いのか安いのか判断する材料が存在しません。

定価は分かりません。でも「何缶要るか」は公式に書いてあります

前の章のとおり、アステックペイントは㎡いくらの設計価格を公開していません。そこで諦めなくていい理由がここです。——同社は製品ごとに「荷姿」と「塗布量」を公表しています。この2つがあれば、あなたの家に何缶要るかは自分で計算できます。

製品樹脂荷姿塗布量期待耐用年数
無機REVO1000/無機REVO1000-IR無機ハイブリッド15kg or 4kg0.25〜0.35kg/㎡20〜22年
スーパーラジカルシリコンGHシリコン16kg0.25〜0.35kg/㎡12〜14年
スーパーラジカルシリコンZシリコン15kg0.25〜0.35kg/㎡10〜12年
グラナートSPシリコン18kg or 4kg0.40〜0.50kg/㎡15年
フッ素REVO500-IR(屋根用)フッ素・2液15.1kgセット(A液15kg+B液0.1kg)0.30〜0.40kg/㎡16〜20年
シリコンREVO500-IR(屋根用)シリコン・2液15.1kgセット(A液15kg+B液0.1kg)0.30〜0.40kg/㎡13〜16年

出典=アステックペイント公式サイトの各製品ページ(製品仕様欄)。2026年9月10日確認。型番の1000/500の意味は型番の読み方の章のとおりです。

この表から、缶数が出せます。上塗りは2回が標準なので(工程のページ)、塗る面積に2をかけます。

条件必要な量(上塗り2回)缶数
外壁120㎡・無機REVO1000(15kg缶)60〜84kg4〜6缶
外壁120㎡・スーパーラジカルシリコンZ(15kg缶)60〜84kg4〜6缶
外壁120㎡・グラナートSP(18kg缶)96〜120kg6〜7缶
屋根70㎡・シリコンREVO500-IR(15.1kgセット)42〜56kg3〜4セット

下塗り材は別に必要です。塗布量には幅があるので、下地の状態や吸い込みで実際は変わります。あくまで見積書を読むための物差しとしてお使いください。

だから、価格が非公開でも聞けることがあります。——「この塗料は何缶(何セット)使いますか」。数量が見積書に書かれていて、上の計算とかけ離れていなければ、少なくとも塗る量をケチられてはいないと分かります。金額の妥当性は判断できなくても、量の妥当性は自分で確かめられます(見積もりの内訳のページ)。

そしてこの表には、もうひとつ読みどころがあります。

  • 無機REVO1000とスーパーラジカルシリコンZは、荷姿も塗布量も同じです。どちらも15kg缶、0.25〜0.35kg/㎡。必要な缶数まで同じで、違うのは期待耐用年数だけ——20〜22年と10〜12年で、ちょうど倍です。使う量が同じで年数が倍なら、価格差が缶の値段そのものであることが分かります。
  • フッ素REVO500-IRとシリコンREVO500-IRは、荷姿・塗布量・対応素材まで完全に同じです。違うのは樹脂と年数(16〜20年/13〜16年)。見積書に「REVO500」とだけ書かれていたら、どちらか分かりません。フッ素かシリコンかは必ず確かめてください。
  • 屋根用の500番台は2液型です。A液15kgにB液0.1kgを混ぜて使います。1液型と違って混ぜたら使い切る必要があり、工程内の間隔も18時間以上と長い。「今日中に上塗り2回」ができないということでもあります(工期のページ)。

「扱える会社」を、メーカー自身が決めています

直販にはもう1つ、施主に効いてくる帰結があります。誰がその塗料を売れるかを、メーカーが直接決めているということです。

一般的な塗料は、メーカー→販売店・商社→塗装店という流れで届きます。間に問屋がいるので、基本的にはどの塗装店でも仕入れられます。直販だと、そこがまるごと変わります。

アステックペイントの営業支援ネットワークであるプロタイムズは、公式サイトでこう説明しています。

全国約3,600社の中から厳しい審査基準をクリアした優良施工店のみが加盟店として認定されます(プロタイムズ公式サイト)

加えて、累計12.8万棟以上の施工実績、累計診断実績200,720棟以上(2025年6月現在・当社調べ)といった数字も公表されています。

ここから施主が読み取るべきことは1つです。「アステックを使います」という言葉だけでは、まだ何も決まっていません。どの会社が、どの製品を、いくらで提案しているのか——そこまで見て初めて比較になります。同じメーカー名でも、提案してくる会社によって中身は変わります。

だから確認することは、メーカー名ではなく見積書に書いてある製品名です。製品名さえ分かれば、他社の同じグレードの製品と並べられます。

型番の読み方——1000は外壁、500は屋根です

見積書に「超低汚染リファイン1000MF-IR」のような型番が書かれていて、調べても違いが分からない——という方へ。公式のシリーズ一覧を、そのまま並べます。

製品名用途液型期待耐用年数
超低汚染リファイン1000MF-IR外壁用水性20〜24年
超低汚染リファイン500MF-IR屋根用水性20〜24年
超低汚染リファイン1000Si-IR外壁用水性15〜18年
超低汚染リファイン500Si-IR屋根用水性15〜18年
超低汚染リファイン艶消1000MS-IR外壁用水性17〜20年
超低汚染リファイン弾性1000MS-IR外壁用水性17〜20年
超低汚染リファインJY1000MS/JY1000MS-IR外壁用弱溶剤15〜18年
超低汚染リファインJY500MS/JY500MS-IR屋根用弱溶剤15〜18年
超低汚染リファイン1000無機-IR外壁用二液型25〜28年

並べると規則が見えます。

  • ①数字は用途——1000番台が外壁用、500番台が屋根用です。「うちは外壁も屋根も塗る」場合、見積書に1000と500の両方が出てくるのが自然です
  • ②アルファベットは樹脂のグレード——Si(シリコン)15〜18年、MS 17〜20年、MF 20〜24年、無機 25〜28年、という並びになっています
  • ③JYが付くと弱溶剤——付かないものは水性です。水性と弱溶剤の違いはこちら

だから「アステックのリファインを使います」だけでは、まだ何も決まっていません。Si なのか MF なのか無機なのかで、公式が示す年数だけでも15〜18年と25〜28年ほど開きます。見積書に型番の末尾まで書かれているかを見てください。

そして外壁と屋根で番号が違うということは、外壁だけ良いグレードで屋根は下のグレード、という組み合わせもあり得るということです。2社の見積書を並べると、この組み合わせの違いが金額差の理由になっていることがあります。

期待耐用年数の書き方が、他社とはっきり違います

当サイトでは塗料メーカーの記事を書くたびに、「耐用年数をどう示しているか」を記録してきました。並べると、会社ごとにかなり違います。

メーカー耐用年数の示し方
アステックペイント年数で明記(シリコン系15〜18年、無機系25〜28年など)
エスケー化研年数で明記(外壁のプレミアムシリコンは14〜16年)。ただし屋根の製品には書いていない
日本ペイント年数は書かず、JIS耐候形1種「相当」(社内試験)で示す(パーフェクトトップ)
ロックペイント上位グレードだけ年数を明記し、下のグレードは試験の数値で示す(ハイパーユメロック12〜15年/1液ユメロックDXはキセノン2,500時間で光沢保持率80%以上)
水谷ペイント年数は書かず、実地の暴露試験で示す(西表島)

アステックペイントの公式製品ページには、製品ごとに期待耐用年数が年数で大きく表示されています。実例を挙げると——超低汚染リファイン1000Si-IR(外壁用シリコン)が15〜18年、超低汚染リファイン1000MF-IR が20〜24年、超低汚染リファイン1000無機-IR が25〜28年。

他社のシリコングレードが「14〜16年」と書いている(エスケー化研)のと並べると、数字が長めに出ていることは事実として指摘できます。ただし「盛っている」と当サイトが決めつけることはしません。比べるべきは数字そのものではなく、その数字が何を測ったものかだからです。次の章がその話です。

その年数は、何を測った数字なのか

ここが、このページでいちばん役に立つところだと思います。公式の製品ページには、年数の根拠がちゃんと書かれています。

「促進耐候性試験(キセノンランプ式)において約15〜18年相当の耐候性が確認されています」(超低汚染リファイン1000Si-IR 公式製品ページ)

そして、製品によって試験の方式そのものが違います。公式の製品ページを1つずつ見ると、こうなっています。

製品公式が書いている試験方式期待耐用年数
超低汚染リファイン1000Si-IR促進耐候性試験(キセノンランプ式)15〜18年
超低汚染リファイン1000MF-IR促進耐候性試験(キセノンランプ式)20〜24年
超低汚染リファイン1000無機-IR促進耐候性試験(メタルハライドランプ式)25〜28年

キセノンランプ式とメタルハライドランプ式は、別の試験です。当サイトはどちらが厳しいかを判定しません(それは試験条件によります)。ただし「15〜18年・20〜24年・25〜28年」を一本の物差しで並んだ数字として読むのは、正確ではありません。いちばん長い25〜28年だけ、別の方式で出た数字です。

これはアステックだけの話ではありません。メーカーが違えば試験も違います。だからこそ、年数を横並びにして比べる読み方そのものに限界があるという前提で見てください。

つまりこの「15〜18年」は、15年間、実際に家に塗って観察した結果ではありません。試験機のなかで強い光を当て続けて劣化を早め、その結果を「屋外なら何年に相当するか」に換算した数字です。これは業界で広く使われている方法で、不正でも何でもありません。ただし、換算である以上、実際の家での持ちは立地・方角・下地・施工で変わります。

面白いのは、ロックペイントもまったく同じキセノンランプ式の試験を根拠にしているのに、示し方が違うことです。しかも同じメーカーの中で、製品によって書き分けています。

  • ロックペイント(下のグレード)=「キセノンランプ法2,500時間で光沢保持率80%以上」——試験時間のまま書く。正確ですが、施主には何年もつのか分かりません(1液ユメロックDX)。
  • ロックペイント(上位グレード)=「期待耐用年数12〜15年」と年数で書く。ハイパーユメロックには製品説明書にもカタログにも年数が入っています。同じ会社でも、売りたいグレードには年数を出すということです。
  • アステックペイント=「約15〜18年相当」——年数に換算して書く。分かりやすいですが、換算の前提は表に出ません。

どちらが誠実、という話ではありません。分かりやすさを取るか、厳密さを取るかの違いです。施主として持っておくべき視点は1つ——カタログの「◯年」は、試験からの換算値であることが多い。だから、年数の長さで製品を並べて選ぶのは、思っているほど確かな方法ではありません。年数そのものの考え方は何年ごとに塗るかのページにまとめています。

「日本ペイントとどちらがいい?」への答え方

この2社を並べる質問が、実際にいちばん多く検索されています。正直に答えると、当サイトはどちらが上とは言えません。塗り比べた実験データを持っていないからです。かわりに、比べるための土俵をお渡しします。

  • 土俵1同じグレード同士で比べるシリコン系ならシリコン系、無機系なら無機系。アステックの無機系(25〜28年)と他社のシリコン系(14〜16年)を並べるのは比較になりません。グレードの考え方は塗料の種類のページへ
  • 土俵2数字の根拠が書いてあるかを見る年数が書いてあるか否かではなく、その根拠(試験名・規格)が書いてあるか。両社とも根拠は公開しています
  • 土俵3総額で比べる塗料代だけ比べても意味がありません。同じ工事範囲・同じ工程で総額を出してもらい、内訳を見比べてください
  • 土俵外「有名メーカーだから安心」も根拠にはなりません知名度は流通と広告の結果です。逆に「聞いたことがない=怪しい」も同じで、どちらも品質の証明にはなっていません

そしてもう1つ、現実的な話を。業者が扱える塗料は限られています。直販体制のメーカーなら、その契約をしている会社しか使えません。つまり「A社はアステック、B社は日本ペイント」という提案の違いは、多くの場合その会社が何を仕入れられるかの違いでもあります。だから聞くべきは「どちらのメーカーが優れているか」ではなく、「なぜうちの家に、この塗料なのか」です。答えられる業者は、製品を理解して選んでいます。

塗料の中身は、他社と同じ流れの中にあります

公式の製品説明を読むと、技術の中身自体はいま各社が採用している潮流と同じ方向にあることが分かります。

  • ラジカル制御「劣化要因『ラジカル』を抑制する顔料の採用」——酸化チタンから発生する劣化因子を抑える技術で、各社の主力が採用しているものと同じ系統です。
  • 無機成分による親水性の低汚染「無機成分は親水性(水になじみやすい性質)も高いため、壁面に汚れが付着しても雨水と共に洗い流し」——ナノコンポジットWやプレミアム無機と同じ親水の流派です(水を弾く撥水の流派とは逆の考え方)。
  • 遮熱と、その保持「特殊遮熱無機顔料」で近赤外線を反射。さらに「汚れが付着しにくいため、遮熱性を長く保持できます」——遮熱塗料は汚れると効果が落ちる、という論点への回答になっています(屋根の遮熱塗料のページ)。

つまり魔法の塗料でもなければ、いかがわしい塗料でもない——同じ技術の潮流の上で、無機成分の配合と低汚染性を看板にしている製品、というのが公式資料から読み取れる位置づけです。

なお、アステックペイントは「プロタイムズ」という工事品質ブランドも運営しています。塗料メーカーが本部となり、全国の塗装会社が加盟する仕組みです。「プロタイムズ◯◯店」から提案を受けている方は、塗料の話と施工店の話を分けて考えてください(プロタイムズの評判の読み方)。

「欠点は何ですか」——検索で最も多い問いに、公式の資料から答えます

この製品名で検索すると、Googleが並べる問いの1番目が「アステックペイントの欠点は何ですか」です。塗料そのものの欠点を挙げた公式資料はありませんので、ここまでで確認できた事実から、施主にとって不便になる点を整理します。

  • ①金額を自分で確かめられません。設計価格表が公開されていないので、㎡いくらが妥当かを他社のように照合できません(価格の章)。ただし荷姿と塗布量は公開されているので、量なら確かめられます(缶数の章)。
  • ②頼める会社が限られます。扱えるのはメーカーが認めた会社だけなので、相見積もりを「同じ塗料で」揃えにくい。比べる相手が減るということです(扱える会社の章)。
  • ③製品名が似ていて、見積書で取り違えやすい。REVO500にはフッ素とシリコンがあり、荷姿も塗布量も同じ。「REVO500」とだけ書かれた見積書からは、どちらか読めません。
  • ④屋根用の2液型は、工程が長くなります。工程内18時間以上なので、1日で上塗り2回は組めません。工期の見積もりが甘い会社だと、後ろにずれます。

逆に、欠点として挙げられがちだが確認できなかったものもあります。「期待耐用年数の根拠が不明」という指摘を見かけますが、同社はその年数が何を測った数字かを公式に書いています——年数を明記しないメーカーが多いなかで、これはむしろ開示している側です。年数の書き方については、他社より情報が多いというのが当サイトの実測です(年数の章)。

まとめると、欠点は塗料の性能ではなく、流通の仕組みから来るものです。それが自分にとって許容できるかどうかを決めるのが、このページの目的です。

勧められたときに確認すること

  • 製品名を最後まで書いてもらう「アステックの塗料」では情報になりません。超低汚染リファイン1000Si-IRなのか、1000無機-IRなのかで、期待耐用年数も金額も大きく変わります。見積書に型番まで書かせてください。
  • グレードを他社に置き換えて相見積もりを取る「シリコングレードで」と条件を揃えれば、扱うメーカーが違う会社どうしでも比較できます(見積もりの取り方)。
  • 下塗りの製品名を確認するどのメーカーでも同じですが、上塗りの性能は下塗りとセットで成立します。見積書に下塗りの行と製品名があるかを見てください。
  • 「この塗料しか扱えない」理由を聞く直販体制の会社と契約しているから、という答えなら筋が通っています。説明できること自体が判断材料です。

塗料メーカーで会社を選ぶ必要はありませんが、どのメーカーの何を提案してくるかは、その会社の考え方を映します。何社かに見積もりを出してもらうと、同じ家に対する各社の選択が並びます。全社が近いグレードで揃うなら妥当な線です。1社だけ大きく違うなら、その理由を聞けば、こだわりなのか都合なのかが見えてきます。

アステックペイントの人気色——色名で検索されている3色を、公式の色番で確かめる

このメーカーは、色名そのもので検索されることが多いのが特徴です。塗装店のブログで見かけた色名を、そのまま打ち込む人が多いのだと思います。ところが色名だけでは、同じ色にたどり着けません。——公式が持っているのは色番だからです。

色名公式の色番確かめ方
ウィザードコッパー8078公式サイトの「色別塗り替え事例検索」で、色名からも色番からも引けます。実際に塗った家の写真が出てきます
アイアンバーグ8074
バーチグレー8081

色番は、アステックペイントの色選びガイド「色別塗り替え事例検索」で当サイトが確認したものです(2026年9月14日)。同じ検索には、この3色のほかにもチャコール(8079)、ニンバス(8082)、ブロークンホワイト(8091)、ペールビスケット(8093)、マウンテンブルー(8108)、パールグレイ(8200)、シルキーホワイト(8201)、グレージュ(8204)、ミネラルグレイ(8209)、アプリコット(9008)、クールグレイ(9012)、ブルーグレイ(9017)などが並びます。

色番を控えてから、見積もりに書いてもらってください

色名だけで伝えると、似た名前の別の色になることがあります。見積書に「8078 ウィザードコッパー」のように色番まで書いてもらうと、あとで食い違いません。

そして公式自身が、こう断っています——「お使いのモニターにより実際の色味と異なる場合があります」「撮影時の天候や時間帯によって、色味が変わって見える場合があります」。画面で決めないでください。

当サイトが書けるのは、ここまでです。——色相の分類や、その色に遮熱の設定があるかどうかは、公式の標準色表そのものを確認できていません。推測では書きません。扱っている塗装店が色見本帳の実物を持っているので、そこで見せてもらうのが確実です(色の選び方/グレーで迷っている方へ)。

検索で出てくる「人気色ランキング」は、集計したのがメーカーなのか、1軒の塗装店なのかで中身が変わります。1店の施工実績を並べたものなら、その店の地域と客層の話です。順位より、上のような色番で実例を引いて、自分の目で見るほうが早いと思います。

よくある質問

アステックの塗料は、他の会社でも使えますか?

扱っている会社であれば使えます。——ただしすべての塗装店が扱っているわけではありません。「この製品でお願いできますか」と聞いて、断られたら理由を聞いてください。「扱いがない」は正直な答えです。

アステックを扱う会社は、高いのでしょうか?

製品だけでは決まりません。——塗る回数、下地の処理、付帯部の範囲で総額は変わります。同じ製品名で2社の見積書を並べても、工事の中身はそろっていません。㎡数と工程の行まで比べてください(見積書のチェック)。

メーカーの保証は付きますか?

製品を使えば自動的に付くものではありません。——保証を出すのは基本的に施工した会社で、メーカーが関わる保証には認定を受けた施工店であることなどの条件が付きます。「保証書は誰の名前で出ますか」と聞いてください(保証を出しているのは誰か)。

カタログの耐用年数は、そのまま信じていいですか?

試験室での数字です。——実際の家では、向き、立地、下地の状態、施工の質で変わります。メーカーが数字を公表していること自体は良いことですが、「製品同士を比べる物差し」として使ってください。

そのメーカーの製品を勧められると、身構えてしまいます

身構えるより、理由を聞くほうが早いです。——「うちの壁の状態に対して、なぜこれなのか」。下地との相性、日当たり、前回何を塗ったか。ここが説明できるなら、メーカーが何であっても問題ありません。

他のメーカーと比べたいのですが

製品名で比べるより、グレード(樹脂の種類)で比べてください。——シリコン、フッ素、無機。ここが同じなら、価格帯もおおよそ揃います。そのうえで、各社が何を勧めるかを聞くほうが実用的です(塗料ごとの単価)。

「やばい」と検索されているのは、悪い意味ですか?

検索する人の意図はさまざまで、当サイトには判定できません。分かるのは、この言葉と一緒に「怪しい」「評判」「欠点」「製造元」が検索されていること——つまり正体が分かりにくいことへの不安が需要の中心にある、という事実です。このページで扱った「直販体制」「自社工場の所在」「年数の根拠」は、その不安に対する材料のつもりです。

色の種類が多いと聞きましたが本当ですか?

製品ページには色数が明記されており(例:超低汚染リファイン1000Si-IRは69色)、公式サイトに人気色ランキングやカラーシミュレーション、色別の事例検索も用意されています。色名で検索されることが多いのも特徴です。ただし画面の色は実際と違います。色見本は必ず実物で見てください——画面と印刷物と現物では、同じ色番でも見え方が変わります。色選びの手順は色のページに、汚れの目立ちにくさで迷っているならグレーのページへ。

アステックペイントの色見本は、どこで見ればいいですか?

実物は、その塗料を扱っている塗装店が持っています。——同社は直販体制で、扱える会社をメーカー自身が決めています。だから色見本帳の実物を見せてもらう相手は、その施工店になります。公式サイトにも色数の記載やカラーシミュレーションがありますが、画面の色は実際の仕上がりとは違います。面積が大きいほど色は明るく淡く見えるので、小さな色見本で決めず、できるだけ大きな板見本を屋外の光で確認してください(カラーシミュレーションの使い方)。

アステックペイントは高いのですか?

当サイトは同社の設計価格を確認できていないので、単価は書きません。金額の妥当性は製品名ではなく、同じ条件の相見積もりで判断してください。なお、どのメーカーであれグレードを上げれば単価は上がります。無機系を勧められて高いと感じるなら、シリコン系にした場合の金額も併せて出してもらうのが早いです。

普通の塗装店では頼めませんか?

直販体制なので、同社と取引のある施工会社を通すことになります。逆に言えば、いま見積もりを取っている会社が扱っていないなら、その会社に無理に頼む必要はありません。塗料は選択肢の1つであって、目的ではありません。会社選びの基準は業者選びのページにまとめています。

アステックペイントの欠点は何ですか?

塗料そのものの欠点を挙げた公式資料はありません。施主にとって不便になる点は4つ——①設計価格表が非公開で金額を照合できない ②扱える会社が限られ相見積もりを揃えにくい ③REVO500はフッ素とシリコンで荷姿も塗布量も同じなので見積書から読み分けられない ④屋根用の2液型は工程内18時間以上で工期が長くなる。いずれも塗料の性能ではなく流通の仕組みから来るものです(欠点の章)。

アステックペイントの費用はいくらですか?

設計価格表が公開されていないため、㎡あたりの目安は示せません。ただし荷姿と塗布量は公式に公開されています。無機REVO1000は15kg缶・塗布量0.25〜0.35kg/㎡なので、外壁120㎡を上塗り2回なら60〜84kg=4〜6缶。金額の妥当性は判断できなくても、量の妥当性は自分で確かめられます(缶数の章)。

アステックペイントは何年くらい持ちますか?

製品によって公表されている期待耐用年数が違います。無機REVO1000が20〜22年、フッ素REVO500-IRが16〜20年、シリコンREVO500-IRが13〜16年、スーパーラジカルシリコンGHが12〜14年、スーパーラジカルシリコンZが10〜12年、グラナートSPが15年です。無機REVO1000とスーパーラジカルシリコンZは荷姿も塗布量も同じで、違うのは年数だけ(20〜22年と10〜12年)。その年数が何を測った数字かは試験の章に書きました。

参考にした情報

最終確認日:2026年8月22日。出典:株式会社アステックペイント公式サイト「会社概要」(会社名・設立・業種・所在地・工場・遮熱塗料メーカーシェアの記載と出典表記)、同社公式製品ページ「超低汚染リファイン1000Si-IR」ほか超低汚染リファインシリーズ各製品ページ(期待耐用年数・促進耐候性試験の記載・特長・色数)。本ページは公開情報の整理であり、当サイトが製品を試験・比較した結果ではありません。記載内容は変更される場合があります。

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