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エスケー化研の外壁塗料はどれがいい?——公式の設計価格表で、階段ごとお見せします
見積書に「エスケー化研」の製品名があって、調べに来た方が多いと思います。検索すると「おすすめ6選」「ランキング」が並びますが、ぬりごろは順位をつけません。そのかわり、もっと確かなものがあります。エスケー化研は、全製品の設計価格表を毎年、公式サイトで丸ごと公開しているメーカーです。ウレタン・シリコン・フッ素の値段の階段が、同じシリーズの中でそのまま読めます。さらに今回、この価格表から「戸建てサイズ(100平方メートル)の価格は、大面積価格のちょうど1.3倍」という公式の数字を見つけました。順番に見ていきます。
このページの内容
- エスケー化研は大手ですか?——数字で答えます
- 🔑設計価格表を「丸ごと」公開している会社です
- 外壁用の値段の階段——水性と弱溶剤
- 階段から読めること4つ
- 🔑「100平方メートルの価格」を公表している——300平方メートルの1.3倍
- 耐用年数の読み方——価格と年数が逆転する例
- では、どれを選べばいいのか
- よくある質問
エスケー化研は大手ですか?——数字で答えます
この質問が実際にいちばん多く聞かれているので、公式の会社概要から数字だけ並べます。
| 項目 | 公式の記載 |
|---|---|
| 会社名・本社 | エスケー化研株式会社(大阪府茨木市) |
| 創業・設立 | 創業 昭和30年(1955年)/設立 昭和33年4月17日 |
| 株式 | 証券コード4628・東証スタンダード上場 |
| 売上高(連結) | 1,097億7百万円(2026年3月期) |
| 従業員数(連結) | 2,404名 |
| 公式の掲げる実績 | 「建築仕上塗材国内シェアNO.1」(公式サイトの記載) |
答えは「大手です」で足ります。上場企業で、創業70年、建築仕上塗材——外壁の下地や模様をつくる材料の分野——では自社で国内シェア1位を掲げています。塗料の会社というより「外壁の表面をつくる会社」と言ったほうが実態に近く、だから戸建ての塗り替えでも見積書に載る頻度が高いのです。
メーカーそのものの信頼性を会社名で判断する必要はありません、というのは日本ペイントと関西ペイントの比べ方で書いたとおりです。見るべきは次の章——この会社が何を公開しているかです。
設計価格表を「丸ごと」公開している会社です
ぬりごろでは塗料メーカーの記事を書くたびに「何を公開しているか」を記録してきました。日本ペイントは製品ごとの材工価格、エスケー化研は設計価格と期待耐用年数——と書いてきましたが、今回それを上回るものを見つけました。
エスケー化研は、公式サイトの製品情報に「設計価格表」というページを持っていて、2026年度版の価格表PDFを誰でもダウンロードできます。全製品・全工法の価格が一冊にまとまっています。見積書と突き合わせる資料として、これ以上のものはありません。
使うときの前提が、表紙の注意事項に書いてあります。原文を引きます。
「設計価格は新築下地で同一淡彩色300m²以上を(特に指定がない場合)基準とする材工共の価格です。設計価格には法定福利費、消費税は含まれておりません。」(エスケー化研 設計価格表2026年度版 注意事項)
つまりこの価格表の数字は、①300平方メートル以上のまとまった面積、②新築のきれいな下地、③税抜き——の3つが前提です。30坪前後の戸建ての外壁はおおむね100平方メートル台なので、この単価がそのまま見積書に載ることはありません(塗料の平米単価のページで詳しく)。それでも、製品同士の「差」を読む物差しとしては完璧に使えます。次の章がその読み方です。
外壁用の値段の階段——水性と弱溶剤
塗り替えの見積書に載ることが多い外壁用の上塗り塗料を、設計価格表2026年度版から抜き出して安い順に並べます(いずれも上塗り材単体・改装用途・税抜。★はホルムアルデヒド放散等級F☆☆☆☆取得製品)。
まず水性——いまの戸建て外壁の主流です(水性と油性のページ)。
| 製品(水性) | 樹脂の種類 | 設計価格 |
|---|---|---|
| 水性コンポアクリル | アクリル | 1,930円/㎡ |
| 水性コンポウレタン | ウレタン | 2,290円/㎡ |
| 水性セラミシリコン | セラミックシリコン | 2,710円/㎡ |
| 水性コンポシリコン | アクリルシリコン | 2,880円/㎡ |
| エスケープレミアムシリコン | ハイブリッドシリコン(ラジカル制御) | 2,920円/㎡ |
| 水性弾性セラミシリコン | セラミックシリコン(弾性) | 2,930円/㎡ |
| エスケープレミアムシリコンBIO | ハイブリッドシリコン(強力防かび・防藻) | 3,040円/㎡ |
| エスケー弾性プレミアムシリコン | ハイブリッドシリコン(弾性) | 3,220円/㎡ |
| 水性セラタイトF | フッ素 | 3,800円/㎡ |
| スーパーセラタイトF | 無機複合フッ素 | 4,170円/㎡ |
次に弱溶剤——鉄部や、下地によって選ばれる系統です。ここに、エスケー化研でいちばん構造が読みやすいシリーズがあります。クリーンマイルドシリーズです。
| 製品(弱溶剤・クリーンマイルドシリーズ) | 樹脂の種類 | 設計価格 | 弾性タイプ |
|---|---|---|---|
| クリーンマイルドウレタン | ポリウレタン | 2,610円/㎡ | 2,880円/㎡ |
| クリーンマイルドシリコン | アクリルシリコン | 3,180円/㎡ | 3,630円/㎡ |
| クリーンマイルドフッソDC仕様 | フッ素 | 3,780円/㎡ | 4,030円/㎡ |
| クリーンマイルドフッソ | フッ素 | 4,100円/㎡ | 4,380円/㎡ |
階段から読めること4つ
この2つの表は、眺めるより「差」を読むための資料です。読めることが4つあります。
- ①グレード1段の値段が、初めて同じ物差しで読めますクリーンマイルドシリーズは同じ会社・同じシリーズ・同じ弱溶剤で、樹脂だけが違います。ウレタン→シリコンが+570円、シリコン→フッ素が+920円(いずれも1平方メートルあたり)。「フッ素は高い」を数字にすると、シリコンとの差はこのくらいです。100平方メートル塗るなら差額は9万円前後——塗り替え1回分の周期の差と比べてどうか、という考え方ができるようになります(何年ごとに塗るかのページ)。
- ②「シリコン」の中に、これだけ幅があります水性の表を見てください。シリコンと名の付く製品だけで2,710円から3,220円まで6つ並んでいます。セラミック系か、ラジカル制御か、弾性か、防かび強化か——同じ「シリコン」の中の性格の違いです。「シリコンだから相場はいくら」という当て方が成立しないことが、1社の価格表の中だけでも分かります(塗料の種類のページ)。
- ③「弾性」の上乗せは220〜450円ですひび割れに追従する弾性タイプは、同じ製品の通常版に対して+220円(セラミシリコン)〜+450円(クリーンマイルドシリコン)。ひび割れへの備えの値段がこれです。モルタル外壁でひびに悩んでいる家には安い買い物ですが、水性セラミシリコンのページに書いたとおり、窯業系サイディングでは弾性がかえって不向きな場合があります。
- ④遮熱シリコンは、普通のシリコンと同じ帯にいます遮熱塗料のクールテクトSiは3,310円(水性版3,130円)。クリーンマイルドシリコン3,180円とほぼ同じ帯です。「遮熱だから大幅に高い」は、この価格表でも崩れます——日本ペイントの屋根用で遮熱版と非遮熱版の差が30円だったのと同じ構図です(ファインパーフェクトベストのページ)。
「100平方メートルの価格」を公表している——300平方メートルの1.3倍
ここが、この記事でいちばんの発見です。
メーカーの公表価格は「300平方メートル以上」が基準で、戸建てには届かない——この問題を、ぬりごろは塗料の平米単価のページからずっと追いかけてきました。面積が小さいときの価格を公表している例は、これまでスズカファイン1社(300平方メートル未満で+30%)しか見つけられていませんでした。
エスケー化研の設計価格表に、2社目の答えがありました。プレミアム無機シリーズなどの工法ページは、設計価格が「100m²」と「300m²以上」の2列で公表されています。実際の数字を並べます(エスケープレミアム無機・窯業系サイディング・シーラー込みの工法価格)。
| 下塗材の仕様 | 300m²以上 | 100m² | 倍率 |
|---|---|---|---|
| 水性ハイブリッドシーラー | 4,870円/㎡ | 6,330円/㎡ | 1.30倍 |
| マイルドSDサーフエポプレミアム | 5,680円/㎡ | 7,380円/㎡ | 1.30倍 |
多彩模様塗料のエスケープレミアムマルチカラーⅡも同じで、どの行を計算しても100平方メートルの価格は300平方メートル価格のちょうど1.3倍になっています。
これが意味することは大きいです。
- 「戸建てサイズだと3割増し」は、メーカー公式の数字ですスズカファインの「300平方メートル未満は+30%」と、エスケー化研の「100平方メートルは1.3倍」。別々の会社が、同じ倍率を公表しています。見積書の単価が公表単価の3割増しでも、それは吹っかけではなく、メーカー自身が認めている面積の経済です。
- 逆に、物差しもできます公表単価の1.3倍を大きく超える単価が並んでいたら、そこは理由を聞いていい場所です。下地の傷みがひどい、足場が特殊——理由があるのが普通で、説明できるかどうかが会社を見る材料になります。
耐用年数の読み方——価格と年数が逆転する例
エスケー化研は、主要製品のページに期待耐用年数も公表しています。価格と並べると、面白いことが起きています。
| 製品 | 設計価格 | 期待耐用年数 |
|---|---|---|
| 水性セラミシリコン | 2,710円/㎡ | 12〜15年 |
| エスケープレミアムシリコン | 2,920円/㎡ | 14〜16年 |
| 水性弾性セラミシリコン | 2,930円/㎡ | 12〜15年 |
2,920円(14〜16年)より2,930円(12〜15年)のほうが高い——つまり、いちばん高いものがいちばん長持ちするわけではありません。弾性セラミシリコンの10円の上乗せが買っているのは年数ではなく、ひび割れへの追従です。「金額は年数だけで決まっていない」ことを、これほどきれいに示す並びはありません。
そして期待耐用年数そのものにも、公式の但し書きが付いています——「次の塗り替え時期の目安です。地域、立地条件、方角等により異なりますので、参考値としてお考えください」。試験に基づく参考値であって、あなたの家の南面の保証ではない、という読み方は塗料の種類のページに書いたとおりです。
では、どれを選べばいいのか
正直に書きます。製品を決めるのは、あなたではなく、あなたの家です。モルタルか窯業系サイディングか、ひびがあるか、日当たりはどうか、前回何を塗ったか——ここで絞られて、最後に予算と年数の考え方で決まります。施主にできるのは、提案された製品がこの記事の階段のどこにいるかを確かめることです。
- 製品名をシリーズ名まで書いてもらう「シリコン塗料」ではなく「エスケープレミアムシリコン」まで。書かれていれば、この記事の表と公式ページで自分で確かめられます。エスケー化研の主要製品は、うちに個別ページがあります——エスケープレミアムシリコン/水性セラミシリコン/エスケープレミアム無機。
- 「なぜうちの家にこれなのか」を聞く答えが下地や立地の話になっていれば、製品を理解して選んでいます。答えが「人気だから」「いちばん出ているから」で終わるなら、もう一歩聞いていい場所です。
- 同じ製品名・同じ工程で、もう1社に出してもらうエスケー化研の製品は多くの塗装店が扱えます(特定の店しか使えない直販型ではありません)。だから同じ製品で複数社の見積もりが取れる——これはこのメーカーを選ぶ実務上の利点でもあります。自分で1社ずつ探さずに複数社に見てもらうなら一括見積もりサービスが使えます。頼み方は見積もりの取り方へ。
よくある質問
エスケー化研でいちばん人気の塗料はどれですか?
販売数量のデータは公表されていないので、ぬりごろは「人気1位」を断定しません。戸建ての塗り替えの見積書でよく見かけるのは、水性ならエスケープレミアムシリコンと水性セラミシリコン、弱溶剤ならクリーンマイルドシリーズです。よく見かけることと、あなたの家に合うことは別の話なので、本文の「どれを選べばいいのか」の3つを確かめてください。
エスケー化研の塗料は安いのですか?
公表価格ベースでは、同じくらいのグレード同士で比べると日本ペイントの公表値より低めの帯にあります(詳しくは塗料の平米単価の一覧で)。ただし会社ごとに価格の出し方の前提が違うので、公表値の差をそのまま「安い」と読むことはできません。最終的な工事金額は塗料代より足場・洗浄・下地で動きます(見積もりの内訳)。
人気のある色はどれですか?
エスケー化研は標準色(マンセル値)の一覧と塗り替えシミュレーションを公式で公開しています。色は製品より先に「面積の効果」で失敗しやすいところなので、外壁の色のページとカラーシミュレーションのページを先にどうぞ。
屋根用の塗料もありますか?
あります。遮熱のクールタイトシリーズ(クールタイトSiはスレート屋根5,430円/㎡・下塗材込みで公表)と、ヤネフレッシュシリーズが柱です。屋根の遮熱はサーモアイSiとクールタイトSiのページで日本ペイント製品と並べて書きました。屋根の金額全体は屋根だけ塗る費用のページへ。
見積書に「SK」とだけ書いてあります。
エスケー化研の製品は「SK」で始まる略記をされることがありますが、それだけでは製品を特定できません。上の表のとおり、同じシリコンでも500円/㎡の幅があります。「製品名を正式名称で書いてください」とお願いしてください。ふつうの依頼であり、まっとうな会社なら嫌がりません。
最終確認日:2026年8月23日。出典:エスケー化研株式会社 公式サイト「設計価格表」ページおよび設計価格表2026年度版PDF(外装用上塗材の設計価格、クリーンマイルドシリーズ各製品、エスケープレミアム無機シリーズおよびエスケープレミアムマルチカラーⅡの100m²/300m²以上の2列の設計価格、注意事項の原文=「設計価格は新築下地で同一淡彩色300m²以上を(特に指定がない場合)基準とする材工共の価格です。設計価格には法定福利費、消費税は含まれておりません」)/同社 会社概要(創業・設立・資本金・売上高・従業員数・証券コード4628 東証スタンダード・「建築仕上塗材国内シェアNO.1」の記載)/同社 各製品ページ(設計価格・期待耐用年数とその注記)。価格は改定されることがあります。最新の数字は必ず公式の価格表でご確認ください。
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