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タテイルαの評判と価格——「塗るタイル」の位置を、公式の価格表で確かめる

「タテイルαを勧められた」「調べたら高級塗料と書いてあった」——という方へ。

プレマテックスは材工設計価格表をPDFで公開しています。2026年9月版でタテイルα プレミアムエディションは3,500円/㎡。ところが同じ表にあるグランデシリコンが3,550円で、無機なのにシリコンとほぼ同額です。一方で期待耐用年数は、公式の製品ページにも標準施工仕様書にも見当たりません。(2026年8月30日確認)

このページの内容

まず結論——公式が価格を公開しています

塗料を調べていて行き止まりになるのは、たいてい「いくらか」が書いていないからです。プレマテックスはここを公開しています。公式サイトの「各種資料 → 仕様書」から、材工設計価格表がPDFでダウンロードできます。

タテイルのシリーズを、その表からそのまま抜き出します。

製品名公式の分類材工設計参考価格塗装工程
タテイルα プレミアムエディション油性2液弱溶剤超低汚染形無機塗料3,500円/㎡2回
タテイルαサンクール プレミアムエディション油性2液弱溶剤超低汚染形無機塗料 遮熱タイプ3,350円/㎡2回
タテイル油性2液弱溶剤超耐候形無機塗料4,900円/㎡2回
タテイルアクア水性2液反応硬化形無機塗料4,000円/㎡2回
T2(タテイル2)油性2液弱溶剤形 有機HRC樹脂塗料5,500円/㎡2回
タテイルフロン水性2液フッ素ハイブリッド形無機塗料4,900円/㎡2回

⚠️この表には但し書きが3つ付いています。読まずに数字だけ使うと誤解します。

●材工設計価格は目安としてご利用ください。
●材工設計価格は300㎡以上の場合の参考価格です。平米数の少ない場合は割高になります。
足場代・下地調整代等は含まれていません。

🔑戸建ての外壁は300㎡に届かないことが多いです。ですからこの数字より高くなるのが普通だと考えてください。見積書の㎡単価と直接比べる数字ではありません。それでも製品どうしの高い・安いを同じ条件で並べられるという点に価値があります。実際の金額は、家の面積と足場のかかり方で決まります

同社の中で並べると、位置がはっきりします

タテイルだけを見ても、高いのか安いのか分かりません。同じ表に載っている他のシリーズと並べます。

製品名公式の分類材工設計参考価格
T2(タテイル2)有機HRC樹脂塗料5,500円/㎡
タテイル/タテイルフロン無機/フッ素ハイブリッド無機4,900円/㎡
グランデ有機HRC水溶性2液 ハイグレード有機HRC4,350円/㎡
タテイルアクア水性2液 反応硬化形無機4,000円/㎡
グランデ無機水溶性2液 ハイグレード無機3,950円/㎡
グランデシリコン水溶性2液 ハイグレードシリコン3,550円/㎡
タテイルα プレミアムエディション超低汚染形無機3,500円/㎡
ウルトラ有機HRCウルトラ耐候形 有機HRC3,400円/㎡
ケイセラⅡ油性2液弱溶剤形 無機変性樹脂3,200円/㎡
ウルトラMUKI/ウルトラGゼロコート無機有機ハイブリッド/艶消し無機3,150円/㎡
ラジセラpro水性1液 多重ラジカル制御形3,000円/㎡
ウルトラSiウルトラナノポリマーシリコン2,550円/㎡
パルフェTOP/セラガードSiトップラジカル制御形シリコン/ハイグレードシリコーン2,000円/㎡

🔑タテイルαは、同社のシリーズの中では真ん中あたりです。「タテイル」と名が付くと最上位に思えますが、いちばん高いのはT2(タテイル2)の5,500円で、タテイルα プレミアムエディションはその6割ほどの位置にあります。

そして注目したいのはここです。タテイルα(無機)3,500円と、グランデシリコン(シリコン)3,550円が、ほぼ同額だという点。「無機だから高い」が、同じメーカーの中では成り立っていません。グレードの名前ではなく、出てきた金額そのもので比べるほうが確実です

⚠️これは「タテイルαが安い」という意味ではありません。樹脂の名前だけで価格が決まるわけではない、という話です。グレード=値段という読み方の限界は、塗料の種類のページにまとめています

「塗るタイル」とは、何のことか

検索するとこの言葉が出てきます。出どころは公式です。

フッ素をも上回り「塗るタイル」ともいわれる低汚染形無機塗料(プレマテックス公式 製品ページ)

🔑タイルを貼るわけではありません。無機塗料の耐候性をタイルにたとえた言い方です。公式の製品分類は「油性2液弱溶剤超低汚染形無機塗料」「無機」と名の付く塗料の中身については、エスケープレミアム無機のページで整理しています

公式にはもうひとつ、こう書かれています。

多重ラジカル制御形酸化チタンを採用しフッ素樹脂塗料を超える超耐候性を実現しました

ラジカル制御という言葉は、いま各社が使っています。日本ペイントのパーフェクトトップも同じ潮流の製品です「ラジカル制御だから特別」ではなく、いまの標準的な作り方の一つだと考えてください。

🔑 期待耐用年数は、公式に書かれていません

ここがこのページでいちばん大事なところです。

タテイルαについて、公式の製品ページにも、標準施工仕様書にも、期待耐用年数の記載が見当たりません。(2026年8月30日に両方を確認)

一方、インターネットで検索すると「25年」「保証15年」といった数字が出てきます。これはメーカーの公表値ではなく、販売する側が示している数字です。

⚠️どちらが正しいという話ではありません。ただし意味が違います。

  • メーカーの期待耐用年数——試験にもとづく目安。会社が変わっても数字は変わりません
  • 施工会社の保証年数——その会社が出す約束。会社が無くなれば、なくなります

🔑ですから「25年もちます」と言われたら、聞くのは1つです。「それはメーカーの資料に書いてありますか、御社の保証ですか」。前者なら資料を見せてもらえます。後者なら保証書の中身を確かめる話になります。

年数の書き方は、メーカーによって違います

当サイトでは塗料メーカーの記事を書くたびに記録してきました。並べるとこうなります。

メーカー年数の示し方
プレマテックス年数の記載が見当たらない(タテイルα/製品ページ・標準施工仕様書とも)。かわりに材工設計価格を公開
アステックペイント年数で明記(シリコン系15〜18年・無機系25〜28年など)。かわりに価格は非公開
エスケー化研年数と設計価格の両方を公開(プレミアムシリコン14〜16年・2,920円/㎡など)
日本ペイント年数は書かず、JIS耐候形の「相当」で示す(パーフェクトトップ
ロックペイント年数は書かず、促進試験の数値で示す(ユメロック)。材工価格は公開

🔑「年数を書いていない=性能が低い」ではありません。書き方の方針が会社ごとに違うだけです。むしろプレマテックスは、多くのメーカーが出さない「価格」のほうを公開しています。

標準施工仕様書に書いてあること

公式の標準施工仕様書(第6版・2026年2月10日作成)から、施主が知っておくと役に立つ部分を抜きます。

項目公式の記載
荷姿16kg、4kg/セット(主剤14kg+硬化剤2kg)
所要量0.12〜0.15kg/㎡/回(塗布面積 106〜133㎡/セット/回)
塗回数2回
希釈PXシンナー 0〜8%
間隔時間(23℃)4時間以上・7日以内
可使時間(23℃)4時間以内
施工器具刷毛/中毛ローラー(ウーブンタイプ)
下塗り「下地に応じた下塗材をご使用ください」

🔑「所要量は厳守してください」と書かれています

所要量は厳守してください。所要量が少ない場合、点錆の発生、耐久力の低下、色相の違い、隠ぺい力の低下が起きる恐れがあります。

これは缶の数で検算できるという意味でもあります。1セット16kgで106〜133㎡を1回塗り。2回塗りなので、塗る面積の2倍を塗布面積で割れば、必要なセット数のおおよそが出ます。この検算のやり方は、手抜き工事のページに詳しく書きました

シーリングの上には、基本的に塗らない

シーリング材の上に施工する場合、シーリング材の種類等により、汚染、密着不良、割れが発生することが有りますので、基本的には行わないでください。やむを得ず塗装する場合は、重ね塗り適合性を十分確認の上、施工して下さい。

⚠️外壁塗装ではシーリングを打ち替えてから、その上に塗料を乗せる(後打ちの逆)工程がよくあります。この製品はそれを基本的に避けるよう指示しています。シーリングと塗装の順番は、会社によって考え方が分かれる部分です「うちのシーリングはどう納めますか」と聞く価値があります。同じ質問を何社かにすると、答え方の差がそのまま会社の差になります

塗れない条件も、数字で決まっています

気温5℃以下、湿度85%RH以上、結露の可能性、降雨が予想される場合は施工を避ける——と明記されています。さらに、

被塗物の表面温度が5℃以下の場合は塗装を避けてください。

🔑「気温」ではなく「壁の表面温度」だという点に注意してください。気温が5℃を超えていても、日の当たらない北面の壁は冷えたままのことがあります。季節と塗装の関係は、こちらで整理しています

⚠️ 扱える会社が限られます——パートナーショップ制

これは価格や性能より先に知っておいたほうがいい話です。公式にこう書かれています。

プレミアムラインは地域で限られた施工店のみが取り扱える製品です。塗料の性能を発揮するためには、その性能を熟知し高度な技術を持った施工店があればこそ。私たちはパートナーショップ制度を取り入れ信頼のおける施工店と共にお客様へ安心をお届けします。

🔑つまり「タテイルαで、あと2社に相見積もりを」ができません。扱える会社が地域で限られているためです。

⚠️これは悪いことではありませんが、比べ方が変わります。

  • ①同じ製品で会社を比べる、はできない——扱える会社が限られているため
  • ②だから「同じグレードの他社製品」で並べる——無機なら他社の無機と。エスケーと関西ペイントの無機を並べたページが使えます
  • ③価格表があるぶん、検算はしやすい——3,500円/㎡(300㎡以上・足場別)という土台があります

同じ構造はアステックペイント(直販体制とプロタイムズ)にもあります。メーカーが施工店を選ぶ形は、いま珍しくありません。

見積書での確認ポイント

  • ①製品名が「タテイルα プレミアムエディション」まで書いてあるか——「タテイル」だけだと別製品(4,900円/㎡)の可能性があります
  • ②外壁と屋根で製品が分かれているか——屋根はサンクール(遮熱タイプ)が用意されています
  • ③下塗りに製品名が書いてあるか——仕様書は「下地に応じた下塗材」としか書いていません。何を使うかは会社が決めています下塗りの考え方
  • ④年数を言われたら、出どころを聞く——メーカー資料か、会社の保証か
  • ⑤シーリングの納まりを聞く——仕様書は「基本的には行わないでください」としています

🔑この5つは、全部紙の上で確かめられます。見積書の見方のページと一緒に使ってください。

参考にした情報

  • プレマテックス株式会社 公式サイトより——「製品情報 → 上塗り材 → タテイルα プレミアムエディション」(製品分類・特長・適用下地・多重ラジカル制御形酸化チタンの記述)、「各種資料 → 仕様書 → 材工設計価格表」(2026年9月版・製品名/荷姿/塗布面積/材工設計参考価格/塗装工程と、冒頭の但し書き3項目)、「タテイルα プレミアムエディション 標準施工仕様書」(第6版・2026年2月10日作成/所要量・塗回数・希釈・間隔時間・可使時間・施工器具・下塗りの指示・注意事項)、「特別製品情報 → プレミアムライン」(パートナーショップ制度の説明)

最終確認日:2026年8月30日。材工設計価格は改定される場合があります。同表には「目安としてご利用ください」「300㎡以上の場合の参考価格」「足場代・下地調整代等は含まれていません」と明記されているため、見積書の㎡単価と直接比較できる数字ではありません。期待耐用年数については、公式の製品ページおよび標準施工仕様書を確認した範囲で記載が見当たらなかった、という趣旨です。当サイトは製品の優劣を判定するものではありません。

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