広告当サイトはアフィリエイト広告を利用しています

台東区の外壁塗装に助成金は出る?——外壁は出ません。屋根なら20パーセント・上限15万円

外壁は出ません。屋根なら出ます屋上・屋根の高反射率塗料施工=施工費(税抜)の20%・上限15万円

制度
脱炭素推進助成金(旧エコ助成金)の「高反射率塗料施工」
条件
屋上又は屋根部(笠木・立上り含む)に塗ること/近赤外域の日射反射率40%以上/「我が家のCO2ダイエット宣言」が必要
注意
先着順ではなく抽選令和8年度の事前申込は前期・後期とも受付終了(2026年9月2日時点)
受付
前期=4月9日〜16日/後期=8月18日〜24日。次は令和9年度の予定

台東区では、外壁の塗装に助成金は出ません。——区が手引きのなかで「外壁(側面)の塗装工事は対象外です」とはっきり書いています。出るのは、屋上と屋根です。「脱炭素推進助成金」の高反射率塗料施工で、施工費(税抜)の20パーセント、上限15万円。——ただし、この制度にはほかの区にはない仕組みがあります。先着順ではなく、抽選です。そして申し込める期間は年に2回、それぞれ1週間ほどしかありません。この記事では、区の手引き(PDF)まで開いて確かめた内容を、順番にお伝えします。

このページの内容全16項目

先に結論——外壁は出ない。屋根なら20パーセント

①外壁(側面)の塗装は対象外——区が手引きで名指ししています
②屋上・屋根なら施工費(税抜)の20パーセント・上限15万円(笠木・立上り・ベランダも対象)
③足場代も対象——ただし対象外の工事と共通する分は按分
④反射率は近赤外域40パーセント以上——当サイトが調べたなかで最もゆるい基準
⑤先着順ではなく抽選。令和8年度の事前申込は前期・後期とも終了しています

台東区の制度は、金額よりも「仕組み」が独特です。——塗る場所が屋根に限られ、申し込みは年2回の1週間だけ、そして抽選。この3つを知らないまま工事を始めると、条件を満たしていても助成は受けられません。

項目内容
制度名脱炭素推進助成金(旧エコ助成金)の「高反射率塗料施工」(環境課 普及啓発担当)
助成率対象経費(税抜)の20パーセント
上限額15万円(戸建住宅・共同住宅・事業所とも同じ)
対象の場所屋上又は屋根部(笠木・立上り含む)等外壁(側面)は対象外
塗料の条件近赤外域の日射反射率40パーセント以上の高日射反射塗料(防水塗料・防水シートは50パーセント以上)
申込先着順ではなく抽選。前期・後期の年2回、事前申込フォームから
再申請交付を受けてから10年経過すると、また申請できます

上限15万円に届くのは、税抜75万円の工事からです。——助成率20パーセントは、杉並区と同じ。ほかの区は10パーセントが多く、率だけなら足立区の3分の1がいちばん高いのですが、足立区は上限が5万円です。率と上限の組み合わせで見ると、台東区は上位に入ります。屋根だけを塗る工事でも、税抜75万円を超えることは十分あります。

区が「外壁(側面)の塗装工事は対象外です」と書いています

外壁塗装を考えてこのページにたどり着いた方には、先にお伝えしておきます。——区の手引きのよくある質問に、こう書かれています。

質問「外壁の塗装工事は対象ですか?」
回答「外壁(側面)の塗装工事は対象外です。台東区では、屋上や屋根に『高反射率塗料』を塗布する場合に助成対象となります。」(台東区 脱炭素推進助成金 申請の手引き)

「(側面)」という括弧書きが、この一文の要点です。——壁として立っている面は出ない。上を向いている面なら出る。助成の名前が「脱炭素推進」であることを考えると、日射を上から受ける面を白くして、建物に熱を入れないという目的がはっきりしています。

ここは区によって、はっきり分かれるところです。

外壁屋根
杉並区対象対象(屋根と外壁を合わせて上限15万円)
大田区目黒区品川区対象対象(塗料の条件は区により異なる)
墨田区屋根とセットなら対象必須
台東区対象外対象
江東区対象外(「立ち上がり、壁面は助成対象外」)対象
世田谷区令和8年度から対象外対象(7万円)

外壁も屋根も一緒に塗るつもりの方には、こういう考え方ができます。——助成の対象は屋根の分だけですが、足場は一度で済みます。屋根だけ先に塗って、外壁は次の機会に、という分け方は足場代を2回払うことになるので、たいてい損です(費用の内訳と足場代)。

まとめて塗って、屋根の分だけ助成を申請する。——そのために必要なのが、屋根と外壁が分かれて書かれた見積書です。次の章で説明します。

屋上・屋根なら出ます。ベランダも立ち上がりも対象

対象になる場所を、区は手引きでこう決めています。

「屋上又は屋根部(笠木・立上り含む)等に塗布すること。」

そして、よくある質問で範囲がさらに広がります。

質問「立ち上がりはどこまでが助成金の対象ですか?」
回答「立ち上がりの全てが対象となります。」

質問「対象となる部分が、『屋上又は屋根部(笠木・立上り含む)等』とありますが、この他に対象となる部分はどこですか?」
回答「ベランダ(最上階以外も含む)も対象となります。」

「ベランダ(最上階以外も含む)」は、けっこう大きい話です。——2階建ての家で、1階の上に張り出したベランダの床。ここも対象になります。墨田区「階下に居住空間があるベランダ」を条件に入れていましたが、台東区は最上階以外も含めて対象としています。

「笠木」と「立ち上がり」も押さえておいてください。——笠木は、屋上やベランダの手すり壁の上に載っている仕上げ材のこと。立ち上がりは、屋上の床から手すり壁に向かって垂直に立ち上がっている部分です。どちらも雨が入りやすく、傷みやすい場所です(笠木とは屋上防水)。

ここで、江東区と正反対になります。——江東区は「※日射が遮られる場所や、立ち上がり、壁面は助成対象外です」として、立ち上がりを名指しで外していました。台東区は「立ち上がりの全てが対象」。

同じ「屋根の遮熱塗装への助成」でも、どこまでを屋根と見るかは区で違います。——見積書を作ってもらう前に、自分の区がどこまでを対象にしているかを確かめてください。

足場代も対象になります。按分の考え方まで書いてあります

塗装工事で、金額の大きい項目のひとつが足場です。——台東区は、ここをはっきり書いています。

質問「塗装するために必要な足場を設置する費用も助成金の対象になりますか?」
回答「対象になります。」

足場代が対象になるのは、杉並区に続いて2区目です。——杉並区は「仮設工事費(足場設置費、養生費)」を助成対象経費に含めていました。逆に足立区「工事費一式」「諸経費」を対象外と名指ししています。

そして台東区には、もう一歩踏み込んだ答えがあります。

質問「助成対象外と思われる費用も見積りに含まれている場合、助成金額はどう計算しますか?」
回答「足場代や人件費等、助成対象経費と助成対象外経費のどちらにも共通してかかる経費は按分して計算します。」

屋根と外壁をまとめて塗る場合、足場代は「屋根の分」だけが助成の計算に入るということです。——屋根60平方メートル、外壁120平方メートルの工事なら、足場代のうち3分の1くらいが対象という考え方になります。

だから、見積書の作り方がそのまま助成額に効いてきます。——「外壁・屋根塗装一式」では按分の計算ができません。外壁◯平方メートル、屋根◯平方メートル、足場◯平方メートル、と数量が分かれて書かれた見積書が要ります。

これは助成の書類のためだけの話ではありません。——同じ形の見積書を複数社からもらえば、そのまま比べられます塗装面積の出し方同じ条件で複数社に出してもらう)。

反射率40パーセント——当サイトで最もゆるい基準です

塗料の条件を、区はこう決めています。

「国内の第三者機関(一般財団法人日本塗料検査協会、環境省ETV等)における日射反射率の測定値が近赤外域で40%以上の高日射反射塗料、50%以上の高日射反射防水塗料又は防水シートであること。」

40パーセントという数字は、当サイトが調べてきたなかで最もゆるい基準です。

反射率の条件(近赤外域)区・制度
40パーセント以上台東区(防水塗料・防水シートは50パーセント以上)
50パーセント以上東京都杉並区世田谷区足立区品川区墨田区江東区
70パーセント以上葛飾区

この差は、選べる色の幅として効いてきます。——反射率は色によって変わり、白に近いほど高く、濃い色ほど低くなります。葛飾区の70パーセントだと、ほぼ白系に限られます。台東区の40パーセントなら、グレーやベージュなど、屋根に使われることの多い色でも条件を満たす製品が見つけやすくなります外壁・屋根塗装の色の選び方)。

ただし、防水塗料と防水シートは50パーセント以上です。——陸屋根(平らな屋根)やベランダの床を、防水層ごとやり直す工事では、こちらの基準になります。同じ制度のなかで、塗る対象によって数字が変わるので、業者に伝えるときは「屋根の塗装か、防水か」をはっきりさせてください(屋上防水)。

測定する機関も、区が例を挙げています。——一般財団法人日本塗料検査協会環境省ETV(環境技術実証事業)です。杉並区も第三者機関の性能証明書として同じ2つを挙げていました。塗料メーカーのカタログに、この2つのどちらかの試験結果が載っていれば、まず条件を満たします。

区が塗料の一覧を公表しています

台東区の手引きには、ほかの区で見たことのないページがあります。——使える塗料の一覧です。

「台東区の助成事業において、第三者機関による日射反射率の測定値を確認済みである塗料一覧(過去3年程度に高反射率塗料施工助成の申請実績があった塗料であり、記載の製品を区が推奨するものではありません。)」

この一覧に載っている塗料を使う場合、試験結果報告書の提出が要りません。——区は必要書類の欄に「※区が測定値を確認済みである塗料(次頁参照)を使用する場合は不要」と書いています。

使う塗料提出する書類
区の一覧に載っている塗料試験結果報告書は不要
一覧にない塗料第三者機関による日射反射率の測定値が確認できる書類(試験結果報告書等)

手続きが1枚ぶん軽くなるので、実務としては助かります。——ただし、区は2つの但し書きを付けています。

①「記載の製品を区が推奨するものではありません。」——一覧に載っている=良い塗料、ではありません。過去3年ほどのあいだに、台東区で申請に使われた実績があるというだけです。

②「記載している品名は、検査結果報告書等に記載されているものをそのまま記載しています。品名が異なる場合は、その測定値が確認できる書類を提出してください。」——製品名が少しでも違えば、書類が要ります。同じシリーズでも、グレードや品番が違えば別物です。

この一覧は、施主にとって別の使い道があります。——業者から提案された塗料が、一覧に載っているかどうかを自分で確かめられます。載っていれば、少なくとも「近赤外域40パーセント以上」という条件は満たしている製品だと分かります(塗装業者の選び方)。

ただし、繰り返しますが区の推奨ではありません。——耐久性やグレードは、反射率とは別の話です。シリコンかフッ素か、何年もつのか、という点は別に確かめてください(塗料の選び方)。

先着順ではありません。抽選です

ここが、台東区でいちばん大事なところです。——区は手引きに、太字でこう書いています。

「令和8年度より手続きの流れが大きく変わります。先着順ではありません。」

「申込みの総額が予算を上回る場合は、抽選を実施します。」

当サイトが調べてきた区は、ほとんどが先着順でした。——だから「早く申し込んだほうが有利」という前提で書かれた記事が多くなります。台東区では、その前提が当てはまりません。

区は、抽選にした理由も説明しています。

質問「なぜ抽選を行うのですか?」
回答「申請が殺到することが見込まれることから、できる限り公平な制度とするため実施することとしました。」

実際の数字も、区が公表しています。

令和8年度・住宅向け申込件数受理(当選)件数
前期122件80件
後期申込の総額が予算を超過したため、令和8年9月2日に抽選会を実施。当選結果は9月11日に公表予定と区が案内しています
予算額53,900,000円(住宅向け)

前期は、申し込んだ122件のうち80件が受理されました。——42件は落選です。ここは正直にお伝えしておきます。条件を満たしていても、助成を受けられないことがある制度です。

抽選のやり方も、区が具体的に書いています。——「抽選会当日は抽選機により順位のみを決定します。抽選会の終了後に上位から順に助成見込み金額を加算していき、予算内に収まった申込を当選として受理します」。つまり順位が上でも、前の人たちの助成額が大きければ予算が先に尽きるという仕組みです。金額の大きいメニュー(太陽光発電など)を同時に申し込む人がいると、当選の線が動きます。

落選しても、その年度でもう一度だけ機会があります。——区は「前期の事前申込を行ったが抽選で落選してしまった場合、後期の申込みはできますか?」「可能です。その場合は、後期のスケジュールに沿って再度事前申込から行ってください」と答えています。

ただし、後期も落選したら、その年度は終わりです。——だから台東区では、助成を当てにして工事の予定を組まないほうが安全です。「当たったら15万円戻ってくる」くらいに考えておくのが現実的だと、当サイトは考えます。

申し込める期間は年2回、それぞれ1週間ほど

抽選と並んで気をつけたいのが、申し込める期間の短さです。

令和8年度受付期間状況
前期令和8年4月9日(木)10時 〜 4月16日(木)12時終了
後期令和8年8月18日(火)8時30分 〜 8月24日(月)17時終了

どちらも1週間ほどです。——そしてこの記事を書いている2026年9月2日の時点で、令和8年度の受付は両方とも終わっています。今年度これから工事をする方は、助成なしで計画を立てることになります。

次に申し込めるのは、令和9年度の受付になる見込みです。——令和8年度は4月と8月でしたが、日程は年度によって変わる可能性があります。台東区で屋根の塗り替えを考えていて、急がないのであれば、年度が替わる3月ごろから区の公式ページを見ておくとよいでしょう。

そして、事前申込の受付期間中しかフォームが開きません。——区は「受付期間中のみ事前申込フォームにアクセスすることができます」としています。

申し込みの順番も、決まっています。

順番やること
1見積書を取る——事前申込のときに「助成対象工事の費用とその内訳が確認できるもの(見積書等)のデータ」が要ります
2受付期間内に事前申込フォームから申し込む(スマートフォンで撮影した見積書の画像でも可)
3申込みの総額が予算を上回る場合は抽選
4当選または受理のメールを受け取ってから工事を開始
5工事と支払いが完了したら、令和9年2月15日【厳守】までに交付申請

「メールを受け取ってから工事」は、絶対の条件です。——区は「必ず区から当選のメール又は申込みを受理した旨のメールを受け取った後に工事を開始してください。受け取る前に工事を開始した場合は、助成対象となりません」としています。

ひとつ、ゆるい点もあります。——区はよくある質問で「なお、事前申込する前に施工業者と契約することは差支えありません」と答えています。契約はしていてもよく、着工がだめということです。

これは実務上ありがたい答えです。——見積書を取り、業者を決め、契約まで済ませておいて、受付期間が来たら申し込む。当たったら着工、外れたら助成なしで着工。この段取りが組めます。ただし契約書に「助成の抽選結果が出るまで着工しない」ことを書いておいてください見積書のチェック項目)。

工事前の写真も、忘れやすいところです。——区は「工事完了後の交付申請時に、工事前の写真が必要となります。撮り忘れにご注意ください」と手引きに書いています。足場が組まれる前に、屋根の全体が写った写真を撮っておいてください。

使う前と使ったあと、両方の塗料缶を撮ります

交付申請のときに出す写真について、台東区にはほかの区にない指定があります。

「※高反射率塗料施工の場合は使用前及び使用後の塗料缶の写真も必要(防水シートの場合は不要)」(台東区 脱炭素推進助成金 申請の手引き)

「使用前及び使用後」の両方です。——まだ開けていない缶と、使い終わった缶。当サイトが調べてきたなかで、塗料の缶そのものを「使う前」と「使ったあと」の両方で求めている区は、台東区だけです。品川区も着工前の材料を確かめますが、そちらは納品書や出荷証明書で代えられます。

いつ見るかそう求めている区
塗る前だけ品川区(現場に運び込んだ資材の型番。納品書でも代えられます)
塗っている最中目黒区(前後の色が似ていて見分けにくいときだけ)
塗り終わったあとだけ葛飾区(缶か証明書のどちらか一方)/墨田区(缶と証明書の両方)
塗る前と、塗り終わったあとの両方台東区

なぜ、使う前の缶に意味があるのか。——空き缶だけでは、その塗料が「いつ現場にあったか」が分からないからです。使う前の缶が現場に並んでいる写真があれば、その材料でその工事をしたことが、順番で示せます。

塗料は、塗ってしまえば見た目で判別できません。——指定した製品を使ったのか、似た色の安い製品だったのかは、外から見て分かるものではありません。だから行政は、缶や出荷証明書という形で記録を残させます。

台東区の助成を使わない方にも、この考え方は役に立ちます。——契約のときに「塗料の缶を、開ける前と使い終わったあとに撮って送ってください」と頼んでおく。助成とは関係なく、施主が自分で材料を確かめる方法になります。まっとうな業者なら、断る理由のない頼みごとです(塗装業者の選び方)。

ほかの写真にも、指定があります。——区は施工前後の写真について「全体が確認できるもの」「カラー写真で鮮明に写っていること」「比較しやすいように、工事前と工事後の写真が同じ構図になるように撮影すること」としています。同じ場所から、同じ画角で。これは目黒区の指定とも共通しています。

そして、台東区だけの書類がもうひとつあります。——「我が家のCO2ダイエット宣言書」です。区のホームページから宣言することもでき、すでに宣言していれば提出は不要とされています。管理組合の場合は理事長名で「我が家のCO2ダイエット宣言書」を出すという細かい指定もあります。

業者の縛りがありません。区がそう書いています

助成金の制度では、「区内の業者に頼むこと」が条件になっていることがよくあります。——大田区「区内に主たる事業所(本社)を有す中小事業者と単独(一社)で契約」目黒区「目黒区外の業者が施工する工事」を対象外としていました。

台東区は、逆です。

「※施工業者の指定等はなく、その住所も問いません」(申請の手引き・助成要件)

質問「施工業者の指定やあっ旋等はありますか?」
回答「施工業者の指定はありません。また、区からのあっ旋や紹介は行っておりません。」

「その住所も問いません」と書いてあるので、区外の業者でも構いません。——助成のために業者の選択肢を狭める必要がないということです。これは施主にとって、素直にありがたい設計です。

あわせて「区からのあっ旋や紹介は行っておりません」とも書かれています。——「区から紹介されて来ました」という営業は、事実ではないことになります。墨田区「区では制度の周知を民間事業者に依頼することはありません」と注意喚起していました。

手続きを業者が代行することは認められています。——区は「提出は本人でなくても構いません。また、申請書等に『手続代行者』の欄がありますので、そちらに記入すれば委任状は必要ありません」としています。事前申込フォームでも、手続き代行者の住所・電話番号・氏名を入力する欄があります。

ここは墨田区と正反対です。——墨田区の申請書には「本申請は申請者本人による申請です」というチェック欄がありました。代行を前提にするか、本人申請を求めるか。区によって考え方が分かれています。

耐震のほうでは、台東区も業者選びの手がかりを用意しています。——耐震改修事業者リストです。区は「耐震改修を『誰に頼めばいいかわからない』といったお悩みを解消し、改修工事による耐震化を促進することができます」と説明しており、木造住宅耐震改修事業者講習会を受講し、公表を希望する事業者が載っています。リストは東京都耐震ポータルサイトで公表されています。

ただし、区は免責も書いています。——「本リストに掲載された事業者との間で生じたトラブル等については、区が責任を負うものではないことをご了承ください。」板橋区の事業者名簿にも同じ趣旨の断りがありました。行政の名簿は、お墨付きではありません。

耐震改修は重点地域なら200万円。2段階に分ける方法もあります

台東区で住宅に出るお金として大きいのは、耐震です。

建てられた時期地域助成率限度額
昭和56年5月31日以前重点地域内3分の2200万円
その他の地域2分の1150万円
平成12年5月31日以前全区域2分の1100万円

耐震診断は、木造住宅なら10分の10・20万円以内。——自己負担がほぼありません。木造以外の住宅は2分の1・50万円以内です。そのあとの補強設計が2分の1・10万円以内で、診断→補強設計→改修工事の順に、区の助成を受けながら進める作りになっています。

順番を飛ばすと助成が受けられません。——区は「この助成は、事前に区の窓口にて申請していただくことが必須です。耐震診断や補強設計、改修工事などが行われた後に、区に申請された場合には、助成対象となりませんのでご注意ください」としています。

改修工事の助成は「区の助成を受けて補強設計を実施した」住宅が対象です。自分で先に設計を頼んでしまうと、そこで外れます。今年度の申請締切りは令和8年12月11日を予定とされています。

「重点地域」は、区が町丁目で公表しています。——浅草北部(千束4丁目、日本堤1・2丁目、橋場2丁目、東浅草1・2丁目、竜泉3丁目)千駄木・向丘・谷中地域の台東区部分(根岸2丁目の一部、上野桜木2丁目、谷中1〜7丁目)、そして浅草3〜5丁目、千束2〜3丁目、清川1丁目、橋場1丁目、台東3丁目、鳥越1丁目、小島1丁目、東上野3丁目、浅草橋2丁目です。

後半のグループは、東京都の「地震に関する地域危険度測定調査報告書」で「建物倒壊危険度5」に指定された地域だと区が説明しています。自分の家がどちらに入るかで、助成率と限度額が変わります。

台東区には、ほかの区で見なかった仕組みがあります。——段階耐震改修工事助成です。評点1.0を満たす耐震改修を、2段階に分けて実施するもので、1段階目は評点0.7以上1.0未満まで(2分の1・50万円以内)、2段階目で評点1.0以上にするという進め方になります。

費用をまとめて用意できない方のための制度だと読めます。ただし「評点1.0を満たす補強設計内容を、2段階に分割する設計にかかる費用については申請者の負担となります」という但し書きが付いています。

木造住宅は、平成12年(2000年)5月31日以前まで対象です。——1981年6月から2000年5月に建った家は、いま築26〜45年。外壁や屋根の塗り替えの2回目・3回目の時期と重なります。診断が実質無料なので、塗り替えの前に一度受けておくという順番には意味があります(外壁のひび割れの見方)。

耐震改修工事のポイントとして、区が5つ挙げているなかに、塗装と関わるものがあります。——「3.屋根の軽量化 瓦などの重い屋根の場合は、軽い屋根に葺き替え軽量化を図ります」「5.老朽度の改善 補強工事とあわせて、雨漏りや土台の腐食などの家の耐久性に関係する部分は、補修しましょう」です。屋根を葺き替えるなら、塗装ではなく葺き替えの検討が先になります(張り替えとカバー工法)。

融資あっせんは令和7年3月末で新規受付が終わりました

台東区にも、工事費を借りるための制度がありました。——住宅修繕資金融資あっせんです。ただし、区のページの冒頭にこう書かれています。

「本制度については、新規あっせんの申込受付を令和7年3月31日をもって終了します。」(台東区 住宅修繕資金融資あっせん)

つまり、いまから新しく申し込むことはできません。——まとめサイトや塗装店のページに「台東区には融資あっせんがあります」と書かれていることがありますが、新規の受付は終わっています。

参考までに、終了時点の内容を残しておきます。——融資あっせん額は工事費の80パーセント以内で10万円以上500万円以内。利率1.50パーセントのうち区が0.50パーセントを補給し、本人負担は1.00パーセント。返済期間は200万円以内で5年、201万〜300万円で7年、301万〜500万円で10年でした。取扱いはみずほ銀行、朝日信用金庫、東京東信用金庫、城北信用金庫です。

近くの区には、まだ融資あっせんがあります。——荒川区外壁・屋根の修繕を優遇区分に入れていて、本人負担の金利が年0.38パーセント江戸川区優遇工事なら年0.9パーセント墨田区2.0パーセント(一般は利子補助なし)です。

ただし、これらは各区にお住まいの方の制度です。——台東区の方は使えません。借りて塗り替えるなら、民間のリフォームローンを比べることになります(外壁塗装でローンは組めるか)。

ほかの制度——子育て世帯のリフォーム支援

台東区には「子育て世帯住宅リフォーム支援制度」があります。——対象工事費(税抜)の3分の1・上限20万円で、金額だけを見れば脱炭素推進助成金より大きい制度です。

ただし、外壁塗装も屋根塗装も対象になりません。——対象は「子供の安全確保に資する工事」(手すりの取付、段差の解消、滑り防止の床材、進入防止フェンス、面取り加工、指はさみ防止の折戸、火傷防止用カバー付き水栓など17項目)と「子供の成長に伴うリフォーム工事」(間取り変更、造り付け家具、遮音性・防音性が向上する床材や壁材)です。

そして区は、こう書いています。——「経年劣化や破損による『更新・修繕(リフォーム後に性能が向上していない)』と考えられる工事は助成対象外です。」

この一文は、外壁塗装が助成に乗りにくい理由そのものです。——塗り替えは「傷んだから直す」工事で、直したあとに性能が上がるわけではありません。元に戻すだけです。

同じ趣旨の一文を、当サイトはほかの区でも見つけています。——板橋区の子育て世帯リフォーム支援は「既設の設備を劣化等により交換する工事は…助成対象外」荒川区の高齢者住宅改修給付は「新築やリフォーム、大規模な増改築工事、老朽化に伴う改修の場合は対象とはなりません」としていました。

だから、遮熱塗料の枠が用意されているのです。——ふつうの塗り替えは「修繕」ですが、遮熱塗料を塗れば「性能が上がる」。行政がお金を出す理由が立ちます。台東区で助成を使いたいなら、屋根に遮熱塗料、という組み合わせがほぼ唯一の道ということになります。

子育て世帯の制度には、事前相談の窓口があります。——区は「リフォーム工事が助成金交付の対象になり得るかどうか、事前相談を受け付けておりますので、お気軽にお問い合わせ下さい」としています。外壁や屋根と一緒に室内も直す予定があるなら、聞いてみる値打ちはあります。助成率3分の1・上限20万円は、台東区で室内のリフォームに使える助成としては大きいほうです(耐震改修はさらに大きいですが、対象が耐震の工事に限られます)。

23区で比べると——台東区の位置

当サイトが区の公式情報で確認した15区を並べます。

外壁屋根助成率・上限反射率の条件
杉並区20パーセント・15万円50パーセント以上
台東区×20パーセント・15万円40パーセント以上
大田区10パーセント・20万円条件なし
品川区10パーセント・20万円(賃貸オーナー100万円)原則50パーセント以上
墨田区△(屋根とセット)◯(必須)10パーセント・15万円50パーセント以上
目黒区10パーセント・10万円条件なし
足立区3分の1・5万円50パーセント以上
葛飾区一律5万円/両方で10万円70パーセント以上
江東区×1平方メートルあたり1,000円・20万円50パーセント以上
世田谷区×(令和8年度から)7万円50パーセント以上
板橋区江戸川区荒川区中野区練馬区助成なし(江戸川区・荒川区は融資あっせんで金利を下げる型)

台東区の位置づけは、はっきりしています。——屋根に限れば、条件はかなり良い。助成率20パーセントは杉並区と並び、反射率40パーセントという基準はいちばんゆるく、業者の縛りもなく、足場代も対象。

その代わり、外壁は出ない。そして抽選です。

台東区で塗り替えを考えている方への、当サイトの整理です。

①外壁だけを塗るなら、助成のことは忘れて構いません。探す時間をここで終わりにして、工事費そのものを下げるほうに使ってください。
②屋根を塗るなら、年度の初め(4月ごろ)に区のページを見てください。受付は1週間ほどで閉まります。
③当てにはしないでください。前期は122件のうち80件が受理され、42件が落選しています。
④どの道でも、要るのは「屋根と外壁と足場が分かれて書かれた見積書」です。助成の按分の計算にも、業者を比べるのにも、同じ書類が使えます。

同じ条件で複数社に出してもらって比べてください(東京都と23区の制度をまとめて見る)。

台東区は、木造の住宅が密集した地域を抱える区です。——重点地域の指定に「建物倒壊危険度5」の町丁目が並んでいることが、それを示しています。隣家との距離が近いと、足場の組み方と養生の手間が変わります。屋根を塗る工事では、屋根の端まできちんと足場が回るかどうかで仕上がりが変わります。見積書の足場代に社ごとの差が出たときは、その理由を聞いてください足場なしと言われたら)。

よくある質問

台東区で、外壁塗装に助成金は出ますか?

外壁は出ません。区は手引きのよくある質問で「外壁(側面)の塗装工事は対象外です。台東区では、屋上や屋根に『高反射率塗料』を塗布する場合に助成対象となります」と答えています。

屋根の塗装なら出ますか?

出ます。脱炭素推進助成金の「高反射率塗料施工」で、施工費(税抜)の20パーセント、上限15万円です。対象は「屋上又は屋根部(笠木・立上り含む)等」とされています。

ベランダは対象になりますか?

なります。区は「対象となる部分が『屋上又は屋根部(笠木・立上り含む)等』とありますが、この他に対象となる部分はどこですか?」という質問に「ベランダ(最上階以外も含む)も対象となります」と答えています。立ち上がりについても「立ち上がりの全てが対象となります」としています。

足場代は助成の対象になりますか?

なります。区は「塗装するために必要な足場を設置する費用も助成金の対象になりますか?」に「対象になります」と答えています。ただし「足場代や人件費等、助成対象経費と助成対象外経費のどちらにも共通してかかる経費は按分して計算します」ともしています。

どんな塗料を使えばいいですか?

国内の第三者機関(日本塗料検査協会、環境省ETVなど)における日射反射率の測定値が、近赤外域で40パーセント以上の高日射反射塗料です。高日射反射防水塗料または防水シートの場合は50パーセント以上になります。

40パーセントという基準は、ほかの区と比べてどうですか?

当サイトが調べたなかでは、いちばんゆるい基準です。東京都・杉並区・世田谷区・足立区・品川区・墨田区・江東区が50パーセント、葛飾区が70パーセントでした。台東区の40パーセントなら、選べる色の幅が広くなります。

試験結果の書類は必ず必要ですか?

必ずしも必要ではありません。区は「台東区の助成事業において、第三者機関による日射反射率の測定値を確認済みである塗料一覧」を手引きに載せており、その一覧にある塗料を使う場合は試験結果報告書の提出が不要です。ただし区は「記載の製品を区が推奨するものではありません」と付け加えています。

先着順ですか?

違います。区は手引きに「令和8年度より手続きの流れが大きく変わります。先着順ではありません」と書いています。申込みの総額が予算を上回る場合は抽選です。

なぜ抽選なのですか?

区はよくある質問で「申請が殺到することが見込まれることから、できる限り公平な制度とするため実施することとしました」と説明しています。

いつ申し込めますか?

令和8年度は、前期が4月9日10時から4月16日12時まで、後期が8月18日8時30分から8月24日17時までで、どちらも終了しています。次に申し込めるのは令和9年度の受付になる見込みです。区の公式ページで最新の日程を確かめてください。

どのくらいの人が当選していますか?

令和8年度の住宅向けは、前期が申込122件に対して受理(当選)80件でした。予算額は住宅向けが53,900,000円です。後期は申込の総額が予算を超えたため、令和8年9月2日に抽選会が行われ、当選結果は9月11日に公表される予定と区が案内しています。

前期に落選したら、後期に申し込めますか?

申し込めます。区は「可能です。その場合は、後期のスケジュールに沿って再度事前申込から行ってください」としています。

工事が終わったあと、何を出しますか?

交付申請書兼請求書、我が家のCO2ダイエット宣言書、施工前後の写真(カラー・同じ構図)、領収書の写し、見積書などです。高反射率塗料施工では「使用前及び使用後の塗料缶の写真」も必要になります(防水シートの場合は不要です)。

区内の業者に頼まないといけませんか?

その必要はありません。区は手引きに「施工業者の指定等はなく、その住所も問いません」と書いており、よくある質問でも「施工業者の指定はありません。また、区からのあっ旋や紹介は行っておりません」と答えています。

一度使ったら、もう使えませんか?

高反射率塗料施工については、交付を受けてから10年経過すると、また申請できます。区が手引きにそう書いています。

台東区の耐震改修の助成はいくらですか?

昭和56年5月31日以前の住宅で、重点地域内なら工事費の3分の2・200万円以内、その他の地域なら2分の1・150万円以内です。平成12年5月31日以前の住宅は全区域で2分の1・100万円以内になります。

区の融資あっせんは使えますか?

使えません。住宅修繕資金融資あっせんは、令和7年3月31日をもって新規あっせんの申込受付を終了しています。

参考にした情報

  • 台東区「脱炭素推進助成金(住宅向け・事業所向け)(旧エコ助成金)」(環境課 普及啓発担当 03-5246-1281)
  • 台東区「台東区脱炭素推進助成金 申請の手引き」(PDF)
  • 台東区「脱炭素推進助成金に関するよくある質問」
  • 台東区「耐震診断・補強設計・耐震改修工事等に対する助成」(建築課 構造防災担当 03-5246-1335)
  • 台東区「耐震改修事業者リストの公表について」
  • 台東区「住宅修繕資金融資あっせん」(住宅課 建築調整担当)
  • 台東区「子育て世帯住宅リフォーム支援制度」

この記事は2026年9月2日時点で、台東区の公式ウェブサイトおよび区が公開している申請の手引き(PDF)から確認できた内容をまとめたものです。脱炭素推進助成金は令和8年度から手続きが大きく変わっており、事前申込の日程や抽選の実施方法は年度によって変わる可能性があります。申請の前に、必ず区の最新のページと手引きをご確認ください。