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杉並区の外壁塗装に助成金は出る?——出ます。しかも足場代が対象経費に入ります
杉並区は、外壁も屋根も対象です。——制度の名前は「高日射反射率塗装(屋根・外壁)」で、助成対象経費の20%、屋根・外壁合わせて限度額15万円。そしてここが大きいところです——助成対象経費に「仮設工事費(足場設置費、養生費)」が入っています。足場代まで20%の計算に乗るということです。条件は日射反射率(近赤外線領域)50%以上の塗料・塗料色。「塗料」だけでなく「塗料色」と書かれているのがポイントです。そして区は予算の残額を公開しています——令和8年8月18日時点で申込率27.40%でした。
このページの内容
- 先に結論——23区のなかでも条件が良いほうです
- 20%・屋根と外壁合わせて15万円
- 足場代が対象経費に入ります
- 「塗料・塗料色」で50%以上——色によって変わります
- カバー工法は対象外——世田谷区とは逆です
- 出荷証明書が要ります
- 予算の残額を公開しています
- 事後申請です。対象期間は今年2月1日から
- 区内業者の縛りが見当たりません
- 同一年度の上限は30万円/10年間は再申請できません
- 区役所1階で無料相談、東京都はアドバイザーを派遣します
- 23区で比べると——足立区・世田谷区との違い
- 助成を使っても、費用の大半は自己負担です
- よくある質問
- 参考にした情報
先に結論——23区のなかでも条件が良いほうです
①外壁も屋根も対象——「高日射反射率塗装(屋根・外壁)」
②助成対象経費の20%、屋根・外壁合わせて限度額15万円
③足場設置費と養生費が助成対象経費に入ります
④条件は日射反射率(近赤外線領域)50%以上の「塗料・塗料色」
⑤カバー工法・重ね葺きは対象外/⑥事後申請(工事と支払いが終わってから)
当サイトが調べた23区のなかで、外壁塗装そのものが対象になっている区は多くありません。——世田谷区は令和8年度から外壁を対象外にしました。足立区は遮熱塗装が対象ですが上限5万円です。杉並区は外壁も屋根も入って15万円で、しかも足場代まで計算に乗ります。
20%・屋根と外壁合わせて15万円
制度の名前は「エコ住宅促進助成」です。そのなかの1メニューが「高日射反射率塗装(屋根・外壁)」です。
| 助成額 | 助成対象経費(税抜き)の20%/屋根・外壁合わせて限度額150,000円(1,000円未満は切り捨て) |
|---|---|
| 対象 | 既存住宅のみ(店舗や事業所等、居住の用に供していない建物も対象) |
| 耐用期間 | 10年 |
| 申請受付期間 | 令和8年4月10日(金)〜令和9年2月26日(金)※予算枠に達した時点で終了 |
| 対象期間 | 令和8年2月1日(日)〜令和9年1月31日(日)(工事が完了した日) |
| 問い合わせ | 環境部環境課温暖化対策係 03-5307-0672(区役所西棟7階) |
20%で上限15万円ということは、75万円の対象経費で上限に届きます。——外壁と屋根を一緒に塗ると100万円を超えることが多いので、実際には15万円が出ると考えてよいケースが大半でしょう(外壁塗装の費用相場/条件を入れて概算を出す)。
「屋根・外壁合わせて」という書き方に注意してください。——屋根で15万円、外壁でさらに15万円、とはなりません。2つ合わせて15万円が上限です。
足場代が対象経費に入ります
ここが、当サイトが調べたなかでも珍しい部分です。
「(注)助成対象経費は、材料費、工事施工費(塗装工事のみ)、高圧洗浄費、仮設工事費(足場設置費、養生費)が対象です。」
(杉並区【エコ住宅促進助成】高日射反射率塗装)
「仮設工事費(足場設置費、養生費)」が名指しで入っています。——足場は外壁塗装の見積書のなかで大きな比率を占めます。30坪程度の住宅で15万円から25万円というのが目安です(費用の内訳と足場代)。その足場代も20%の計算に乗るということです。
高圧洗浄費が入っているのも実務的です。——塗る前に汚れとコケを落とす工程で、ここを省くと何を塗っても持ちません(コケとカビが生える面)。区が対象経費に入れているということは、必要な工程だと認めているということでもあります。
ただし「諸経費」は対象外です。——区は助成対象外経費の例として「申請代行費、保証費、諸経費 等」を挙げています。
見積書に「諸経費 15万円」とだけ書かれていると、その分は計算から外れます。足場・養生・高圧洗浄が「諸経費」にまとめられていないか、確認してください。項目を分けてもらうだけで、対象経費が増えることがあります(見積書のチェック項目)。
「工事施工費(塗装工事のみ)」という限定も見ておいてください。——塗装以外の工事は入りません。外壁塗装のときに一緒にやることが多いシーリング(コーキング)の打ち替えは、塗装工事とは別の工種です(シーリング工事の費用)。そこが対象になるかは、見積書の書き方と区の判断によります。迷ったら申請前に区に聞いてください。
「塗料・塗料色」で50%以上——色によって変わります
導入要件の書き方に、専門的な正確さがあります。
「日射反射率測定値が近赤外線領域において50%以上の塗料・塗料色で、既存住宅に施工すること。」
「屋根立ち上がり部分を含む太陽光熱が反射する屋根、屋上部分、または外壁に施工すること。」
(杉並区)
「塗料・塗料色」——塗料の銘柄だけでなく、色まで含めて条件を満たす必要があります。——同じ製品でも、色によって日射反射率が違うからです。白に近い色ほど反射率は高く、黒や濃い茶色になるほど下がります。遮熱塗料のカタログには、色ごとに数値が載っています(屋根の遮熱塗料を公式数字で比べる)。
ここが実際の落とし穴になります。——「遮熱塗料を使うので補助が出ます」と言われて契約し、色を濃い色に決めたら50%を割っていた——という順番だと危ないということです。
色を決めるときに、その色の近赤外線反射率を確認してください。塗装店に「この色で、近赤外線領域の日射反射率が50%以上あるページを見せてください」と頼むのがいちばん確実です(外壁の色の決め方)。
「屋根立ち上がり部分を含む太陽光熱が反射する屋根、屋上部分、または外壁」——ここも具体的です。——陸屋根(平らな屋根)の立ち上がり部分まで含めると書かれています。マンションやビル、屋上のある住宅を想定した書き方です。
カバー工法は対象外——世田谷区とは逆です
「※既存の屋根の上に金属部材等を被せる施工(カバー工法、重ね葺き等)は対象外です。」(杉並区)
杉並区の制度は「塗装」の助成です。——カバー工法や重ね葺きは、塗るのではなく被せる工事なので外れます(カバー工法とは)。
ここは世田谷区と正反対です。——世田谷区の「屋根の高反射改修」は「屋根塗装、葺き替え、カバー工法」が対象で、カバー工法の場合は屋根材そのものが50%以上であればよい、という作りになっています。
同じ23区で、同じ「近赤外線50%以上」という基準を使いながら、対象になる工法が逆です。「よその区ではこうだった」を持ち込まないでください。
屋根が傷んでいて、塗装で持たせるかカバー工法にするかを迷っている方には、この差が判断材料になります。——杉並区に住んでいて助成を使いたいなら、塗装を選ぶことになります。ただし塗装で持たない状態の屋根に塗っても意味がありませんので、そこは助成を抜きに判断してください(屋根塗装の費用と工法の選び方)。
出荷証明書が要ります
必要書類のなかに、あまり見ないものがあります。
「出荷証明書(写) 以下の条件をすべて満たしているもの。
①発行元がメーカーまたは塗料販売店であること。
②工事名などに申請者名が記載されていること。
③出荷日、製品名、色、数量が記載されていること。」
(杉並区)
塗料が実際に出荷されたことを、メーカーか販売店に証明してもらう書類です。——「そのカタログの塗料を、本当にこの家に使ったか」を裏付ける仕組みになっています。色と数量まで記載を求めているのは、色で反射率が変わるからでしょう。
これは施主が自分で用意できる書類ではありません。——塗装店に頼んで、メーカーや販売店から取り寄せてもらうことになります。契約のときに「杉並区の助成を使うので、出荷証明書をお願いします」と伝えておいてください。工事が終わってから言うと、手配に時間がかかります。
反射率の証明にも、代替手段が用意されています。——パンフレットで50%以上が分からない場合は、第三者機関による性能証明書(写)と色見本を追加で出します。区が例に挙げているのは、日本塗料検査協会や建材試験センター発行の試験結果報告書の写し、そして環境省の環境技術実証事業(ETV事業)ホームページの実証済み技術一覧から、申請する塗料が分かる対象範囲を印刷したものです。
書類の書き方にも指定があります。——「修正液、消せるボールペン、鉛筆等は使用できません。修正箇所は二重線で消してください。」「書類はすべてA4サイズ(現像写真等は、A4用紙に貼り付け)で提出してください。」そして振込口座は申請者の本人名義口座に限ります。
写真には撮影日を書きます——「※撮影日を記載(手書き可)してください。」塗装前は「塗装前の色が分かるもの」、塗装後は「屋根・外壁それぞれの施工箇所すべて」。足場を解体する前に撮ってもらってください。
予算の残額を公開しています
先着順の制度で、いちばん知りたいのは「まだ残っているか」です。杉並区は数字で出しています。
| 令和8年度の予算と申請状況(8年8月18日現在) | |
|---|---|
| 令和8年度予算 | 226,560,000円 |
| 申請受付累計 | 62,068,000円 |
| 残 | 164,492,000円 |
| 申込率 | 27.40% |
4月10日に始まって、8月18日時点で27.40%。——4か月あまりで3割弱です。このペースなら年度末まで持つ計算になりますが、これは助成全体の数字で、太陽光や窓なども含みます。塗装だけの枠がどうなっているかは、この表からは分かりません。
同じ先着順でも、自治体によって扱いが正反対です。——世田谷区は「補助金の交付件数や残額等についてはお答えできかねます」と明言しています。柏市は杉並区と同じく数字を公開しています。
先着順の制度を狙うときは、「その自治体が残額を公開しているか」を先に見てください。公開している自治体なら、ページを見ながら計画を立てられます。
事後申請です。対象期間は今年2月1日から
杉並区は、工事が終わってから申請します。
「助成対象機器の工事及び支払いが完了した後、申請に必要な書類をすべてそろえた上で申請してください。不足や不備がある場合、受付できません。」(杉並区)
これは世田谷区と逆の作りです。——世田谷区は令和8年度から事前登録が必須になり、工事の前に枠を押さえる形になりました。杉並区は従来どおりの事後申請です。
そのぶん、リスクの位置が変わります。——事前登録が要らないのは楽ですが、工事が終わったときに予算が尽きていたら出ません。区も「上記受付期間内であっても申請が予算枠に達した時点で受付を終了します」と書いています。だからこそ残額の公開が意味を持ちます。
対象期間の始まりが「令和8年2月1日」なのも見落とせません。——年度が始まる4月1日ではなく、その前の2月からです。今年の2月から工事が終わっている方も、まだ申請できる可能性があります。終わりは令和9年1月31日です。
申請から振り込みまでの時間も示されています。——「申請受付から振り込みまで2〜3カ月程度かかります。」年明けに申請すると、入金は春になります。
郵送でも申請できます。——区は「郵便事故防止のため記録の残る方法(レターパック、特定記録、簡易書留等)でお送りください」とし、封筒に「エコ住宅促進助成申請書類在中」と記載するよう案内しています。締め切り日(令和9年2月26日)必着です。「書類に不備があった場合に書類を返送できません。不備書類は再度ご提出いただきます。」という注意も付いています。
区内業者の縛りが見当たりません
当サイトが調べた区市の多くは、施工業者の所在地に条件を付けています。——世田谷区は「区内に店舗、営業所などを置く施工業者」、横須賀市は「支店や営業所が市内にあっても、本店や本社が市内にない事業者は対象外」という具合です。
杉並区の手引きには、その条件が見当たりませんでした。——申請できるのは杉並区民などですが、業者を区内に限る記載は確認できませんでした。
ただし「無い」と断定はしません。——当サイトが見つけられなかっただけかもしれません。助成額が15万円と大きい制度なので、業者を決める前に環境課温暖化対策係(03-5307-0672)に確認してください。電話1本で済む確認です。
もし縛りが無いのであれば、選べる相手はぐっと広がります。杉並は中央線・丸ノ内線・京王井の頭線が通るので、中野・武蔵野・三鷹・練馬あたりの業者も現実的な範囲に入ります。
もうひとつ、区が注意を出しています。——「クールネット東京の補助金を活用の際は、以下のリンク先に記載された事業者が手続代行者及び施工事業者の対象外とされていますのでご注意ください。」東京都の制度と併せて使う場合、都の側で対象外にされている事業者がいるということです。都の制度も使う予定なら、その業者が対象外リストに入っていないかを確かめてください。
同一年度の上限は30万円/10年間は再申請できません
杉並区のエコ住宅促進助成には、メニューごとの上限とは別に、全体の上限があります。
| 区分 | 同一年度における助成限度額 |
|---|---|
| 再生可能エネルギー等の導入助成 (太陽光発電、ソーラーシステム、太陽熱温水器、蓄電池) | 25万円 |
| 断熱改修等省エネルギー対策助成 (エコキュート等、エネファーム、高日射反射率塗装、窓等断熱改修、雨水タンク、断熱材、断熱フィルム、節水シャワーヘッド) | 30万円 |
塗装は「断熱改修等省エネルギー対策助成」に入ります。——塗装で15万円、窓の断熱改修で15万円まで積み上げて、合計30万円という組み方ができます。窓はガラスの交換・内窓の設置・外窓の交換・ドア引戸の交換で合わせて限度額15万円です。
そして耐用期間の縛りがあります。——「耐用期間内は、同一世帯で同一種類の対象機器等の助成金の申請はできません。」塗装の耐用期間は10年です。
区は例まで挙げています——「昨年度、自宅1階の窓を断熱化して助成金を受けた世帯が、今年度、自宅2階の窓を断熱化した場合、助成金を申請することはできません。」「12年前に自宅1階の窓を断熱化して助成金を受けた世帯が、今年度、自宅2階の窓を断熱化した場合、助成金を申請することができます(耐用期間(窓の場合は10年)を経過しているため)。」
塗装も同じです。10年以内に塗装で助成を受けていると、次は使えません。外壁塗装の周期はおおむね10年から15年なので、ちょうど次の塗り替えのころに再申請できる計算になります(塗り替えの周期)。
申請の要件も、そろえておきます。——助成対象機器等が未使用品であること、かつ、リース品ではないこと。申請者、契約者、支払者が同一人であること。令和9年2月26日までに必要な書類をすべてそろえて提出すること。
区役所1階で無料相談、東京都はアドバイザーを派遣します
杉並区の手引きには、相談先が2つ載っています。
| 制度 | 内容 |
|---|---|
| 住まいの修繕・増改築相談 (杉並区) | 杉並区小規模建設事業団体連絡会(まちづくりセンター)による「住宅増改築無料相談」 毎週月曜日・金曜日(祝日及び年末年始を除く)午後1時〜午後4時 会場:杉並区役所1階ロビー/費用 無料/直接会場へ まちづくりセンター 03-3317-0450 |
| 戸建住宅省エネ等リフォーム アドバイザー派遣(東京都) | 建築士の資格を有するアドバイザーが現地に伺い、建物の状況を確認したうえで、省エネ化・再エネ化に必要な情報(改修の手法、各助成制度等)を提供。要望に応じてバリアフリー化等の情報も |
「毎週月曜日・金曜日、区役所1階ロビー、予約不要、無料」——ハードルが低い相談窓口です。——見積書を持っていって「この内容で助成が使えるか」を聞ける場だと考えてください。
東京都のアドバイザー派遣は、建築士が家まで来ます。——「改修の手法、各助成制度等」の情報を提供するとされていて、工事を売る立場ではない第三者です。訪問販売で不安になった方や、複数社の見積もりを比べて判断できない方には、使う値打ちがあります(点検商法の見分け方)。
ただし、どちらも「いくらが適正か」を出してくれる場ではありません。——金額は、複数社の見積もりを並べないと分かりません。相談窓口で制度を確かめ、金額は自分で比べる——この2つは別の作業です(同じ条件で複数社に出してもらう/先に概算を出しておく)。
23区で比べると——足立区・世田谷区との違い
当サイトが調べた3区は、同じ「近赤外線50%以上」を使いながら、中身がまるで違います。
| 杉並区 | 世田谷区 | 足立区 | |
|---|---|---|---|
| 外壁 | 対象 | 令和8年度から対象外 | 対象(遮熱塗装) |
| 屋根 | 対象 | 対象(高反射改修) | — |
| 金額 | 20%・上限15万円 | 70,000円/1棟(定額) | 3分の1・上限5万円 |
| 足場代 | 対象経費に入る | — | 「工事費一式」「諸経費」は対象外 |
| カバー工法 | 対象外 | 対象 | — |
| 申請の時期 | 事後申請 | 事前登録が必須 | 着工前(足場をかけた時点で着工) |
| 業者の縛り | 記載を確認できず | 区内に店舗・営業所 | — |
| 残額の公開 | 公開(27.40%) | 「お答えできかねます」 | — |
| 令和8年度 | 受付中(〜2/26) | 前期終了・後期10/1から | 8月21日に終了 |
3区とも「近赤外線50%以上」という同じ数字を使っています。——これは環境省のETV事業などで測定方法が定まっているからでしょう。ですが、そこから先の設計は区ごとにバラバラです。
だから「東京都の助成金」という一本の制度は存在しません。——あるのは区市町村の制度です。隣の区の話をそのまま当てはめると、外れます(助成金は目的別の制度の中にある)。
助成を使っても、費用の大半は自己負担です
杉並区は23区のなかでも条件が良いほうですが、それでも20%・上限15万円です。——120万円の工事なら、105万円は自分で払います。だから助成の有無より、見積もりの中身のほうが金額に効きます。
いちばん効くのは、同じ条件で複数社に見積もりを出してもらうことです。——「外壁塗装一式 120万円」では、2社を並べても比べられません。外壁◯㎡、屋根◯㎡、付帯部◯m、足場◯㎡。数量が入っているかどうかを見てください(塗装面積の出し方/同じ条件で複数社に出してもらう)。
杉並区の場合、この作業がそのまま助成額にもひびきます。——足場設置費・養生費・高圧洗浄費が対象経費に入るので、それらが「諸経費」にまとめられていると、20%の計算から外れてしまうからです。項目を分けた見積書は、比較のためにも助成のためにも必要だということになります。
塗料選びは、色まで含めて考えてください。——近赤外線50%以上という条件は、色によって満たせなくなります。濃い色にしたい場合は、助成を諦めるか、色を変えるかの判断が要ります。そこまで含めて説明できる塗装店かどうかも、選ぶ材料になります(外壁の色選びで後悔しないために/塗料の選び方)。
「杉並区の助成金が使えます」と言われたら、聞くことは2つです。——①制度名は「エコ住宅促進助成」の「高日射反射率塗装」か ②その塗料の、その色で、近赤外線の日射反射率が50%以上あるか。2つ目にパンフレットで答えられない相手なら、その話は確かめてから進めてください。区は出荷証明書まで求めているので、あとから帳尻を合わせることはできません。
よくある質問
杉並区で、外壁塗装に助成金は出ますか?
出ます。「エコ住宅促進助成」の中の「高日射反射率塗装(屋根・外壁)」というメニューで、助成対象経費の20%、屋根・外壁合わせて限度額15万円です。屋根だけでなく外壁も対象になっているのが杉並区の特徴です。
どんな塗料を使えばいいですか?
日射反射率測定値が近赤外線領域において50%以上の塗料・塗料色です。区は「塗料・塗料色」と書いていて、塗料の銘柄だけでなく色まで含めて50%以上である必要があります。同じ塗料でも色によって反射率が変わるためです。
足場代も補助の対象になりますか?
なります。区は助成対象経費を「材料費、工事施工費(塗装工事のみ)、高圧洗浄費、仮設工事費(足場設置費、養生費)」としています。足場設置費と養生費が明記されているので、その分も20%の計算に含まれます。
諸経費は対象になりますか?
なりません。区は助成対象外経費の例として「申請代行費、保証費、諸経費 等」を挙げています。見積書で諸経費が大きいと、その分は計算から外れます。
カバー工法でも対象になりますか?
なりません。区は「既存の屋根の上に金属部材等を被せる施工(カバー工法、重ね葺き等)は対象外です」と明記しています。塗装工事が対象です。
屋根の一部だけ、外壁の一部だけでも対象ですか?
区は「屋根立ち上がり部分を含む太陽光熱が反射する屋根、屋上部分、または外壁に施工すること」としています。世田谷区のような「全面の施工」という文言は見当たりませんでした。範囲について不安がある場合は環境課温暖化対策係(03-5307-0672)に確認してください。
予算はまだ残っていますか?
区が公開しています。令和8年度予算226,560,000円に対し、令和8年8月18日現在で申請受付累計62,068,000円、残164,492,000円、申込率27.40%でした。ただしこれは助成全体の数字で、日々動きます。申請の前に区のページで最新を確認してください。
申請はいつまでですか?
令和8年4月10日から令和9年2月26日までです。ただし受付期間内であっても申請が予算枠に達した時点で受付を終了します。対象期間(工事が完了した日)は令和8年2月1日から令和9年1月31日までです。
工事の前に申請しなくていいのですか?
事後申請です。区は「助成対象機器の工事及び支払いが完了した後、申請に必要な書類をすべてそろえた上で申請してください」としています。世田谷区のような事前登録は必要ありません。
区外の業者に頼んでも助成は出ますか?
区の手引きに施工業者の所在地についての条件は見当たりませんでした。申請できるのは杉並区民などですが、業者を区内に限る記載は確認できませんでした。確実を期すなら環境課温暖化対策係(03-5307-0672)にご確認ください。
出荷証明書とは何ですか?
塗料が実際に出荷されたことを示す書類です。区は「①発行元がメーカーまたは塗料販売店であること ②工事名などに申請者名が記載されていること ③出荷日、製品名、色、数量が記載されていること」をすべて満たすものを求めています。施工業者に依頼して用意してもらう書類です。
パンフレットに反射率が書いていない場合は?
第三者機関による性能証明書(写)と色見本を追加で提出します。区が例に挙げているのは日本塗料検査協会や建材試験センター発行の試験結果報告書の写し、環境省の環境技術実証事業(ETV事業)ホームページの実証済み技術一覧から該当部分を印刷したものです。
写真はどう撮ればいいですか?
塗装前と塗装後のカラー写真が必要です。塗装前は施工する屋根・外壁で塗装前の色が分かるもの。塗装後は屋根・外壁それぞれの施工箇所すべて。どちらも撮影日を記載(手書き可)します。施工箇所すべての撮影が難しい場合は、施工箇所が分かる立面図(写)等を追加で提出します。
一度使ったら、もう使えませんか?
耐用期間は10年です。同一世帯につき、同一種類の対象機器等については1回に限り申請できます。過去に助成を受けた対象機器等の耐用期間が交付申請の時点で経過していれば、再申請が可能です。
ほかの工事と合わせて上限はありますか?
あります。同一年度における助成限度額は、再生可能エネルギー等の導入助成が25万円、断熱改修等省エネルギー対策助成が30万円です。高日射反射率塗装は後者に含まれます。
マンションでも使えますか?
分譲マンションの共用部分であれば、区内の管理組合または管理者が申請できます。決議書や議事録などで、導入が決議されたことと現在の理事長・管理者が選任されたことを確認できる書類が必要です。
相談できる窓口はありますか?
あります。杉並区小規模建設事業団体連絡会(まちづくりセンター)が「住宅増改築無料相談」を実施していて、毎週月曜日・金曜日の午後1時から4時、杉並区役所1階ロビーで無料です。また東京都の「戸建住宅省エネ等リフォームアドバイザー派遣」では、建築士の資格を持つアドバイザーが現地に来て情報を提供します。
「杉並区の助成金が使えます」と言われました
制度名と塗料名を聞いてください。杉並区の制度は「エコ住宅促進助成」の「高日射反射率塗装」で、日射反射率(近赤外線領域)50%以上の塗料・塗料色が条件です。色まで含めて条件を満たすかを、パンフレットで確認できる状態にしてもらってください。
東京都全体の状況は、東京都のページにまとめています。——都の制度で遮熱塗装が対象になる条件、「近赤外線50%以上」という数字の出どころ(JIS K5602)、建築士が無料で来る都の制度、そして23区7区の比較表があります。
参考にした情報
- 杉並区「【エコ住宅促進助成】高日射反射率塗装」(ページID:24175/更新日 2026年4月3日/環境部環境課温暖化対策係 03-5307-0672)
- 杉並区「【エコ住宅促進助成】杉並区再生可能エネルギー等の導入助成及び断熱改修等省エネルギー対策助成 手続き案内(令和8年度)」(ページID:819/更新日 2026年8月20日)
- 杉並区「エコ住宅促進助成『申請の手引き』」(PDF)
- 杉並区「郵送のご案内」(PDF)
- 杉並区小規模建設事業団体連絡会(まちづくりセンター)03-3317-0450/東京都「戸建住宅省エネ等リフォームアドバイザー派遣」
本ページは2026年9月2日時点で杉並区が公開している情報をもとにまとめたものです。予算状況は令和8年8月18日現在として区が公表していた数字で、日々変動します。制度は年度ごとに変わり、受付期間内でも予算枠に達した時点で終了します。申請の前に、必ず区の最新のページと「申請の手引き」をご確認ください。