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大田区の外壁塗装に助成金は出る?——出ます。区が「1㎡7,000円」と決めています
出ます(外壁も屋根も)助成対象額の10%・上限20万円
- 制度
- 住宅リフォーム助成事業
- 条件
- 区内に本社があっても区外の支店に頼むと対象外
- 区の単価
- 外壁の塗装も屋根の塗装も7,000円/㎡と区が決めています
大田区の「住宅リフォーム助成事業」は、外壁塗装が対象です。——助成対象額の10%、上限20万円。ここまでは、ほかの区にもある形です。大田区が違うのは、その計算のしかたです。——区が工事ごとに「標準工事費」を決めていて、外壁の塗装も屋根の塗装も1㎡あたり7,000円。雨どいの改修は1mあたり7,000円。助成額は、この標準工事費と実際の見積総額の、低いほうで計算されます。行政が塗装の㎡単価を公表しているのは、当サイトが調べたなかで大田区が初めてでした。
このページの内容全14項目
先に結論——10%・上限20万円。外壁も屋根も対象です
①外壁の塗装も屋根の塗装も対象——「住宅リフォーム助成事業」
②助成対象額の10%・上限20万円(A区分)/B区分でもう20万円
③区が標準工事費を決めています——外壁の塗装も屋根の塗装も7,000円/㎡
④助成額は「標準工事費」と「見積総額」の低いほうで計算
⑤業者の条件が厳しい——区内に本社があっても、区外の支店に頼むと対象外
当サイトはこれまで、全国の市区の助成金を同じ手順で調べてきました。——行政が「外壁塗装は1㎡いくら」と単価を公表しているのを見たのは、大田区が初めてです。この数字は、助成を使う人だけでなく、見積書を読むすべての人にとって参照点になります。
区が標準工事費を決めています——外壁も屋根も7,000円/㎡
大田区は、対象工事ごとに「標準工事費」を決めて公表しています。塗装まわりを抜き出すと、こうです。
| 対象工事 | 標準工事費 |
|---|---|
| 外壁の塗装 | 7,000円/㎡ |
| 外壁の改修(断熱除く) | 18,000円/㎡ |
| 屋根の塗装 | 7,000円/㎡ |
| 屋根の軽量化 | 22,000円/㎡ |
| 屋根のカバー工法等 | 19,000円/㎡ |
| 雨どいの改修 | 7,000円/m |
| 建物土台の劣化改修 | 32,000円/m |
| 床下の防蟻・防虫処理 (薬品の購入又は薬品散布のみは対象外) | 5,000円/㎡ |
| 壁の断熱 | 12,000円/㎡ |
| 天井及び屋根裏の断熱 | 6,000円/㎡ |
外壁も屋根も、塗装は同じ7,000円/㎡です。——そして塗るのが7,000円、張り替える(改修)のが18,000円、カバー工法が19,000円、軽量化が22,000円。工法によって3倍近い差がつくことを、区の数字が示しています(カバー工法とは/張り替えとの違い)。
この数字の意味を、正確に読んでください。——区は「標準工事費は助成金額算定のための上限金額であり、それに助成率をかけた金額が助成額となります」としています。
つまり「市場の相場が7,000円/㎡だ」と区が言っているわけではありません。——助成の計算をするときに、ここまでしか見ませんという上限です。実際の見積もりが1㎡9,000円でも、区は7,000円で計算します。
それでも、この数字には参照価値があります。——行政が「この工事にはこのくらいかかる」と見積もった額だからです。足場・高圧洗浄・下地処理・3回塗りまで含めた総額を、㎡で割った数字だと考えられます(塗装面積の出し方)。
「標準工事費」と「見積総額」の低いほうで計算します
大田区の計算方法は、2段構えになっています。
「1 助成対象額は、次の(1)もしくは(2)のいずれか低い額となります。
(1)助成対象工事一覧表の区で定めた標準工事費を合算した額
(2)見積書の総工事費用(対象工事以外の工事費用も含めた工事に要する全ての費用(税抜))
※ 助成金額は、上記(1)(2)のどちらか低い方の10%(他制度併用時は5%)です。」
(令和8年度 大田区住宅リフォーム助成事業 パンフレット)
(2)が「対象工事以外の工事費用も含めた全ての費用」なのが、ここのポイントです。——見積書の総額ということです。助成の対象にならない工事が入っていても、総額として数えます。
| 状況 | (1)標準工事費 | (2)見積総額(税抜) | 助成対象額 | 助成額(10%) |
|---|---|---|---|---|
| 標準額より高い見積もり | 84万円 | 110万円 | 84万円 | 8万4千円 |
| 標準額より低い見積もり | 84万円 | 70万円 | 70万円 | 7万円 |
高く出しても頭打ちになり、安く済ませると助成も減ります。——「助成を多くもらうために高い見積もりを出す」ということはできません。そして安く工事できたなら、その分は自分の得です。助成が1万4千円減っても、工事費が40万円安ければ、手元に残るお金は圧倒的に多くなります。
だから順番は変わりません。——まず複数社で比べて、納得できる金額と内容の会社を選ぶ。そのあとで助成の計算をする。助成額を最大化しようとして工事費を上げるのは、本末転倒です(同じ条件で複数社に出してもらう)。
実際にいくら出るか、計算してみます
30坪程度の2階建てを想定して、標準工事費を積んでみます。
| 工事 | 数量(例) | 標準工事費 | 小計 |
|---|---|---|---|
| 外壁の塗装 | 120㎡ | 7,000円/㎡ | 840,000円 |
| 屋根の塗装 | 60㎡ | 7,000円/㎡ | 420,000円 |
| 雨どいの改修 | 30m | 7,000円/m | 210,000円 |
| 標準工事費の合計 | 1,470,000円 | ||
| 助成額(10%) | 147,000円 | ||
※数量は説明のための例です。実際の面積はお住まいによって変わります。
外壁と屋根を塗って、雨どいも直して、約14万7千円。——上限の20万円には届きません。20万円をもらうには標準工事費の合計が200万円必要で、外壁の塗装だけなら約286㎡という計算になります。一般的な戸建てでは届きません。
上限まで使いたい場合は、組み合わせることになります。——壁の断熱(12,000円/㎡)や天井・屋根裏の断熱(6,000円/㎡)を足す、窓の断熱改修(1.6㎡以上で147,000円/箇所)を入れる、といった形です。
ただし、助成のために要らない工事をするのは損です。——10%しか戻りません。50万円の工事を足しても、戻るのは5万円です(条件を入れて概算を出す)。
そして最低ラインもあります。——区は「A工事に要する全ての経費、B工事に要する全ての経費が、各々10万円(税抜)以上であること」としています。10万円未満の小さい工事では申請できません。外壁塗装なら問題なく超えます。
AとBは別枠——合わせて40万円まで
大田区の助成は、AとBの2つの区分に分かれています。
| 区分 | 工事内容 | 助成率 | 上限額 |
|---|---|---|---|
| A | 住まいの質の向上、脱炭素社会への対応、防災対策、循環型社会への対応(リフォーム工事) ——外壁・屋根の塗装はここ | 助成対象額の10% | 20万円 |
| B | 多様な生活様式への対応工事(テレワーク・子育て環境等) | 助成対象額の10% | 20万円 |
| — | 区の他の助成制度・保険給付制度と併せて申請 | 5% | 10万円 |
区は「工事区分のAとBはそれぞれ別の区分として申請できます」としています。——そして「A・Bの区分で1回ずつ助成を受けられます」。つまり合わせて最大40万円です。
Bの中身は、テレワークと子育てです。——部屋の分割のための壁の設置(293,000円/箇所)、遮音等級の高い床材への改修(L45以上・23,000円/㎡)、窓用転落防止柵の設置(50,000円/箇所)、窓等の面格子の設置(95,000円/箇所)、固定式宅配ボックスの設置(220,000円/箇所)など。外壁塗装とは別の工事ですが、同じ年に両方やる予定があるなら、2枠使えます。
ただし手続きは分けます。——区は「A・B工事を同時に申請する場合は、AとBに分けて見積書等を作成してください」としています。1枚の見積書にまとめてはいけません。業者に最初からそう伝えてください。
区の他の制度と併用すると、率が下がります。——介護保険居宅介護・介護予防住宅改修費(介護保険給付)、高齢者自立支援住宅改修助成、重度身体障害者(児)等住宅改造相談・助成事業と併せて申請すると、5%・上限10万円になります。国や都の助成とは「併願は可能」と区は書いています。
耐震とアスベストは、上限が上がります
A区分のなかでも、耐震化工事とアスベスト除去工事は別扱いです。
| 工事 | 条件 | 上限額 |
|---|---|---|
| 耐震化工事 | 住宅リフォーム助成事業でのみ申請 | 20万円 |
| 対象工事費用のうち耐震化工事が200万円超 | 30万円 | |
| 耐震化助成事業と併せて申請(100万円超で20万円) | 10万円 | |
| アスベスト除去工事 【解体のみは対象外】 | — | 20万円 |
| 対象工事費用のうちアスベスト除去工事が200万円超 | 50万円 |
アスベスト除去が200万円を超えると、上限が50万円になります。——A区分のなかで最も大きい額です。令和8年度の主な変更点が「アスベスト除去工事の対象拡大」だと区は書いています。
ただし塗装は、アスベストの枠には入りません。——区は「カバー工法や塗装による工事、建物解体工事は対象外です」と明記しています。アスベストを含む外装材を「塗って封じ込める」工事は、除去ではないので対象外ということです。事前にアスベスト分析調査を行い、調査結果を提出する必要もあります。
耐震化工事とアスベスト除去工事を、ほかのA工事と一緒に申請する場合も、見積書を分けます。——区は「Aの他の工事と併せて申請する場合は見積書等を分けて作成してください。支給は、区分ごとの最大の上限額となります」としています。
業者の条件が厳しい——区外の支店に頼むと対象外
当サイトが調べたなかで、いちばん厳しい業者要件です。
「(2)大田区内に主たる事業所(本社)を有す中小事業者と単独(一社)で契約を行い、全ての書類(見積書・請求書・領収書)の発行を一社で行う工事であること
※中小企業基本法第2条(建設業等の場合:資本金3億円以下、又は従業員300人以下)に規定される区内の法人又は個人事業者との契約が必要です。
※他の市区町村に主たる事業所(本社)がある大田区内の支店による工事、区内に主たる事業所(本社)がある事業者でも区外の支店に頼んだ場合は、対象になりません。」
(令和8年度 大田区住宅リフォーム助成事業)
2段階で絞られています。——①本社が大田区内にあること。②その本社(区内)に頼むこと。本社が大田区にある会社でも、その会社の区外の支店に頼んだら対象外です。ここまで書いている自治体を、当サイトはほかに見ていません。
横須賀市は「支店や営業所が市内にあっても、本店や本社が市内にない事業者は対象外」でした。——大田区はそこからもう一歩踏み込んで、「どの拠点と契約したか」まで見ます。
「単独(一社)で契約」も、外壁塗装では効いてきます。——外壁を塗装店に、屋根を板金店に、と分けて頼むと対象外です。見積書・請求書・領収書のすべてを1社が出す必要があります。
屋根の傷みが大きくて板金工事が必要な場合は、1社がまとめて請け負える会社を選ぶことになります。契約前に「屋根の板金も御社で一括で出せますか」と確認してください。
「中小事業者」の定義も示されています。——建設業等の場合、資本金3億円以下、又は従業員300人以下。地域の塗装店・工務店であれば、まず問題なく該当します。
そして対象外の工事もあります。——「所有している賃貸用アパート等の改修」は対象外です。自分が住んでいる家の工事が前提になります(アパートの外壁塗装)。
事前申込が必須。足場を組んだら工事のうち
「☞ 工事開始前の事前申込(仮申請)が必要です。(足場設置なども工事に含まれます。)」(大田区)
「足場設置なども工事に含まれます」——この一文が重要です。——足場を組んだ時点で、工事が始まったと見られます。「まだ塗っていないから大丈夫」は通りません。川口市や足立区も同じ扱いをしていました。
| 事前申込(仮申請) | 令和8年4月1日(水)〜令和9年1月29日(金)/工事開始前 |
|---|---|
| 助成申請(本申請) | 令和9年3月19日(金)まで(午後5時 窓口受付終了)/工事完了し、支払い後速やかに |
| 助成決定通知 | 本申請後、1カ月程度/審査にあたり現地調査を行う場合があります |
| 振込 | 決定後、指定された口座に概ね3週間 |
| 窓口 | 住宅・空家相談窓口(建築調整課住宅政策担当内) 大田区役所7階11番窓口 03-5744-1343/平日8:30〜17:00 |
予算上限に達すると、期間内でも終わります。——区は「助成金額が予算上限額に達した時点で、受付終了となります」としています。1月29日まで受け付けると書いてあっても、それより早く締まる可能性があります。
書類の書き方にも指定があります。——「ペン又はボールペンで記載してください。消せるボールペン(フリクションペン等)、修正テープ、ホワイト修正等の使用は認められません。」そして「朱肉を使う同一のハンコを全ての書類にご使用ください。(スタンプ印は認められません)異なるハンコの場合、再提出となる場合もありますのでご注意ください。」
「同一のハンコ」という指定は、地味ですが引っかかりやすいところです。——仮申請と本申請で数か月あくので、そのあいだに違う印鑑を使ってしまうことがあります。使った印鑑を決めて、書類と一緒に保管しておいてください。
店舗併用・二世帯の按分——区が例を出しています
大田区は町工場や商店が多い区です。——1階が店舗で2階が住まいという建物も少なくありません。区はその場合の計算を、具体例で示しています。
「個人住宅の範囲を確定させるため、原則はフロアごとに輪切り按分して住宅の範囲を算定します。
1階が店舗で2階が住居の場合、外壁塗装工事した際は、2階のみが居住のため1/2で算定します。
※ フロアごとでは算定できない場合は、平面図により床面積に基づいて按分(算定)します。」
(大田区)
外壁塗装が例に使われています。——建物全体を塗っても、住居部分の割合だけが助成の対象になるということです。2階建てで1階が店舗なら1/2。助成額も半分になります。
二世帯住宅には、逆に有利な扱いがあります。
「※ 屋根・外壁工事(塗装)などの場合は、住民票上の世帯が別々の所有者からそれぞれに申請いただくことも可能です。(見積書・請求書がそれぞれ申請者名で記載されている必要あり。)この場合は、それぞれの按分比で算出します。」(大田区)
ここでも「屋根・外壁工事(塗装)」が名指しされています。——二世帯住宅で、所有者が別々で、住民票上の世帯も別なら、それぞれが申請できるということです。1棟で2件という形になります。ただし見積書・請求書がそれぞれの申請者名で分かれている必要があります。
ただし「行き来できる」と1つの住戸とみなされます。——区は「上下階の2世帯住宅で内階段があり行き来できる場合は、一つの住戸としてみなします」「左右の2世帯住宅で住戸内の扉などにより行き来できる場合は、一つの住戸としてみなします」としています。玄関が2か所あっても、中でつながっていれば1件です。
相続の途中でも申請できる場合があります。——区は「所有者が亡くなり、相続手続きが完了していないとき」の書類も用意していて、申請される法定相続人(配偶者やお子様)が、工事対象住宅に申請年度前年度の1月1日時点から住んでいることが条件になります。
追加工事は原則認められません。屋根だけ例外があります
「1 事前申込み(仮申請)後の追加工事(見積書に記載の無い工事)が発生する場合
原則、追加工事は認められません。(工事内容に変更がない面積等の増(数量の変更)及び屋根の塗装・改修工事については、塗装を予定していたが改修せざるを得なかった場合はご相談ください。)」(大田区)
外壁塗装では、足場を組んでから傷みが見つかることがあります。——シーリングの劣化、下地のひび割れ、屋根材の割れ(ひび割れの補修)。大田区は、それを原則として認めません。
例外は2つです。——①工事内容に変更がない面積等の増(数量の変更)。㎡数が増えるだけなら大丈夫です。②屋根の塗装・改修工事で、塗装を予定していたが改修せざるを得なかった場合。こちらは「ご相談ください」という書き方なので、認められるかは個別の判断です。
だからこそ、事前の調査が大事になります。——仮申請の時点で出す見積書が、そのまま工事の範囲を決めてしまうからです。屋根に上がって状態を見てもらう、シーリングの傷み具合を確認してもらう——ここを省いた見積書だと、あとで困ります(見積書のチェック項目/追加工事を請求されたら)。
23区で比べると——大田区の位置
| 大田区 | 杉並区 | 世田谷区 | 足立区 | |
|---|---|---|---|---|
| 外壁塗装 | 対象 | 対象 | 令和8年度から対象外 | 対象(遮熱) |
| 金額 | 10%・20万円(A・B各20万) | 20%・15万円 | 屋根7万円 | 1/3・5万円 |
| 塗料の条件 | なし | 近赤外線50%以上 | 近赤外線50%以上 | 近赤外線50%以上 |
| 計算のしかた | 標準工事費7,000円/㎡と見積総額の低いほう | 対象経費(足場含む) | 定額 | 対象経費 |
| 業者 | 区内に本社かつ本社と契約・1社のみ | 記載を確認できず | 区内に店舗・営業所 | — |
| 申請 | 事前申込(足場も工事) | 事後申請 | 事前登録が必須 | 着工前 |
大田区の特徴は「塗料の条件が無い」ことです。——杉並・世田谷・足立は近赤外線50%以上の遮熱塗料が条件でした。大田区は普通のシリコン塗料でも対象になります(塗料の選び方)。色も自由です。
そのかわり業者の条件が厳しく、金額は10%と控えめです。——どの区が良いかではなく、住んでいる区の制度に合わせるしかありません。大田区の場合は「区内に本社がある会社を、複数社見つけて比べる」のが最初の作業になります。
助成を使っても、大半は自己負担です
10%です。——120万円の工事なら、戻るのは12万円。108万円は自分で払います。だから助成の有無より、見積もりの中身のほうが金額に効きます。
そして大田区には、比べるための数字がすでにあります。——外壁の塗装 7,000円/㎡という区の標準工事費です。自分の家の外壁が何㎡かが分かれば、区の基準ではいくらの工事なのかが計算できます(塗装面積の出し方/そのうえで複数社の見積書と並べる)。
見積書を見るときに、この数字が使えます。——外壁120㎡で、塗装の部分が84万円前後なら、区の標準額とほぼ同じ。そこから大きく外れているなら、高いのか安いのか、理由を聞く手がかりになります。
ただし「7,000円/㎡が正解」ではありません。——塗料のグレード、下地の傷み、足場の組みにくさで変わります。フッ素や無機を選べば上がりますし、隣家が近くて足場に手間がかかれば上がります。あくまで出発点の数字です。
大田区は、海に近い区でもあります。——羽田や大森など、東京湾に面した地域では塩害を考える必要があります。金属部(雨樋の金具、手すり、シャッターボックス)の錆が外壁より先に出るので、見積書で付帯部の範囲を確認してください(塩害地域の外壁塗装/付帯部の塗装)。雨どいの改修は標準工事費7,000円/mで対象なので、一緒に申請できます。
「大田区の助成金が使えます」と言われたら、聞くことは2つです。——①御社の本社は大田区内ですか ②この工事を御社1社で、見積書・請求書・領収書まで出せますか。この2つに答えられない会社では、助成が下りません。そして足場を組む前に仮申請が済んでいるかを、必ず確かめてください。
よくある質問
大田区で、外壁塗装に助成金は出ますか?
出ます。「住宅リフォーム助成事業」のA区分「循環型社会への対応(品質確保・長寿命住宅)」に「外壁の塗装・改修」があり、塗装が対象です。助成対象額の10%で、上限20万円です。
標準工事費とは何ですか?
区が工事ごとに定めた金額です。区は「標準工事費は助成金額算定のための上限金額であり、それに助成率をかけた金額が助成額となります」としています。外壁の塗装は7,000円/㎡、屋根の塗装も7,000円/㎡、雨どいの改修は7,000円/mです。
助成額はどう計算しますか?
助成対象額は「区で定めた標準工事費を合算した額」と「見積書の総工事費用(対象工事以外の工事費用も含めた工事に要する全ての費用・税抜)」のいずれか低い額です。その10%(他制度併用時は5%)が助成額になります。
外壁120㎡を塗ると、いくら出ますか?
標準工事費は120㎡×7,000円=84万円です。見積総額(税抜)が84万円を超えていれば、助成額はその10%の8万4千円になります。見積総額が84万円より低ければ、見積総額の10%です。
上限の20万円をもらうには、どのくらいの工事が必要ですか?
標準工事費の合算が200万円必要です。外壁の塗装だけ(7,000円/㎡)だと約286㎡分になり、一般的な戸建てでは届きません。屋根の塗装や雨どい、断熱改修など、ほかの対象工事と組み合わせることになります。
AとBの両方に申請できますか?
できます。区は「工事区分のAとBはそれぞれ別の区分として申請できます」「A・Bの区分で1回ずつ助成を受けられます」としています。Aが上限20万円、Bも上限20万円です。ただしA工事・B工事それぞれで税抜10万円以上の経費が必要で、同時申請する場合は見積書等をAとBに分けて作成します。
区外の業者に頼んでも助成は出ますか?
出ません。しかも条件が厳しく、区は「他の市区町村に主たる事業所(本社)がある大田区内の支店による工事、区内に主たる事業所(本社)がある事業者でも区外の支店に頼んだ場合は、対象になりません」としています。本社が区内にあっても、区外の支店に頼むと対象外です。
複数の会社に分けて頼んでもいいですか?
できません。区は「単独(一社)で契約を行い、全ての書類(見積書・請求書・領収書)の発行を一社で行う工事であること」としています。外壁を塗装店、屋根を板金店、と分けると対象外になります。
中小事業者の定義は何ですか?
中小企業基本法第2条によります。区は建設業等の場合として「資本金3億円以下、又は従業員300人以下」と示しています。
申請は工事の前ですか、後ですか?
前です。工事開始前の事前申込(仮申請)が必要で、区は「足場設置なども工事に含まれます」と注記しています。足場を組んだ時点で工事が始まったと見られます。
申請の期限はいつですか?
事前申込(仮申請)は令和8年4月1日から令和9年1月29日まで。助成申請(本申請)は令和9年3月19日(午後5時 窓口受付終了)までです。ただし助成金額が予算上限額に達した時点で受付終了になります。
お金はいつ振り込まれますか?
本申請後1カ月程度で助成決定通知書が送付され、決定後おおむね3週間で指定口座に振り込まれます。審査にあたって現地調査を行う場合があります。
1階が店舗で2階が住居の場合はどうなりますか?
按分されます。区は「1階が店舗で2階が住居の場合、外壁塗装工事した際は、2階のみが居住のため1/2で算定します」と具体例を示しています。原則はフロアごとに輪切り按分で、フロアごとに算定できない場合は平面図により床面積に基づいて按分します。
二世帯住宅の場合は?
内階段や住戸内の扉で行き来できる場合は一つの住戸とみなされます。ただし区は「屋根・外壁工事(塗装)などの場合は、住民票上の世帯が別々の所有者からそれぞれに申請いただくことも可能です」としています。見積書・請求書がそれぞれ申請者名で記載されている必要があります。
工事の途中で追加が出たらどうなりますか?
原則として認められません。ただし区は「工事内容に変更がない面積等の増(数量の変更)及び屋根の塗装・改修工事については、塗装を予定していたが改修せざるを得なかった場合はご相談ください」としています。屋根には例外の余地があります。
賃貸用アパートの外壁塗装は対象ですか?
対象外です。区は助成対象外の工事の例として「所有している賃貸用アパート等の改修」を挙げています。
国や東京都の助成と一緒に使えますか?
区は「国や都の助成と併願は可能です」としています。ただし注意点は区のホームページのQ&Aを確認するよう案内されています。区の他の助成制度・保険給付制度(介護保険の住宅改修費、高齢者自立支援住宅改修助成、重度身体障害者等住宅改造助成)と併せて申請する場合は、助成率が5%・上限10万円に下がります。
書類で気をつけることはありますか?
あります。区は「ペン又はボールペンで記載してください。消せるボールペン(フリクションペン等)、修正テープ、ホワイト修正等の使用は認められません」「朱肉を使う同一のハンコを全ての書類にご使用ください(スタンプ印は認められません)異なるハンコの場合、再提出となる場合もあります」としています。
東京都全体の状況は、東京都のページにまとめています。——都の制度で遮熱塗装が対象になる条件、「近赤外線50%以上」という数字の出どころ(JIS K5602)、建築士が無料で来る都の制度、そして23区7区の比較表があります。
参考にした情報
- 大田区「住宅リフォーム助成事業」(更新日 2026年6月24日/住宅・空家相談窓口〈建築調整課住宅政策担当内〉03-5744-1343)
- 大田区「令和8年度 大田区住宅リフォーム助成事業」パンフレット(PDF)——助成対象工事一覧表・標準工事費を含む
- 大田区「リフォーム助成」
- 大田区「住宅改造相談・助成」
本ページは2026年9月2日時点で大田区が公開している情報をもとにまとめたものです。標準工事費は区が助成金額の算定に用いる上限金額であり、市場の相場を示すものではありません。助成額の計算例は説明のための概算です。制度は年度ごとに変わり、予算上限に達した時点で受付が終了します。申請の前に、必ず区の最新のページとパンフレットをご確認ください。