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沖縄県の外壁塗装 悪質業者リストはあるのか——県に名簿はなく、代わりに注意喚起が3本あります

県に名簿はありません代わりに消費生活センターが、家の工事の注意喚起を3本出しています。そちらのほうが使えます

①監督処分の一覧
県のホームページにありません。県は「監督処分情報は以下のリンクをご覧ください」として国土交通省ネガティブ情報検索サイトへ案内するだけです(2026年9月9日時点)
②代わりにあるもの
「建設業を営む者の不正行為等に対する監督処分の基準」を12ページで公開。ただし決裁は平成19年12月7日のまま(滋賀県は令和8年2月3日改正)
手抜き工事の重さが県で違う
同じ「手抜きや粗雑工事で重大な瑕疵」に対し、沖縄は7日以上・滋賀は15日以上の営業停止。処分の日数は業者の悪質さの物差しになりません
③県の注意喚起は3本
「台風等の災害後の住宅修理トラブル」「悪質リフォーム業者が増えています」「太陽光発電システムの点検商法が急増中」。3本とも外壁塗装にそのまま当てはまります
県が書いている手口
「損傷のない設備を故意に損傷させ、それを修理することで高額な施工料を要求する」——だから県の助言の1番目は「突然訪問してきた業者には安易に点検をさせない」です
廃業の公告
令和6年10月〜令和7年12月の224行のうち47行(21.0%)に塗装工事業。新潟5.9%・滋賀4.9%より高い。ただし県は「違法行為に基づく許可取消ではありません」と明記
県内の相談件数
令和7年度6,010件(前年度から19.6%増・過去9年で最多)。ただし上位10位に「工事・建築」は入っていません
相談窓口
沖縄県消費生活センター 098-863-9214宮古分室 0980-72-0199八重山分室 0980-82-1289(月〜金 9時〜12時・13時〜16時)
このページの内容全20項目
  1. 沖縄県は、悪質業者の一覧を持っていません
  2. 代わりにあるのは「基準」。ただし平成19年のままです
  3. 同じ手抜き工事でも、県によって処分の重さが2倍違います
  4. 止まるのは「公共工事」か「それ以外」か
  5. 営業停止中でも、できることが7つあります
  6. 許可がなくても処分されます。契約を分けても同じです
  7. 廃業の公告は、29業種のマトリクスで出ています
  8. 224行のうち47行に、塗装工事業が入っていました
  9. 県が出している注意喚起は、3本あります
  10. 台風のあとの住宅修理トラブル——事例3つ
  11. 「悪質リフォーム業者が増えています」——県が手口を書いています
  12. 太陽光の点検商法——「義務化された」は嘘です
  13. 相談は6,010件で過去9年の最多。ただし工事・建築は上位10位に入りません
  14. 宮古と八重山にも、県の窓口があります
  15. 困ったときの窓口(沖縄県)
  16. 他の県は、どう公表しているか
  17. 沖縄県内の市の助成金も見ておく
  18. 契約する前に、これだけ
  19. よくある質問
  20. 参考にした情報

沖縄県は、悪質業者の一覧を持っていません

「沖縄県 外壁塗装 悪質業者リスト」で探している人に、先に結論を書きます。

沖縄県のホームページに、処分を受けた建設業者の一覧はありません。県の「14.建設業を営む者に対する監督処分基準」というページには、こう書いてあります。

県では、建設業法及びほかの法令に違反する行為等を行った建設業者に対し、建設業法に基づき監督処分(建設業許可の取消し、営業停止及び指示)を行っています。掲載する情報は,原則として処分実施年月日から5年以内のものとしています。監督処分情報は以下のリンクをご覧ください。

その「以下のリンク」が、国土交通省ネガティブ情報検索サイトです。県のページには会社名も日付も載っていません(2026年9月9日時点/ページの更新日は2026年4月17日)。

ただし、県が出しているものは他にもあります。この記事は、それを1つずつ読んでいきます。結論を先に言うと、沖縄県のいちばん役に立つ情報は「業者の名簿」ではなく、消費生活センターが出している3本の注意喚起と、廃業の公告に出ている数字でした。

沖縄県に一覧が無いこと自体は、珍しいことではありません。ただし理由は「隠している」ではありません。——沖縄県のページにも、国の「ネガティブ情報等検索サイト」にも、業種で絞り込む仕組みがありません。載っているのは建設業全体の監督処分で、塗装だけを抜き出すことはできません。

県の公式ページはここです。——沖縄県「建設業を営む者に対する監督処分基準」(2026年9月14日に当サイトがアクセスして確認)。

同じく基準だけを出している県に栃木県があります。実名を並べている県は兵庫県神奈川県広島県

代わりにあるのは「基準」。ただし平成19年のままです

県は「建設業を営む者の不正行為等に対する監督処分の基準」を12ページのPDFで公開しています。何をすると何日の営業停止になるかが書いてある文書です。

ただし、この基準の決裁日は「平成19年12月7日土木建築部長決裁」です。ページの更新日は2026年4月17日ですが、基準そのものは平成19年(2007年)から変わっていません。

これは他の県と比べると分かります。滋賀県の同じ基準は令和8年2月3日から施行された最新版で、何がどう変わったかの新旧対照表まで付いています。

古いから使えない、という話ではありません。建設業法の基本的な考え方は変わっていないので、いまも生きている基準です。ただ、次の章で見るように中身の数字が県によって違うので、そこは知っておく価値があります。

同じ手抜き工事でも、県によって処分の重さが2倍違います

沖縄県の基準には、こう書いてあります。

粗雑工事等による重大な瑕疵
施工段階での手抜きや粗雑工事を行ったことにより、工事目的物に重大な瑕疵が生じたときは、7日以上の営業停止処分を行うこととする。

同じ条文を、滋賀県はこう書いています。

施工段階での手抜きや粗雑工事を行ったことにより、工事目的物に重大な瑕疵が生じたときは、15日以上の営業停止処分を行うこととする。

手抜き工事で重大な瑕疵が生じたとき営業停止基準の決裁・改正
沖縄県7日以上平成19年12月7日
滋賀県15日以上令和8年2月3日

当サイトが2026年9月9日に、両県が公開している基準PDFを開いて比べたものです。他の県は数えていません。

同じ「手抜き工事で重大な瑕疵」に対して、県が決めている最低ラインが2倍違います。監督処分の基準は国が統一して決めているものではなく、各都道府県が自分で決めているからです。

読者にとっての意味は1つです。「行政処分の重さ」は、あなたの被害の大きさを表す数字ではありません。どの県で起きたかで変わります。だから処分の日数を、業者の悪質さの物差しとして読まないでください。

止まるのは「公共工事」か「それ以外」か

沖縄県の基準にも、滋賀県と同じルールが書かれています。

公共工事の請負契約……に関して不正行為等を行った場合はその営業のうち公共工事に係るものについて、それ以外の工事の請負契約に関して不正行為等を行った場合はその営業のうち公共工事以外の工事に係るものについて、それぞれ行うものとする。

やさしく言い直します。

不正があったのは止まる営業あなたの家の工事は
公共工事の契約公共工事に係るもの止まりません
それ以外(=民間工事)の契約公共工事以外の工事に係るもの止まります

「営業停止◯日」という言葉だけでは、あなたに関係があるかどうか分かりません。止まっているのが公共工事の側なのか、民間工事の側なのかで意味がまるで変わります。

当サイトが新潟県で報道発表資料を10件すべて開いたところ、営業停止9件のうち5件が「公共工事に係るものに限る」でした。1年間の営業停止でも、家の工事は止まっていなかったということです。

営業停止中でも、できることが7つあります

基準の最後には別表が付いていて、営業停止の期間中に行えない行為と行える行為が並べてあります。

営業停止期間中は行えない営業停止期間中でも行える
・新たな建設工事の請負契約の締結
・処分前の契約の変更のうち、工事の追加に係るもの
・それらに関連する入札、見積り、交渉等
・建設業の許可、経営事項審査、入札の参加資格審査の申請
・処分を受ける前に締結された請負契約に基づく建設工事の施工
・施工の瑕疵に基づく修繕工事等の施工
・アフターサービス保証に基づく修繕工事等の施工
・災害時における緊急を要する建設工事の施工
・請負代金等の請求、受領、支払い等
・企業運営上必要な資金の借入れ等

いちばん効くのは「施工の瑕疵に基づく修繕工事等の施工」と「アフターサービス保証に基づく修繕工事等の施工」です。頼んだ会社が営業停止になっても、すでに終わった工事の不具合の直しと、保証にもとづく手直しは法律上できます。「処分を受けたので直せません」は理由になりません。

沖縄では「災害時における緊急を要する建設工事の施工」も現実的に効きます。台風のあとの応急工事は、営業停止中でもできるということです。

許可がなくても処分されます。契約を分けても同じです

この基準は、許可を受けていない業者にも適用されます。冒頭でわざわざ「許可を受けないで建設業を営む者(以下「無許可業者」という。)」と定義したうえで、第4に無許可業者向けの基準がまとめられています。

無許可業者がしたこと処分
軽微ではない工事を無許可で請け負った3日以上の営業停止
手抜きや粗雑工事で、工事目的物に重大な瑕疵が生じた3日以上の営業停止
特定商取引法第7条などの指示処分を受けた指示処分
適切に施工しなかったために、死亡者または3人以上の負傷者を生じさせた7日以上の営業停止

金額のところに、見落とされやすい一文が付いています。

同一の建設業を営む者が工事の完成を二以上の契約に分割して請け負った場合については、各契約の請負代金の額の合計額をもって上記の判断額とする。

「外壁で250万円、屋根で250万円」と契約を2本に分けても、合計500万円で判断されます。金額の線を越えないように契約を割る、という形は通りません。

戸建ての外壁塗装は、たいてい500万円に届きません。だから許可のない会社に頼むこと自体は違法ではありません。ただ、沖縄では外壁と屋根をまとめて塗り直すことが多く、足場と高圧洗浄まで入れると金額が伸びます。30坪でいくらかの目安を持ってください。

廃業の公告は、29業種のマトリクスで出ています

沖縄県が唯一、会社名を並べて公開しているのがこれです。「13.廃業届の提出に基づく建設業許可取消しの公告」。3か月ごとのPDFで出ています。

県は冒頭で、はっきり断っています。

廃業届の提出があり、建設業許可を取消した建設業許可業者について……お知らせします。(違法行為に基づく許可取消ではありません。)

掲載されている建設業者には、事実上の営業を継続している業者も含まれます。

つまり、ここに名前があること自体は、悪いことをした証拠ではありません。後継者がいなくて畳んだ会社も、法人化して番号を整理した会社も、同じ表に載ります。

この公告の形式が、他の県と違います。沖縄県は29業種すべてを横に並べた表で出しています。

土 建 大 左 と 石 屋 電 管 タ 鋼 筋 舗 し 板 ガ 塗 防 内 機 絶 通 園 井 具 水 消 清 解

各社の行に、返した業種のところだけ「1」(一般)または「2」(特定)が入ります。17番目の「塗」が塗装工事業です。だから、塗装の許可を返した会社を1件ずつ数えられます。

224行のうち47行に、塗装工事業が入っていました

当サイトは公開されている5本のPDF(令和6年10月〜令和7年12月の15か月分)を開いて、「塗」の列に印がある行を数えました。

期間公告の行数うち塗装工事業を含む行
令和6年10月〜12月34行5行
令和7年1月〜3月45行7行
令和7年4月〜6月46行13行
令和7年7月〜9月51行12行
令和7年10月〜12月48行10行
合計(15か月)224行47行(21.0%)

当サイトが2026年9月9日にPDFを開いて数えたものです。表の桁がずれる行があったので、文字の位置ではなく座標で「塗」の列を特定し、PDFを画像にして目で検算しました。「行」であって「社」ではありません(一部廃業で複数の業種を返した会社も1行です)。

当サイトが同じやり方で数えた他の2県と並べます。

期間行数塗装を含む行割合
沖縄県令和6年10月〜令和7年12月224行47行21.0%
新潟県令和7年度(1年)289行17行5.9%
滋賀県令和7年5月〜令和8年7月163行8行4.9%

沖縄は、当サイトが数えた3県のなかで塗装工事業の割合がいちばん高くなりました。他の2県の3〜4倍です。

ここから先は、当サイトの推測です。理由は分かりません。ただ、考えられることは書いておきます。

  • 沖縄は塩害と強い日射があり、塗り替えの需要そのものが本土より多い。だから塗装の許可を持つ会社の数も多く、分母が大きい可能性があります
  • 公告の期間と集計方法が県ごとに違います(沖縄は3か月ごと、新潟と滋賀は月ごと)。単純な比較には限界があります
  • 沖縄の公告は一部廃業も同じ表に載るので、複数業種を持つ会社が業種を整理したときにも「塗」が拾われます

この数字から「沖縄の塗装業者は危ない」とは読まないでください。県自身が「違法行為に基づく許可取消ではありません」「事実上の営業を継続している業者も含まれます」と書いています。読み取れるのは「塗装の許可の出入りが多い土地だ」ということまでです。

そのうえで、施主として使える形にすると1つだけあります。数年後の手直しを頼むつもりなら、その会社がいまも許可を持っているかを確かめる意味があります。県は「15.名簿等(建設業許可業者、浄化槽工事業者登録、解体工事業者登録)」のページで許可業者の名簿を公開しています。

県が出している注意喚起は、3本あります

ここからが、沖縄県のいちばん実用的な部分です。県の消費生活センターが、家の工事に関する注意喚起を3本も出しています。これは当サイトが調べた県のなかでも多いほうです。

タイトル更新日中身
台風等の災害後の住宅修理トラブルにご注意ください!2026年6月24日相談事例3件とアドバイス6項目
悪質リフォーム業者が増えています2025年5月20日手口の説明とアドバイス3項目
太陽光発電システムの点検商法が急増中2025年6月24日「点検が義務化された」という嘘への注意

3本とも、外壁塗装を考えている人にそのまま当てはまります。順に見ます。

台風のあとの住宅修理トラブル——事例3つ

沖縄でいちばん現実的なのがこれです。県はこう書き出しています。

自然災害が発生した場合、それに便乗した悪質商法など、自然災害に関連した消費者トラブルが多く発生する傾向があり、特に被災地域では、多くの相談が寄せられています。また、災害直後でなくとも過去の災害を持ち出したり、将来の不安をあおったりして勧誘され、トラブルになるケースも見られます。

後半が大事です。台風が来た直後だけの話ではありません。「去年の台風で傷んでいる」「次の台風で飛ぶ」と言われる形も含まれます。

県が載せている相談事例は3つです。

  1. 住宅修理の強引な勧誘……「すぐに直さなければ雨漏りする」と2時間以上、執拗に工事を勧めてきた
  2. 不安をあおられて結ぶ高額な契約……「今直さないと大変なことになる」と不安をあおられて屋根修理工事を契約した
  3. 保険金が使えると勧誘する住宅修理サービス……台風で壊れたのであれば自己負担なく修理できると訪問を受けた

そして県のアドバイスが6つ。

  • 契約を迫られても、その場では契約せず、複数の事業者で比較検討してください
  • 不安をあおる勧誘を受けた場合は、業者の話だけを信じずに特に注意しましょう
  • 契約する際には、工期や費用を十分確認しましょう
  • 「保険を使って自己負担なく修理できる」「申請サポートをする」と勧誘されたら要注意!
  • 請求期限が迫っている等の勧誘をうのみにせず、安易に契約しないようにしましょう
  • 訪問販売や電話勧誘販売で契約した場合、クーリング・オフができます

1つめが答えです。「その場では契約せず、複数の事業者で比較検討」——県が最初に書いているのが、これです。強引な勧誘に対して、いちばん効くのがこれだからです。

「悪質リフォーム業者が増えています」——県が手口を書いています

県は、手口を1文で説明しています。

近年、高齢者宅を狙って住宅設備工事やリフォームに関する訪問販売を装い、損傷のない設備を故意に損傷させ、それを修理することで高額な施工料を要求する悪質リフォーム業者が増加しています。

「損傷のない設備を故意に損傷させ」——ここまで書いている県の注意喚起は、多くありません。点検に上がった屋根で、その場で瓦をずらす、コーキングを切る、といったことが実際に起きているということです。

県のアドバイスは3つです。

  • 突然訪問してきた業者には安易に点検をさせない
  • すぐに契約しない
  • 不審に思ったらすぐに相談! 消費者ホットライン(電話188)へ

そして県は、こう結んでいます。「沖縄県消費生活センターは各関係機関と連携し悪質業者の排除に努めてまいります。」

1つめが、外壁塗装ではいちばん大事です。屋根に上がらせない、床下に入らせない。あなたが確かめられない場所を見せられて「こうなっていました」と言われると、写真しか判断材料がなくなります。当サイトが香川県で見た事例では、相談した人が「自分で床下に入って確認したが、見せられた3枚の画像のような場所は、どこにも見当たらなかった」と話していました。

太陽光の点検商法——「義務化された」は嘘です

3本目は太陽光発電システムですが、入口が屋根なので外壁塗装と地続きです。県はこう書いています。

突然自宅を訪問してきた事業者に「太陽光パネルの点検が義務化された」「太陽光パネルの不備による火事故が起こっている」と不安を煽られたり、「太陽光パネルの無料点検を行う」と言われたりしてもすぐに信用してはいけません。親切な事業者を装った悪徳事業者の可能性があります。

県は「義務化」の話も正確に書いています。「太陽光パネルの点検が義務になっているかどうかは、再エネ特措法に基づくFIT制度・FIP制度の利用の有無や出力等により異なります」。つまり全員に義務があるわけではありません。

そして点検商法の定義に、重い一文が入っています。

「点検商法」とは、突然訪問し、「無料で点検してあげる」などと言って点検したあと、不安を煽り工事の契約を行う手口のことを言います。点検をする際に問題のない設備を故意に損傷させることもあります。

県のアドバイスは2つです。

  • 「義務化された」「火事になる」と言われてもその場での安易な契約はしない
  • 点検やメンテナンス契約をする場合は複数社から見積もりを取る

沖縄は日射量が多く、屋根に太陽光を載せている家が少なくありません。「太陽光の点検です」で屋根に上がり、そこから屋根と外壁の工事の話になる——という流れは、県の3本の注意喚起を並べると自然につながります。

相談は6,010件で過去9年の最多。ただし工事・建築は上位10位に入りません

沖縄県消費生活センターが出している「令和7年度消費生活相談の概要」を読みます。

項目令和6年度令和7年度
消費生活相談5,023件6,010件(+987件・19.6%増)
うち苦情4,743件5,747件

令和7年度の6,010件は、資料に載っている平成29年度以降の9年間でいちばん多い数字です。これまでの最多は令和2年度の5,557件でした。

契約当事者の年代は70歳以上が16.5%で最も高く、次いで60代16.2%、50代15.6%と続きます。

そして、外壁塗装を調べている人にとって意外なのがここです。商品・役務別の苦情相談の上位10位に、「工事・建築」は入っていません。

順位商品・役務令和7年度令和6年度
1化粧品558件496件
2商品一般469件359件
3賃貸アパート346件248件
4役務その他319件223件
5健康食品273件319件
6自動車239件192件
7相談その他199件75件
8インターネット通信サービス183件122件
9移動通信サービス168件177件
10フリーローン・サラ金165件210件

3位の賃貸アパート346件は、県の説明では「賃貸アパート・マンションの修理費や敷金の返還等」です。沖縄では、持ち家の工事より賃貸の原状回復のほうが相談が多いということになります。

比べると差が見えます。滋賀県では「工事・建築」が6位・317件で、10位以内に定着していました。

ただし数え方が違います。滋賀県の統計は県と市町の窓口の合計ですが、沖縄県の数字は県の消費生活センターが受けた分だけです。那覇市など市の窓口で受けた相談は入っていません。単純に比べられる数字ではありません。

それでも「工事・建築が上位10位に入っていない」という事実は残ります。県が3本も注意喚起を出しているのに、統計の上位には出てきません。読み方は2つあります。

  • 訪問販売の被害は相談されずに終わっているのかもしれません(県は「70歳以上が最多」と書いています)
  • あるいは、市の窓口に流れているのかもしれません

どちらにしても、統計に出ていないことは「起きていない」という意味ではありません。県が注意喚起を3本出しているという事実のほうを重く見てください。

宮古と八重山にも、県の窓口があります

沖縄県は島が離れています。県の消費生活センターは那覇にありますが、宮古分室と八重山分室も置かれています。

窓口電話
沖縄県消費生活センター(那覇市泉崎・県庁行政棟1階)098-863-9214(相談)/098-863-9212
宮古分室0980-72-0199
八重山分室0980-82-1289

受付時間は月曜日〜金曜日 9時〜12時、13時〜16時(土日・祝日・年末年始は休み)です。

知っておくべき点が3つあります。

  • 令和8年4月1日から、来所相談は原則として事前予約制になりました。県は理由を「効率的・安定的な運営、相談内容のミスマッチによる相談者への負担の軽減を図るため」と書いています。行く前に電話してください
  • メール相談は受け付けていますが、回答は電話です。県は「メールでの回答は行っておりません」と明記しています
  • 相談できるのは沖縄県内に在住の方です。県外の人は、沖縄県内の事業者に関する相談でも、自分の住む地域の窓口が受け付けます

困ったときの窓口(沖縄県)

相談したいこと窓口連絡先
訪問販売、契約の解除、返金沖縄県消費生活センター098-863-9214/月〜金 9時〜12時・13時〜16時
宮古地域宮古分室0980-72-0199
八重山地域八重山分室0980-82-1289
いちばん近い窓口につなぐ消費者ホットライン188(局番なし)
建設業者の許可、無許可の疑い沖縄県 土木建築部 技術・建設業課098-866-2374
脅された、しつこく居座られた警察相談専用電話#9110

まだ契約していないなら、消費生活センターに電話するのがいちばん早いです。契約してしまったあとでも、訪問販売ならクーリング・オフができる場合があります。県も注意喚起のなかで「訪問販売や電話勧誘販売で契約した場合、クーリング・オフができます」と書いています。日数の数え方や書き方は窓口で教えてもらえます。

他の県は、どう公表しているか

当サイトは同じやり方で、他の県の公表ページも1件ずつ開いています。

  • 熊本県……基準に「監督処分の内容については、速やかに公表する」とあるのに、掲載先が見当たらない。点検商法の相談は5年で5.2倍
  • 滋賀県……沖縄と同じく一覧なし。ただし基準は令和8年2月改正の最新版で、点検商法を「トクリュウの関与が疑われる」と名指し
  • 新潟県……報道発表資料を10件すべて開いても、家の工事が原因の処分は0件。営業停止の半分が「公共工事に係るものに限る」
  • 千葉県……県が「報道発表したものについてのみ、ホームページに掲載しております」と明記していて、掲載は1件だけ
  • 兵庫県……63件を全部開いても、手抜き・粗雑工事・瑕疵は0件
  • 徳島県……特定商取引法で屋根の塗装工事の訪問販売に業務停止21か月
  • 香川県岡山県広島県大阪府神奈川県愛知県宮城県

共通しているのは1つです。どの県でも、県の公表物から「この塗装店は危ない」を読み取ることはできません。県が出しているのは業界を監督した記録であって、消費者向けの評価ではないからです。悪質業者の見分け方は、一覧ではなく手元の見積書と契約書で判断するしかありません。

沖縄県内の市の助成金も見ておく

外壁塗装で使える助成金があるかどうかは、市によってまったく違います。「県に制度があるか」ではなく「あなたの市にあるか」で決まります。

助成金がある市では、たいてい「市内に本店がある業者」という条件が付きます。会社を選ぶときの材料が1つ増えるということでもあります。

契約する前に、これだけ

沖縄県の公表物からは、目の前の会社の良し悪しは分かりませんでした。分かるのは、あなたの手元に集まる紙のほうです。

  1. 突然来た人に、屋根に上がらせない。県が「突然訪問してきた業者には安易に点検をさせない」と書いています。県は「損傷のない設備を故意に損傷させ」る手口があるとも明記しています
  2. その場で契約しない。県のアドバイスの1番目です
  3. 複数の事業者で比較検討する。台風後の注意喚起でも、太陽光の注意喚起でも、県は同じことを書いています
  4. 「保険で自己負担ゼロ」「申請サポートをする」と言われたら要注意。県が名指しで挙げています
  5. 「請求期限が迫っている」をうのみにしない。これも県が名指ししています
  6. 金額が大きくなりそうなら、許可を持っているか聞く。契約を2本に分けても合計額で判断されます

よくある質問

沖縄県は、悪質業者の名前を公表していますか。

県のホームページに一覧はありません。県は「監督処分情報は以下のリンクをご覧ください」として、国土交通省ネガティブ情報検索サイトへ案内しているだけです。県が会社名を並べて公開しているのは、廃業による許可取消の3か月ごとのPDFだけです。

県の一覧に載っていない会社なら、安心ですか。

いいえ。そもそも県は一覧を持っていません。「載っていないから安全」という判断は、沖縄県ではできません。確かめる方法は、同じ条件で複数社に見積書を出してもらうことです。

沖縄県の処分は、他の県より軽いのですか。

手抜き工事については、基準の数字が違います。沖縄県の基準は「重大な瑕疵が生じたときは7日以上の営業停止」、滋賀県は「15日以上」です。沖縄県の基準は平成19年12月7日決裁のままで、滋賀県は令和8年2月3日改正の最新版です。ただしこれは基準の数字の話で、実際の処分は事案ごとに決まります。当サイトは沖縄県の実際の処分件数は数えていません(県が公開していないため)。

廃業の公告に載っている塗装業者が多いようですが、沖縄は危ないのですか。

いいえ。県が明記しています。「違法行為に基づく許可取消ではありません」「事実上の営業を継続している業者も含まれます」。当サイトが数えた224行中47行(21.0%)という数字は、新潟5.9%・滋賀4.9%より高いのは事実ですが、読み取れるのは「塗装の許可の出入りが多い」ということまでです。公告の期間や集計方法も県ごとに違います。

頼んだ会社が営業停止になりました。手直しはしてもらえますか。

はい。基準の別表に、営業停止期間中でも行える行為として「施工の瑕疵に基づく修繕工事等の施工」「アフターサービス保証に基づく修繕工事等の施工」が明記されています。「処分を受けたので直せません」は理由になりません。沖縄では「災害時における緊急を要する建設工事の施工」も行えます。ただし新しい契約や見積りはできません。

「台風で壊れたので、保険で自己負担なく直せる」と言われました。

県が注意喚起で名指ししている手口です。「保険を使って自己負担なく修理できる」「申請サポートをする」と勧誘されたら要注意!と県が書いています。保険金がいくら下りるかを決めるのは保険会社で、訪問してきた業者ではありません。保険金が出なくても工事の契約は残るので、差額はあなたが払うことになります。その場で契約せず、098-863-9214か188へ。

「太陽光パネルの点検が義務化された」と言われました。

県が明確に否定しています。「太陽光パネルの点検が義務になっているかどうかは、再エネ特措法に基づくFIT制度・FIP制度の利用の有無や出力等により異なります」——全員に義務があるわけではありません。県は「点検をする際に問題のない設備を故意に損傷させることもあります」とも書いています。屋根に上がらせないでください。

許可を持っていない業者に頼んでも大丈夫ですか。

軽微な工事(1件500万円未満、建築一式なら1,500万円未満または延べ面積150平方メートル未満の木造住宅工事)なら、許可がなくても法律上できます。戸建ての外壁塗装はたいていこの範囲です。ただし基準に「二以上の契約に分割して請け負った場合については、各契約の請負代金の額の合計額をもって上記の判断額とする」と明記されています。沖縄県は無許可の業者にも処分の基準を持っています。

宮古島や石垣島に住んでいます。相談できますか。

はい。県は宮古分室(0980-72-0199)と八重山分室(0980-82-1289)を置いています。受付は月曜日〜金曜日 9時〜12時、13時〜16時です。令和8年4月1日から来所相談は原則として事前予約制になったので、行く前に電話してください。

沖縄県の消費生活相談は、年に何件ありますか。

令和7年度は6,010件で、令和6年度の5,023件から987件・19.6%増えました。資料に載っている平成29年度以降の9年間でいちばん多い数字です。ただしこれは県の消費生活センターが受けた分だけで、市の窓口の相談は入っていません。なお商品・役務別の上位10位に「工事・建築」は入っていません。

参考にした情報

当サイトが2026年9月9日に、沖縄県のホームページと公開PDFを直接開いて確認したものです。制度や掲載内容は変わることがありますので、契約の前に必ず県のページで最新の内容をご確認ください。

  • 沖縄県 土木建築部 技術・建設業課「14.建設業を営む者に対する監督処分基準」(更新日:2026年4月17日)および「建設業を営む者の不正行為等に対する監督処分の基準」(平成19年12月7日土木建築部長決裁・全12ページ)
  • 沖縄県 土木建築部 技術・建設業課「13.廃業届の提出に基づく建設業許可取消しの公告」(更新日:2026年4月3日/令和6年10月〜令和7年12月の四半期PDF 5本)
  • 沖縄県消費生活センター「台風等の災害後の住宅修理トラブルにご注意ください!」(更新日:2026年6月24日)
  • 沖縄県消費生活センター「悪質リフォーム業者が増えています」(更新日:2025年5月20日)
  • 沖縄県消費生活センター「太陽光発電システムの点検商法が急増中」(更新日:2025年6月24日)
  • 沖縄県消費生活センター「令和7年度消費生活相談の概要」(更新日:2026年8月31日・全20ページ)
  • 沖縄県消費生活センター「消費生活センター」(メール相談・来所相談の事前予約制について)
  • 滋賀県「滋賀県建設業者等の不正行為等に対する監督処分の基準」(令和8年2月3日施行)……処分日数の比較のために参照
  • 最後は書面で比べる——同じ条件で3社に出せば、1社だけ抜けている項目が金額差の正体だと分かります(一括見積もりサービスの比較