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積水ハウスの外壁塗装——「30年」はタフクリアの数字です

「積水ハウスは30年塗らなくていい」——この話の出どころを確認しました。積水ハウスは公式に、防汚塗装「タフクリア-30」について「従来の外壁の塗り替えの目安は約15年ですが、タフクリアを施した外壁の塗り替えサイクルは約2倍の30年」と説明しています。つまり30年は、特定の塗装を施した場合の数字です。このページでは、その中身と、自分の家が該当するのかを確かめる方法を整理します。

※本ページはプロモーション(広告)を含みます。

このページの内容全19項目

先に結論

①「30年」は、防汚塗装「タフクリア-30」を施した外壁のメンテナンスサイクルとして公表されている数字です
②公式は「従来の外壁の塗り替えの目安は約15年」とも書いています——比較の基準まで示されています
③外壁材そのものの耐用年数とは別です。ダインコンクリートは「耐用年数60年以上」と公表されていますが、これは材料の話
④タフクリアは光触媒を使った塗装です。他社に頼む場合、この点が仕様に影響します

いちばん大事なのは④です。ここを知らずに「安いから」で会社を決めると、塗料が適合しない可能性があります。順に説明します。

「30年」の出どころ——公式の記述

積水ハウスの公式サイト(セラブリッド外壁のページ)に、こう書かれています。

積水ハウス公式サイト「セラブリッド」より

「外壁のメンテナンスサイクルを大幅に延長した『タフクリア-30』」

「『タフクリア‐30』は、雨や日光など自然の力で汚れを洗い落とす最先端の防汚塗装です。従来の外壁の塗り替えの目安は約15年ですが、タフクリアを施した外壁の塗り替えサイクルは約2倍の30年。従来30年間で2回必要だった塗り替えが1回で済むため、メンテナンス費用も手間も大幅に削減できます。」

「高耐候クリア塗装+防汚塗装+高耐久目地。3つの高性能化によりメンテナンスサイクル30年」

読み取れることを整理します。

  • ①30年は「メンテナンスサイクル」——塗り替えの間隔として示された数字です
  • ②比較の基準が「約15年」——公式が、一般的な塗り替えの目安をそう置いています
  • ③「タフクリアを施した外壁」が条件——すべての積水ハウスが該当するわけではありません
  • ④3つの要素の組み合わせ——塗装だけの話ではありません(次章)

③がとくに重要です。タフクリアは商品や年代によって採用状況が異なります。積水ハウスの別のリリースでは、ハイブリッド光触媒塗装「タフクリア-E」について「鉄骨系戸建新商品『イズ オーダー』を含むイズシリーズと鉄骨系戸建新商品『ビー エコルド』に標準採用」と説明されています。つまり商品シリーズによって採用が決まっています。自分の家がどれなのかは、建てた会社に確認するのが確実です。

30年を支えている3つの要素

公式は「高耐候クリア塗装+防汚塗装+高耐久目地。3つの高性能化によりメンテナンスサイクル30年」としています。塗装だけで30年を実現しているのではありません。

要素役割関連する話
高耐候クリア塗装色を付けない透明の塗装。下の外壁の柄や質感を残しながら保護しますクリヤー塗装のページ——一般のクリヤー塗装にも同じ考え方があります
防汚塗装(タフクリア)光触媒を利用し、汚れをつきにくくする/雨で洗い流す次章で詳しく扱います
高耐久目地シーリングの耐久性を上げる。目地が先に切れれば、塗装がもっても意味がありませんシーリング/コーキングの費用

この3つ目に注目してください。当サイトが繰り返し書いていることと同じです——塗膜が何年もっても、目地が切れればそこから水が入ります。だから目地の耐久性を一緒に上げないと、30年のサイクルは成立しない。

メーカーが3点セットで設計しているという事実は、そのまま「塗り替えは塗装だけの話ではない」という裏づけになります(2回目の外壁塗装)。

外壁材の耐用年数と、塗り替え周期は別です

混同されやすい部分なので、切り分けます。

積水ハウスの鉄骨住宅で使われる外壁材「ダインコンクリート」について、公式はこう記しています。

積水ハウス公式サイト「ダインコンクリート」より

「ダインコンクリートは耐用年数60年以上の外壁です。長く、安心してお住まいいただける耐久性を保持しています。」

・軽量鉄骨住宅専用の外壁材
・高温・高圧の「オートクレーブ養生」により「トバモライト結晶」を生成し、「独立気泡」と合わさることで耐久性を実現
・邸別生産——パネル1枚ごとに施主名コード、使用箇所を示すコード、製造年月日などを印字
・防火構造として国土交通大臣の認定を取得
・もらい火を防ぐため、目地のバックアップ材に熱膨張耐火材を採用

「耐用年数60年以上」は、外壁材そのものの話です。——「60年間、何もしなくていい」という意味ではありません。

外壁材の耐用年数=パネルそのものが構造材として使える期間
塗り替えのサイクル=表面の塗装を塗り直す間隔

→️この2つは別の数字です。60年もつ材料でも、表面の塗装は途中で塗り替える——それがメーカーの示している設計です。

邸別生産で1枚ごとにコードが印字されているという点は、実務的にも意味があります。建てた会社に問い合わせれば、どの製品が使われているか記録があるということだからです。塗り替えの仕様を決めるとき、この情報が効いてきます。

積水ハウスの外壁材は、1種類ではありません

ここを取り違えると、調べた情報が自分の家に当てはまりません。公式サイトで確認できる主な外壁材を並べます。

外壁材使われる住宅公式の説明から
ダインコンクリート軽量鉄骨住宅専用「耐用年数60年以上の外壁」。オートクレーブ養生でトバモライト結晶を生成、独立気泡を含む。邸別生産
セラブリッド鉄骨系住宅セラミック外壁。裏面に鉄板と鋼製フレームを組み合わせた複合壁体「セラブリッドウォール」。「タフクリア-30」でメンテナンスサイクル30年
ベルバーン木造住宅(シャーウッド)陶版外壁。ダインコンクリートとは別の材料です

つまり「積水ハウス=ダインコンクリート」ではありません。木造なのか鉄骨なのか、どの商品シリーズかで外壁材が変わります。

そして塗装の仕様も、外壁材によって変わります。——ネットで見た「積水ハウスの外壁塗装は◯◯」という情報が、自分の家に当てはまるとは限らないのはこのためです。

だから最初にやることは、金額を調べることではなく、外壁材の商品名を確認することです。そこが決まらないと、見積もりを頼んでも前提が揃いません(現地調査で伝えること)。

タフクリアは光触媒——ここが他社施工の分かれ目

ここが、このページでいちばん実務的な部分です。

積水ハウスのリリースには、こう書かれています。

積水ハウス ニュースリリース「防汚塗装『タフクリア』(TAFCLEAR)」より

「防汚塗装とは、外壁表面を特殊な塗装でコーティングし、汚れにくくする塗装のことです。」

「銀と銅を光触媒(酸化チタン)に担持(化学的に物質をくっつけること)させることにより、『汚れをつきにくくする』『汚れを洗い流す』といった防汚性能だけでなく、太陽の自然の力を利用し『大気を浄化する』『汚れを分解する』『カビを防ぐ』などの効果も発揮します。」

「外壁塗装技術としては日本初『タフクリア-E』のハイブリッド光触媒機能」

※名前の由来=Toughness(丈夫な、頑強な)、Anti-stain(汚れにくい)、Facing(仕上げ)の頭文字「TAF」と、CLEAR(透明な)塗装

ポイントは「光触媒」です。

なぜ光触媒だと、塗装で注意が要るのか

光触媒は、太陽の光で有機物を分解する働きを持っています。汚れを分解するのは、この作用によるものです。

そして塗料も有機物です。——光触媒の上に一般的な塗料を塗ると、その塗膜が影響を受ける可能性があると考えられており、塗料メーカー側でも適用範囲を限定していることがあります。

参考:日本ペイントの公式FAQより

窯業系サイディングの柄を生かした塗り替えについて、同社はUVプロテクトクリヤーシリーズを挙げ、「いずれも光触媒処理された以外の特殊な窯業系サイディング(セラミック、ふっ素コート)にも塗装可能です」と記しています。

→️「光触媒処理された以外の」という条件が付いています(クリヤー塗装のページ)。

つまり、外壁の表面に光触媒のコーティングがある場合、使える塗料の仕様が限られます。——これは積水ハウスに限らず、光触媒を採用した外壁材すべてに共通する話です(光セラなど)。

だから、他社に頼む場合はこう聞いてください。——「うちの外壁には光触媒のコーティングがあります。どういう仕様で塗りますか」。この質問に具体的に答えられるかどうかが、経験の有無を分けます。「大丈夫です、普通に塗れます」だけなら、確認してもらってください。

グループ会社が「メンテナンスの目安」を公表しています

ここまでの話が、公式の数字で裏づけられます。——積水ハウスのリフォームを担うグループ会社「積水ハウスリフォーム」が、外壁の目安を公開しています。

部位公表されている目安
外壁パネル美観上の塗り替え=15〜20年程度
外壁目地打ち替え=15〜20年程度
※新築時「タフクリア-30」仕様の建物については、外壁パネルの美観上の塗り替えと外壁目地の打ち替え時期の目安は30年となります

出典=積水ハウスリフォーム 公式サイト「外壁リノベーション」。同ページには「※お住まいの保証年数により異なる場合があります」との注記もあります。

この表がいちばんはっきりさせてくれます。——「30年」はタフクリア-30の建物の数字であって、積水ハウス全体の数字ではありません。それ以外の建物の目安は15〜20年です。このページの冒頭で書いたことが、グループ会社の公表資料と一致しました。

目地の打ち替えは「同時にやるもの」と書かれています

「目地打ち替えは外壁の塗装と同時に行います。」

——積水ハウスリフォーム 公式サイト「外壁リノベーション」

ここは見積もりを読むときに効きます。——塗装だけの金額を見て「思ったより高い」と感じたとき、その中に目地の打ち替えが含まれているかどうかで、比べる相手が変わります。目地を外した金額と、目地込みの金額を並べても意味がありません(シーリングの費用)。

同社は目地を2種類に呼び分けています。シールジョイント(乾式外壁目地)とシーリング(湿式外壁目地)。見積書にこの言葉が出てきたら、外壁の工法の話をしています。

「保証が切れる」の正確な中身

他社に頼むときの話として、いちばん引用されるべき一文がここにあります。

「※積水ハウスグループが関与しない外壁工事は、防水の保証対象外となりますので、まずはご相談ください。」

——積水ハウスリフォーム 公式サイト「外壁リノベーション」

「保証が全部なくなる」とは書かれていません。書かれているのは「防水の保証対象外になる」です。——雨漏りが起きたときに、その保証が使えなくなるということ。構造の保証や他の項目まで一律に消える、という書き方ではありません。

ただし、これを軽く見ないでください。外壁塗装で守っているのはまさに防水です。いちばん関係のある保証が、いちばん外れやすいということになります。——だからこそ「他社に頼むな」ではなく、「自分の家の保証書に何年・何が書いてあるか」を先に確認するのが順番です。

自分の家が該当するか、確かめる方法

「うちはタフクリアなのか」「30年サイクルの対象なのか」——これは自分では判断できません。確かめる方法は3つです。

方法やること
①建てた会社に聞くいちばん確実。邸別生産で記録が残っているので、外壁材も塗装仕様も分かります
②引き渡し時の書類を見る仕様書、設計図書、住宅履歴の書類。外壁材の商品名と塗装仕様が書かれていることがあります
③点検の記録を見る定期点検で外壁について指摘があれば、そこに記載があることも

聞くときの言い方はこれで足ります。——「うちの外壁材の商品名と、塗装の仕様を教えてください」。

そして築年数も重要です。タフクリアが標準採用された商品シリーズと、それ以前の建物では仕様が違います。「築何年の、どの商品か」で答えが変わるということです。

他社に頼めるのか

頼むこと自体は可能です。ただし、これまでの内容を踏まえると、確認事項がはっきりします。

1. 光触媒コーティングに対応できるか

前章のとおりです。使える塗料と下塗りが限られる可能性があります。対応した経験があるかを聞いてください。

2. 外壁材に合った仕様か

ダインコンクリート、セラブリッド、陶版外壁(ベルバーン)など、積水ハウスは商品によって外壁材が異なります。それぞれ性質が違うので、仕様も変わります。

「うちの外壁材は◯◯です」と伝えられれば、対応できるかどうかを会社が判断できます。だから前章の確認が先になります。

3. 保証がどうなるか

建てた会社に確認してください。——「他社で外壁塗装をした場合、どの保証がどうなりますか」。できれば書面で。

当サイトが「切れます」「切れません」と一律に言うことはできません。建てた年、契約内容、保証の種類によって変わるためです(ハウスメーカーの外壁塗装)。

4. そして、見積もりを取ること自体は自由です

比較しただけで、何かを失うことはありません。メーカーの金額が妥当かどうかは、他の見積もりがなければ判断できない——これはどのハウスメーカーでも同じです(妥当かどうかの判断)。

ダインコンクリートの塗り替えは「色を塗る工事」ではありません

ここは、他ではあまり書かれていない話です。そしてダインコンクリートの家にとって、いちばん大事な話だと思います。

まず、公式がこの外壁をどう作っているかを見てください。

積水ハウス 公式「ダインコンクリート」より

レンガ積みや石貼りなどの温かみを表現するために試作を重ね、不規則な目地の太さ、表面に凹凸をつけるなど味わい深い表情を完成させました。人の手により掘り出された豊かな表情。

職人の手技が「世界にたった一つの外壁」を作り出しています。

邸別に生産するカスタムメイドの独自の製法で、緻密なテクスチャーの美しいデザイン性、外壁としての高強度・高耐久の性能を実現しています。

「不規則な目地の太さ」「表面に凹凸」「人の手により掘り出された」「職人の手技」「邸別にカスタムメイド」——すべて、見た目の話です。

つまりダインコンクリートの価値は、強度だけではありません。——彫りの深さと、そこにできる陰影が商品そのものです。公式が挙げているデザインもシェードボーダー/クラフトモザイク/小端積/砂岩/古レンガ/スクラッチと、どれも凹凸で表情を作るものばかりです。

だから、塗り替えで守るべきものが違います

一般的な外壁の塗り替えは、防水と美観の回復が目的です。色を塗り直せば、目的の大半は果たせます。

ダインコンクリートは、そこにもう1つ条件が付きます。——「彫りを埋めないこと」です。

塗料は、塗れば厚みが乗ります。厚みが乗れば、細い目地や浅い凹凸から順に、埋まっていきます。——職人が手で作った表情が、平らに近づいていくということです。

「塗ったら安っぽくなった」という声を見かけることがあります。色が違ったのではなく、陰影が消えたことをそう感じている——そういうケースがあり得ます。元が「掘り出された表情」だからこそ、失ったときの差が大きいのです。

専用の塗装仕様には、名前が公表されています

積水ハウスリフォームは、塗装仕様の商品名を公開しています。

「積水ハウスオリジナル塗装仕様『グラニトーン』『ハーモカラーズ』。積水ハウスの外壁に合うように、様々な試験を実施し、最適な塗装仕様を選定しました」

——積水ハウスリフォーム 公式サイト「外壁リノベーション」

同ページは、この仕様を「積水ハウス標準塗装仕様(高耐久仕様)」と呼び、根拠として暴露実験と促進耐候性試験の2つを挙げています。そして耐久性についてはこう書いています。

「独自の高耐久性化塗料の配合技術と、豊富なノウハウを実験で確定させてメンテナンスサイクル30年という高耐久性を実現しました」

※メンテナンスサイクル=保証年数ではございません。
※一部30年メンテ仕様が塗装できない場合があります。正しくは営業担当にご確認ください。

2つの※が、この節でいちばん大事です。

公式の注記読者にとっての意味
メンテナンスサイクル=保証年数ではない「30年」は次の手入れまでの目安であって、30年間の保証が付くという意味ではありません。保証の年数は保証書で確認してください
一部、30年メンテ仕様が塗装できない場合があるすべての積水ハウスの家に30年仕様が使えるわけではない、とメーカー側が書いています。自分の家が該当するかは、営業担当に聞くしかありません

「30年」という数字を、この2行と切り離して使わないでください。——公式が自分でただし書きを付けている数字です。

市販されていない、専用の塗料があります

ここからは、当サイトの監修者(塗料の専門商社で営業を担当していた者)の知見です。公式サイトに書かれていることではないので、そのつもりで読んでください。

ダインコンクリートの塗り替え用に、メーカーが専用に調合した塗料があります。
一般に流通している製品とは、骨材の入り方が少し違います。

「骨材」というのは、塗料に混ぜてある細かい粒のことです。砂のようなもの、と考えてください。これが入っていると、塗った面にざらつきと厚みが出ます。

なぜ、そこを変える必要があるのか。——彫りの深い外壁に、平らな塗料を塗ってはいけないからです。

  • 骨材が入っていない塗料=表面がなめらかになり、凹凸の陰影が弱まります
  • 骨材が粗すぎる塗料=元と質感が変わり、別の外壁のように見えます
  • その外壁のために調合された塗料=元の表情に近づけられる

「若干、骨材が違う」——その差が、仕上がりの差になります。

塗料メーカー名や製品名は、このページには書きません。ハウスメーカーと塗料メーカーの取引は公表されているものではないためです。当サイトが確認できない情報を、確認できたように書くことはしません。知っておいていただきたいのは「そういう専用品が存在する」という事実のほうです。

そして、塗り方も変わります

彫りの深い面を、ローラーで均一に塗るのは簡単ではありません。凹んだところに塗料が届かず、出っ張ったところに厚く乗る——だからダインコンクリートの塗り替えでは、吹き付けが選ばれることが多くなります(吹き付け塗装のページ)。

吹き付けは、手間の質が違います。周りへの養生が広く必要で、風のある日は作業できません。「ローラーより早いから安い」という工法ではありません——むしろ職人の腕がそのまま出ます(吹き付けの仕上がり)。

塗る以外にも、公式は2つ用意しています

積水ハウスリフォームの外壁メニューは、塗装だけではありません。——傷みが進んでいる場合に出てくる選択肢が2つあります。

メニュー公式の説明読み方
外壁交換システム「外壁と外壁目地を新築同仕様に」/高耐久仕様「タフクリア-30」を採用し、「高耐候塗装」「防汚塗装」「高耐久目地」の3つでメンテナンスサイクル30年を実現/「間取りの変更をする際には、外壁交換がおすすめです。外壁交換をすれば、窓の位置や大きさを変えることができ、使い勝手が向上します」いま30年仕様でない家でも、交換すればタフクリア-30の側に移れるということです
外壁重ね張り「外壁まるごと交換に比べ、工期も費用も抑えることができる重ね張り」/金属サイディングは「他の外壁材と比較して軽量なため、重ねた場合の耐震性に優れています」「精度の高い接合部の形状により優れた防水性があり、寒冷地で心配な凍害にも強い」交換より安く済む中間の選択肢。重さが耐震に効くという説明の仕方は、他社の重ね張りの説明とも共通します(外壁カバー工法)

ここを知っておく意味は2つあります。——ひとつは、点検で交換や重ね張りをすすめられても、それ自体は不自然な提案ではないということ。メーカー自身がメニューとして持っています。

もうひとつは逆で、「塗るしかない」と言われたときに、公式には他の道もあると知っていられることです。どれが適切かは傷み具合で決まるので、「なぜ塗装なのか」「なぜ交換なのか」を理由ごと聞いてください。

なお同社は「外壁や各種住宅設備などの無料診断も随時受け付けております」としています。まず状態を見てもらうだけなら、費用はかかりません。

見積書で、この4つを確認してください

ここまでの話を、実際に使える形にします。ダインコンクリートの家で見積もりを取るとき、確認するのはこの4つです。

聞くことなぜ
1「うちのダインは、どのデザインですか」公式は6種類を挙げています(シェードボーダー/クラフトモザイク/小端積/砂岩/古レンガ/スクラッチ)。凹凸の深さが違えば、塗り方も変わります。答えられる人は、外壁を見ています
2「使う塗料の商品名を教えてください」「シリコン」「フッ素」だけでは足りません。商品名が出れば、カタログで骨材の有無や仕様を確認できます(見積書の見方)
3「ローラーですか、吹き付けですか」工法で仕上がりが変わります。「どちらでも同じです」と言われたら、この外壁を分かっていない可能性があります
4「元の表情は、どこまで残りますか」いちばん大事な質問です。「まったく変わりません」と即答する人より、「多少は変わります。ここまでは残せます」と説明する人のほうが信用できます

4つ目は、答え方を見る質問です。——塗れば厚みが乗る。これは物理の話なので、まったく変わらないということはありません。それを正直に言えるかどうかが、この外壁を扱ったことがあるかの分かれ目になります。

試し塗り(見本板)を頼んでください。実際に使う塗料で、小さな板に塗ってもらう。あるいは目立たない面で一部だけ塗ってもらう。——言葉で議論するより、これがいちばん早いです。断られたら、それも判断材料になります。

そして、この4つを複数の会社に同じように聞いてみてください。——答えの精度が、そのまま経験の差です。金額を比べるより先に、「この外壁を分かっている会社か」を見分けるほうが大事です。

費用が高くなる理由

積水ハウスの外壁塗装は「高い」と言われます。構造的な理由を整理します。

要因中身
使える塗料が限られる光触媒コーティングがある場合、対応する仕様が必要です。一般的なシリコン塗料で済む家とは前提が違います
外壁材が特殊ダインコンクリートもセラブリッドも一般的な窯業系サイディングとは別の材料です
目地の量パネルを並べる構造なので目地が多くなります(コーキングの費用)
建物が大きいことが多い面積そのものが金額を左右します(面積の考え方)
メーカー経由なら協力会社が施工窓口の一本化と引き換えに、その分のコストが乗ります

金額の目安を、このページでは示しません。積水ハウスは商品によって外壁材も塗装仕様も違い、「積水ハウスならいくら」という平均値に意味がないためです。ダインコンクリートの家とベルバーンの家では、前提から変わります。数字が欲しい場合は、仕様を伝えたうえで実際に出してもらってください(見積もりの取り方)。

「積水ハウス 外壁塗装 300万円・500万円」という数字の扱い方

この金額で検索して、ここにたどり着く方がいます。見積書を受け取った直後の方が多いのではないかと思います。——先に、はっきりさせておきたいことがひとつあります。

300万円も500万円も、積水ハウスが公表した金額ではありません。当サイトで積水ハウスと積水ハウスリフォームの公式サイトを確認した範囲では、外壁の工事について金額を示した記述はひとつも見つかりませんでした。どこかで見た数字は、誰かの見積書か、第三者が書いた記事の数字です。

ですから「300万円は妥当か」という問いには、このページでも答えられません。代わりにできるのは、その数字を分解して、比べられる形にすることです。手順は3つあります。

1 その金額は「どの工事」のものですか

ここがいちばん大きく効きます。——上で見たとおり、公式の外壁メニューは3つあり、金額の大きさには順番があります。

メニュー中身金額の位置
外壁交換システム外壁と外壁目地を新築同仕様に交換いちばん大きい
外壁重ね張り今の外壁の上に新しい外壁材を張る交換より抑えられる
塗り替え(外壁塗装)外壁材はそのままで塗装と目地の打ち替えこの3つでは下

順番の根拠は、積水ハウスリフォーム公式の「外壁まるごと交換に比べ、工期も費用も抑えることができる重ね張り」という記述です。金額そのものは公表されていないため、あくまで3つの前後関係だけを示しています。

「積水ハウスの外壁で500万円」という話を聞いたとき、それが塗り替えなのか、重ね張りなのか、交換なのかで、比べる相手が変わります。他社に相見積もりを取るときも、この3つのどれを頼むのかを先に決めていないと、返ってくる金額が噛み合いません。

2 その金額を、6つの行に割れますか

「外壁塗装工事一式 300万円」という書き方では、高いか安いかを誰も判定できません。——比べるためには、最低でも次の6つに分かれている必要があります。積水ハウスの家には、このうち2つに特有の事情があります。

行見るところ積水ハウス特有の事情
塗る面積(㎡)数字が書かれているか。無ければ、どう出したのか邸別自由設計なので、同じ商品でも家ごとに違います(面積の考え方)
目地の長さ(m)㎡ではなくmで、単価と分かれているかパネルを並べる構法なので目地が多く、しかも公式が「目地打ち替えは外壁の塗装と同時に行います」としています(コーキングの費用)
塗装の仕様下塗り・中塗り・上塗りの製品名と回数グラニトーン、ハーモカラーズなど専用仕様の名前が公表されています(上の章)
足場㎡数と単価。飛散防止ネットが別行か3・4階建ての商品もあり、階数で変わります(見積書の内訳)
屋根・付帯部屋根を含むか。雨樋・軒天・破風がどこに入るか含むかどうかで総額が大きく動きます(付帯部の単価)
諸経費総額に対して何%か窓口を一本化する体制のぶんが乗ります

この6つに割れていない見積書は、金額が高いのではなく、比べられないのです。——まず「内訳の分かるものをください」と頼んでください。建設業法20条4項では、注文者から請求があったときは、契約が成立するまでに内訳を記載した見積書を交付しなければならないとされています(見積書のチェック)。

3 年あたりに割ると、他社と同じ物差しに乗ります

金額の大きさだけを見ると判断できませんが、塗り替えの間隔で割ると、他社の見積もりと同じ土俵に乗ります。積水ハウスリフォームが公表しているメンテナンスの目安は、外壁パネルの美観上の塗り替えが15〜20年程度、外壁目地の打ち替えも15〜20年程度、タフクリア-30仕様の建物は30年です。

たとえば300万円の見積もりなら、20年で割れば1年あたり15万円、30年サイクルの家なら1年あたり10万円。一方、他社で150万円・10年の仕様を選べば1年あたり15万円です。——同じになることもあれば、そうでないこともある。金額だけを並べていたときには見えなかった比較が、ここで初めてできます。

この割り算の限界も書いておきます。①積水ハウスリフォーム公式は「メンテナンスサイクル=保証年数ではございません」と注記しています。30年サイクルは、30年間何も起きないという意味ではありません。②目地は塗膜より先に来ることがあり、次の工事が15年後とは限りません。③次の項で見るとおり、保証の扱いまで含めると、金額だけの比較では足りない部分が残ります。

そのうえで、比べる相手がいなければ、この割り算もできません。——他社の見積もりを1通も持たずに「高い気がする」と悩むのが、いちばん時間を使います。仕様の名前と面積と目地の長さが分かったら、同じ条件で数社に出してもらってください。

もうひとつの「30年」——初期30年保証の中身

このページの上のほうで、タフクリア-30の「メンテナンスサイクル30年」を見ました。ところが積水ハウスには、もうひとつ別の「30年」があります。数字が同じなので、混ざりやすいところです。

どちらの30年か意味出どころ
メンテナンスサイクル30年塗り替えの間隔。タフクリア-30を施した外壁の場合積水ハウス公式「セラブリッド」/積水ハウスリフォーム公式
初期30年保証保証の期間。対象は「構造躯体・防水」積水ハウス公式「長期保証制度(永年保証)」

公式の図には「構造躯体・防水 初期30年保証(無料点検)」と書かれています。そして30年より先は「ユートラスシステム(有料点検)」——「初期保証終了後でも、必要な有料点検・有償工事を行うことで、建物がある限りいつまでも保証が延長できます。」とされています。

積水ハウス公式「長期保証制度(永年保証)」の注記(原文)
  • 「※1:初期30年保証を継続するためには、10年点検および20年点検を必ず受けてください。」
  • 「お引き渡し後の10年時・20年時には、カスタマーズセンターのテクニカルサポーター(住宅診断士)が住まいの点検(無償)や補修の提案を行います。」
  • 「10年・20年点検時に会社が必要と判断した補修工事(無償)を行うことが前提となります。」
  • 「天災・事故による損傷や当社以外の業者による増改築などにより、当社の設計基準に合致しない状態にある場合は、保証の適用除外となります。」
  • 「※2:35年目以降の点検・補修はすべて有料・有償となり、お客さまのご依頼により実施します。」
  • 「※3:30年目の点検を有償の『ユートラス点検』に置き換えることも可能です。」

ここから読み取れることが3つあります。

ひとつめ。守られているのは「構造躯体・防水」です。——外壁塗装が守っているのは、まさに防水です。だからこのページの他社に頼めるのかで見た、積水ハウスリフォームの「積水ハウスグループが関与しない外壁工事は、防水の保証対象外となります」という一文と、この保証はまっすぐつながっています。別々の会社のページに書かれた2つの記述が、同じ「防水」を指しています。

ふたつめ。30年目や35年目に見積もりが来る理由が、ここにあります。30年目の点検は有償の「ユートラス点検」に置き換えられ、35年目以降は点検も補修もすべて有料・有償です。——築30年前後で受け取った大きな金額の見積もりは、塗装そのものの値段というより、保証を先につなぐための工事一式かもしれません。だとしたら、他社の塗装見積もりと単純に比べる話ではなくなります。「この工事をしなかった場合、保証はどうなりますか」を書面で聞いてください。

みっつめ。「当社以外の業者による増改築など」に外壁塗装が当たるかどうかは、このページには書かれていません。——書かれているのは「増改築など」という言い方までです。ですから、当サイトで「他社に塗ると保証が切れる」と断定することはできません。聞くべき相手は積水ハウスのカスタマーズセンターで、聞く言葉は「他社で外壁塗装をした場合、この保証のどこが、どう変わりますか」です。できれば書面か、メールの返信で残してください。

なお2009年5月1日以降に契約した戸建住宅には、住宅履歴情報の台帳「いえろぐ」があり、公式は「住まいの過去の補修履歴情報は、適切なメンテナンスや部品交換を行うために非常に重要な役割を果たします」としています。前回いつ何をしたかが分からない方は、まずここを問い合わせてください。——見積もりを比べる前に、この記録があるかどうかで、話の精度が変わります。

見積もりの前に確認すること

1「外壁材の商品名は何ですか」——ダインコンクリート、セラブリッド、ベルバーンなど

2「塗装の仕様は何ですか。タフクリアは施工されていますか」——光触媒の有無が仕様を左右します

3「前回の塗り替えはいつ、何を使いましたか」——2回目なら、これが今回を決めます

4「他社で工事をした場合、保証はどうなりますか」——できれば書面で

5「目地の打ち替えは、いつしましたか」——高耐久目地でも、いずれ来ます

この5つが揃えば、他社にも同じ条件で見積もりを頼めます。——情報を持って動くほうが、返ってくる提案の精度が上がります(現地調査で伝えること)。

よくある質問

30年経っていませんが、点検で塗り替えをすすめられました

30年サイクルは「タフクリアを施した外壁」の話です。自分の家が該当するかをまず確認してください。そして塗膜がもっても、目地は先に来ます——シーリングの打ち替えだけが必要な段階かもしれません(シーリングの切れ)。「何を、なぜ、今やる必要があるのか」を項目ごとに聞いてください。全部を今回やる必要があるとは限りません。

「積水ハウス 外壁塗装 300万・500万」という金額を見ました

金額だけを見ても判断できません。建物の大きさ、階数、屋根を含むか、外壁材と塗装仕様、目地の量——これらで大きく変わります。大きな邸宅で屋根も含めれば、その水準になることはあり得ます。逆に、同じ条件でその金額が妥当かどうかは、他社の見積もりがなければ分かりません(妥当かどうか)。桁を確かめたいなら、まずシミュレーターで概算を見てください。

ダインコンクリートは塗り替えなくていいと聞きました

それは「耐用年数60年以上」という外壁材の話と混同されています。公式が示しているのは材料そのものの耐久性で、表面の塗装については別にメンテナンスサイクルが設定されています。——「60年もつ材料だから、60年何もしなくていい」ではありません。

光触媒の外壁は、どの塗料でも塗れないのですか?

「どの塗料でも塗れない」ではありません。光触媒に対応する下塗り材や仕様は存在します。ただし「どれでも塗れる」わけでもない——日本ペイントが自社のUVプロテクトクリヤーシリーズについて「光触媒処理された以外の」と明記しているのが一例です。だから製品名と仕様を確認したうえで、対応できる会社を選ぶ——これが答えです(クリヤー塗装)。

ベルバーン(陶版外壁)の家です。同じ考え方ですか?

外壁材が違うので、仕様も変わります。ベルバーンは木造住宅シャーウッドで使われる陶版の外壁で、ダインコンクリート(軽量鉄骨住宅専用)とは別の材料です。「うちはベルバーンです」と伝えて、対応できるかを聞いてください。——材料が特殊なほど、経験のある会社を選ぶ意味が大きくなります。

30年サイクルなら、その間まったく費用はかからないのですか?

塗り替えの話と、それ以外は別です。公式が示しているのは外壁の塗り替えサイクルであって、点検、シーリングの部分補修、屋根、雨樋、防水といった他の部位まで含めた話ではありません。そして30年サイクルの前提は「タフクリアを施した外壁」です。「30年間、外まわりに一切お金がかからない」とは公表されていません——そこは切り分けて考えてください(2回目の外壁塗装)。

汚れが目立ってきました。まだ30年経っていません

防汚塗装は「汚れない」ではなく「汚れにくくする/雨で洗い流す」ものです。公式もそう説明しています。立地(交通量、周囲の環境、日当たり、雨の当たり方)によって、汚れ方は変わります——北側や、雨がかからない軒下は、洗い流されにくいのが構造的な事情です(コケ・カビ)。まず洗浄で落ちるかどうかを見てもらってください。塗り替えが必要とは限りません。

築25年です。そろそろ動くべきですか?

まず自分の家の仕様を確認してください。タフクリアが施工されているなら30年サイクルの想定内ですが、それ以前の建物なら前提が違います。そして塗膜より先に目地が来るのは、どの住宅でも共通です。「今すぐ直さないといけない場所はありますか」と聞いて、シーリングの状態も一緒に見てもらう——これが現実的な進め方です(塗り替え時期の判断)。

点検で「そろそろ」と言われましたが、急かされている気がします

その場で決める必要はありません。指摘された内容を記録して、他社にも同じ箇所を見てもらってください。判断が一致すれば、それは本当に必要な工事です(現地調査)。期限つきの提案が出てきた場合は、いったん止まってください——塗り替えは数週間で状態が急変する工事ではありません(期限つきの提案の読み方)。

他社に頼んだら、タフクリアと同じ性能にはなりませんか?

「まったく同じ」にはなりません。タフクリアは積水ハウスが自社商品として採用している塗装で、同社が「外壁塗装技術としては日本初」と説明しているハイブリッド光触媒機能を持つものです。他社が同等をうたう製品を使ったとしても、それは別の製品です。

ただし「だから他社では駄目」でもありません。——目的は外壁を保護することで、その家に適した仕様であれば、選択肢はあります。大事なのは光触媒コーティングの上に何をどう塗るかを、根拠を持って説明できる会社かどうかです(クリヤー塗装)。

塗り替えると、もとの質感は変わりますか?

変わる可能性があります。ダインコンクリートは「人の手が刻んだ温かな表情と、重厚で彫りの深いテクスチャー」を特徴として公表しており、キャスティング製法で1枚ごとに成型されています。厚い塗膜で塗りつぶせば、この彫りの深さは埋まります。

だから「質感を残したい」なら、その希望を最初に伝えてください。——「今の風合いを残したい」のか「変えてもいい」のかで、提案される仕様が変わります(色選び)。

邸別生産と聞きました。記録は残っていますか?

公式によれば、ダインコンクリートはパネル1枚ごとに施主名コード、使用箇所を示すコード、製造年月日などを印字して生産されているとされています。つまり建てた会社に、どの製品がどこに使われたかの記録があるということです。

これは塗り替えのときに効いてきます。——外壁材が特定できれば、適した仕様も決まるからです。他社に頼む場合でも、まず建てた会社に仕様を問い合わせてください。それは無料でできて、判断の精度が上がります。

メーカーに頼むほうが安心ですか?

利点は明確にあります。建物の履歴を持っている、外壁材と塗装仕様を把握している、窓口が一本化される、保証との関係を切り分けずに済む——これらに価値を感じるなら、差額を払う理由になります。問題は、その差額がいくらかです。知らないまま決めるのは、どちらにとっても損——他社の見積もりが1枚あれば、差額が数字になります。

屋根の材質によって、話は変わりますか?

変わります。積水ハウスの屋根には、瓦、スレート系、金属系など複数の仕様があります。瓦は塗装が不要なことが多く、スレート系は塗装の対象になり、金属系はまた別の扱い——屋根材が何かで、必要な工事も金額も変わります(屋根塗装/瓦は塗るべきか)。外壁の仕様を聞くときに、屋根材も一緒に確認しておいてください。足場を組む工事は、まとめたほうが確実に得です。

積水ハウスの外壁塗装はいくらですか?

金額は公表されていません。——積水ハウスリフォームの外壁のページに、費用の表や目安の金額はありません。書かれているのはメンテナンスの目安(外壁パネル・目地とも15〜20年程度、タフクリア-30仕様なら30年)と、無料診断の案内までです。金額が動く要素は、建物の大きさ・階数・屋根を含むか・外壁材と塗装仕様・目地の量。まず無料診断で状態を見てもらい、そのうえで他社の見積もりと並べてください。

積水ハウスの外壁塗装は300万円ですか?

その金額だけでは、高いとも安いとも言えません。——公式が金額を出していないので、比べる基準が公表資料にないためです。ただし積水ハウスの見積もりには、外壁の塗装と一緒に目地の打ち替えが入ります(公式が「目地打ち替えは外壁の塗装と同時に行います」と明記)。目地を外した他社の金額と並べると、条件が揃いません。範囲をそろえて比べてください。

積水ハウスの外壁塗装は30年耐用ですか?

建物によります。——積水ハウスリフォームは、外壁パネルの塗り替えも目地の打ち替えも「15〜20年程度」とし、「新築時『タフクリア-30』仕様の建物については……目安は30年」と分けて書いています。つまり30年はタフクリア-30の建物の数字です。さらに同社は「メンテナンスサイクル=保証年数ではございません」「一部30年メンテ仕様が塗装できない場合があります」とも注記しています。

他社に頼むと、保証はどうなりますか?

公式の言葉は「防水の保証対象外となります」です。——積水ハウスリフォームは「※積水ハウスグループが関与しない外壁工事は、防水の保証対象外となりますので、まずはご相談ください」と書いています。保証が全部消えるという書き方ではありませんが、外壁塗装で守っているのはまさに防水なので、いちばん関係のある保証が外れることになります。まずお手元の保証書で、何年・何が対象かを確認してください。

積水ハウスの外壁塗装は500万円ですか?

その金額が、どの工事のものかで話が変わります。——積水ハウスリフォームの外壁メニューは塗り替えのほかに「外壁重ね張り」と「外壁交換システム」があり、公式は重ね張りを「外壁まるごと交換に比べ、工期も費用も抑えることができる」と説明しています。つまり交換がいちばん大きく、重ね張りがその下。塗り替えはこの3つでは下にあたります。500万円という数字を見たら、まず「それは塗り替えですか、重ね張りですか、交換ですか」と確認してください。なお積水ハウスも積水ハウスリフォームも、外壁の工事について金額を公表していません。

築30年で、大きな金額の見積もりが来ました。これは外壁塗装の値段ですか?

保証を先につなぐための工事一式かもしれません。——積水ハウス公式の長期保証制度では、初期30年保証(対象は構造躯体・防水)の先が「ユートラスシステム(有料点検)」で、「初期保証終了後でも、必要な有料点検・有償工事を行うことで、建物がある限りいつまでも保証が延長できます」とされています。さらに「※2:35年目以降の点検・補修はすべて有料・有償となり」「※3:30年目の点検を有償の『ユートラス点検』に置き換えることも可能です」とも書かれています。築30年前後の見積もりは、塗装そのものの値段と、保証を延長するための工事が同じ紙に乗っていることがあります。「どの行が塗装で、どの行が保証のための工事ですか」と項目ごとに分けてもらってください。

「初期30年保証」と、タフクリアの「メンテナンスサイクル30年」は同じものですか?

別のものです。数字が同じなので混ざりやすいところです。——タフクリア-30の30年は塗り替えの「間隔」で、積水ハウス公式が「従来の外壁の塗り替えの目安は約15年ですが、タフクリアを施した外壁の塗り替えサイクルは約2倍の30年」と説明しているものです。いっぽう初期30年保証は保証の「期間」で、公式の図には「構造躯体・防水 初期30年保証(無料点検)」とあります。前者は自分の家がタフクリア仕様かどうかで決まり、後者は引き渡しからの年数で決まります。どちらの30年の話をされているのか、聞き分けてください。

10年点検や20年点検を受けていません。どうなりますか?

公式は、その点検が初期30年保証を続けるための条件だと書いています。——原文は「※1:初期30年保証を継続するためには、10年点検および20年点検を必ず受けてください。」で、あわせて「10年・20年点検時に会社が必要と判断した補修工事(無償)を行うことが前提となります。」とされています。受けていない場合にどう扱われるかまでは公表されていないので、当サイトからは断定できません。積水ハウスのカスタマーズセンターに、ご自宅の状態を伝えて確認してください。

他社に外壁塗装を頼むと、積水ハウスの保証は切れますか?

「切れる」と断定できる記述は、公式サイトにはありません。——積水ハウス公式の長期保証制度にあるのは「天災・事故による損傷や当社以外の業者による増改築などにより、当社の設計基準に合致しない状態にある場合は、保証の適用除外となります。」という書き方までで、外壁塗装が「増改築など」に当たるかどうかは書かれていません。いっぽう積水ハウスリフォームは「※積水ハウスグループが関与しない外壁工事は、防水の保証対象外となります」と、防水に限って明記しています。この2つを持って、カスタマーズセンターに「他社で外壁塗装をした場合、この保証のどこが、どう変わりますか」と聞き、できれば書面かメールで残してください。

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参考にした情報

  • 積水ハウス株式会社 公式サイト「セラブリッド」——「外壁のメンテナンスサイクルを大幅に延長した『タフクリア-30』」、「『タフクリア‐30』は、雨や日光など自然の力で汚れを洗い落とす最先端の防汚塗装です。従来の外壁の塗り替えの目安は約15年ですが、タフクリアを施した外壁の塗り替えサイクルは約2倍の30年。従来30年間で2回必要だった塗り替えが1回で済むため、メンテナンス費用も手間も大幅に削減できます」、「高耐候クリア塗装+防汚塗装+高耐久目地。3つの高性能化によりメンテナンスサイクル30年」との記載
  • 積水ハウス株式会社 公式サイト「ダインコンクリート」——「ダインコンクリートは耐用年数60年以上の外壁です」との記載、軽量鉄骨住宅専用の外壁材である旨、高温・高圧の「オートクレーブ養生」による「トバモライト結晶」の生成と「独立気泡」、邸別生産(パネル1枚ごとに施主名コード・使用箇所コード・製造年月日を印字)、防火構造としての国土交通大臣認定、目地のバックアップ材への熱膨張耐火材の採用
  • 積水ハウス株式会社 ニュースリリース「防汚塗装『タフクリア』(TAFCLEAR)」——防汚塗装の定義、「銀と銅を光触媒(酸化チタン)に担持させる」ことによる防汚性能および大気浄化・汚れの分解・カビの抑制、「外壁塗装技術としては日本初『タフクリア-E』のハイブリッド光触媒機能」、「タフクリア-E」を鉄骨系戸建商品のイズシリーズおよびビー エコルドに標準採用している旨、名称の由来
  • 日本ペイント株式会社「よくあるご質問」——UVプロテクトクリヤーシリーズについて「いずれも光触媒処理された以外の特殊な窯業系サイディング(セラミック、ふっ素コート)にも塗装可能です」との記載
  • 積水ハウスリフォーム 公式サイト「積水ハウスの純正リフォームの特長>外壁リノベーション」——メンテナンスの目安として「外壁パネル 美観上の塗り替え=15〜20年程度」「外壁目地 打ち替え=15〜20年程度」「目地打ち替えは外壁の塗装と同時に行います」「※新築時『タフクリア-30』仕様の建物については、外壁パネルの美観上の塗り替えと外壁目地の打ち替え時期の目安は30年となります」「※お住まいの保証年数により異なる場合があります」「※積水ハウスグループが関与しない外壁工事は、防水の保証対象外となりますので、まずはご相談ください」と記載
  • 同ページ「外壁リフレッシュ塗装」——積水ハウスオリジナル塗装仕様「グラニトーン」「ハーモカラーズ」、「積水ハウス標準塗装仕様(高耐久仕様)」、暴露実験および促進耐候性試験の実施、「独自の高耐久性化塗料の配合技術と、豊富なノウハウを実験で確定させてメンテナンスサイクル30年という高耐久性を実現しました」「※メンテナンスサイクル=保証年数ではございません」「※一部30年メンテ仕様が塗装できない場合があります。正しくは営業担当にご確認ください」と記載。目地は「シールジョイント(乾式外壁目地)」「シーリング(湿式外壁目地)」と呼び分け
  • 同ページ「外壁交換システム」「外壁重ね張り」——外壁交換は高耐久仕様「タフクリア-30」を採用し「高耐候塗装」「防汚塗装」「高耐久目地」の3つでメンテナンスサイクル30年を実現、「間取りの変更をする際には、外壁交換がおすすめです」。重ね張りは「外壁まるごと交換に比べ、工期も費用も抑えることができる」、金属サイディングは「他の外壁材と比較して軽量なため、重ねた場合の耐震性に優れています」「寒冷地で心配な凍害にも強い」と記載。あわせて「外壁や各種住宅設備などの無料診断も随時受け付けております」との案内

最終確認日:2026年9月10日。掲載した内容は各社が公表している情報にもとづきます。タフクリアの採用状況は商品シリーズ・年代によって異なり、すべての積水ハウスの住宅に適用されるものではありません。外壁材および塗装仕様は建物ごとに異なるため、必ず建てた会社にご確認ください。保証・点検の適用範囲は契約時期および契約内容によって異なります。当サイトは積水ハウスとの取引関係はありません。