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外壁塗装のピンホール——「施工不良の証拠」と決めつける前に、やっておくことがあります

足場が外れた壁を見たら、針で刺したような小さな穴が点々と。あるいは、ぷつぷつとした泡の跡。検索すると「ピンホールは施工不良です」「早めに再塗装を」と書かれていて、不安になって手が止まる——ここまでが、たいていの流れだと思います。このページでは、まずメーカーが公表している発生の原因を確かめ、そのうえで手直しを言い出す前にやっておく3つのことを書きます。急いで結論を出さないほうがいい理由は、ひとつです。言い方と順番を間違えると、直せるものも直しにくくなるからです。

このページの内容全12項目

ピンホールは前回の塗装の不具合の側です。決めつける前に、いつ誰が塗ったかを確かめてください。症状ごとの頼み先は外壁の症状の仕分けに。

ピンホールとは——泡が破れた跡だと考えると分かりやすい

ピンホールは、乾いた塗膜の表面にできる針の穴ほどの小さな穴です。名前のとおり「ピン(針)の穴」。ひとつだけ見つかることもあれば、日の当たる面にだけ点々と出ていることもあります。

できかたを想像しやすくするために、順番で書きます。塗料の中や、塗った直後の塗膜の中に小さな泡ができる。ふつうはその泡が消えてから乾くのですが、泡が消えないうちに表面だけ先に乾いてしまうと、泡は逃げ場を失います。そこで泡が破れたり、抜けたりすると、そのあとに穴が残る——これがピンホールです。

「泡が抜けた跡が残る」と考えると、原因の話がつながります

ピンホールができるまでの3段階 塗った直後の塗膜の中に空気や溶剤の泡ができる。表面が先に乾くと泡が逃げられなくなる。泡が抜けた跡が小さな穴として残り、ピンホールになる。 ① 塗った直後 ② 表面が先に乾く ③ 泡が抜けた跡が残る 下 地 下 地 下 地 塗膜の中に泡ができる 泡が逃げられなくなる 穴として残る=ピンホール だから原因は「泡ができる理由」と「表面だけ早く乾く理由」の両方にあります 職人の塗り方だけでなく、気温・下地の状態・希釈の具合が関わってきます
この図は仕組みを説明するための模式図です。ぬりごろでは、他社が施工した現場の写真を載せて良し悪しを論じることはしません。写真だけで原因は特定できませんし、それは現場を見た人の仕事だからです。

「ブツブツ」「気泡」「小さい穴」——呼び方が違うだけのことがあります

このページに「外壁塗装 ブツブツ」「外壁塗装 気泡」で来られた方へ。探しているものは、たぶん同じです。

「ピンホール」は業界の言い方で、塗った面を近くで見たときの小さい穴のことです。塗っている最中や乾く途中はふくらんだ泡(気泡)に見えていて、その泡が破れて穴として残る。だから「ブツブツしている」と感じた段階と、「穴があいている」と見える段階は、同じ現象の前と後であることが多いです。

あなたが見ているもの呼ばれ方状態
ふくらんだ粒が並んでいる気泡・ふくれ・ブツブツまだ破れていない。中に空気か溶剤が入っている
針で刺したような小さい穴ピンホール泡が破れた跡。下地まで届いていることがある
面がザラついて見える肌不良・塗りムラ穴とは別の原因のことがある

ただし「ブツブツ」に見えるものが全部ピンホールとは限りません。外壁材そのものの模様や、もともとの吹き付けの粒だったということもあります。塗る前の写真が手元にあれば、そこがいちばん早い答え合わせになります。

「画像で見分けられますか」——ここは正直に書きます

「ピンホール 画像」「気泡 画像」で調べて、自分の外壁と見比べようとされる方が多いようです。気持ちは分かるのですが、写真だけで施工不良かどうかは判定できません。当サイトも判定しません。

理由は3つあります。

  • 同じ見た目でも原因が違う——下地の水分、塗料の希釈、乾燥の途中で気温が変わった、といった別々の事情が、似た見た目になります
  • 写真は下地まで届いているかを写せない——穴が塗膜の表面だけか、下地に達しているかで、話がまるく変わります
  • 面積と分布が分からない——1枚の接写では、壁全体のどのくらいに出ているのかが判断できません

そのかわり、あなたが撮る写真には意味があります。他人の画像と見比べるためではなく、記録として残すためです。撮り方はこの3枚です。

  • ①離れて1枚——建物のどの面か、どのあたりかが分かる引きの写真。壁全体に対してどのくらいの範囲かを示せます
  • ②近づいて1枚——穴が見える距離で。定規や硬貨のような大きさの分かるものを一緒に写すと、後から説明しやすくなります
  • ③日付が分かる形で——スマートフォンなら撮影日が残ります。いつ気づいたかは、保証の話をするときに効いてきます

この3枚があれば、業者に見に来てもらうまでの間に状態が変わっても、話が振り出しに戻りません。逆に、写真を見せてこちらから「これはピンホールですよね」と切り出すのは損です。先に相手の見立てを言ってもらってください。名前を先に出すと、それに合わせた説明が返ってきます。

なぜできるのか。メーカーが挙げている原因

ここは、業者ブログの説明ではなく塗料メーカーが公開している解説を見にいきます。日本ペイントの用語集は、塗膜の中に残る「泡」について、こう説明しています——ピンホールや膨れの原因になり、「希釈が適切でなかった」「気温が高く乾燥が速すぎた」「攪拌や塗装の仕方が妥当でなかった」場合に起こりやすい、と。

もうひとつ。エスケー化研は「塗料はなるべく厚く塗るほうがいいのか」という質問に対して、厚く塗りすぎると、たれやピンホールの発生など施工不良につながるという趣旨の回答を出しています。塗料は厚ければ良いわけではなく、決められた量で塗るものだということです。

原因の系統中身施主から見ると
希釈薄めすぎ・薄め方の指定を外れている製品ごとに希釈率は決まっています。指定どおりに薄めたかは現場の管理の話
気温・天候気温が高く、表面だけ先に乾いた真夏の直射日光が当たる面で起きやすい。腕とは別の要因です
攪拌・塗り方混ぜ方や塗り方で泡を巻き込んだローラーの転がし方でも変わります
厚塗り一度に厚く塗りすぎた「たっぷり塗ってもらった」が良いとは限りません
下地下地に微細な穴や水分・湿気が残っていたモルタルやコンクリートの巣穴、洗浄後の乾燥不足など

この表を見ていただくと分かるとおり、ピンホール=手抜き、と一対一で結びつくものではありません。真夏の南面という条件だけでも起こりえます。だからといって「仕方ない」で終わる話でもない——だから次の章で、判断を二つに分けます。

「施工不良ですか?」——判断を2つに分ける

ネットの記事は「ピンホールは施工不良の証拠です」と書きがちです。ただ、その一行で動くと、相手が身構えるだけで話が進まないことがあります。実際に見るべきは、次の二つの分かれ目です。

まず様子を見て構わないもの早めに伝えたほうがよいもの
数えられる程度の数で、離れて見ると分からない面で広がっている。一枚の壁のあちこちに点々と続く
穴が浅く、下の色が見えていない穴の底に下地や前の色が見えている(塗膜を貫いている)
時間が経っても増えていない日を追って増えている・大きくなっている
触っても粉が付かない、膨れていない近くに膨れ・浮き・剥がれを伴っている

右の列に当てはまるなら、遠慮なく連絡してください。とくに塗膜を貫いている穴は、そこから水が入る入口になりえます。屋根の話にはなりますが、日本ペイントの用語集も、スレート屋根の端部にピンホールが生じると毛細管現象で雨水が逆流することがあると説明しています。小さな穴でも、場所と数によっては水の道になるということです。

「何個までなら合格」という公的な基準は、見当たりませんでした

私たちが確認した範囲では、戸建ての塗り替えについてピンホールの数や大きさの合否を定めた公的な基準は見つかりませんでした(新築住宅の瑕疵をめぐる国の技術的基準は、ひび割れや雨漏りなど別の対象を扱っています)。基準がないということは、判断のよりどころが、契約書・仕様書・保証書という当事者どうしの取り決めに戻るということです。だから次にやることは、感情の整理ではなく書類を出すことになります。

「どこまでなら許容範囲か」——国の仕様書に、判断の物差しがあります

ここが、このページでいちばん伝えたいところです。「ピンホールがあったら施工不良なのか」——この問いに、業者とお客さんのどちらでもない、第三者の物差しがあります。国が公共の建物を建てるときに使っている仕様書です。

国土交通省の「公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和7年版」には、塗装工事の章に「塗装面の確認等」という項目があります。そこに、こう書かれています。

18.1.7 塗装面の確認等
塗装の仕上がり面の確認は、目視とし、表18.1.1による。(国土交通省 公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和7年版)

表18.1.1 塗装面の確認
項目状態
見本塗板等との比較見本塗板等と色、つや及び仕上げの程度が同様であること。
仕上り面の状態むら、しわ、へこみ、はじき、つぶ等がないこと。

この表から読み取れる、3つのこと

①確認の方法は「目視」だと書かれています。

拡大鏡で探すものではないということです。国が発注した建物ですら、目で見て確認すると決めています。顔を10cmまで近づけて、やっと見つかる穴を数えて回るのは、この基準の使い方ではありません。

逆に言えば、こうも言えます。普通に立って外壁を眺めて「あ、点々がある」と分かってしまうなら、それは目視で分かるということです。そこは話し合う根拠になります。

②仕上り面の状態として挙がっているのは「むら、しわ、へこみ、はじき、つぶ」です。

ここに「ピンホール」という言葉は入っていません。これは、とても大事な事実です。

ただし、「だから問題ない」という意味ではありません。同じ仕様書の吹付け仕上げ(仕上塗材)の施工方法のところには、作業の指示として、はっきりこう書かれているからです。

基層塗りは、だれ、ピンホール及び塗残しのないよう下地を覆うように均一に塗り付ける。(同仕様書・仕上塗材の施工方法/同趣旨の記述が複数箇所にあります)

つまり、こういう構造になっています。

  • 作業をする人への指示としては——「ピンホールのないように塗りなさい」と明確に書かれている
  • できあがりを確認する項目としては——ピンホールは名指しされていない

この差は、実務の感覚をよく表しています。「ピンホールは出さないように塗るもの。ただし1つ2つを数えて合否を決めるものでもない」——そういう位置づけです。

だから、こう考えると話が進みます。「ピンホールがあるかないか」で争うのではなく、「離れて見て分かるか」「面として仕上がりが揃っているか」で見る。それが国の基準の見方に近いということです。

③そして、いちばん実用的なのが1行目です。

「見本塗板等と色、つや及び仕上げの程度が同様であること」——比べる相手は「見本」だと決まっています。

これは契約前に効いてくる話です。見本がなければ、比べようがありません。あとから「思っていたのと違う」と言っても、何と違うのかを示せなくなります。

だから、契約前にこう頼んでおいてください。「実際に使う塗料で、塗り板を作ってもらえますか」。色見本のページにも書きましたが、カタログの小さな色見本ではなく、実際の塗料を塗った板です。これがあるだけで、仕上がりの話し合いは驚くほど楽になります。

鉄部だけは、測る決まりになっています

同じ項目に、続きがあります。塗装の確認は目視が基本ですが、錆止め塗料だけは例外だと書かれています。

ただし、錆止め塗料塗りの品質確認は、次により、塗付け量又は標準膜厚の確認を行う。
(ア) 工事現場塗装の場合は、使用量から単位面積当たりの塗付け量を推定する。
(イ) 工場塗装の場合は、電磁膜厚計その他適切な測定器具により、膜厚の確認を行う。(同仕様書 18.1.7)

錆止めだけ、なぜ厳しいのか。錆止めは厚みが足りないと、その上に何を塗っても意味がなくなるからです。見た目では判断できないので、量か厚みで確かめる——そういう決まりです。

ご自宅に置き換えると、雨戸・戸袋・手すり・階段・門扉といった鉄部です。ここにピンホールが出ているときは、外壁のピンホールとは意味が変わります。穴から水が入って、下から錆びるからです。

鉄部でピンホールを見つけたら、優先度を上げてください。外壁のピンホールが「気になるかどうか」の話であるのに対して、鉄部は放っておくと部材そのものが傷みます。詳しくは付帯部(雨戸・雨どい・鉄部)の塗装のページに書きました。

吹付け仕上げの場合は、もう1つ表があります

外壁が吹付け(仕上塗材)の場合、仕様書には別の確認表が用意されています。

表15.6.4 仕上りの程度の確認
確認項目仕上りの程度
見本帳又は見本塗板との比較見本と色合、模様、つや等の程度が同様であること。
塗り面の状態むら、はじき等がないこと。

吹付けでは「模様」が加わります。凹凸の柄が揃っているかどうかです。そしてここでも、比べる相手は見本です。

ひとつ、正直に書いておきます。ここで紹介したのは国が公共の建物を建てるときの仕様書であって、ご自宅の工事にそのまま適用される決まりではありません。一般のお住まいの工事は、お客さんと業者が交わした契約書・仕様書・保証書が基準になります。「国の仕様書にこう書いてあるから直せ」とは言えないということです。

それでも、知っておく意味はあります。話し合いが感情論になりかけたときに、「一般的には、目視で、見本と比べて判断するそうです」と言えるかどうか。物差しを1つ持っているだけで、話の進み方が変わります。

そしてまだ契約前の方には、もっと直接的に役立ちます。「塗り板の見本を作ってもらえますか」「鉄部の錆止めは何回塗りですか」——この2つを聞くだけで、相手がどこまで丁寧にやる会社かが見えます。何社かに同じ質問をしてみると、答え方の差がはっきり出ます。

見つけたときの手順(この順番が大事です)

  1. 写真を撮る(日付が残る形で)離れた位置から壁一面、次に近くで数か所。同じ場所を同じ角度で撮っておくと、あとで「増えたのか」が分かります。スマホの日付情報はそのまま残してください。
  2. 見積書・工程表・保証書を手元に出す使った製品名、塗り回数、工期、保証の範囲。話し合いは、この3枚の上でしか進みません。製品名が書かれていない見積書だった場合は、それ自体を最初に聞くことになります。
  3. 連絡は「直してください」ではなく「見てほしい」から電話やメールで、事実だけを伝えます。「南側の壁に、小さな穴が点々と出ています。写真を送るので、一度見ていただけますか」。この言い方のほうが、結果的に早く直ります。最初から責める言葉で始めると、相手は説明ではなく防御を始めるからです。

足場がまだ立っているなら、その日のうちに

手直しの費用でいちばん大きいのは、塗料代でも人件費でもなく足場です。解体したあとで手直しが必要になると、掛け直しの話が出てきます。だから、足場があるうちに見ておくことに意味があります。どこを見ればいいかは完了検査のページにチェックリストとしてまとめました。工事の最終日は、施主が家にいる日にしてもらうのが理想です。

混ぜ方が原因になっていることもあります

ピンホールやムラの原因として、メーカーが挙げているもののほかに、塗料の作り方そのものが関わることがあります。

  • 撹拌が足りない——缶の底に沈んだ成分が混ざらず、艶や色が均一にならない。国の仕様書は「かくはん機を用いてかくはんする」と定めています
  • 薄めすぎている——隠ぺい力が落ちて下地が透け、ムラに見えます。薄め液の量も「製造所の指定する量」と決められています
  • 2液型の混合比が守られていない——硬化不良を起こすと、べたつきや汚れの付着として後から出ます

これらは施主が現場で確かめるのが難しい部分ですが、「どういう可能性があるか」を知っていること自体が、業者との会話を変えます。詳しくは手抜き工事の見抜き方にまとめました。

ピンホール以外の症状——気泡・液だれ・塗りムラ

塗り上がりで気になるものは、ピンホールだけではありません。よく検索されているものを並べます。症状ごとに、様子見でよいものと、早めに言ったほうがよいものが違います。

症状どう見えるか考え方
気泡・膨れ塗膜がぷくっと浮いている。押すと空気が動く下からの水分や熱が疑われます。広がる場合は早めに連絡を。弾性のある塗料を合わない下地に使った場合も膨れの原因になりえます(サイディングのページで触れています)
液だれ(たれ)塗料が流れて筋になり、そのまま固まっている厚塗りや希釈の具合で起こります。見た目の問題として手直しを相談できる部分です
塗りムラ・透け色の濃さが場所によって違う。下の色が透けている乾く前後で見え方が変わるので、完全に乾いてから、曇りの日に見るのがおすすめです。それでも透けているなら伝えてください
艶ムラ光の当たり方で艶が均一に見えない面の向きや下地の吸い込みでも出ます。正面から見て気になるかを基準に
刷毛目・ローラー目塗った跡が筋として残るまったく消える仕上げばかりではありません。気になる箇所を具体的に伝えるのが早いです

なお、塗った直後ではなく数年たってから出てきた剥がれや粉は、この記事の範囲ではなく劣化のサインとして見ます。そちらはチョーキングと、ひび割れにまとめています。

自分で埋めてもいいですか?

結論から言うと、連絡する前に手を加えるのはおすすめしません。理由は3つあります。

  • 証拠手を加えると、元がどうだったかが分からなくなります写真を撮る前に埋めてしまうと、話し合いの材料が消えます。まず撮る、それから相談する
  • 保証施主が手を入れた箇所は、保証の対象から外れることがあります保証書に「第三者が手を加えた場合」の除外条項があるのはよくあることです。保証のページで読み方を書いています
  • 安全手の届く高さでも、脚立に乗って壁を触る作業は危険です足場のない状態で2階部分に上がるのは論外です。ここは「やらない」で構いません

そのうえで、塗装から年数がたっていて、業者との関係もすでに終わっている——という場合まで「触るな」とは言いません。ただ、その場合も穴を埋めるだけでは原因は消えません。下地の側に水分や劣化の理由があるなら、上から塞いでも同じことが起きます。判断が付かないときは、次の塗り替えの相談ついでに見てもらうのが結局は早道です。

保証書の、どこを見るか

手直しの話は、最後は保証の中身に着地します。見る場所は3つです。

見る場所何を確かめるか
対象「塗膜の剥離」「変色」など、何が起きたときに使えるのか。ピンホールのような仕上がりの不具合が含まれるかは書き方によります
期間と起算日何年で、いつから数えるのか(引き渡し日か、完了日か)
除外天災・経年・第三者が手を加えた場合など、使えないケース。ここがいちばん読まれていません

保証書そのものの読み方と、契約前に確認しておくべき点は外壁塗装の保証は何年?にまとめました。話が折り合わないときの公的な相談先(消費者ホットライン188・住まいるダイヤル)はトラブル対処のページに窓口ごとの使い分けを書いています。いきなり窓口ではなく、まず施工した会社に見てもらう。順番はこれで構いません。

よくある質問

ピンホールは、何個までなら普通ですか?

数で線を引ける質問ではありません。前述のとおり、公的な合否基準は確認できませんでした。実際に見るのは数より深さと広がり方です。塗膜を貫いていて下地が見えているか、面で広がっているか、日を追って増えているか。この3つに当てはまらないなら、まずは定点で写真を撮って様子を見る、で構いません。

塗ってから半年後に出てきました。もう遅いですか?

遅くありません。まず保証の期間内かどうかを確認してください。そのうえで、施工した会社に連絡します。時間が経っている場合ほど、いつ気づいたか・そのときどう見えたかの記録が効いてきます。撮った写真の日付が、そのまま話の土台になります。

業者に「問題ありません」と言われました。どうすれば?

まず、その判断の理由を聞いてください。「この程度なら塗膜の性能に影響しない」と言うのなら、なぜそう言えるのかを説明してもらいます。理由を自分の言葉で説明できる会社なら、たいてい信頼して構いません。説明が「大丈夫ですから」で止まる場合は、第三者の意見を聞く選択肢があります——工事の中身についての相談は、国土交通大臣指定の住まいるダイヤルで建築士に相談できます(窓口の詳細はトラブル対処のページ)。

手直しになると、どんな作業になりますか?

範囲によって変わります。数か所なら部分的な補修で済むこともありますし、面で出ているならその面を塗り直す話になります。ここで金額を左右するのは、繰り返しになりますが足場が残っているかどうかです。足場の位置づけは見積もりの内訳のページで扱っています。

ピンホールを防ぐことはできますか?

施主にできるのは、塗る作業そのものではなく条件を整えることのほうです。工期を無理に詰めさせない(乾燥の時間を削らせない)、真夏や真冬の施工では乾燥の扱いを聞いておく、製品名と塗り回数を見積書に書いてもらう——このあたりです。工程と乾燥の関係は工程と工期のページ、塗料の選び方は塗料の種類のページにあります。

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もし完成後にピンホールを見つけて不安になったら、ひとりで判断せず、見てもらってください。施工した会社に伝えるのが最初ですが、話がかみ合わないときは第三者の目が要ります。別の会社に現状を見てもらうと、補修が必要な状態なのかどうかの判断がもう一つ手に入ります。次の塗り替えの相談ついでに聞くこともできます。

参考にした情報

  • 国土交通省 大臣官房官庁営繕部「公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和7年版」——18.1.7 塗装面の確認等/表18.1.1 塗装面の確認/15.6.7 所要量等の確認・表15.6.4 仕上りの程度の確認/仕上塗材の施工方法(2026年8月29日確認)
  • 日本ペイント株式会社 ニッペラボ 用語解説「泡(あわ・気泡)」——ピンホール・膨れの原因、および希釈・気温・攪拌/塗装方法との関係(2026年8月21日確認)
  • 日本ペイント株式会社 ニッペラボ 用語解説「縁切り」——スレート屋根の端部にピンホールが生じた場合の毛細管現象について
  • エスケー化研株式会社 よくあるご質問「塗料の性能について」——厚く塗りすぎた場合のたれ・ピンホールに関する説明
  • 公益財団法人 住宅リフォーム・紛争処理支援センター「住まいるダイヤル」(国土交通大臣指定)——工事内容に関する相談窓口
  • 塗料の販売・調色に携わった経験のある実務者への取材

このページは一般的な考え方の整理です。実際に手直しが必要かどうかは、現場を見た専門家の判断と、契約書・仕様書・保証書の内容によります。他社の施工に対する評価を目的としたものではありません。最終確認日:2026年8月21日。