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【2026年度】島根県の外壁塗装に助成金は出る?——県の制度は3本ありますが、工事例に外壁の塗り替えは1つも出てきません
県の制度では出ません。出雲市と吉賀町は別出雲市に移住して塗り替えるなら最大30%・80万円/吉賀町は工事の種類を絞っていません
- 県には、県が出す制度があります
- しまね長寿・子育て安心住宅リフォーム助成事業=子育て配慮改修/バリアフリー改修/部分的耐震改修の3本。窓口は(一財)島根県建築住宅センター
- ただし工事例に外壁の塗り替えはありません
- パンフレットの工事例を全部読むと、床材の貼替・手すり・引き戸・庇・サンルーム・フェンス。外壁の塗り替えは1つも出てきません
- 加算を足すと上限75万円です
- 同居・近居+10万円/空き家バンク登録住宅を購入して改修+10万円/一定の耐震改修+30万円。ただし「対象工事費の1/4以内」と小さいほうが採用されます
- 県の221事業を全部読みました
- 令和8年度版の「しまね住宅関連補助・助成事業 一覧」は221事業。全文検索して「外壁」は1行だけ、「塗装」は0行でした
- 出雲市だけ、外壁が○です
- 出雲市の可否表の1行目が「屋根・外壁改修、雨樋の取替え ○」。ただし入口は市外に連続5年以上住んでからの転入
- 浜田市は、その制度で外壁を外しています
- 県の一覧に載っている浜田市の制度は、市の本体に「屋根工事や外壁工事等建物外部の改修工事は対象となりませんのでご注意ください。」
- 吉賀町は、工事の種類をひとつも書いていません
- 吉賀町住宅改修支援事業補助金=要綱の全12条に「外壁」も「塗装」も0回。30万円以上の住宅改修で10分の2以内・上限20万円
- 施工業者は島根県内に本店が必要です
- 県の制度の条件に「工事施工者が、島根県内に本店を有するものであること。」。県外の会社に頼むと、条件を満たしていても外れます
島根県は、県が自分で制度を持っている県です。——しまね長寿・子育て安心住宅リフォーム助成事業。子育て配慮改修、バリアフリー改修、部分的耐震改修の3本立てで、条件がそろえば上限75万円まで届きます。県が助成を出すので、市町村の制度がなくても使えます。ところが、そのパンフレットに並んだ工事例を最初から最後まで読んでも、外壁の塗り替えは一度も出てきません。代わりに出てくるのは、床材の貼替、手すり、引き戸、庇、サンルーム、フェンス。「家を直す」制度ではなく「暮らしにくさを直す」制度だからです。この記事では、県の3本を全部開いたうえで、それでも外壁にお金が届く道が県内に2つあることまで書きます。
先に相場を知っておきたい方は——30坪だといくらか/業者を自分で調べる4つの方法
このページの内容全14項目
先に結論——県の制度はありますが、外壁の塗り替えは対象外です
島根県には、県が直接お金を出す住宅リフォームの制度があります。市町村に制度がなくても使えるので、これは大きい。名前はしまね長寿・子育て安心住宅リフォーム助成事業です。
ところが、その3本を全部開いても、外壁の塗り替えは出てきません。
「子育て負担の軽減や、安全で安心な子育て環境を整備するための住宅リフォーム」/「高齢者等が安全で快適に暮らせるようバリアフリー化するための住宅リフォーム」——島根県(パンフレットのメニュー説明)
読んでのとおり、「家を直す」制度ではなく「暮らしにくさを直す」制度です。塗り替えは、この目的に結びつきません。
図1 島根県で外壁にお金が届く道は、移住と町の側にあります
それでも、この県には外壁にお金が届く道が2つ残っています。この記事で押さえることは3つです。
- 県の制度は3本。加算まで使えば75万円ですが、工事例に外壁はありません。ただし「一定の耐震改修+30万円」という加算の考え方だけは覚えて帰ってください
- 県が221事業の一覧を出しています。全部読んで「外壁」は1行、「塗装」は0行でした
- それでも、出雲市は可否表の1行目が「屋根・外壁改修 ○」。吉賀町は工事の種類をひとつも書いていません
島根県のリフォーム補助金——県が持っている3本を、全部開きます
まず、県の制度そのものを整理します。申込先は県庁ではなく(一財)島根県建築住宅センターです。ここを間違えると、電話で1往復むだになります。
| メニュー | 対象になる人 | 補助率と上限 |
|---|---|---|
| 子育て配慮改修 | 子育て世帯が居住する住宅、または子育て世帯が近居する親世帯の住宅 | 対象工事費の1/4以内・上限25万円 |
| バリアフリー改修 | 年齢が60歳以上の方、または身体障がい者が居住する住宅 | 対象工事費の1/4以内・上限25万円 |
| 部分的耐震改修 | 昭和56年5月31日以前に着工された階数2以下の木造一戸建て | 対象工事費の1/4以内・上限30万円 |
いずれも対象工事費40万円以上の工事が対象。募集期間は令和9年2月15日まで(予算がなくなり次第終了)で、令和9年3月15日までに完了する工事が対象です。
子育て世帯の定義も、しっかり書かれています。18歳未満の子ども(若しくは満18歳となった最初の3月31日を迎える子ども)がいる世帯又は妊娠中。近居は「同一公民館の区域又は直線距離で5km以内」という、島根らしい書き方です。
この3本目、部分的耐震改修は新しいメニューです。県はその理由をこう説明しています。
「令和6年1月の能登半島地震を受け、『部分的耐震改修』を助成メニューの柱に加え、単独でも使えるよう制度を拡充しました。」——島根県
家全体を評点1.0以上にするのではなく、寝室や居間など1階の部屋だけを守るという考え方です。費用も期間も小さく収まるので、全体改修に踏み切れなかった家に向いています。
ただし条件は細かい。工事完了後に特定居室の部分評点が1.5以上であること。その特定居室とは「直接外気に接する避難上有効な開口部を有する居間、寝室及び食事室等の居室で、1階に存するもの」——つまり2階は入りません。さらにその部屋にある高さ1.2m以上の家具や冷蔵庫に転倒防止措置が講じられていることまで求められます。
壁を強くしても、タンスが倒れたら意味がない——その考え方が、そのまま補助の条件になっています。工事の見積もりを取るときは、家具の転倒防止まで含めて相談してください。
工事例を全部並べます。外壁の塗り替えはどこにも出てきません
ここが、この記事のいちばん大事なところです。県のパンフレットには工事例が載っています。それを全部書き出します。
子育て配慮改修の工事例は3つに分かれています。
- 子どもや妊婦にとって安全・安心な環境をつくる工事——転倒を防止するために床をCFシートに貼替え/転落を防止する手すり設置(バルコニー、窓、階段等)/子どもの様子を把握しやすい間取りに改修/不審者の侵入を防止する防犯性の高い玄関ドアに取替え
- 子どもの健やかな成長を支える環境をつくる工事——キッチンの広さと使いやすさを確保/リビングの広さと使いやすさを確保/子どもが使いやすいトイレを増設/子どもの成長に合わせて個室を確保
- 快適に子育てできる環境をつくる工事——掃除がしやすい仕上げや設備への改修/収納スペースの広さと使いやすさを確保/雨の日や花粉の多い日でも洗濯物を干せるスペースを確保/雨の日でも車に乗降しやすいよう庇を設置
バリアフリー改修の工事例も3つです。
- 移動に対する障がいを解消・緩和する工事——引き戸の建具への取替/レバーハンドルへの取替/玄関ポーチにスロープを設置/廊下等に手すりを設置
- 介助・介護を容易にする施設・設備を設ける工事——浴室・洗面にシャワー装置を設置/灯り付きスイッチ・ワイドスイッチを設置/移動用リフトを設置/レバー式水栓・自動温度調整付き水栓を設置/暖房洗浄便座を設置
- 身体的能力の低下に対して補助する工事・事故を防ぐ設備を設ける工事——廊下等に足元照明を設置/緊急通報装置の設置/ヒートショックを防止する設備を設置/滑りにくい床材への改修/便所・浴室等の広さを拡張/住宅用スプリンクラー設備を設置/地震により転倒する危険性のある家具等の固定
24例あって、外壁に触れるものはゼロです。外まわりで出てくるのは、庇、フェンス、玄関ドア、玄関ポーチのスロープ、サンルームの増築、物置の設置——どれも「暮らしにくさ」に直結する工事ばかりです。
ここから読み取れることが1つあります。この制度に外壁塗装を混ぜようとしても、目的の欄が書けません。申請書に「子育てし易い環境をつくる工事」として塗り替えを書くのは、かなり無理があります。
なお、サンルームの増築と物置の設置には「※壁付けが条件」という注記がついています。別棟となる増築は補助の対象になりません。
加算で75万円まで。ただし「小さいほう」が採用されます
県の制度には加算が3つあります。ここは塗り替えを考えている方にも関係します。
| 加算の条件 | 加算額 | 注意点 |
|---|---|---|
| 子育て世帯とその親世帯が同居・近居する場合 | +10万円 | 既に同居・近居している場合だけでなく、工事完了後に同居・近居する場合も対象 |
| 空き家バンク登録住宅を購入して改修する場合 | +10万円 | 県内の市町村が運営等を行っている空き家バンクに登録されている住宅 |
| 一定の耐震改修を行う場合 | +30万円 | 昭和56年5月31日以前に着工された住宅で、子育て配慮改修またはバリアフリー改修と併せて実施する場合 |
全部足すと25万円+10万円+10万円+30万円=75万円。ただし、ここに落とし穴があります。
「助成額は、『助成上限額』と『対象工事費の1/4以内の額』の小さい方の額となります」——島根県
県自身が、パンフレットに計算例を載せています。
親世帯と同居する子育て世帯が130万円の「子育て配慮改修」の工事を行う場合——助成上限額は25万円+10万円=35万円。対象工事費の1/4は32.5万円。①>②のため、助成可能額は32.5万円。
つまり75万円を受け取るには、対象工事費が300万円必要です。加算の数だけ見て期待すると、実際の交付額で落差を感じることになります。
図2 島根県内で見かける上限額(万円)
県の221事業を全部読んで、「外壁」は1行、「塗装」は0行
島根県は、県内の住宅関連の補助・助成事業をひとつの表にまとめて公開しています。名前は「しまね住宅関連補助・助成事業 一覧」で、県の支援事業・制度のページからExcelで配布されています。
令和8年度版の中身は、こうなっていました。
| 項目 | 数 |
|---|---|
| 載っている事業の数 | 221事業 |
| 載っている団体 | 島根県+18市町 |
| 対象工事種別に「改修」が入っている事業 | 105事業 |
| 全文検索して「外壁」が出てくる行 | 1行 |
| 全文検索して「塗装」が出てくる行 | 0行 |
改修に使える制度が105もあって、外壁という語が1度しか出てこない。その1行も、塗り替えの話ではありません。
「土砂災害特別警戒区域内における住居の所有者が行う住宅補強(法令等に規定された構造に基づく外壁等の施工)」——奥出雲町 土砂災害特別警戒区域内住宅補強支援事業
これは土砂の力に耐える壁をつくる工事で、塗装とは別物です。上限額も、既存住宅の除却費50万円・補強に要する設計費10万円・補強に要する工事費110万円と、構造の工事の金額です。
ここで大事なのは、「一覧に出てこない=制度が無い」ではないということです。対象工事の種類を書いていない制度は、一覧の文面にも出てきません。後で出てくる吉賀町が、まさにその例です。
この一覧には、各事業の担当課・電話番号・ホームページのURL・備考・他の補助事業等との併用の可否まで入っています。併用の欄は「可」「要相談」「不可」で書き分けられているので、複数の制度を重ねたい方は、まずこの欄を見てください。
出雲市だけ、可否表の1行目が「屋根・外壁改修 ○」
県の一覧では「いずも移住リフォーム助成金」という名前で載っています。条件の欄には「住宅のリフォーム(リフォーム後対象住宅に5年以上居住)」「UIターン世帯(市外に5年以上在住)で出雲市に転入して3年以内」「市内に本店または営業所がある事業所に発注」とあり、工事の種類は書かれていません。
市の本体を開くと、補助対象工事の可否表があります。その1行目が、これです。
「屋根・外壁改修、雨樋の取替え ○」——出雲市(補助対象工事の可否表)
金額は、世帯によって3段階に分かれます。工事費の10%・上限10万円が基本、新婚・子育て世帯は20%・上限50万円、自然豊かな地域に住む場合は最大30%・上限80万円。
ただし、この制度の入口は移住です。市外に連続5年以上住んだうえで、出雲市に転入して3年以内。いま出雲市に長く住んでいる方は、残念ながら対象になりません。くわしくは出雲市の助成金のページにまとめました。
浜田市は、その一覧に載っている制度で外壁を外しています
県の一覧には「浜田市住宅リフォーム助成事業」も載っています。対象経費の10%・上限20万円。条件は「65歳以上の高齢者、身体障がい者、子育て世帯、またはU・Iターン者が居住する住宅」「上記対象者に配慮した改修工事で20万円以上のもの」「市内業者が改修工事を行うもの」。
名前だけ見れば、住宅リフォームの助成です。県の一覧にも、工事の種類を外す文言はありません。ところが市のページを開くと、こう書いてあります。
「屋根工事や外壁工事等建物外部の改修工事は対象となりませんのでご注意ください。」——浜田市
さらに、補助対象工事の例の表にも「屋根、外壁の改修工事 × 修繕のため対象外」と、理由つきで書かれています。「修繕のため」——つまり、この制度は高齢者や子育て世帯に配慮した改修にお金を出すもので、傷んだところを直す修繕は目的が違う、という整理です。
これは、県の制度とまったく同じ理屈です。島根の住宅助成は、県も市も「目的で切る」のだと分かります。くわしくは浜田市の助成金のページへ。
松江市には、そもそも一般のリフォーム助成がありません。近いのは中古木造建築物改修及び除却支援事業で、築後20年以上の中古木造建築物を取得して自己居住用にするリフォームが対象。改修は対象経費の10%・上限20万円です。
吉賀町は、工事の種類をひとつも書いていません
県の一覧に「吉賀町住宅改修促進事業」という行があります。条件の欄には「吉賀町建築推進協議会の会員を利用して町内で住宅改修を実施する者」とあるだけで、工事の種類はどこにも書かれていません。
町のページを開いて、まず名前が違うことに気づきます。
図3 県の一覧で見つけた制度を、町の本体で確かめるまで
正しい名前は吉賀町住宅改修支援事業補助金。県の一覧は制度を見つける道具として使い、金額と条件は市町の本体で取り直す——当サイトが全国を調べるなかで何度も確かめてきたことが、島根でもそのまま起きました。
そして交付要綱を開くと、こうなっています。
「町民が快適に長く住み続けられるように、住宅改修工事(以下「工事」という。)に要する経費の一部を助成することで、町民の生活環境の向上を図るとともに、地域経済対策につなげることを目的とする。」——吉賀町住宅改修支援事業補助金交付要綱 第2条
目的が「快適に長く住み続けられるように」と「地域経済対策」の2つ。子育てでも、バリアフリーでも、耐震でもありません。窓口が産業課なのも、この目的があるからです。
第3条の表に書かれている補助対象経費は、たったこれだけです。
「工事費が30万円以上の住宅改修の費用で、補助金の申請をした日の属する年度の末日までに工事が完了するもの。」——同 第3条
対象工事の列挙もなければ、対象外の列挙もありません。要綱は全12条ありますが、「外壁」も「塗装」も0回です。交付の率は10分の2以内、限度額は1事業費当たり20万円。
ただし、気をつけることが3つあります。
- 業者が縛られます——吉賀町建築推進協議会の会員を利用して、町内で改修すること
- 国や県の補助と重ねられません——第3条ただし書きに「補助対象経費が国、県その他の補助事業の補助対象となっている場合にあっては、補助対象外とする」
- 1回限りです——本人とその世帯が令和2年度以降に交付を受けていないこと。補助金は該当する住宅に対して1回に限り交付
それでも、逃げ道は用意されています。申請書の添付資料に「(工事箇所(内容)を分けて他の補助金を申請する場合)他の補助金の申請書類の写し」という項目があるのです。同じ経費に重ねるのは不可でも、箇所を分ければ別々に申請できると読めます。
添付資料には「施工予定箇所の写真」もあります。塗り替えなら塗る前の外壁を撮っておく必要があるということです。工事が始まってからでは撮れません。
どの制度も「島根県内に本店」が条件です
島根の制度を並べていて、はっきりする共通点があります。どれも、工事をする会社の条件がついています。
| 制度 | 会社の条件 |
|---|---|
| 島根県 しまね長寿・子育て安心住宅リフォーム助成事業 | 工事施工者が、島根県内に本店を有するもの |
| 出雲市 いずも移住リフォーム助成金 | 市内に本店または営業所がある事業所に発注 |
| 浜田市 住宅リフォーム助成事業 | 市内業者が改修工事を行うもの |
| 吉賀町 住宅改修支援事業補助金 | 吉賀町建築推進協議会の会員 |
「本店」と「営業所」の差にも注意してください。県の制度は本店でなければいけません。島根に営業所だけを置いている県外の会社では、条件を満たさないことになります。
つまり島根では、会社を決めた時点で、使える制度が決まってしまいます。補助金を検討しているなら、見積もりを頼む前に会社の本店所在地を確認するのが順番です。
どこにも当てはまらないとき
子育て世帯でもなく、60歳以上でもなく、移住してきたわけでもなく、吉賀町でもない——という方が、島根でもいちばん多いはずです。
そのときは、県が用意している相談の窓口を使ってください。島根は、ここが手厚い県です。
- しまね住宅総合相談員——島根県建築住宅センターが養成・登録している相談員に、リフォームの相談ができます。相談員名簿はセンターのサイトで検索できます
- しまね住宅ネット相談——メールでの相談窓口が用意されています。まずここから、という案内の仕方をしています
- FAXは24時間受付——0852-25-9581。「必ずご連絡先をご記入の上」と書かれています。電話の時間に間に合わない方向けです
そのうえで、会社を選ぶ番になります。島根で見積書が届いたら、確かめる場所を3つに絞ってください。
- 会社の本店がどこにあるか。島根県内に本店があるかどうかで、後から補助を検討できるかが変わります
- 外壁と屋根の面積が、それぞれ平方メートルで書いてあるか。「一式」で済ませている紙は、他社と並べても比べられません
- 塗料の商品名と、使う缶数。商品名がないと、10年もつ塗料なのか5年の塗料なのかが分かりません
この3つが書いてある見積書が2枚あれば、判断はかなり楽になります。一括見積もりサービスを使えば、自分で1社ずつ電話をかけ直さずに揃います。
国の補助金なら使えますか
市の制度に条件が付くと分かると、次に出てくるのがこの質問です。先に答えを書きます。外壁塗装そのものに出る国の補助金は、ありません。
よく名前が挙がるみらいエコ住宅2026事業も、対象は窓などの開口部の断熱改修、躯体の断熱改修、給湯器といった設備です。塗り替えは対象工事に入っていません。
まぎらわしいのが「躯体の断熱改修」です。これは壁・天井・床に断熱材を入れる工事のことで、断熱塗料や遮熱塗料を塗ることではありません。「外壁が対象」という説明だけを見て、塗り替えも入ると思ってしまう方がいます。
窓の断熱や給湯器の交換を同時にやるなら、その部分は対象になり得ます。ただし申請には「住宅省エネ支援事業者」に登録した業者が工事を請け負う必要があり、予算の上限に達した時点で受付が終わります。くわしくは国の制度と外壁塗装の関係にまとめました。
よくある質問
島根県から外壁塗装の助成金は出ますか。
県の制度では出ません。島根県が持っているのは「しまね長寿・子育て安心住宅リフォーム助成事業」で、子育て配慮改修・バリアフリー改修・部分的耐震改修の3メニューです。パンフレットに載っている工事例は、床材の貼替、手すりの設置、引き戸への取替、庇の設置、サンルームの増築などで、外壁の塗り替えは1つも出てきません。目的が「子育てしやすい環境をつくる」「高齢者等が安全で快適に暮らせるようにする」ことなので、塗り替えはその目的に結びつかないためです。
県の制度は、いくら出ますか。
子育て配慮改修とバリアフリー改修が、対象工事費の1/4以内で上限25万円です。部分的耐震改修は1/4以内で上限30万円。加算が3つあり、子育て世帯とその親世帯が同居・近居する場合+10万円、空き家バンク登録住宅を購入して改修する場合+10万円、一定の耐震改修を行う場合+30万円で、最大75万円まで上がります。ただし対象工事費が40万円以上であることが条件です。
加算を全部足せば、必ず75万円もらえますか。
もらえません。県のパンフレットに「助成額は、『助成上限額』と『対象工事費の1/4以内の額』の小さい方の額となります」と書かれています。県自身が出している例では、親世帯と同居する子育て世帯が130万円の工事を行う場合、上限は25万円+10万円=35万円、工事費の1/4は32.5万円で、小さいほうの32.5万円が助成額になります。
県の制度は、どこに申し込むのですか。
県庁ではありません。(一財)島根県建築住宅センター 業務課です。住所は松江市東本町二丁目60番地 すままちプラザ2階、電話は0852-33-7268(直通)で、受付時間は9時から17時、土日祝日と年末年始は休みです。窓口または郵送でも受け付けています。制度そのものについては県の建築住宅課(0852-22-5226)です。
募集はいつまでですか。
令和9年2月15日までです。ただし予算がなくなり次第、受付は終了します。あわせて、令和9年3月15日までに完了する工事が対象という条件があります。つまり申込みが2月に間に合っても、3月15日までに工事が終わらなければ対象になりません。
築年数の条件はありますか。
あります。子育て配慮改修とバリアフリー改修は、昭和56年6月1日以降に着工された島根県内の既存住宅(賃貸住宅を除く)が対象です。昭和56年5月31日以前に着工された物件は耐震診断が必要で、診断の結果、上部構造評点が1.0未満であれば一定の補強をする必要があります。
部分的耐震改修というのは何ですか。
令和6年1月の能登半島地震を受けて、県が助成メニューの柱に加えたものです。家全体を1.0以上にするのではなく、寝室や居間など1階の特定居室だけを守る考え方で、単独でも使えます。対象は昭和56年5月31日以前に着工された階数2以下の木造住宅で、改修前の上部構造評点が1.0未満であること。工事完了後に特定居室の部分評点が1.5以上確保されていることが条件です。
その特定居室というのは、どの部屋ですか。
県の定義は「直接外気に接する避難上有効な開口部を有する居間、寝室及び食事室等の居室で、1階に存するもの」です。2階の部屋は入りません。さらに、その部屋の中にあるタンス・食器棚などの家具や冷蔵庫などの電気製品のうち、高さが1.2m以上のものに転倒防止措置が講じられていることも条件になっています。
県は市町村の制度を一覧にしていますか。
しています。「しまね住宅関連補助・助成事業 一覧」というExcelで、令和8年度版には221事業が載っています。県内18の市町と県の事業が対象工事種別(新築・増築・改修・移転・解体・その他)と補助メニュー(子育て支援・移住定住・バリアフリー・省エネ・木材利用・石州瓦利用・がけ地対策・耐震対策・空き家対策など)で整理されていて、担当課と電話番号とホームページのURLまで入っています。
その221事業の中に、外壁塗装に使えるものはありますか。
一覧の文字だけを見るかぎりでは、ほぼありません。221事業を全文検索して「外壁」が出てくるのは1行だけで、それも奥出雲町の土砂災害特別警戒区域内住宅補強支援事業の「法令等に規定された構造に基づく外壁等の施工」です。塗装ではなく、土砂の力に耐える壁をつくる工事です。「塗装」「塗替え」という語は0行でした。
では、一覧を見ても意味がないのですか。
そうではありません。一覧に出てこないのは「外壁」という語であって、制度そのものは改修に使えるものが105事業あります。対象工事の種類を書いていない制度は、一覧の文面にも出てきません。吉賀町がその例で、一覧では条件の欄に工事の種類が一切書かれておらず、町の要綱を開いてはじめて限定がないことが分かります。
出雲市なら外壁塗装に出ると聞きました。
出ます。いずも移住リフォーム助成金の補助対象工事の可否表で、1行目が「屋根・外壁改修、雨樋の取替え ○」です。工事費の10%・上限10万円が基本で、新婚・子育て世帯は20%・50万円、自然豊かな地域に住む場合は最大30%・80万円まで上がります。ただし入口が移住で、市外に連続5年以上住んだうえで出雲市へ転入して3年以内という条件があります。
浜田市にもリフォーム助成があると一覧に出ていました。
あります。浜田市住宅リフォーム助成事業で、対象経費の10%・上限20万円です。ただし市のページに「屋根工事や外壁工事等建物外部の改修工事は対象となりませんのでご注意ください。」と書かれていて、補助対象工事の例の表でも「屋根、外壁の改修工事 × 修繕のため対象外」と理由つきで明記されています。県の一覧に載っている制度でも、市の本体を開くと外れていることがあります。
吉賀町の制度は、本当に外壁塗装に使えますか。
町に確認してください。確かなのは、交付要綱に工事の種類を限定する条文がないことです。第3条の表の補助対象経費は「工事費が30万円以上の住宅改修の費用で、補助金の申請をした日の属する年度の末日までに工事が完了するもの」だけで、対象工事の列挙も、対象外の列挙もありません。要綱の全12条を通して「外壁」も「塗装」も0回です。窓口は産業課(0856-79-2213)です。
吉賀町の条件で、気をつけることはありますか。
3つあります。1つめは「吉賀町建築推進協議会の会員を利用して町内で住宅改修を実施する者」であること。2つめは、補助対象経費が国・県その他の補助事業の補助対象となっている場合は対象外であること。3つめは、本人とその世帯が令和2年度以降にこの補助金の交付を受けていないこと、そして補助金は該当する住宅に対して1回に限り交付されることです。
県の制度と町の制度は、両方使えますか。
同じ工事費に重ねることはできません。吉賀町の要綱には「補助対象経費が国、県その他の補助事業の補助対象となっている場合にあっては、補助対象外とする」というただし書きがあります。ただし申請書の添付資料に「(工事箇所(内容)を分けて他の補助金を申請する場合)他の補助金の申請書類の写し」という項目があり、箇所を分ければ別々に申請する道は残されています。
工事をする会社に条件はありますか。
あります。県の制度は「工事施工者が、島根県内に本店を有するものであること。」が条件です。出雲市は市内に本店または営業所がある事業所への発注、吉賀町は町の建築推進協議会の会員、浜田市は市内業者が改修工事を行うもの。県外の大手に頼むと、ほかの条件をすべて満たしていても外れます。
マンションでも使えますか。
県の制度は専有部分に限られます。パンフレットに「マンション等の共同住宅の助成対象は専有部分に限ります。(共用部分を除く)」と書かれています。外壁は共用部分なので、マンションの外壁塗装にこの制度は使えません。分譲マンションの大規模修繕は、管理組合の修繕積立金で行うのが原則です。
リフォームローンの優遇はありますか。
あります。しまね長寿・子育て安心住宅リフォーム助成事業を利用する場合、しまね信用金庫と島根県農業協同組合でリフォームローンの貸付金利の引き下げが受けられます。しまね信用金庫は「しましん住宅ローン」の金利引下げプランの適用条件、島根県農業協同組合は全期間固定金利型住宅ローン・変動金利型住宅ローン・リフォームローンの金利引下げ項目にあたります。詳しくは各金融機関の窓口です。
業者選びで相談できる先はありますか。
島根県建築住宅センターが「しまね住宅総合相談員」を養成・登録していて、リフォームの相談ができます。相談員名簿はセンターのサイトで検索できます。また、まずはしまね住宅ネット相談というメールでの相談も用意されています(https://system.shimane-bhc.or.jp/guest/mail)。電話0852-33-7268、FAX 0852-25-9581で、FAXは24時間受付です。
参考にした情報
この記事は、島根県と県内市町の公式情報をもとにしています。制度の内容は年度の途中でも変わるため、申請の前に必ず公式ページと窓口でご確認ください。
- 島根県「しまね長寿・子育て安心住宅リフォーム助成事業」(2026年9月13日確認)——子育て配慮改修/バリアフリー改修/部分的耐震改修の3メニュー。「令和6年1月の能登半島地震を受け、『部分的耐震改修』を助成メニューの柱に加え、単独でも使えるよう制度を拡充しました。」/対象住宅は昭和56年6月1日以降に着工された県内の既存住宅(賃貸住宅を除く)/募集は令和9年2月15日まで、令和9年3月15日までに完了する工事/申込先は(一財)島根県建築住宅センター 業務課 0852-33-7268(松江市東本町二丁目60番地 すままちプラザ2階)/制度の問合せは島根県土木部建築住宅課 住宅企画係 0852-22-5226
- 島根県「令和8年度 しまね長寿・子育て安心住宅リフォーム助成事業」パンフレット(子育て配慮改修・バリアフリー改修)(2026年9月13日確認)——対象工事費の1/4以内・上限25万円/助成対象工事費40万円以上/工事例は床をCFシートに貼替え・転落防止の手すり・防犯性の高い玄関ドア・子どもが使いやすいトイレを増設・雨の日でも車に乗降しやすいよう庇を設置など24例で外壁の塗り替えは0例/加算は同居・近居+10万円/空き家バンク登録住宅を購入して改修+10万円/一定の耐震改修+30万円(最大75万円)/「助成額は、『助成上限額』と『対象工事費の1/4以内の額』の小さい方の額となります」/「工事施工者が、島根県内に本店を有するものであること。」/「マンション等の共同住宅の助成対象は専有部分に限ります。(共用部分を除く)」/しまね信用金庫・島根県農業協同組合でリフォームローンの金利引下げ
- 島根県「令和8年度 しまね長寿・子育て安心住宅リフォーム助成事業」パンフレット(部分的耐震改修)(2026年9月13日確認)——助成対象チェックシートが6問。昭和56年5月31日以前に着工された階数2以下の木造住宅/耐震診断の結果、上部構造評点が1.0未満/工事完了後に特定居室の部分評点が1.5以上/特定居室内の家具等(高さ1.2m以上)に転倒防止措置/改修後の上部構造評点が改修前の数値を下回っていないこと/特定居室=「直接外気に接する避難上有効な開口部を有する居間、寝室及び食事室等の居室で、1階に存するもの」
- 島根県「支援事業・制度」(2026年9月13日確認)——このページから「しまね住宅関連補助・助成事業 一覧」(令和8年度版・Excel)が配布されています。221事業・島根県+18市町/対象工事種別に「改修」が入っている事業は105/全文検索して「外壁」は1行・「塗装」は0行/その1行は奥出雲町 土砂災害特別警戒区域内住宅補強支援事業「法令等に規定された構造に基づく外壁等の施工」(既存住宅の除却費50万円・設計費10万円・工事費110万円)
- 吉賀町「吉賀町住宅改修支援事業補助金」(2026年9月13日確認)——県の一覧では「吉賀町住宅改修促進事業」という名前/交付要綱 第2条「町民が快適に長く住み続けられるように、住宅改修工事…に要する経費の一部を助成することで、町民の生活環境の向上を図るとともに、地域経済対策につなげることを目的とする。」/第3条「工事費が30万円以上の住宅改修の費用で、補助金の申請をした日の属する年度の末日までに工事が完了するもの。」=対象工事の列挙も対象外の列挙もなく、全12条に「外壁」「塗装」は0回/10分の2以内・1事業費当たり20万円以内/吉賀町建築推進協議会の会員を利用して町内で実施/令和2年度以降に交付を受けていないこと・住宅に対して1回限り/ただし書き「補助対象経費が国、県その他の補助事業の補助対象となっている場合にあっては、補助対象外とする」/申請書の添付資料に「施工予定箇所の写真」と「(工事箇所(内容)を分けて他の補助金を申請する場合)他の補助金の申請書類の写し」/窓口は産業課(柿木庁舎)0856-79-2213
- 各市の一次情報は、それぞれのページにまとめています——出雲市(いずも移住リフォーム助成金の可否表の1行目が「屋根・外壁改修、雨樋の取替え ○」・工事費の10%・上限10万円が基本、新婚子育て世帯は20%・50万円、自然豊かな地域は最大30%・80万円・市外に連続5年以上住んでから転入して3年以内・市内に本店または営業所がある事業所に発注)/浜田市(「屋根工事や外壁工事等建物外部の改修工事は対象となりませんのでご注意ください。」・表でも「屋根、外壁の改修工事 × 修繕のため対象外」・対象経費の10%・上限20万円・65歳以上、身体障がい者、子育て世帯、U・Iターン者が居住する住宅)/松江市(一般のリフォーム助成はなし・中古木造建築物改修及び除却支援事業=築後20年以上の中古木造建築物を取得して自己居住用にする改修に10%・上限20万円)
- 島根県「支援事業・制度」のページを開く——県の3メニューも、221事業の一覧も、国の支援事業へのリンクもここから辿れます。申請の前に、必ずここと市町村の窓口で最新の内容を確かめてください
最終確認日:2026年9月13日。受付状況や金額は年度の途中でも変わります。申請の前に必ず最新の公式ページと窓口でご確認ください。
問い合わせ先
県の助成の申込み=(一財)島根県建築住宅センター 業務課 0852-33-7268(9:00〜17:00/土日祝・年末年始休)
県の制度そのもの=島根県土木部建築住宅課 住宅企画係 0852-22-5226
吉賀町の住宅改修支援=吉賀町 産業課 0856-79-2213/市町村の助成=お住まいの市町村へ
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