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【2026年度】別府市の外壁塗装と景観の届出
補助は限定的ですいま住んでいる家に使える一般のリフォーム補助はありません/本題は景観の届出です
- 持ち家の塗り替えに使える補助が、別府市にはありません
- 市の「住まい」に並ぶ住宅系の補助は耐震・危険ブロック塀の除却・空き家の除却。塗り替えに使えるものは見当たりません
- 空き家バンクなら、改修に補助があります
- 別府市空き家利活用補助金=改修は2分の1・上限30万円(家財処分は別枠で上限10万円)。ただし市が「対象になるもの、ならないものがある」と書いています
- 別府で本題になるのは、色を変えるときの届出です
- 市全域が景観計画区域。鉄輪温泉地区と明礬温泉地区では、外観を変える塗り替えが10㎡を超えると届出が必要です
- それ以外の地域なら、届出は要りません
- 温泉市街地・やまなみ・田園自然・沿道の各景観地域は高さ10m超または建築面積500㎡以上が対象。ふつうの一戸建ては当たりません
- 届出が要る場合は、着手の30日前まで
- 事前相談と事前協議を経て、建築確認申請に先立って着手の30日前までに届出。工事が終わったら完了届も出します
- 耐震の残り枠は、市が公表しています
- 令和8年8月1日時点で耐震診断29件・耐震改修12件。締切は令和8年12月18日で先着順です
「別府市 外壁塗装 助成金」で調べてこられた方へ。いま住んでいる家の塗り替えに使える一般のリフォーム補助は、別府市にはありません。——ただし別府には、ほかの市にはない事情があります。市全域が景観計画区域で、鉄輪温泉地区と明礬温泉地区では、外壁の色を変える面積が10㎡を超えると届出が必要です。補助を探しに来た方にとっては、こちらのほうが先に効きます。順に見ていきます。
補助が出ても出なくても、次に気になるのは総額です。——業者を自分で調べる4つの方法
このページの内容全14項目
持ち家の塗り替えに使える補助はありません
先に結論を書きます。別府市の「住まい」に並んでいる住宅系の補助は、次の3つです。
| 制度 | 中身 | 塗装との関係 |
|---|---|---|
| 木造住宅耐震化促進事業補助金 | 耐震診断・耐震改修・部分耐震改修 | 耐震の工事です |
| 危険ブロック塀等除却事業補助金 | 道路に面した危険なブロック塀の除却 | 撤去です。塗り替えではありません |
| 老朽化した危険な空き家の除却補助金 | 危険な空き家の解体 | 解体です |
塗り替えに使える一般のリフォーム補助は、この中にありません。市外から空き家に移り住む場合だけ、別の制度があります(後述)。
補助が無い、というのはよくあることです。ただ別府の場合、補助を探しに来た人が、代わりに知っておくべきことがあります。そちらから先に書きます。
別府の本題——色を変えると届出が要ることがあります
別府市は平成20年3月27日に別府市景観条例を制定し、別府市景観計画を公表しました。目的は市のことばでこうです。
「本市特有の温泉湯けむり景観を“守り・育て・直し・創る”ことにより観光資産として活かし、観光再生、市民生活の向上、交流人口の増加など新たな活力を創出すること」
そして届出の対象になる行為について、市はこう書いています。
「建築物の建築等とは、新築だけでなく、一定規模以上の建築物の増築、外観を変更することとなる修繕若しくは模様替え又は色彩の変更も含みます。」
「色彩の変更」。外壁の色を変える塗り替えは、ここに当たります。同じ色で塗り直すなら外観は変わりませんが、色を変えるなら「色彩の変更」です。
ただし、どこでも要るわけではありません。地区によって規模の基準が違います。ここがこのページで一番大事なところなので、図にしました。
同じ別府市でも、地区によって基準がまったく違います
自分の家が対象かどうかは、地区で決まります
別府市の景観計画は、市域を次のように分けています。
| 区分 | 地区・地域 | おおよその範囲 |
|---|---|---|
| 重点地区 | 鉄輪温泉地区 | 沿道景観形成地区・まちなみ景観形成地区に分かれます |
| 明礬温泉地区 | 平成24年8月に指定 | |
| 重点地区以外 (景観計画区域) | 温泉市街地景観地域 | 市街化区域 |
| 温泉やまなみ景観地域 | 市街化調整区域とAPU地区 | |
| 田園自然景観地域 | 都市計画区域外 | |
| 沿道景観地域 | 大分自動車道から20m/国道10号(「上人ヶ浜」信号以北)道路側端から20m |
そして届出が必要になる規模は、こう決まっています。
| 鉄輪温泉地区・明礬温泉地区 | それ以外の景観地域 | |
|---|---|---|
| 建築物の新築 | すべての行為 | 高さ10mを超えるもの、 または建築面積500㎡以上 |
| 増築・改築・移転 外観を変える修繕・模様替え 色彩の変更 | 行為を行う部分の面積が 10㎡を超えるもの |
市の資料は、この「増築など」に何が含まれるかを注釈で示しています。
「※増築など…増築、改築若しくは移転、外観を変更することとなる修繕若しくは模様替又は色彩の変更。」
塗り替えは「外観を変更することとなる修繕」または「色彩の変更」です。鉄輪・明礬で色を変えるなら、10㎡という数字が効いてきます。
もうひとつ、市は「届出を要しない行為」も示しています。
「建築物の増築、外観を変更することとなる修繕若しくは模様替え又は色彩の変更で、当該変更に係る部分の面積が10㎡以下のもの」
裏から読むと同じことです。10㎡以下なら要らない。超えたら要る。外壁の一面だけを部分的に塗り直すなら10㎡以下に収まることもありますが、家をまるごと塗るなら超えます。
断定はできません。判断するのは市です。自分の家がどの地区かは、都市計画課(0977-21-1471)で確認できます。
届出が要る場合、30日前から動きます
市はこう書いています。
「届出は、事前相談の後、工事着手の30日前までに(建築確認申請に先立って)行いますよう、みなさまのご理解とご協力をお願いいたします。」
鉄輪温泉地区のパンフレットには、届出の流れが図で示されています。それを書き直したものが下です。
着手の30日前が締切。その前に事前相談と協議が入ります
提出する書類のうち、外壁塗装で関係が深いのは立面図です。市はこう指定しています。
「立面図(建築物等の場合;申請書に記入したマンセル値を表示及び着色。2面以上。)」
マンセル値は色を数字で表す方式です。「アイボリー」「ベージュ」といった商品名では届出できません。塗料メーカーのカタログや色見本には、たいていマンセル値が併記されています。業者に見積もりを頼む段階で、使う塗料のマンセル値を出してもらってください。
そして工事が終わったあとも手続きが残ります。
「工事完了後、外構まで終わりましたら、写真を添えて景観計画区域内行為完了届(様式第2号)を提出してください。写真は建築物の外観、緑地率を満足していることが分かるように撮影してください。(屋根や外壁の色彩、樹木の大きさ、本数など)」
足場を解体したあとに撮る写真です。業者が引き上げる前に、誰が撮るのかを決めておいてください。
申請と工事の段取りが決まったら、次に出てくるのは「工事が始まってからのこと」です。——ご近所への挨拶はどこまで/臭いはいつまで続くか/洗濯物・窓・車・ペット/足場があるあいだの戸締まり。
色の基準——強調色は「その面の10分の1以内」
届出が要る地区では、色にも基準があります。鉄輪温泉地区の沿道景観形成地区では、こう定められています。
「建築物の屋根及び外壁は彩度の低いものを基調とし、周囲の自然との調和に配慮する。やむを得ず彩度の高い色彩を使用する場合は、強調色程度にとどめる。強調色の使用面積はその面の10分の1以内とする。」
「その面の10分の1以内」。面ごとの計算です。南面の壁に鮮やかな色を使いたい場合、その面の面積の1割までということになります。
素材にも注文があります。
「反射光のある素材を屋根や外壁などに使用することは避け、周辺の景観を形成する素材と調和を図れるよう配慮する。」
塗装で言えば、光沢(つや)の強い仕上げは避けたほうがよいということです。塗料には「つや有り」「7分つや」「3分つや」「つや消し」の段階があります。見積書の塗料名だけでなく、つやの指定も確認してください。
重点地区以外の景観形成基準も、方向は同じです。
| 地域 | 素材・色彩の基準 |
|---|---|
| 温泉市街地景観地域 | 建築物の材料は周囲のまちなみとの素材感の調和を図る。基調となる色は彩度の低いものとし、彩度の高い色彩の使用は避け、周囲の景観およびまちなみとの調和に配慮する。やむを得ず彩度の高い色彩を使用する場合は、アクセントカラー程度にとどめるよう努める |
| 温泉やまなみ/田園自然景観地域 | 建築物の材料は、周囲の山の緑やまちなみの景観に調和した落ち着きのある素材・色彩とする。基調となる色は彩度の低いものとし、彩度の高い色彩の使用は避ける |
これらの地域では届出そのものが一戸建てには要りませんが、市が「こういう色にしてほしい」と考えている方向は、この基準に出ています。色を決めるときの参考にはなります(失敗しやすい色)。
空き家バンクなら、改修に2分の1・上限30万円
いま住んでいる家に補助はありませんが、市外から別府の空き家に移り住む場合は制度があります。別府市空き家利活用補助金です。窓口は都市計画課 建築指導係 空き家担当(0977-21-2570)。
| 事業 | 誰が | 補助率 | 限度額 |
|---|---|---|---|
| 家財処分事業 | 所有者等または移住者等 | 2分の1 | 10万円/物件 |
| 改修事業 | 移住者等 | 2分の1 | 30万円/物件 |
| 空き家購入事業 | 移住者等 | 2分の1 |
改修事業の対象経費は「物件に居住するために必要な改修に要する経費」です。外壁塗装が入るかどうかは書かれていません。市自身がこう注記しています。
「※対象になるもの、ならないものがあるため、事前に相談をお願いします」
断定はできません。判断するのは市です。見積書を持って事前に相談してください。
「移住者等」に当たるのは次の方です。
- 市外の市区町村に住所があり、空き家バンク物件に移住する(ただし別府市からの転出後5年を経過しない転入は除く)
- 市外から市内の別の居住地に移転し、1年未満に空き家バンク物件に移転する
- 県の「おおいた暮らし住宅」に居住し、1年未満に空き家バンク物件に移転する
- 市外に住所があり、空き家マッチングチームによりマッチングした空き家に移住する
条件として、定住(一つの場所に5年以上生活の拠点を置くこと)を誓約し、対象物件へ住民票を移すことが必要です。
手続きで気をつける点が3つあります。
| 市の書き方 | |
|---|---|
| 申請は工事の前 | 「家財処分事業・改修事業は、実施前に補助金の申請が必要」(要綱でも「補助対象事業の実施前にしなければならない」) |
| 写真が要る | 完了報告に「家財処分事業及び改修事業にあっては、補助事業実施前後の写真」 |
| 締切 | 「令和9年1月29日まで(実績報告が2月末日までにできるもの)【予算達成次第終了】」 |
着工前の写真は、足場を組む前に撮るしかありません。塗り始めてからでは撮れません。
なお不動産業者が扱う物件でも、この補助を使うなら空き家バンクへの利用申込が必要です。物件案内は(公)別府市シルバー人材センター(0977-78-2200)または媒介契約を結んでいる不動産業者が行っています。
耐震は残り枠が公表されています
別府市の木造住宅耐震化促進事業補助金は、外壁塗装そのものには使えません。ただしこの制度には、他の市であまり見ない特徴があります。残りの枠を市が公表していることです。
「令和8年8月1日時点補助金募集残り 耐震診断29件 耐震改修12件
※問合せが増えておりますので、補助金の有無についてはお問い合わせください」
「問合せが増えております」とまで書いてあります。締切は令和8年12月18日(金)で先着順、予算に達し次第終了です。
| 中身 | |
|---|---|
| 対象の住宅 | 昭和56年5月31日以前に着工された2階建て以下の木造の一戸建て(店舗等を兼ねる場合は、店舗部分が全体の2分の1未満のもの) |
| 診断の補助額 | 平屋で100㎡未満(凹凸なし)=上限9.6万円/100㎡未満のそれ以外=11.5万円/100㎡以上で図面あり=12.1万円/100㎡以上で図面なし=14.0万円 |
| 締切 | 令和8年12月18日(金)まで(令和9年1月29日までに完了報告を出せる方)先着順 |
市は診断を頼む建築士についても書いています。
「建築士については、「おおいた住まい守り隊」の登録者である建築士に依頼することをお勧めします。登録者は、市に提出する書類作成の講習を受講しており、「良心的な耐震補強業務の遂行にあたること」を宣誓しています。」
耐震の話ですが、市が「この名簿から選ぶといい」と公に示しているという点は、業者選びの参考になります。ほかに耐震アドバイザー派遣や【リ・バース60】耐震改修利子補給制度もあります。窓口は建築指導係です。
ブロック塀と空き家の除却
塗り替えのついでに考えることの多い2つです。どちらも撤去・解体への補助で、塗り替えには使えません。
- 危険ブロック塀等除却事業補助金——道路に面した危険なブロック塀の除却
- 老朽化した危険な空き家の除却補助金——危険な空き家の解体
外壁塗装の見積書には、塀の塗り替えが一緒に載ることがあります。塀が古くて傾いているなら、塗るより先に除却の補助を調べる価値があります。市はブロック塀の点検ポイントも公開しています。
空き家については、市が無料空き家相談会や空き家シンポジウム&相談会も開いています。「周辺の空き家についてお困りの方」という窓口もあります。
風致地区は市域の3分の1ですが、塗装には関係しません
別府には風致地区があります。範囲が広いので、誤解のないように触れておきます。
| 風致地区 | 3種(ha) | 4種(ha) | 合計(ha) |
|---|---|---|---|
| 山の手 | 1,476 | 38 | 1,514 |
| 実相寺荘園 | 62 | 225 | 287 |
| 野田 | 18 | 157 | 175 |
| 鶴見 | 862 | 117 | 979 |
| 十文字原 | 1,276 | 181 | 1,457 |
| 合計 | 3,694 | 718 | 4,412 |
合計4,412ha。別府市の面積は約125平方キロメートル(12,500ha)なので、市域のおよそ3分の1が風致地区です。制限の中身はこうです。
| 種別 | 高さ | 建ぺい率 | 道路後退 | 隣地後退 | 緑地率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 3種 | 12.0m | 3/10 | 2.0m | 1.0m | 20% |
| 4種 | 15.0m | 4/10 | 2.0m | 1.0m | 20% |
規制の対象は「建築物の建築、宅地の造成、木竹の伐採など」です。外壁の塗り替えは、風致地区の許可の対象には入っていません。建て替えや増築をするときの話です。景観の届出とは別の制度なので、混同しないでください。
もうひとつ、別府市環境保全条例による指定建築物の申請という制度もありますが、これは高さ15メートルを超える建築物・工作物が対象です。一戸建てには関係しません。
なぜ別府だけ、こんなに景観がうるさいのか
ここまで読んで「面倒だ」と思われたかもしれません。ただ、別府がこうしている理由には筋があります。
市が景観計画で守ろうとしているのは湯けむりです。鉄輪温泉地区の景観形成方針には、こう並んでいます。
「国道500号沿道は、湯けむりが見えるよう、また、湯けむりの背景となる遠景の山々が隠れないよう大規模建築物の高さを抑えるとともに、建築物の壁面後退により道路空間の確保に努める。」
「みゆき坂、いでゆ坂は、石畳、統一感のある街路灯・案内板等の整備により「下駄の音が似合う湯治場」を目指す。」
湯けむりは建物より低いところに漂います。だから高い建物が建つと消えて見えるし、派手な色の壁があると視線がそちらに行きます。市が「彩度の低いものを基調」と言い、「強調色はその面の10分の1以内」と面積まで決めているのは、そのためです。
景観形成基準には、こういう項目もあります。
- 「湯けむりや遠景の山々・海の景観に対して道路や公園・広場等の公共施設の眺望点からの眺望を損なわないような建築物等の配置および形状とする」
- 「大規模な連続した壁面は避け、いくつかの棟にみえるように計画上の工夫(分節)を行う」
- 「塀などを設ける場合には、自然石や竹垣など地域の景観を意識した素材を使用するように努める」
一戸建ての塗り替えで直接効いてくるのは色と、つやです。反射光のある素材は避けるという基準があるので、鏡のように光る仕上げは方向が違います。
ついでに書いておくと、別府市は「景観まちづくり」の窓口を都市計画課ひとつにまとめています。届出も、風致地区も、空き家バンクも、空き家利活用補助金も、すべてこの課です(空き家だけ係が分かれています)。電話を1本かければ、自分の家が何に当たるかをまとめて聞けます。
別府の家で、塗る前に見るところ
別府の気候を、気象庁の平年値で見ておきます(アメダス別府)。一関のような寒冷地とは、まったく違う条件です。
別府は6月から9月に雨が集中します。年2,404.6mm
| 平均気温 | 日最高 | 日最低 | 降水量 | |
|---|---|---|---|---|
| 1月 | 3.9℃ | 10.4℃ | -1.7℃ | 55.4mm |
| 6月 | 21.2℃ | 26.4℃ | 17.2℃ | 368.9mm |
| 9月 | 22.1℃ | 27.6℃ | 18.1℃ | 420.1mm |
| 12月 | 5.6℃ | 12.5℃ | 0.0℃ | 58.6mm |
| 年 | 14.6℃ | 20.9℃ | 9.4℃ | 2,404.6mm |
ここから読めることが2つあります。
1つ目——工期を決めるのは気温ではなく雨です。塗料の多くは気温5℃以上が施工の条件ですが、別府は1月でも日最高気温が10.4℃あります。冬に塗れないということはありません。問題は雨で、6月から9月の4か月で年間降水量の6割が降ります。足場を組んでから天気待ちで工期が延びるのは、この時期です。逆に11月から2月は月100mmを切ります。
2つ目——温泉地であることです。別府は湯けむりの立つまちです。温泉の蒸気には硫黄分が含まれ、金属をいためます。雨どい、笠木、換気フード、給湯器の配管、テレビアンテナ——外壁より先に金属部が傷んでいることがあります。足場を組んだときにしか見られない場所なので、塗装のついでに点検してもらってください。特に鉄輪・明礬・堀田・観海寺など、噴気のある地区に近い家では確認する価値があります。
もうひとつ、塩害もあります。別府湾に面した地区では、海からの潮風が外壁に塩分を運びます。高圧洗浄でしっかり落としてから塗るかどうかで、もちが変わります(高圧洗浄の役割)。
費用の目安です。30坪の家でおおむね80万〜120万円(30坪の外壁塗装の費用)。別府市には、いま住んでいる家に使える補助がありません。だから見るのは総額ではなく㎡単価・塗料の製品名・塗る回数・足場の面積(見積書の内訳の見方/塗装面積の出し方)。鉄輪・明礬にお住まいなら、届出の手間を誰が引き受けるかも見積もりの前に決めてください。
国の補助金なら使えますか
市の制度に条件が付くと分かると、次に出てくるのがこの質問です。先に答えを書きます。外壁塗装そのものに出る国の補助金は、ありません。
よく名前が挙がるみらいエコ住宅2026事業も、対象は窓などの開口部の断熱改修、躯体の断熱改修、給湯器といった設備です。塗り替えは対象工事に入っていません。
まぎらわしいのが「躯体の断熱改修」です。これは壁・天井・床に断熱材を入れる工事のことで、断熱塗料や遮熱塗料を塗ることではありません。「外壁が対象」という説明だけを見て、塗り替えも入ると思ってしまう方がいます。
窓の断熱や給湯器の交換を同時にやるなら、その部分は対象になり得ます。ただし申請には「住宅省エネ支援事業者」に登録した業者が工事を請け負う必要があり、予算の上限に達した時点で受付が終わります。くわしくは国の制度と外壁塗装の関係にまとめました。
よくある質問
別府市で、外壁塗装に助成は出ますか?
いま住んでいる家の塗り替えに使える一般のリフォーム補助は、別府市にはありません。市の住宅系の補助は耐震・危険ブロック塀の除却・老朽危険空き家の除却の3つで、いずれも塗り替えには使えません。市外から空き家バンク物件に移り住む場合だけ、別府市空き家利活用補助金の改修事業(2分の1・上限30万円)があります。
外壁の色を変えるのに、届出は必要ですか?
お住まいの地区によります。鉄輪温泉地区と明礬温泉地区では、外観を変える塗り替えの面積が10㎡を超えると届出が必要です。30坪の家の外壁は120〜150㎡ほどなので、まず超えます。それ以外の景観地域(温泉市街地・やまなみ・田園自然・沿道)は高さ10m超または建築面積500㎡以上が対象なので、ふつうの一戸建ては当たりません。都市計画課(0977-21-1471)で確認できます。
同じ色で塗り直すだけでも届出は要りますか?
届出の対象は「外観を変更することとなる修繕若しくは模様替え又は色彩の変更」です。色を変えないなら外観の変更に当たらない、という読み方になりますが、断定はできません。判断するのは市です。鉄輪・明礬にお住まいなら、色を変えないつもりでも一度確認してください。
届出はいつまでに出せばいいですか?
工事着手の30日前まで、しかも建築確認申請に先立って出します。ただしその前に事前相談と事前協議があります。市は「届出は、事前相談の後、工事着手の30日前までに行いますよう」と書いています。30日前は届出書の期限であって、動き出す時期ではありません。
届出には何を出しますか?
景観区域内行為届出書のほか、位置図・付近見取図、敷地と周辺の写真、配置図、平面図、立面図、敷地求積図、緑地率算定表などを正副2部。立面図は「申請書に記入したマンセル値を表示及び着色。2面以上。」と指定されています。色を商品名ではなくマンセル値で示す必要があります。
マンセル値はどこで分かりますか?
塗料メーカーのカタログや色見本帳に併記されています。見積もりの段階で、使う塗料のマンセル値を業者に出してもらってください。色を決めてから調べるのではなく、候補の色それぞれの数値を先にもらっておくと、市との相談が早く済みます。
工事が終わったら何かありますか?
届出をした場合は完了届(様式第2号)を出します。市は「工事完了後、外構まで終わりましたら、写真を添えて」と書いており、写真は「屋根や外壁の色彩、樹木の大きさ、本数など」が分かるように撮るよう求めています。足場を解体したあとの写真です。誰が撮るのかを、業者と決めておいてください。
色の決まりはありますか?
鉄輪温泉地区の沿道景観形成地区では、「屋根及び外壁は彩度の低いものを基調」とし、彩度の高い色を使う場合は「強調色の使用面積はその面の10分の1以内」と定められています。また「反射光のある素材を屋根や外壁などに使用することは避け」とあるので、つやの強い仕上げは避けたほうがよいということになります。
風致地区に入っています。塗り替えに許可が要りますか?
要りません。風致地区の規制の対象は「建築物の建築、宅地の造成、木竹の伐採など」で、塗り替えは入っていません。高さや建ぺい率、緑地率20%といった制限は、建て替えや増築のときの話です。別府の風致地区は合計4,412haと市域の3分の1ほどありますが、塗り替えとは別の制度です。
空き家を買って直します。補助は使えますか?
別府市空き家利活用補助金の改修事業が2分の1・上限30万円です。ただし対象は「物件に居住するために必要な改修に要する経費」で、市が「対象になるもの、ならないものがあるため、事前に相談をお願いします」と書いています。工事の実施前に申請が必要で、完了報告には実施前後の写真が要ります。空き家バンクへの登録・利用申込が前提です。窓口は都市計画課 建築指導係 空き家担当(0977-21-2570)。
耐震の補助はまだ空いていますか?
市が残り枠を公表しています。令和8年8月1日時点で耐震診断29件・耐震改修12件。締切は令和8年12月18日(金)で先着順、予算に達し次第終了です。市は「問合せが増えておりますので、補助金の有無についてはお問い合わせください」と付け加えています。対象は昭和56年5月31日以前に着工された2階建て以下の木造一戸建てです。
いつ工事をするのがいいですか?
別府は6月から9月の4か月で年間降水量の6割が降ります(年2,404.6mm)。足場を組んでからの天気待ちで工期が延びるのはこの時期です。逆に11月から2月は月100mmを切り、1月でも日最高気温が10.4℃あるので、冬は塗れます。寒さより雨で決めてください。
塗り替えで固定資産税は上がりません。下がりもしません。上がるのはどんな工事なのかを、外壁塗装と固定資産税で条文から確かめています。
参考にした情報
別府市の公式ページと、市が公開している景観のパンフレット・要綱PDFを2026年9月8日に直接開いて確認しました。補助は予算の範囲内で、年度によって条件が変わります。届出の要否と色の基準は、必ず担当課へ確認してください。
- 別府市「別府の景観まちづくり」「景観法に基づく届出について」——区域の区分、届出対象行為、景観形成基準、届出書と添付書類、完了届
- 別府市「別府市景観形成ガイドライン」(PDF)——届出対象行為の一覧表、景観形成基準(建築物の配置・形状及び意匠/素材・色彩/外構・緑化)
- 別府市「鉄輪温泉地区温泉湯けむり重点景観計画」パンフレット(PDF)——鉄輪温泉地区の届出対象行為、景観形成方針、建築物の色彩(強調色は面の10分の1以内)、届出の流れ
- 別府市「届出を要しない行為」(PDF)——変更に係る部分の面積が10㎡以下のものほか
- 別府市「別府市空き家利活用補助金交付制度」および交付要綱(PDF)——補助対象者、各事業の補助率と限度額、申請時期、必要書類
- 別府市「別府市空き家バンク」——しくみ、利用の申込、物件案内の問い合わせ先
- 別府市「別府市木造住宅耐震化促進事業補助金交付制度」(2026年8月18日更新)——残り枠の公表、対象住宅、補助金額、募集期限
- 別府市「風致地区」——決定状況の面積、種別ごとの建築制限、規制の対象行為
- 別府市「別府市環境保全条例による指定建築物の申請」——高さ15m超が対象
- 気象庁「過去の気象データ検索」アメダス別府の平年値——月別の降水量・平均気温・日最高気温・日最低気温
問い合わせ先
景観の届出・景観計画・風致地区:別府市 都市計画課 電話 0977-21-1471(〒874-8511 別府市上野口町1番15号 市庁舎3F)
空き家利活用補助金・空き家バンク:都市計画課 建築指導係 空き家担当 0977-21-2570
木造住宅耐震化促進事業/危険ブロック塀等除却:都市計画課 建築指導係
市営住宅:施設整備課 住宅政策係 0977-21-1478
代表電話:0977-21-1111
鉄輪・明礬で色を変えるなら、着手の30日前までに届出。その前に事前相談と事前協議があります。
大分県内のほかの市も調べています。——大分市。同じ県でも、市が変わればここまで違います(助成金ガイド/業者の選び方/外壁塗装の費用相場)。