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【2026年度】伊那市で外壁塗装に補助金は出る?——補助より先に、色を変えると届出が要ります
塗装への補助はありません本題は景観の届出。色彩の変更が100平米を超えると届出が必要です
- 市の一覧に外壁塗装はありません
- 「住宅のリフォームなどに利用できる支援制度」に並ぶのは耐震改修(一戸100万円)/過疎地域定住促進(150万円)/田舎暮らしモデル地域(150万円)/身体障害者住宅等整備/高齢者にやさしい住宅改良。外壁も塗装も出てきません
- 色彩の変更は100平米超で届出
- 景観計画に基づく届出の対象=建築物の「外観を変更することとなる修繕・模様替・色彩変更」で、変更に係る面積が100平米を超えるもの(一般地域)。西箕輪景観形成重点地区は25平米を超えるもの
- 30坪の家なら、たいてい超えます
- 30坪の家の外壁はおよそ120から150平米。4面を塗り替えて色を変えるなら、100平米はまず超えます
- 届出から30日間は着工できません
- 「市が届出書を受理した日から30日間(最大90日間)経過した後でなければ、届出に係る行為に着手できません。ただし、適合通知日以降であれば着手可能です。」/景観法に基づく罰則があります
- 色はマンセル値で書きます
- 届出書の記載要領=「色彩は、マンセル値(日本工業規格Z8721に定める色相、明度及び彩度の3属性の値)により表示する。」記入例には「色彩は、周囲の建物と調和するように彩度を6」とあります
- 住民が自分でルールを作った地区があります
- 景観形成住民協定=地域住民が建物の色彩や形態などの外観について自主的に決めた協定。市のページは12地区、届出の手引きは13地区と書いています
- 耐震は5分の4・115万円
- 耐震補強工事=対象経費の5分の4以内・限度額1,150,000円/建替(除却)=2分の1以内・976,000円。耐震診断は無料で、補強後の総合評点は0.7以上かつ工事前を上回ることが条件
- 高遠町・長谷なら150万円の道
- 過疎地域定住促進の住宅新築等補助金=新築又は増改築に要する経費の10分の2以内・150万円限度。対象は15歳以上45歳以下などで、自治会に加入し地域活動に参加する意思も要件です
「伊那市 外壁塗装 助成金」で調べてこられた方へ。先に線を引きます。伊那市に、外壁塗装そのものへの補助はありません。市が「住宅のリフォームなどに利用できる支援制度」として並べているのは、耐震・過疎地域の定住促進・バリアフリーだけです。——ただし、この市には別の話があります。伊那市は平成26年4月1日から市独自の景観条例と景観計画を全面施行していて、建築物の色彩を変える工事は、変更に係る面積が100平米を超えると届出が必要です。30坪の家の外壁は、たいてい120から150平米あります。
補助が出ない以上、残るのは総額です。——30坪だといくらか/業者の選び方
このページの内容全13項目
市の一覧に、外壁も塗装も出てきません
伊那市は、住宅のリフォームに使える制度を1枚の表にまとめています。「住宅のリフォームなどに利用できる支援制度」というページです。そこに並んでいるのは、この5つでした。
図1 伊那市は、補助より先に手続きの話になります
| 要綱 | 目的 | 主な補助要件 | 補助上限額 | 窓口 |
|---|---|---|---|---|
| 住宅・建築物耐震改修促進事業 | 地震に対する建築物の安全性向上(建替え工事・耐震補強工事) | 昭和56年5月31日以前に着工された住宅/市が行う精密な耐震診断の総合評点が基準値未満/所得制限あり/市税等の滞納がないこと | 一戸当たり100万円 | 建設部 都市整備課 |
| 過疎地域定住促進補助金等 | 過疎地域への若者等の定住促進 | 高遠町・長谷地区に住所を有し、定住する意思のある45才以下の者/住宅の増改築 | 一戸当たり150万円 | 企画部 地域創造課、高遠町総合支所、長谷総合支所 |
| 田舎暮らしモデル地域事業 | モデル地域への若者等の定住促進 | モデル地域に住所があり定住意思のある45才以下/住宅の増改築 | 一戸当たり150万円 | 企画部 地域創造課 |
| 身体障害者住宅等整備事業 | バリアフリー | 65歳未満/手帳1〜3級/世帯全員の前年所得税8万円以下 | 一人一生涯70万円(1割自己負担) | 社会福祉課 |
| 高齢者にやさしい住宅改良促進事業 | バリアフリー | 65歳以上の要介護(支援)認定者等/世帯全員の前年所得税8万円以下 | —— | 社会福祉課 |
——耐震、定住、バリアフリー。外壁も塗装も、一度も出てきません。
2つのソースで確かめました。1つは、くらしの情報>補助・支援制度>住宅にある「住宅のリフォームなどに利用できる支援制度」。もう1つは、移住サイト側の「住宅のリフォーム等に利用できる支援情報」(伊那に住む>移住の支援>住まいに関する助成)です。後者から前者にリンクが張られていて、並んでいる制度は同じでした。どちらにも、外壁塗装への補助はありません。
市の一覧のページは更新日が2022年6月7日です。4年前の資料が、いまも移住サイトから現役でリンクされています。制度は年度で変わります。動く前に建設部 都市整備課 建築係(0265-78-4111 内線2523・2524)で確かめてください。——ただし当サイトが2026年9月13日に市のサイトを見た範囲では、これより新しい住宅リフォームの一覧は見つかりませんでした。
そして、ここからが伊那市の本題です。——この市には、補助金より先に確かめることがあります。
色を変えると届出。境目は100平米です
伊那市は、景観について自分のルールを持っています。
「伊那市は、景観行政団体として、平成26年4月1日から市独自の景観条例と景観計画を全面施行しました。
景観計画には、建築物や工作物の新築、増築などを行う場合の基準(色彩、高さ、形態、意匠、材料など)を定めています。」
「伊那市全域において伊那市景観計画に定める対象行為を行う場合、景観法にもとづく届出を2部、伊那市に提出してください。」
問題は、その対象になる規模です。届出の手引きから、建築物の行だけを引きます。
| 番号 | 行為の種類 | 一般地域(西箕輪地区を除く伊那市全体) | 西箕輪景観形成重点地区 |
|---|---|---|---|
| (1) | 建築物の新築・増築・改築・移転 | 高さ13mを超えるもの 床面積の合計が30㎡を超えるもの | 高さ13mを超えるもの 床面積の合計が20㎡を超えるもの |
| (2) | 建築物の「外観を変更することとなる修繕・模様替・色彩変更」 | 変更に係る面積が100㎡を超えるもの | 変更に係る面積が25㎡を超えるもの |
| (5) | 工作物(塀・門など)の新設・外観変更 | 高さ10mを超えるもの/築造面積1,000㎡を超えるもの | 高さ5mを超えるもの/築造面積1,000㎡を超えるもの |
| (9) | 建築物・工作物に表示される特定外観意匠(看板など) | 面積10㎡を超えるもの | 面積3㎡を超えるもの |
——(2)の行です。「変更に係る面積が100㎡を超えるもの」。
30坪の家の外壁は、およそ120から150㎡あります。つまり4面を塗り替えて色を変えるなら、100㎡はまず超えます。
図3 伊那市で色を変えて塗り替えるときの順番
ここが伊那市の特徴です。当サイトが調べてきた市では、色彩変更の届出は「高さ13m超」「延床1,000㎡超」のように建物の大きさで切ることが多く、その場合は普通の戸建てなら届きません(大館市(秋田)、日光市(栃木)の重点区域の外)。逆に規模の下限を置かない市もあります(鎌倉市(神奈川)、日光市の重点区域)。伊那市は「塗る面積」で切っていて、その境目がちょうど戸建て1軒ぶんのところにあります。
着工まで待ちがあります。手引きの流れ図=「市が届出書を受理した日から30日間(最大90日間)経過した後でなければ、届出に係る行為に着手できません。ただし、適合通知日以降であれば着手可能です。」——基準に適合していれば、通知が出た日から始められます。逆に不適合なら指導 → 応じない場合は勧告・変更命令と進み、「景観法に基づく罰則があります」と手引きに明記されています。
同じ色で塗り直す場合の扱いは、手引きに書かれていません。対象行為の書き方が「外観を変更することとなる修繕・模様替・色彩変更」なので、同色ならそもそも「外観の変更」に当たらないとも読めます。——ただし市によって正反対です。鎌倉市は「元の色・材質で塗りなおす行為は色彩の変更にあたらない」と明記し、掛川市(静岡)の遠州横須賀街道沿道地区は逆に「同じ色の塗料でも色彩の変更にあたり届出対象」としています。伊那市がどちらかは、都市整備課に確かめてください。
「変更に係る面積」を数えるには、見積書が要ります。4面ぜんぶなら合計、南面だけなら南面だけ。見積書に「外壁塗装 一式」としか書かれていないと、100㎡を超えるかどうかを自分で判断できません。面ごとの数量が入った見積書を頼んでください(見積書のチェック項目)。
オンラインで出せるようになりました。市の告知=「伊那市景観計画に基づく行為の届出(建築物の建築等)について、オンラインで届出ができるようになりました。」窓口に行く時間が取れない方には、これが効きます。
西箕輪は25平米。ほぼ全部が対象になります
伊那市のなかで、1か所だけ基準が厳しい区域があります。西箕輪景観形成重点地区です。
| 行為 | 一般地域 | 西箕輪景観形成重点地区 | 差 |
|---|---|---|---|
| 色彩の変更(塗り替え) | 100㎡超 | 25㎡超 | 4分の1 |
| 建築物の新築・増築 | 床面積30㎡超 | 床面積20㎡超 | 3分の2 |
| 工作物(塀など) | 高さ10m超 | 高さ5m超 | 2分の1 |
| 看板(特定外観意匠) | 10㎡超 | 3㎡超 | 約3分の1 |
| 土地の形質変更 | 面積1,000㎡超 | 面積300㎡超 | 約3分の1 |
| 物件の堆積 | 面積300㎡超 | 面積100㎡超 | 3分の1 |
25㎡は、壁1面にも届かない広さです。30坪の家なら、南面だけで30㎡前後あります。——西箕輪では、色を変える塗り替えはほぼすべてが届出の対象になると考えたほうがいいです。付帯部だけを塗り替えるような小さい工事でなければ、まず超えます。
塀や門も見てください。工作物の届出は高さで切られていて、一般地域は10m超、西箕輪は5m超。住宅の塀がこの高さになることはまずありませんが、擁壁のある土地では確かめる価値があります。
色はマンセル値で書きます
届出をするとき、色をどう書くかが決まっています。
「色彩は、マンセル値(日本工業規格Z8721に定める色相、明度及び彩度の3属性の値)により表示する。」
「※2 色彩は、マンセル値により表示してください。」
——塗料メーカーの色番号ではありません。日本塗料工業会の色番号(日塗工)でもなく、マンセル値です。
業者に「マンセル値で出してください」と頼んでください。塗料メーカーの色見本にはマンセル値が併記されていることが多く、プロなら出せます。出せない会社は、この届出をやったことがない可能性が高い。——それ自体が、会社を選ぶ材料になります。
そして手引きの記入例には、市が期待している方向が書かれています。
「良好な景観形成のために特に配慮した事項」の記入例=「色彩は、周囲の建物と調和するように彩度を6」(以下略)/「沿道景観に配慮して、道路から○m後退した。」
彩度6という数字は、当サイトが調べてきた他の市とも一致します。大館市(秋田)の景観形成基準も「彩度は6以下とし、落ち着いた色彩を基調に、山並み、田園と調和させる」。彩度6以下は、日本の景観行政でおおよそ共通の目安だと考えてよさそうです。ベージュ系・グレー系・ブラウン系は、たいていこの範囲に入ります(色選びで失敗しない方法)。
届出には「景観形成基準チェックシート」が用意されています(PDF・エクセル)。自分の計画が基準に合っているかを、提出前に自分で確かめられるということです。市のページからダウンロードできます。
住民が自分でルールを作った地区があります
伊那市には、行政のルールとは別に、住民が自分たちで決めた景観のルールがあります。
「市内に12地区ある『伊那市景観形成住民協定』は、地域住民の方々が良好な景観形成を目指して、一定の区域の建物や工作物の色彩や形態などの外観、緑化などについて自主的にルールを作り協定として締結しています。
各住民協定の地区内で建築物や工作物の新築、増築、開発行為などを行う場合は、事前に住民協定の内容をご確認ください。必要に応じて代表者と連絡をとり、住民協定の内容に沿うよう調整をお願いします。」
数が資料で食い違っています。ページ(更新日2025年2月18日)は「市内に12地区」。ところが届出の手引きは「景観形成住民協定地区(13地区)」として13の協定名を挙げています——城下町高遠・まちづくり協定、美しいまち暁野区景観形成住民協定、青島区田園地帯景観形成住民協定、未来通り住民協定、美しい勝間景観協定、中条ふるさとづくり協定、上山田地区金井河原田園地帯景観協定、美原区景観形成住民協定、下山田河原地区田園地帯景観協定、小原景観協定、西箕輪ふるさと景観住民協定、御園区内原地区景観形成住民協定、福島地区景観育成住民協定。手引きのほうが古い資料なので、いまの数は都市整備課に確かめてください。
これは「法律より先に、ご近所のルールがある」という話です。届出の規模に届かない小さな塗り替えでも、協定の地区なら色の相談が要ることがあります。市も「必要に応じて代表者と連絡をとり」と書いています。自分の地区が協定の区域かどうかは、先に確かめておいたほうが安全です。代表者の連絡先は都市整備課で聞けます。
耐震は5分の4・115万円。診断は無料
伊那市で金額がいちばん大きいのは、耐震です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 耐震補強工事 | 対象経費の5分の4以内(補助限度額1,150,000円) |
| 建替(除却)工事 | 対象経費の2分の1以内(補助限度額976,000円) |
| 耐震診断 | 無料(木造住宅の耐震診断) |
| 対象建築物 | 耐震診断士による精密な耐震診断が行われている既存木造住宅/総合評点が1.0未満 |
| 補強工事の条件 | 工事後の総合評点が0.7以上かつ工事前の総合評点を上回る補強工事 |
| 期限・回数 | 補助申請した年度内(2月末)に工事が完了すること/補助金の交付は1回限り/所有者に市税などの滞納がないこと |
| 窓口 | 伊那市役所 建設部 都市整備課 建築係(事前に必ず市と相談) |
図2 伊那市の住まいの補助(上限額・万円)
「0.7以上かつ工事前を上回る」は、ゆるいほうの基準です。当サイトが調べた多くの市は「1.0以上にすること」を条件にしています(みどり市(群馬)、大館市(秋田)など)。伊那市は1.0に届かなくても、0.7を超えて前より良くなれば対象。——予算の都合で一度に全部を直せない家でも、段階を踏めるということです。
塗装そのものは対象になりません。対象経費は「耐震改修工事に要する費用(建替工事にあっては除却工事)」です。ただし足場は共通で使えます。耐震と塗装を同じ時期にやるなら、見積書で行を分けてもらってください。
市の一覧には「所得制限あり」と書かれています。金額の条件は市のページに出ていないので、都市整備課で確かめてください。
高遠町・長谷なら150万円の道があります
伊那市の高遠町区域と長谷区域は、過疎地域の持続的発展の支援に関する特別措置法による過疎地域に指定されています。そこに住む若者等には、別の枠があります。
| 補助金 | 対象事業・交付額 | 主な要件 |
|---|---|---|
| 住宅新築等補助金 | 対象地域の住宅の新築又は増改築のいずれかを行う事業に要する経費の10分の2以内(150万円を限度) | 若者等(15歳以上45歳以下)、その配偶者、同居する中学生以下の子を持つ者/定住する意思/自治会に加入し、地域活動に参加する意思/住宅の所有権 |
| 空き家取得等補助金 | 対象地域の空き家の取得又は増改築に要する経費の10分の2以内(150万円を限度) | 同上(増改築の場合は賃借権又は使用借権を有する者を含む) |
| 定住助成金 | 1世帯15万円(Uターン世帯は10万円)/中学生以下の子1人につき2万円加算/単身は7万円(Uターンは5万円) | IターンまたはUターンをして1年を経過/自治会に加入 |
| 廃屋取壊し事業補助金 | 経費の10分の1以内(10万円を限度) | 対象地域の廃屋の所有者 |
| 通勤助成金 | 片道10kmを超える1kmにつき月額300円(1月5,000円限度) | 高遠町三義地区または長谷区域に住所/10kmを超える通勤 |
対象事業は「新築又は増改築」です。塗り替えは増改築ではないと読むのが自然ですが、要綱の別表に工事の種類を細かく定めた一覧は見当たりませんでした。断定はできないので、企画部 地域創造課、高遠町総合支所、長谷総合支所のいずれかに確かめてください。
市の他の補助とは重ねられません。要綱の第3条第3項=「対象事業の実施に関して市の他の補助金等の交付を受けるときは、この告示による補助金等は交付しない。」耐震と過疎地域の両方を同じ工事で使う、という組み方はできません。
市が自分で耐震を勧めています。——「なお、住宅の増改築を行う際は、併せて耐震改修についてもご配慮ください。」過疎地域の枠を使って増改築するなら、同じタイミングで耐震も、という案内です。足場を共用できるので、外壁塗装もこの流れに乗せられます。
申請は事業着手前が基本です。「事業着手前を基本とし、特別の事情があるときは、事業完了後2年以内(真に事業を実施したことを証明することができる書類を要する。)」——完了後でも道は残されていますが、着手前が原則です。
県の信州型住宅リフォーム助成金は、断熱が入口です
伊那市は、自分のページから県の制度も案内しています。——「信州型住宅リフォーム助成金(外部サイト)」へのリンクが、リフォーム支援の一覧に置かれています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 上限額 | ZEH化リフォーム=先導基準140万円/推奨基準120万円/最低基準100万円/健康省エネリフォーム=50万円 |
| 助成額 | 次のうち最も小さい額——①工事内容に応じた単価の合計 ②総工事費の20% ③上限額 |
| 必須の工事 | ZEH化リフォーム(寝室、脱衣室、浴室、トイレ及びキッチンを含む住宅部分を指針の最低基準以上に)または健康省エネリフォーム(浴室・脱衣室または寝室の見付面積10㎡以上の断熱改修+外気に接するすべての建具の断熱改修/または住宅部分全体の床・天井・屋根の断熱改修) |
| 業者 | 県内に主たる事務所を置く者(登記上の本店が県内にあること) |
外壁の塗り替えだけでは、入口に立てません。必須の工事が断熱改修で、断熱塗料や遮熱塗料を塗ることではありません。壁・床・天井・屋根に断熱材を入れる、窓やドアを断熱仕様に替える——そこが条件です。ただし断熱改修と同時に外壁を塗り替えるなら、足場を共用できます。くわしい条件は長野県のまとめにあります。
補助が出ない市だからこそ、見積書で差がつきます
伊那市では、外壁塗装に市から戻る額は0円です。——では、自己負担でいくらになるのか。そして総額は、会社によって数十万円動きます。
この市の場合、見積書で確かめることが1つ増えます。
- 外壁が面ごとに何㎡か——100㎡を超えるかどうかの判断に、これが要ります。「一式」では数えられません
- 色がマンセル値で書けるか——届出の様式がマンセル値を求めています。出せない会社は、この手続きをやったことがない可能性があります
- 塗料のメーカー名と製品名、そして何回塗るか——「シリコン」という呼び名だけでは単価を説明できません
この3つがそろえば、2〜3社を横に並べたときに差額の正体が見えます。一括見積もりサービスを使えば、同じ条件で出してもらえます。
伊那市は、西に中央アルプス、東に南アルプスを望む伊那谷にあります。標高が高く、冬は氷点下の朝が続きます。塗装の適期は春(4〜6月)と秋(9〜10月)で、冬は乾燥不良のリスクが出ます(長野県のまとめに県内の季節の表があります)。——ここに景観の届出で最大30日が乗ります。春に塗りたいなら、冬のうちに色を決めて届出を出しておく。これが伊那市での段取りです。見積もりのときに「この標高だと、塗料は何を使いますか」と聞いてみてください。凍害の話ができる会社は、土地を見ています。30坪の家の相場は30坪の外壁塗装はいくらかにまとめました。
国の補助金なら使えますか
市の制度に条件が付くと分かると、次に出てくるのがこの質問です。先に答えを書きます。外壁塗装そのものに出る国の補助金は、ありません。
よく名前が挙がるみらいエコ住宅2026事業も、対象は窓などの開口部の断熱改修、躯体の断熱改修、給湯器といった設備です。塗り替えは対象工事に入っていません。
まぎらわしいのが「躯体の断熱改修」です。これは壁・天井・床に断熱材を入れる工事のことで、断熱塗料や遮熱塗料を塗ることではありません。「外壁が対象」という説明だけを見て、塗り替えも入ると思ってしまう方がいます。
窓の断熱や給湯器の交換を同時にやるなら、その部分は対象になり得ます。ただし申請には「住宅省エネ支援事業者」に登録した業者が工事を請け負う必要があり、予算の上限に達した時点で受付が終わります。くわしくは国の制度と外壁塗装の関係にまとめました。
よくある質問
伊那市で、外壁塗装に補助金は出ますか。
出ません。市が「住宅のリフォームなどに利用できる支援制度」として一覧にしているのは、住宅・建築物耐震改修促進事業、過疎地域定住促進補助金等、田舎暮らしモデル地域事業、身体障害者住宅等整備事業、高齢者にやさしい住宅改良促進事業です。外壁も塗装も出てきません。
本当に無いと言い切れますか。
2つのソースで確かめました。市の「住宅のリフォームなどに利用できる支援制度」(くらしの情報>補助・支援制度>住宅)と、移住サイト側の「住宅のリフォーム等に利用できる支援情報」(伊那に住む>移住の支援>住まいに関する助成)です。後者から前者にリンクが張られていて、並んでいる制度は同じでした。どちらにも外壁塗装の補助はありません。ただし制度は年度で変わるので、都市整備課 建築係(0265-78-4111 内線2523・2524)でご確認ください。
外壁を塗り替えると、届出が必要ですか。
色を変えるなら、たいてい必要になります。伊那市景観計画の届出対象は、建築物の「外観を変更することとなる修繕・模様替・色彩変更」で、一般地域では「変更に係る面積が100平方メートルを超えるもの」です。30坪の家の外壁はおよそ120から150平方メートルあるので、4面を塗り替えれば100平方メートルは超えます。
同じ色で塗り直す場合はどうなりますか。
手引きには書かれていません。対象行為は「外観を変更することとなる修繕・模様替・色彩変更」という書き方で、同じ色に塗り直す場合にどう扱うかの明記がありません。当サイトが調べた他の市では、鎌倉市が「元の色・材質で塗りなおす行為は色彩の変更にあたらない」と明記し、掛川市の一部地区は逆に「同じ色の塗料でも色彩の変更にあたり届出対象」としていました。伊那市がどちらかは、都市整備課に確かめてください。
100平方メートルは、どう数えますか。
「変更に係る面積」です。4面すべてを塗り替えるなら4面の合計、南面だけなら南面の面積になります。つまり部分的な塗り替えなら100平方メートルに届かないこともあります。自分の家の外壁面積は見積書に書かれているので、そこで確かめられます。見積書に「外壁塗装 一式」としか書かれていないと、この判断ができません。
西箕輪に住んでいます。何が違いますか。
境目が25平方メートルになります。西箕輪景観形成重点地区では、色彩変更の届出対象が「変更に係る面積が25平方メートルを超えるもの」です。25平方メートルは壁1面にも届かない広さなので、事実上ほとんどの塗り替えが対象になります。新築・増築・改築も「床面積の合計が20平方メートルを超えるもの」と、一般地域の30平方メートルより厳しくなっています。
届出をすると、すぐ工事を始められますか。
始められません。手引きに「市が届出書を受理した日から30日間(最大90日間)経過した後でなければ、届出に係る行為に着手できません。ただし、適合通知日以降であれば着手可能です。」とあります。つまり景観形成基準に適合していると認められて通知が出れば、30日を待たずに着工できます。逆に不適合だと指導・勧告・変更命令に進み、景観法に基づく罰則もあります。
届出は何を出しますか。
「景観計画区域内行為の届出書」を2部です。添付書類と「景観形成基準チェックシート」があり、市はPDFとワード、エクセルの様式を公開しています。建築物の建築等についてはオンラインでの届出もできるようになりました。
色はどう書けばいいですか。
マンセル値で書きます。届出書の記載要領に「色彩は、マンセル値(日本工業規格Z8721に定める色相、明度及び彩度の3属性の値)により表示する。」とあります。塗料メーカーの色番号ではなくマンセル値なので、業者に「マンセル値で出してください」と頼んでください。記入例には「色彩は、周囲の建物と調和するように彩度を6」という書き方が示されています。
景観形成住民協定とは何ですか。
地域の住民が自分たちで決めた景観のルールです。市は「地域住民の方々が良好な景観形成を目指して、一定の区域の建物や工作物の色彩や形態などの外観、緑化などについて自主的にルールをつくり協定として締結するもの」と説明しています。協定の地区内で建築や工作物の工事を行う場合は、事前に内容を確認し、必要に応じて代表者と連絡をとって調整することが求められます。
住民協定の地区はいくつありますか。
市の資料で数が違います。「伊那市景観計画に基づく行為の届出」のページ(更新日2025年2月18日)は「市内に12地区ある」と書き、「伊那市景観計画に基づく届出の手引き」は「景観形成住民協定地区(13地区)」として13の協定名を挙げています。手引きのほうが古い資料なので、いまの数は都市整備課に確かめてください。
伊那市の耐震補助はいくらですか。
耐震補強工事が対象経費の5分の4以内で限度額1,150,000円、建替(除却)工事が2分の1以内で976,000円です。耐震診断は無料。条件は、耐震診断士による精密な耐震診断で総合評点が1.0未満であること、補強工事の場合は工事後の総合評点が0.7以上かつ工事前の総合評点を上回ることです。補助金の交付は1回限りで、申請した年度の2月末までに工事を完了する必要があります。
高遠町や長谷に住んでいます。使える制度はありますか。
過疎地域定住促進補助金等があります。住宅新築等補助金は、対象地域で住宅の新築又は増改築を行う経費の10分の2以内、150万円が限度です。対象は15歳以上45歳以下の方、その配偶者、同居する中学生以下の子を持つ方で、自治会に加入し地域活動に参加する意思があることも要件です。空き家を取得または増改築する場合も同じ額の枠があります。
過疎地域の補助で、外壁塗装は対象になりますか。
要綱に書かれているのは「住宅の新築又は増改築」です。塗り替えは増改築ではないと読むのが自然ですが、要綱の別表に工事の種類を細かく定めた一覧は見当たりませんでした。断定はできないので、企画部 地域創造課、高遠町総合支所、長谷総合支所のいずれかに確かめてください。なお要綱の第3条第3項に「対象事業の実施に関して市の他の補助金等の交付を受けるときは、この告示による補助金等は交付しない」とあり、市の他の補助との重ね取りはできません。
長野県の制度は使えますか。
伊那市も自分のページから県の制度を案内しています。「信州型住宅リフォーム助成金」で、ZEH化リフォームなら上限140万円、健康省エネリフォームなら50万円です。ただし必須工事が断熱改修で、外壁の塗り替えだけでは入口に立てません。断熱改修と同時にやるなら検討の価値があります。くわしくは長野県のまとめにあります。
参考にした情報
伊那市の公式ページと、景観計画に基づく届出の手引き・交付要綱を2026年9月13日に直接開いて確認しました。制度は年度で変わります。申請や届出の前に、担当課へ確認してください。
- 伊那市「住宅のリフォームなどに利用できる支援制度」(ページID 620804294/更新日2022年6月7日/2026年9月13日確認)——「補助条件など詳細については、必ず各問い合わせ先へ確認してください。」/伊那市の制度として並ぶのは「伊那市住宅・建築物耐震改修促進事業補助金交付要綱によるもの」(目的=地震に対する建築物の安全性向上(建替え工事・耐震補強工事)/支援対象=昭和56年5月31日以前に着工された住宅の所有者/主な補助要件=市が行う精密な耐震診断の総合評点が基準値未満の住宅(木造)、要綱に定める耐震診断事業を実施した住宅(木造以外)、所得制限あり、市税等の滞納がないこと/補助上限額=一戸当たり100万円/建設部 都市整備課)、「伊那市過疎地域定住促進補助金等交付要綱によるもの」(目的=過疎地域への若者等の定住促進/支援対象=高遠町・長谷地区に住所を有し、定住する意思のある45才以下の者/主な補助要件=住宅の増改築/補助上限額=一戸当たり150万円)、田舎暮らしモデル地域事業、身体障害者住宅等整備事業、高齢者にやさしい住宅改良促進事業。外壁・塗装の語は出てきません
- 伊那市「住宅のリフォーム等に利用できる支援情報」(伊那に住む>移住の支援>住まいに関する助成/2026年9月13日確認)——並んでいるのは「住宅のリフォームなどに利用できる支援制度」「高齢者の住宅改修に関する補助」「木造住宅の耐震改修工事に対する補助」「住宅(木造以外)の耐震診断に対する補助」「特定既存耐震不適格建築物の耐震診断に対する補助」「信州型住宅リフォーム助成金(外部サイト)」。こちらにも外壁塗装への補助はありません
- 伊那市「伊那市景観計画に基づく行為の届出」(ページID 326872506/更新日2025年2月18日/建設部 都市整備課 建築係 0265-78-4111 内線2523・2524/2026年9月13日確認)——「伊那市は、景観行政団体として、平成26年4月1日から市独自の景観条例と景観計画を全面施行しました。」「景観計画には、建築物や工作物の新築、増築などを行う場合の基準(色彩、高さ、形態、意匠、材料など)を定めています。」/「伊那市全域において伊那市景観計画に定める対象行為を行う場合、景観法にもとづく届出を2部、伊那市に提出してください。」/「伊那市景観計画に基づく行為の届出(建築物の建築等)について、オンラインで届出ができるようになりました。」/「市内に12地区ある『伊那市景観形成住民協定』は、地域住民の方々が良好な景観形成を目指して、一定の区域の建物や工作物の色彩や形態などの外観、緑化などについて自主的にルールを作り協定として締結しています。」「各住民協定の地区内で建築物や工作物の新築、増築、開発行為などを行う場合は、事前に住民協定の内容をご確認ください。必要に応じて代表者と連絡をとり、住民協定の内容に沿うよう調整をお願いします。」/様式=景観計画区域内行為の届出書、変更届出書、大規模行為事前協議書、行為の届出添付書類、景観形成基準チェックシート
- 伊那市「伊那市景観計画に基づく届出の手引き」(R031201manual.pdf/1,137KB/2026年9月13日取得)——届出を要する対象の行為・規模の表=「(2) 建築物 ○外観を変更することとなる修繕・模様替・色彩変更 一般地域(西箕輪地区除く伊那市全体)=変更に係る面積が100㎡を超えるもの 西箕輪景観形成重点地区=変更に係る面積が25㎡を超えるもの」/「(1) 建築物 ○新築・増築・改築・移転 高さ13mを超えるもの/床面積の合計が30㎡を超えるもの(西箕輪は20㎡を超えるもの)」/「(9) 特定外観意匠 面積10㎡を超えるもの(西箕輪は3㎡を超えるもの)」/流れ図=「市が届出書を受理した日から30日間(最大90日間)経過した後でなければ、届出に係る行為に着手できません。ただし、適合通知日以降であれば着手可能です。」/「※3 景観法に基づく罰則があります」/「※1 大規模行為は伊那市景観条例に定める以下の行為です。・延べ床面積3,000㎡を超える建築物の建築等 ・高さ30mを超える工作物の建設等」/「※2 景観形成住民協定地区(13地区)」として城下町高遠・まちづくり協定、美しいまち暁野区景観形成住民協定、青島区田園地帯景観形成住民協定、未来通り住民協定、美しい勝間景観協定、中条ふるさとづくり協定、上山田地区金井河原田園地帯景観協定、美原区景観形成住民協定、下山田河原地区田園地帯景観協定、小原景観協定、西箕輪ふるさと景観住民協定、御園区内原地区景観形成住民協定、福島地区景観育成住民協定を列挙/記載要領=「色彩は、マンセル値(日本工業規格Z8721に定める色相、明度及び彩度の3属性の値)により表示する。」「※2 色彩は、マンセル値により表示してください。」/記入例=「色彩は、周囲の建物と調和するように彩度を6」
- 伊那市「木造住宅の耐震改修工事に対する補助」(ページID 567993425/更新日2026年4月2日/2026年9月13日確認)——「耐震補強工事:対象経費の5分の4以内の額(補助限度額:1,150,000円)」「建替(除却)工事:対象経費の2分の1以内の額(補助限度額:976,000円)」/対象建築物=「耐震診断士による精密な耐震診断が行われている既存木造住宅であること。」「上記耐震診断の結果、総合評点が1.0未満の住宅であること(建替工事・補強工事とも)。」「耐震補強工事後の総合評点が0.7以上かつ工事前の総合評点を上回る補強工事が行われる住宅であること(補強工事)。」/条件=「補助申請した年度内(2月末)に工事が完了すること。」「所有者に市税などの滞納のないこと。」/備考=「予算の範囲内で行います。」「補助金の交付は1回限りです。」「申し込みに係る費用は無料です。」/提出期限=「事前に必ず市と相談してください。」
- 伊那市「伊那市過疎地域定住促進補助金などについて」(ページID 808322283/更新日2026年5月27日/2026年9月13日確認)——「伊那市内の過疎地域(高遠町区域および長谷区域)に暮らす方には定住促進補助金等を交付しています。」「なお、住宅の増改築を行う際は、併せて耐震改修についてもご配慮ください。」/住宅新築等補助金=「対象地域の住宅の新築又は増改築のいずれかを行う事業に要する経費の10分の2以内を交付する。(150万円を限度とする。)」/交付対象者=「(1)若者等、若者等を配偶者に持つ者又は同居する中学生以下の子を持つ者」「(3)自治会に加入し、地域活動に参加する意思が認められること。」/申請期限=「事業着手前を基本とし、特別の事情があるときは、事業完了後2年以内」/空き家取得等補助金も10分の2以内・150万円限度/定住助成金=1世帯15万円(Uターン世帯10万円)/廃屋取壊し事業補助金=10分の1以内・10万円限度
- 伊那市「伊那市過疎地域定住促進補助金等交付要綱」(平成22年9月16日告示第277号/令和5年3月31日告示第126号まで改正/2026年9月13日確認)——第2条「(1) 若者等 15歳以上45歳以下の者をいう。」「(4) Iターン 対象地域(過疎地域の持続的発展の支援に関する特別措置法(令和3年法律第19号)の規定により過疎地域に指定された高遠町区域及び長谷区域をいう。)に住所を有したことがない者が、対象地域に新たに住所を有すること」/第3条第3項「第1項の規定にかかわらず、対象事業の実施に関して市の他の補助金等の交付を受けるときは、この告示による補助金等は交付しない。」/第3条第2項「交付対象者又は交付対象者の同居親族が市税等を滞納しているときは、補助金等を交付しない。」
- 伊那市の景観の届出のページを開く——「伊那市景観計画に基づく行為の届出」のページ。届出の手引き(PDF 1,137KB)と景観形成基準チェックシートは、このページの関連ファイルからダウンロードできます。色を変える塗り替えを考えている方は、見積書の面積を持って都市整備課 建築係へ相談してください
最終確認日:2026年9月13日。市の「住宅のリフォームなどに利用できる支援制度」のページは更新日が2022年6月7日です。制度は年度で変わるので、申請の前に必ず担当課でご確認ください。
問い合わせ先
伊那市役所 建設部 都市整備課 建築係(景観の届出・耐震改修)/電話 0265-78-4111(内線2523・2524)・ファクス 0265-78-8100・メール [email protected]
伊那市役所 企画部 地域創造課/高遠町総合支所/長谷総合支所(過疎地域定住促進・田舎暮らしモデル地域)
伊那市役所 社会福祉課(身体障害者住宅等整備・高齢者にやさしい住宅改良)
伊那市役所=〒396-8617 長野県伊那市下新田3050番地・代表 0265-78-4111
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