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ダイヤスーパーセランフレックス——期待耐用年数24〜26年。ただし「前の塗装がフッ素」なら、メーカーが適用できないと書いています
ダイヤスーパーセランフレックスは、シーカ・ジャパン(旧ダイフレックス)の水系の変性無機塗料です。メーカーの期待耐用年数は24〜26年——フッ素樹脂塗料の15〜20年より上に置かれています。ただしカタログの注意書きには、こう書かれています。「リシン面、吹付けタイル面、弾性塗材面等の既存塗膜でアクリルシリコン系まで適用できます。フッ素系下地は適用できません。」つまり前回フッ素で塗った家には使えません。ここを含めて、耐用年数の決め方、柔軟性の試験、低汚染が働かない部位、1セットの値段と必要セット数の検算まで、公式カタログと製品ページの原文で整理しました。
先に答えを書きます
- 期待耐用年数は24〜26年(当社比)。メーカーのグラフでフッ素樹脂塗料15〜20年、アクリルシリコン樹脂塗料10〜15年の上に置かれています。ただしメーカー自身が「気象条件の厳しい地域」「天端や斜壁」「蓄熱性の高いボード類」では早く傷むと断っています。
- 前の塗装がフッ素なら使えません。カタログに「フッ素系下地は適用できません」と書かれています。アクリルシリコン系までなら適用できます。
- 売りの「雨で汚れが落ちる」には、メーカーが書いた例外があります。雨のかからない部位、斜壁、水切りが不十分な面台や窓まわりでは働きません。5つの例外を原文で並べました。
- 材料費は外壁120㎡でおよそ12万〜18万円(塗料通販の表示価格とカタログの所要量から検算。2026年9月13日確認)。工事の見積もり単価とは別物です。
このページの内容全13項目
- ダイヤスーパーセランフレックスとは——水で薄める「変性無機」で、柔らかい
- 作っているのはダイフレックスではありません——2023年4月にシーカ・ジャパンへ
- 期待耐用年数24〜26年——メーカーが「何年」をどうやって決めているか
- 前の塗装がフッ素なら、この塗料は使えません(カタログの原文)
- 柔軟性——15%で割れる塗膜と、40%伸ばしても割れない塗膜
- 「雨で汚れが落ちる」には、メーカー自身が書いた例外があります
- 価格——1セットいくらか、外壁120㎡で何セット要るかを検算する
- 色——標準色と指定注文分で値段が違い、小容量は割高になります
- 現場で見られること——B液・電動撹拌機・可使時間
- シリーズのどれを指しているのか——フレックス/ソフィア/アクア/G4/マイルド
- 「認定施工店」を探している方へ——メーカー側に窓口があります
- 見積もりのときに確かめる質問
- よくある質問
ダイヤスーパーセランフレックスとは——水で薄める「変性無機」で、柔らかい
ダイヤスーパーセランフレックスは、シーカ・ジャパン株式会社が出している水系の変性無機塗料です。メーカーは製品ページで「超耐候・超低汚染型 変性無機塗料」と分類し、シリーズ一覧では「水性・柔軟・透湿タイプ」と書いています。
言葉が難しいので、言い換えます。無機というのはガラスや石に近い成分のことで、紫外線で傷みにくい代わりに硬くて割れやすい。有機(樹脂)はその逆で、柔らかい代わりに紫外線に弱い。その2つを混ぜたのが「変性無機」で、セランフレックスはその中でも柔らかさに寄せた製品です。カタログにも、こう書いてあります。
サイディングやALCパネルが多い戸建住宅の改修には さらなる柔軟性が求められます。「スーパーセランフレックス」はスーパーセランシリーズに さらに柔軟性を与えました。
つまり戸建ての塗り替え向けに、あとから作られた枝です。土木の分野で使われていた無機塗料を建築用に直し、さらに戸建ての改修用に柔らかくした——というのがメーカーの説明する流れになります。
もうひとつ、名前から分かりにくいのが「水系」であることです。現場でシンナーではなく水で薄めます。工程表の希釈欄に「清 水 0〜1.0㍑」と書かれているのがそれで、においが出にくい代わりに、後で触れるとおり雨と気温の影響を強く受けます。
作っているのはダイフレックスではありません——2023年4月にシーカ・ジャパンへ
「ダイフレックスの塗料」として説明している記事をよく見かけますが、その会社は今ありません。カタログの奥付に、こう書かれています。
2023年4月1日より シーカグループの 株式会社ダイフレックスは 日本シーカ株式会社に統合され、新たに シーカ・ジャパン株式会社としてスタートいたしました。
ここは実務でも効いてきます。保証書やカタログの発行元が「ダイフレックス」になっていれば、それは2023年3月以前の書類ということです。問い合わせ先も、いまはシーカ・ジャパンのウェブフォームに一本化されています。
もうひとつ、同じカタログの年表には、名前のよく似た製品がすでに廃止されていることも書かれています。
- ダイヤセラゼックス(1995年発売の無機塗料)——2025年廃止
- ダイヤスーパーセラン(2006年発売の強溶剤タイプ)——環境配慮型に移行のため2023年に廃止
ここが紛らわしいところです。「ダイヤスーパーセラン」と「ダイヤスーパーセランフレックス」は別の製品で、前者はもう作られていません。見積書に「ダイヤスーパーセラン」とだけ書かれていたら、シリーズ名を略しているのか、廃止された製品名をそのまま書き写しているのか、どちらなのかを聞いてください。製品名は、正式には最後の1語まで書けるはずのものです。
期待耐用年数24〜26年——メーカーが「何年」をどうやって決めているか
カタログの5ページに、期待耐用年数の帯グラフがあります。読み取れる数字はこの3本です。
| 塗料 | 期待耐用年数 |
|---|---|
| ダイヤスーパーセランフレックス(変性無機) | 24〜26年 |
| フッ素樹脂塗料 | 15〜20年 |
| アクリルシリコン樹脂塗料 | 10〜15年 |
※グラフには〔当社比〕と注記があります。他社製品との比較ではなく、同じ会社が同じ物差しで並べた数字です。
この数字だけを取り出して「25年もつ」と書いている記事が多いのですが、大事なのは、その下に小さく書かれている定義のほうです。原文を引きます。
期待耐用年数は、標準的な環境(地域や部位、部材の条件を除く)において、塗膜の持つ下地保護機能が低下する時点までの期間(次回の改修を行うに至るまでの標準的な年数)の目安として設定しております。よって、気象条件の厳しい地域や、天端や斜壁などの部位、蓄熱性の高いボード類など環境条件の厳しい面に施工された塗膜は目安とされた期待耐用年数よりは早期の劣化が予測されます。
そしてもう一段、踏み込んだ一文が続きます。
当社は期待耐用年数を設定するにあたり、JISに定める規格値 光沢保持率80%を参考にはしておりますが、その基準が下地保護機能が低下する時点とは考えておりません。
ここは読みどころです。塗料の耐候性はふつう、キセノンウェザーメーターという機械で紫外線を当て続け、光沢が何%残っているかで比べます。JIS A 6909の耐候形は光沢保持率80%を基準にしていますが、このメーカーは「80%を割った時点が寿命だとは考えていない」と自分で書いているわけです。実際の建物では、チョーキングが進んでひび割れや剝離が広く出る手前が保護機能の低下点だ、という立場が続けて説明されています。
つまり24〜26年は、試験機の数字をそのまま年数に直したものではありません。促進試験の傾向に、屋外での実際の劣化を足して推測した目安です。だから「26年もつと書いてある」ではなく、「26年で次の塗り替えを考える設計になっている」と読むほうが実情に合います。
そして定義文が自分で除外している条件——気象の厳しい地域、天端や斜壁、蓄熱性の高いボード——は、戸建てでは珍しくありません。とくに最後の「蓄熱性の高いボード」は、カタログが別のページで「窯業系サイディングやALCパネル」と名指ししているものです。そのページには、こうも書かれています。
蓄熱性の高い部材は塗料の劣化を早めますので特に耐候性の高い塗料を推奨します。
つまりメーカーの説明は、「劣化が早い下地だから、耐候性の高い塗料を使ってほしい」という組み立てになっています。この塗料が得意だと言っている下地は、同時に年数が縮む側の条件として挙げられている下地でもある——ここは両方あわせて読んでおくところです。何年ごとに塗り替えるかの考え方は別ページにまとめています。
前の塗装がフッ素なら、この塗料は使えません(カタログの原文)
ここが、この塗料でいちばん実害の出るところです。カタログの「施工・保管上の注意点」のなかに、こう書かれています。
リシン面、吹付けタイル面、弾性塗材面等の既存塗膜でアクリルシリコン系まで適用できます。フッ素系下地は適用できません。また既存塗膜の種類により所要量は変わります。
言い換えると、「前回フッ素で塗った家に、今回セランフレックスを塗る」はメーカーが認めていないということです。同じカタログの工程表4つすべてにも、同じ趣旨の注記が並んでいます。
※シリコン、フッソ樹脂塗料、無機塗料、光触媒などの下地は別途お問い合わせ下さい。
さらにもう一項、理由にあたる説明もあります。
フッ素や無機系などの難接着塗装処理がされている下地については、付着性が十分に発揮されないおそれがありますので、ご使用の場合は最寄の営業所へご相談下さい。
くっつかないおそれがある、と書かれているわけです。塗った直後は問題なく見えて、数年してから剝がれる——という出方をする種類の不具合なので、引き渡しのときには分かりません。
では、前がフッ素かどうかはどうやって分かるのか
ここが難しいところで、見ただけでは分かりません。現実的な確かめ方は3つです。
- 前回の見積書・契約書・保証書を探す。製品名が書かれていれば一発です。10年前後のものなので、残っている家は多くあります
- 前回施工した会社に聞く。塗装記録は残っていることが多く、会社が変わっていても引き継がれている場合があります
- 分からないなら、今回の会社に「分からない」と伝える。メーカーが「最寄の営業所へご相談下さい」と書いている以上、判断をメーカーに投げられる立場にあるのは施工会社です
逆に言えば、「前の塗料は何でしたか」と聞かないまま話が進んでいるなら、この適用範囲が確かめられていないということになります。アクリルシリコン系までなら適用できると書かれているので、前回がシリコンだったなら問題ありません。聞かれたかどうかが、そのまま一つの物差しになります。
※適用できる下地としてメーカーが挙げているのは、コンクリート面・モルタル面・ALC面・窯業系サイディングボード面および各種塗膜面です(製品ページの「適応下地」欄)。
柔軟性——15%で割れる塗膜と、40%伸ばしても割れない塗膜
この製品の売りは「柔らかい無機」です。カタログには伸長時ひび割れ試験の写真が2枚並んでいて、結果がこう書き分けられています。
| 伸長時ひび割れ試験の結果 | |
|---|---|
| 従来の変性無機塗料 | 15%伸長時に、ひび割れが発生 |
| ダイヤスーパーセランフレックス | 40%伸長時も、ひび割れが発生しない |
※〔当社比〕、および「弊社シーリング材による試験」との注記があります。下に敷いたシーリング材が自社製品である前提の試験だ、ということです。
なぜこれが戸建てで意味を持つのかというと、割れるのは塗膜ではなく、その下のシーリング(コーキング)が動くからです。窯業系サイディングの家は、板と板の間に必ず目地があります。目地のシーリングは気温で伸び縮みするので、その上に硬い塗膜を乗せると、動きについていけずに線状のひび割れが出ます。
メーカーはこの製品の柔らかさを、別の製品を使って説明しています。
ダイヤスーパーセランフレックスはダイヤスーパーダンセイ(JIS A 6021 建築用塗膜防水材)の上塗材として適用できるほど、柔軟性に優れた塗膜が特長です。
JIS A 6021は建築用塗膜防水材の規格です。防水材の上に乗せられるということは、それだけ動きに追従する、という説明の立て方になっています。
ただし注意したいのは、これは「シーリングを打ち替えなくていい」という話ではないことです。カタログは同じ注意書きの中で、こうも書いています。
使用シーリング材の種類により塗膜のひび割れ、剥離、ブリード等の異常を生じる場合があります。あらかじめ塗装仕様を確認して下さい。
シーリングの種類によっては、柔らかい塗膜でも異常が出る。だから「どのシーリング材を使うか」を先に決めてから塗料を決める順番になります。シーリングのひび割れに、打ち替えの判断をまとめています。
もうひとつ、カタログが強調しているのが透湿性です。JIS Z 0208の透湿度試験(A法:25℃90%)のグラフが載っていて、メーカーは「各種上塗材の中では最高クラスの透湿性を発揮します」と書いています。水滴(直径100〜300μm)は通さず、水蒸気(直径0.0004μm)は逃がす、という説明です。壁の中の湿気が抜けるほうが、膨れが出にくい——という理屈になります。
「雨で汚れが落ちる」には、メーカー自身が書いた例外があります
この塗料の2つ目の売りが超低汚染性です。カタログの説明はこうです。親水性の高い無機の塗膜が汚染物質を寄せ付けず、雨水で汚れを落とす。さらに帯電性が下がるので静電気で埃を引き寄せにくい——。
ここまではどの記事にも書いてあります。書かれていないのは、その先です。同じカタログの注意書きに、低汚染機能が働かない条件が並んでいます。順に引きます。
- 雨のかからない場所では働きません。——「施工部位により、低汚染性が十分に発揮されないケースがあります。雨掛りでない部位や斜壁、水切りが不十分な面台や窓まわり及びその下側面などは、低汚染機能が発現しないことがあります」
- 汚れの種類によっては働きません。——「シーリング材などに含まれる可塑剤、煤煙や油類、サビ汁などが原因の汚染物質に対しては、低汚染機能が十分に発揮されません」
- 塗る量が少ないと働きません。——「上塗は塗布量を厳守し均一に施工して下さい。塗布量が少ない場合は低汚染機能が十分に発揮されません」
- 乾く前に濡れると働きません。——「施工後、塗膜が乾燥するまでに、降雨などにより水分の影響を受ける状態が継続された場合、低汚染機能が発現しないことがあります」
- B液を入れ忘れても働きません。——「A液とB液の混合比率が不適切であったり、B液を調合していなかった場合は、低汚染機能が発現しません」
この5つは、読者の側から見ると意味が全然違います。最初の2つは家のかたちと汚れの種類の話で、どうにもなりません。あとの3つは、施工のしかたの話です。
とくに最後の1行は重い内容です。この製品はA液とB液を混ぜて使う2液型で、B液を入れ忘れても、塗った直後の見た目は変わりません。変わるのは数年後の汚れ方だけです。メーカーがわざわざ「B液を調合していなかった場合」という文を書いているということは、起こりうる間違いとして想定されているということになります。
さらに、混ぜ方についても具体的に書かれています。
B液は水系のA液となじみにくいため、必ず電動撹拌機等により混合して下さい。手動で軽く撹拌しただけでは硬化不良となり、艶が発現しない場合がありますのでご注意下さい。
A液とB液は指定の割合で調合し、電動撹拌機を用い十分に混合(2分以上)して下さい。
小出し調合する場合は、混合比のずれが生じないよう、必ず台秤・上皿電子天秤等を用い、重量比の配合割合は厳守して下さい。
つまりこの塗料をきちんと使う現場には、電動撹拌機と秤があるはずです。工事中に足場の下を通るとき、材料を置いてある場所を見れば分かります。ここは施主が実際に目で見られる箇所です。
価格——1セットいくらか、外壁120㎡で何セット要るかを検算する
メーカーのカタログにも製品ページにも、価格の記載はありませんでした(2026年9月13日確認)。そこで、誰でも見られる塗料通販の表示価格と、カタログの所要量を並べて、材料費がどのくらいになるかを計算してみます。
材料の表示価格
| 品名 | 荷姿 | 表示価格 |
|---|---|---|
| ダイヤスーパーセランフレックス 標準色 | 15kgセット(A液14kg/B液1kg) | 52,800円 |
| ダイヤワイドシーラー(下塗材) | 15kg | 10,560円 |
| ダイヤパーマルシリコン 標準色(参考・同じメーカーのシリコン) | 16kg | 19,250円 |
※東京都大田区の塗料販売店が運営する通販サイト PaintStore.JP の表示価格(2026年9月13日確認)。いずれも取り寄せ扱いの表示でした。これは材料の売値であって、工事の見積もりに載る単価ではありません。職人の手間、足場、養生、洗浄は別途かかります。また、パーマルシリコンは所要量が別の製品なので、缶の値段だけで㎡あたりの材料費は比べられません(ここでは「同じ会社の、グレードの違う製品の売値」として並べています)。
外壁の面積から、セット数を出す
カタログの塗替え仕様(窯業系サイディング下地 推奨仕様)は、上塗材が0.25〜0.35kg/㎡で2回塗り、1セットあたり43〜60㎡と書かれています。下塗のダイヤワイドシーラーは0.1〜0.15kg/㎡で1回、1缶あたり100〜150㎡です。ここから割り算をします。
| 外壁の塗装面積 | 上塗(セット) | 下塗(缶) | 材料費の目安 |
|---|---|---|---|
| 100㎡ | 2〜3 | 1 | 116,160〜169,000円 |
| 120㎡ | 2〜3 | 1〜2 | 116,160〜179,520円 |
| 150㎡ | 3〜4 | 1〜2 | 168,960〜232,320円 |
120㎡なら、材料だけでおよそ12万〜18万円。㎡あたりに直すと968〜1,496円です。この上に足場、洗浄、養生、シーリング、そして職人の手間が乗ります。見積もりの内訳で、どの行がいくらになるかを見比べてみてください。
「40坪だと何セット?」——坪数からは決まりません
「40坪」で調べている方が多いのですが、坪数から外壁面積は決まりません。総2階か、1階が広い形か、凹凸が多いか、窓が何か所あるか——同じ40坪でも外壁面積は変わります。上の表を面積で書いたのはそのためです。塗装面積の出し方と40坪の費用相場に、坪数からの略算がどこまで通用するかをまとめています。
見積書に「40坪だから3セット」と書いてあったら、その3セットの根拠になった㎡数を聞いてください。㎡数が書かれていない見積書は、あとで「足りませんでした」と言われても確かめようがありません。
新築の数字で計算すると、足りません
もうひとつ、見落としやすい点があります。カタログには工程表が4つあり、新築(標準仕様)と塗り替え仕様で、1セットで塗れる面積が違います。
| 仕様 | 上塗の所要量 | 1セットで塗れる面積 |
|---|---|---|
| 標準仕様(新築) | 0.2〜0.3kg/㎡ | 50〜75㎡ |
| 塗替え仕様(窯業系サイディング/コンクリート・モルタル/ALC) | 0.25〜0.35kg/㎡ | 43〜60㎡ |
塗り替えのほうが1セットで塗れる面積が2割ほど狭く設定されています。カタログはその理由を直接は書いていませんが、「既存塗膜の形状や素材、塗装方法、環境などによって所要量が増減することがあります」と断ったうえで、注意書きに「塗布面の吸い込みが大きい場合は、下塗などにより吸い込みを少なくし、上塗が塗布面に吸い込まれないようにして下さい」とあります。古い塗膜の吸い込みが所要量に効くことは、前提として書かれているわけです。新築用の数字で見積もったセット数は、塗り替えでは足りません。
下塗材も下地で変わります。ここは見積書を読むときの手がかりになるので、表にしておきます。
| 下地 | カタログが指定する下塗材 |
|---|---|
| 窯業系サイディング | ダイヤワイドシーラー(カチオン形水系エポキシシーラー) |
| ALC | ダイヤセラ・トーシツプラス(無機透湿微弾性フィラー) |
| コンクリート・モルタル | ダイヤアクレスフィラーダンセイ(防水形弾性フィラー) |
見積書の下塗材の名前が、家の外壁材と合っているか。ここが噛み合っていない見積書は、下地を見ずに書いている可能性があります。下塗り(シーラーとフィラー)の違いも合わせてどうぞ。
色——標準色と指定注文分で値段が違い、小容量は割高になります
同じ通販サイトで、色ごとの表示価格を並べるとこうなります。
| 品名 | 荷姿 | 表示価格 |
|---|---|---|
| 標準色 | 15kgセット | 52,800円 |
| N-87(指定注文分) | 15kgセット | 52,800円 |
| N-30 | 15kgセット | 55,000円 |
| J65-30B(指定注文分・濃彩色) | 15kgセット | 57,200円 |
| 淡彩色(特注品) | 3.75kgセット | 24,200円 |
| 濃彩色(特注品・指定注文分) | 3.75kgセット | 27,500円 |
※PaintStore.JP の表示価格(2026年9月13日確認)。N-30、N-87、J65-30B は色番号での指定です。
読み取れることが3つあります。
- 色で4,400円ほど差が出ます。標準色52,800円に対して、濃彩の J65-30B は57,200円。3セット使えば13,200円の差です
- 「指定注文分」「特注品」と書かれた色があります。在庫から出せる色と、注文を受けてから作る色がある、ということです。納期に効きます——足場が建ってから色を決めると、待ち時間が工期に乗ります
- 小容量は割高です。3.75kgセットの淡彩色24,200円は、1kgあたり6,453円。15kgセットの標準色は1kgあたり3,520円ですから、およそ1.8倍になります。付帯部だけ、1面だけ、といった小さな面積ほど材料の単価は上がります
色そのものの決め方は、この塗料に限った話ではありません。外壁の色の決め方、人気色、選んで後悔しやすい色にまとめてあります。ただしカタログには、濃い色を選んだときの注意が2つ書かれているので、ここに引いておきます。
濃色や原色に近い色の場合、強くこすると色が取れる場合があります。
下地の吸込ムラにより色彩のムラが発生する場合があります。
色見本については、メーカーがカタログの中に色見本のページを持っています。ただし印刷物の色と、実際に壁に塗ったあとの色は一致しません。面積が大きくなるほど明るく鮮やかに見えるので、A4の色見本で決めずに、できるだけ大きな板見本を作ってもらってください。
現場で見られること——B液・電動撹拌機・可使時間
この塗料は2液型です。混ぜたら時間内に使い切らないといけません。カタログには気温ごとの表があります。
| 気温 | 可使時間(混ぜてから使い切るまで) | 塗装間隔時間(工程内) |
|---|---|---|
| 5〜15℃ | 10時間以内 | 4時間〜7日 |
| 15〜25℃ | 8時間以内 | 2時間〜7日 |
| 25〜35℃ | 6時間以内 | 2時間〜7日 |
注目したいのは塗装間隔の「上限が7日」のほうです。1回目を塗ってから2回目までは、最短でも2時間(寒い日は4時間)空けなければならず、空きすぎても駄目だということです。カタログは理由も書いています。
可使時間及び塗装間隔は厳守して下さい。層間密着性の低下の原因となります。
層間密着性というのは、1回目と2回目の塗膜どうしがくっつく力のことです。梅雨や秋の長雨で工事が止まったとき、「1回目を塗ってから何日空いたか」が7日を超えていないか——これは施主でも数えられます。超えそうなら、その面をどう扱うかを先に聞いておいてください。
雨と気温の条件
水系の塗料なので、天気の条件がはっきり決められています。
気温5℃以下、降雨、降雪、強風下および湿度85%以上の場合、または予想される場合には施工を避けて下さい。また作業後に、降雨、降雪の恐れがある時は雨(雪)養生をして下さい。
施工後24時間以内に降雨、結露等があった場合、水分の影響で白化や色ムラが発生し、壁面に残る場合があります。
「湿度85%以上」は、日本の夏なら朝夕に普通に出る数字です。それでも塗る会社と、その日は塗らない会社がいます。塗装に向く季節で、時期ごとの事情をまとめています。
下地が乾いていること
新設のコンクリートやモルタルの上に塗る場合は、乾燥期間まで指定されています。
セメント質下地は、表面の含水率10%以下(pH10以下)になるまで放置して下さい。下地モルタルは十分に乾燥させて下さい。モルタルの乾燥期間は、夏期で1週間、冬期で2週間以上必要です。コンクリート下地は、夏期で2週間、冬期で3週間以上乾燥が必要です。
塗り替えの場合も、高圧洗浄のあとに同じ理屈が働きます。「雨上がり後は、均一に乾いてから施工して下さい」と書かれているとおりです。高圧洗浄のあと、何日空けるのかもご覧ください。
B液の扱い
保管についても、施主が知っておいて損のない記載があります。
- B液は湿気硬化性のため、使用後は必ず密栓し、水分が混入しないように保管する
- B液は危険物なので、火気や換気に注意して保管する
- 材料の保管は気温5〜35℃で、密封のまま直射日光を避け、屋内に貯蔵する
- シーラーと上塗りを混ぜるとゲル化する恐れがあるので、容器・刷毛・ローラーの共用は避ける
「屋内に貯蔵」と書かれているので、缶を炎天下の足場や庭先に置きっぱなしにするのは、メーカーの指示と違います。工事中にそれが見えたら、一度声をかけてよい場面です。
シリーズのどれを指しているのか——フレックス/ソフィア/アクア/G4/マイルド
「スーパーセラン」はシリーズ名で、中身は6製品に分かれています。メーカーの製品ページに載っている区分をそのまま表にします。
| 区分 | 製品名 | メーカーの説明 | 荷姿 |
|---|---|---|---|
| 水系 | スーパーセランフレックス | 水性・柔軟・透湿タイプ 超耐候・超低汚染型 変性無機塗料 | 15kg(14/1kg)セット |
| スーパーセランアクア | 水系超耐候・超低汚染型 変性無機塗料 | 16kg(15/1)セット | |
| スーパーセラン G4 | 水系2液 超耐候・超低汚染型 変性無機塗料 | 17kg(16/1kg)セット | |
| 弱溶剤系 | スーパーセランソフィア | 弱溶剤・柔軟・透湿タイプ 超耐候・超低汚染型 変性無機塗料 | 16kg(14/2kg)セット |
| スーパーセランマイルド | ターペン可溶形 変性無機塗料 | 12kg(10/2)セット | |
| スーパーセランマイルド IR | ターペン可溶形 変性無機塗料(遮熱) | — |
ここで混同されやすいのが、フレックスとソフィアが同じ「柔軟・透湿タイプ」だという点です。違いは水系か弱溶剤系か。においが出にくいほうがフレックスで、既存の塗膜との相性や現場条件で弱溶剤を選ぶならソフィアになります。水性と油性(溶剤)の違いに、においと工程の差をまとめました。
「艶消しにしたい」という話であれば、G4が艶消し側の製品です。メーカーは「鏡面光沢度4%の艶により上品な仕上りを演出します」と書いています。フレックスにも艶と半艶があり、こちらはカタログが名指しで注意しています。
「ダイヤスーパーセランフレックス」と「ダイヤスーパーセランフレックス 半艶」は、希釈割合が異なりますのでご注意下さい。
実際、工程表を見ると希釈量が違います。艶ありがエアレス塗装で0.8〜1.6㍑なのに対し、半艶は0.8〜1.2㍑です。「半艶で」と伝えたら、それは製品の指定を変えたことになります。見積書に艶の指定が書かれているか、確かめてください。艶ありと艶消しの選び方も参考にどうぞ。
なお、変性無機という考え方そのものはこのメーカーだけのものではありません。無機塗料をメーカーごとに公式仕様で比べたページで、他社の同じ位置づけの製品と並べています。
「認定施工店」を探している方へ——メーカー側に窓口があります
この製品名で調べている方の多くが、次に「認定施工店」「施工事例」で調べ直しています。ここには、あまり書かれていない答えがあります。
メーカーの製品ページに、業者を紹介してもらうための案内が載っています。原文はこうです。
▼スーパーセランフレックスの推奨業者をお探しの方は、下記WEBお問い合わせフォーム内「お問い合わせ内容」の欄内に、「スーパーセランフレックス推奨業者の問い合わせ」とご記入の上お問い合わせください。
つまり、塗装店を経由しなくても、メーカーに直接「この塗料を扱っている会社を教えてほしい」と聞けるということです。書き方まで指定されています。
ただし、ここは正確に読んでください。メーカーが使っている言葉は「推奨業者」であって、「認定施工店」でも「認定店」でもありません。製品ページにも、シリーズの一覧ページにも、施工店の名簿は載っていませんでした(2026年9月13日確認)。確認できたのは、問い合わせれば案内してもらえる、という運用です。
だからこそ、逆の確かめ方も成り立ちます。「うちはこの塗料の認定施工店です」と言われたら、その認定が誰から出ているものかを聞いてください。上の窓口に同じ書き方で問い合わせれば、その名乗りをメーカー側で付き合わせられます。業者選びのページに、名乗りの確かめ方をまとめています。
そしてもうひとつ。推奨業者を1社教えてもらったとして、その1社の見積もりが妥当かどうかは、その1社だけでは分かりません。塗料を指定して何社かに同じ条件で見積もってもらうと、材料費と手間の内訳の書き方に差が出ます。
見積もりのときに確かめる質問
この塗料を提案されたとき、あるいは自分から指定したいときに、そのまま使える質問を並べます。どれもカタログに答えが書いてあることなので、扱い慣れた会社なら即答できます。
- 「前回の塗料は何でしたか。フッ素ではないと確認できていますか」——カタログが「フッ素系下地は適用できません」と書いている以上、これは避けて通れません
- 「下塗材は何を使いますか」——窯業系サイディングならダイヤワイドシーラー、ALCならセラ・トーシツプラス、モルタル・コンクリートならアクレスフィラーダンセイが推奨仕様です
- 「上塗りは何セット見ていますか。その根拠の㎡数を教えてください」——塗替え仕様で1セット43〜60㎡です。㎡数が出てくれば掛け算で確かめられます
- 「艶ですか、半艶ですか」——製品が別で、希釈割合も違います
- 「A液とB液は、何を使って何分混ぜますか」——電動撹拌機で2分以上、というのがカタログの指示です
- 「1回目と2回目の間が7日を超えたら、どうしますか」——雨が続いたときの答えを、先に聞いておく質問です
- 「湿度85%を超える日は塗りますか」——避けるようカタログに書かれています
- 「選んだ色は在庫色ですか、指定注文ですか」——納期と価格が変わります
全部を聞く必要はありません。1つ目と3つ目だけでも、返答の具体性がはっきり分かれます。
よくある質問
ダイヤスーパーセランフレックスとは何ですか?
シーカ・ジャパン株式会社(2023年4月にダイフレックスが統合されてできた会社)が出している、水系の変性無機塗料です。メーカーはシリーズ一覧で「水性・柔軟・透湿タイプ 超耐候・超低汚染型 変性無機塗料」と分類しています。無機の耐候性と、有機(樹脂)の柔らかさを組み合わせた製品で、カタログには「サイディングやALCパネルが多い戸建住宅の改修には さらなる柔軟性が求められます」と、戸建ての塗り替え向けに作られた経緯が書かれています。
耐用年数は何年ですか?
メーカーのカタログでは期待耐用年数24〜26年(当社比)です。同じグラフにフッ素樹脂塗料15〜20年、アクリルシリコン樹脂塗料10〜15年が並んでいます。ただしメーカー自身が「気象条件の厳しい地域や、天端や斜壁などの部位、蓄熱性の高いボード類など環境条件の厳しい面に施工された塗膜は目安とされた期待耐用年数よりは早期の劣化が予測されます」と書いています。また「JISに定める規格値 光沢保持率80%を参考にはしておりますが、その基準が下地保護機能が低下する時点とは考えておりません」とも書かれています。試験機の数字をそのまま年数にしたものではない、ということです。
相場はいくらですか?
メーカーのカタログにも製品ページにも価格の記載はありませんでした(2026年9月13日確認)。材料の値段なら、塗料通販サイトの表示価格で15kgセット52,800円(標準色・同日確認)です。カタログの塗替え仕様では1セットで43〜60㎡塗れる(2回塗り込み)ので、外壁120㎡なら2〜3セット。下塗のダイヤワイドシーラー(15kg・10,560円)を足すと、材料費はおよそ12万〜18万円、㎡あたり968〜1,496円になります。ここに足場、洗浄、養生、シーリング、職人の手間が乗ります。工事の見積もり単価とは別物なので、そのまま相場として使わないでください。
デメリットは何ですか?
カタログから読み取れる制約は4つです。①前の塗装がフッ素だと使えません(「フッ素系下地は適用できません」)。②雨のかからない部位、斜壁、水切りが不十分な面台や窓まわりとその下側面では、売りである低汚染機能が働きません。③水系なので天気の制約が強く、気温5℃以下・降雨・降雪・強風・湿度85%以上では施工できません。施工後24時間以内に雨や結露があると白化や色ムラが残ることがあります。④2液型なので、混ぜてから使い切る時間(15〜25℃で8時間以内)と、1回目から2回目までの間隔(上限7日)が決まっています。材料の販売価格も高めで、同じ会社のシリコン塗料(ダイヤパーマルシリコン16kg・19,250円)に対し、この製品は15kgセットで52,800円でした(塗料通販サイトの表示価格・2026年9月13日確認)。
前の塗装がフッ素かどうかは、どう調べますか?
見た目では分かりません。現実的なのは、①前回の見積書・契約書・保証書に製品名が書かれていないか探す、②前回施工した会社に聞く、の2つです。どうしても分からない場合は、今回の会社に「分からない」とそのまま伝えてください。メーカーは「フッ素や無機系などの難接着塗装処理がされている下地については、付着性が十分に発揮されないおそれがありますので、ご使用の場合は最寄の営業所へご相談下さい」と書いていて、相談先はメーカーの営業所です。施工会社が確認を取れる立場にあります。なお、リシン面・吹付けタイル面・弾性塗材面など、アクリルシリコン系までなら適用できるとカタログに書かれています。
認定施工店はどこで探せますか?
メーカーの製品ページに、案内が載っています。「スーパーセランフレックスの推奨業者をお探しの方は、下記WEBお問い合わせフォーム内『お問い合わせ内容』の欄内に、『スーパーセランフレックス推奨業者の問い合わせ』とご記入の上お問い合わせください」という書き方です。ただしメーカーが使っている言葉は「推奨業者」で、「認定施工店」という呼び方はされていません。製品ページにもシリーズの一覧ページにも、施工店の名簿は載っていませんでした(2026年9月13日確認)。「この塗料の認定店です」と名乗られたときは、その認定が誰から出ているものかを聞いたうえで、同じ問い合わせ窓口で付き合わせることができます。
40坪の家だと何セット必要ですか?
坪数からは決まりません。総2階か1階が広い形か、凹凸が多いか、窓が何か所あるかで外壁面積が変わるためです。面積が分かれば計算できます。塗替え仕様で1セット43〜60㎡なので、外壁100㎡なら2〜3セット、120㎡なら2〜3セット、150㎡なら3〜4セットです。見積書に「40坪だから3セット」と書かれていたら、その3セットの根拠になった㎡数を聞いてください。㎡数のない見積書は、あとから確かめようがありません。
希釈はどのくらいですか?
カタログの工程表では、上塗材(A液14kg+B液1kg)に清水を、刷毛・ローラーで0〜1.0㍑、エアレスで0.8〜1.6㍑加えます。下塗のダイヤワイドシーラーは無希釈です。注意したいのは、カタログが「『ダイヤスーパーセランフレックス』と『ダイヤスーパーセランフレックス 半艶』は、希釈割合が異なりますのでご注意下さい」と名指しで書いていることです。半艶はエアレスで0.8〜1.2㍑になります。また「希釈する場合、希釈量を厳守して下さい。薄め過ぎるときれいに仕上らない」との記載もあります。
半艶と艶ありは何が違いますか?
別の製品として工程表が分かれていて、希釈割合が違います(エアレス塗装で艶ありが0.8〜1.6㍑、半艶が0.8〜1.2㍑)。所要量と塗れる面積は同じです。もっと艶を落としたい場合は、同じシリーズに水系2液のスーパーセランG4があり、メーカーは「鏡面光沢度4%の艶により上品な仕上りを演出します」と説明しています。見積書に艶の指定が書かれていないときは、どちらで見積もっているかを確認してください。
ダイフレックスの塗料ですか?
もとはダイフレックスの製品でしたが、その会社は現在ありません。カタログに「2023年4月1日より シーカグループの 株式会社ダイフレックスは 日本シーカ株式会社に統合され、新たに シーカ・ジャパン株式会社としてスタートいたしました」と書かれています。紛らわしいのは製品名のほうで、「ダイヤスーパーセラン」(2006年発売の強溶剤タイプ)は2023年に廃止、「ダイヤセラゼックス」は2025年に廃止されています。見積書に「ダイヤスーパーセラン」とだけ書かれていたら、シリーズ名の略なのか、廃止された製品名なのかを確かめてください。
色見本はどこで見られますか?
メーカーのカタログに色見本のページがあり、カタログ自体はメーカーのサイトからPDFで公開されています。販売店では色番号での指定(N-30、N-87、J65-30Bなど)も扱われています。ただし印刷物やモニターの色と、実際に壁に塗ったあとの色は一致しません。面積が大きいほど明るく鮮やかに見えるためで、できるだけ大きな板見本を作ってもらうのが確実です。価格面では、標準色15kgセット52,800円に対して濃彩色のJ65-30Bが57,200円と差があり、「指定注文分」「特注品」と書かれた色は納期にも影響します。
この塗料は、条件が合ったときに強い塗料です
柔らかい無機という組み合わせは、目地の多い窯業系サイディングやALCの家にはよく合います。一方で、前回フッ素で塗っていれば使えませんし、雨のかからない面では低汚染も効きません。「良い塗料か」ではなく「うちの壁に条件が合うか」で決まる種類の製品です。その判断材料は、全部カタログに書かれていました。
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期待耐用年数の読み方
塗料名まで決まっている方は、その製品名を書いた状態で何社かに見積もってもらうのが早道です。同じ製品・同じ面積で並べると、材料費と手間の書き方の差がそのまま出ます。セット数の根拠が書かれているかどうかで、読んでいる会社かどうかが分かります。
参考にした情報
- シーカ・ジャパン株式会社「スーパーセランフレックス|着色仕上材」——製品の特長6項目、荷姿「15㎏(14/1kg)セット」、適応下地「モルタル、コンクリート、ALC面、窯業系サイディングボード面及び各種塗膜面(シリコン・フッソ樹脂塗料、無機塗料、光触媒などの下地は別途お問い合わせ下さい。)」、および「▼スーパーセランフレックスの推奨業者をお探しの方は、下記WEBお問い合わせフォーム内『お問い合わせ内容』の欄内に、『スーパーセランフレックス推奨業者の問い合わせ』とご記入の上お問い合わせください。」の記載(2026年9月13日確認)
- シーカ・ジャパン株式会社「スーパーセランフレックス カタログ(PDF)」——奥付の会社統合の記載、年表(ダイヤセラゼックス1995年発売・2025年廃止/ダイヤスーパーセラン2006年発売・2023年廃止/スーパーセランフレックス2017年発売)、期待耐用年数のグラフ(変性無機24〜26年/フッ素樹脂塗料15〜20年/アクリルシリコン樹脂塗料10〜15年・〔当社比〕)と期待耐用年数の定義文、伸長時ひび割れ試験(従来の変性無機塗料は15%伸長時にひび割れ/本製品は40%伸長時もひび割れが発生しない・※弊社シーリング材による試験)、ダイヤスーパーダンセイ(JIS A 6021 建築用塗膜防水材)の上塗材として適用できる旨、JIS Z 0208 透湿度試験(A法:25℃90%)と「各種上塗材の中では最高クラスの透湿性を発揮します」、標準工程4表(標準仕様/標準仕様【半艶】/塗替え仕様 窯業系サイディング下地・ALC下地・コンクリート/モルタル下地)の製品名・調合割合・所要量・塗回数・間隔時間、可使時間の表(5〜15℃=10時間以内・塗装間隔4時間〜7日/15〜25℃=8時間以内・2時間〜7日/25〜35℃=6時間以内・2時間〜7日)、および「施工・保管上の注意点」全項(「リシン面、吹付けタイル面、弾性塗材面等の既存塗膜でアクリルシリコン系まで適用できます。フッ素系下地は適用できません。」「可使時間及び塗装間隔は厳守して下さい。層間密着性の低下の原因となります。」「B液は水系のA液となじみにくいため、必ず電動撹拌機等により混合して下さい。」「A液とB液は指定の割合で調合し、電動撹拌機を用い十分に混合(2分以上)して下さい。」「A液とB液の混合比率が不適切であったり、B液を調合していなかった場合は、低汚染機能が発現しません。」「雨掛りでない部位や斜壁、水切りが不十分な面台や窓まわり及びその下側面などは、低汚染機能が発現しないことがあります。」「気温5℃以下、降雨、降雪、強風下および湿度85%以上の場合、または予想される場合には施工を避けて下さい。」「施工後24時間以内に降雨、結露等があった場合、水分の影響で白化や色ムラが発生し、壁面に残る場合があります。」「モルタルの乾燥期間は、夏期で1週間、冬期で2週間以上必要です。コンクリート下地は、夏期で2週間、冬期で3週間以上乾燥が必要です。」ほか)(2026年9月13日確認)
- シーカ・ジャパン株式会社「スーパーセランシリーズ」——水系(スーパーセランアクア/スーパーセランフレックス「水性・柔軟・透湿タイプ」/スーパーセランG4「水系2液」)と弱溶剤系(スーパーセランマイルド/スーパーセランマイルドIR「遮熱」/スーパーセランソフィア「弱溶剤・柔軟・透湿タイプ」)の区分(2026年9月13日確認)
- シーカ・ジャパン株式会社「スーパーセラン G4|着色仕上材」——「鏡面光沢度4%の艶により上品な仕上りを演出します。」および荷姿「17kg(16/1㎏)セット」(2026年9月13日確認)
- PaintStore.JP(東京都大田区・佐々木塗料)の商品ページ——ダイヤスーパーセランフレックス 標準色 15KGセット(52,800円)、N-30 15KGセット(55,000円)、N-87 15KGセット(52,800円)、J65-30B 15KGセット(57,200円)、淡彩色 3.75KGセット(24,200円)、濃彩色 3.75KGセット(27,500円)、ダイヤワイドシーラー 15KG(10,560円)、ダイヤパーマルシリコン 標準色 16KG(19,250円)、ダイヤスーパーセランG4 白・淡彩 17KGセット(55,000円)——いずれも表示価格・取り寄せ扱い(2026年9月13日確認)。販売店の材料価格であり、工事の見積もり単価ではありません。