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ガルバリウム外壁は20年後どうなる?——「メンテナンスフリー」は、メーカーの指示と違います
「ガルバリウムは錆びない」「メンテナンスフリー」。この外壁材が選ばれるとき、たいていこの言葉がついてきます。半分は本当です——錆びに強いことは、メーカーが試験データつきで公開しています。ただし残り半分が抜けています。そのメーカー自身が、持ち主に「年に数回の水洗い」を指示しているのです。しかも「高圧洗浄機は使わないでください」と明記されています。ガルバの家を建てた方・買った方に向けて、10年後・20年後のために何をやり、何をやってはいけないのかを、メーカーの公式情報だけで整理します。
このページの内容全13項目
ガルバリウムは鋼板の名前で、外壁材の分類では金属サイディングかトタンのどちらかに入ります。その分け方は外壁の種類の見分け方に。
錆びに強いのは本当です——データで確認する
なお、外壁材として売られている「金属サイディング」は、ガルバリウム鋼板などの表面材に断熱材を裏打ちした複合材です(工業会いわく窯業サイディングの約1/4の重さ)。製品としての保証の読み方や、塗り替えで窯業系と違う点は金属サイディングのページにまとめました。
まず、良い方の半分を確認しておきます。ガルバリウム鋼板(アルミニウムと亜鉛の合金でめっきした鋼板)の耐久性は、メーカーが数字と実例を公開しています。
- 促進試験で、20年相当でも赤さびなし金属サイディング大手のアイジー工業は、塩水噴霧→乾燥→湿潤を繰り返す複合サイクル試験(JIS H 8502)で、200サイクル(20年相当)でも赤さびの発生は見られなかったと公開しています(同社の社内試験による参考値で、性能を保証するものではない、という注記つきです)。
- 海の近くで15年、赤さびなしの実例同社は、海岸線から約7km地点・施工後15年の建物の写真を公開しています。外壁のガルバ鋼板に赤さびは見られない——ただし、この実例には続きがあります。雨樋を取り付けている亜鉛めっき製の金具は錆びていたのです。同じ家でも、素材で差が出るということです。
- めっきの寿命は、亜鉛めっきの数倍ニチハは、金属サイディングの表面材について、一般的な亜鉛めっき鋼板に比べ約3〜6倍の寿命があると説明しています。水を吸わないので、寒冷地の凍害の心配もありません。
ここまでが「錆びに強い」の中身です。素材としての実力は、宣伝文句ではなく試験と実例で裏づけられています。
見積書に「SGL」「エスジーエル」と書かれていたら、それはガルバリウムのめっきにマグネシウムを足した、次の世代の鋼板です。ガルバリウムとの違いと、同じ寸法の製品で比べた定価の差はSGL鋼板の外壁のページにまとめました。
それでも「メンテナンスフリー」ではありません
では、なぜ「何もしなくていい」にならないのか。アイジー工業が公開している維持管理の案内を、そのまま読みます。
メーカーの指示は、こうです
「外壁を美しく保つために、年に数回の水洗いをしてください」——そして理由も書かれています。耐久性に優れためっき鋼板を使っていても、「汚染物質の長期付着により数年で表面にシミや白さび・黒さびが発生した例が報告されて」いる。これらは外壁材の機能上支障をきたすものではないが、外観が損なわれ、表面塗装の塗り替え時期を早めてしまう——。
整理すると、こうなります。錆びに強い=汚れても平気、ではない。塵・ほこり・酸性雨・車や給湯器の排気ガス——こうした汚染物質が表面に留まり続けると、数年でシミや白さびが出た例が実際に報告されている。そして放っておくと、塗り替えという大きなメンテナンスの時期が早く来てしまう。
やることは大げさではありません。ホースの水と柔らかいスポンジで洗い、水洗いで取れない汚れは中性洗剤の1〜2%水溶液を使って、最後に洗い流す。メーカーの指示は、これだけです。年に数回の水洗いで塗り替えの時期を遅らせられるなら、外壁のメンテナンスとしてはいちばん安上がりな部類です。
「20年後」の答えは保証規定にあります——保証は4種類、年数は全部違います
ガルバリウム外壁が20年後どうなるかは、想像で語らなくても、メーカーが保証規定として年数を公表しています。アイジー工業(金属サイディングのメーカー)が公開している製品保証を、そのまま表にしました。
| 製品(塗装の種類) | 穴あき | 赤さび | 塗膜変褪色 | 割れ・欠け・亀裂 |
|---|---|---|---|---|
| NFI-フィネストーンⅡ/NFI-グラブロッシュ (遮熱性フッ素インクジェット塗装) | 20年 | 20年 | 20年 | 30年 |
| SF-ガルステージシャイン (遮熱性フッ素樹脂塗装) | 10年 | 10年 | 10年 | 30年 |
| SP-ガルスクエア/SP-ガルボウ (ポリエステル樹脂塗装・超高耐久ガルバ採用) | 25年 | 15年 | 10年 | 30年 |
| SP-ビレクト/SP-ガルブライトⅡ/SP-ガルスパン ほか | 10年 | 10年 | 10年 | 30年 |
| 銘壁/伸壁Ⅱ | 10年 | 10年 | — | 30年 |
出典=アイジー工業「製品保証」(専門業者様向け資料)。2026年9月10日確認。同社は「本規定は事前の連絡・合意なく、変更することがあります」と付記しています。
この表でいちばん見てほしいのは、上から2行目と3行目です。
フッ素樹脂塗装のSF-ガルステージシャインは穴あき10年。ポリエステル樹脂塗装のSP-ガルスクエアは穴あき25年。塗料のグレードでいえばフッ素のほうが上ですが、穴あき保証は2.5倍ひっくり返っています。
理由は、見ているところが違うからです。塗膜変褪色は「塗料」の話、穴あきは「鋼板とめっき」の話。SP-ガルスクエアの説明に「超高耐久ガルバ採用」と書かれているとおり、穴あきの年数を決めているのは表面の塗料ではなく、その下の鋼板です。実際この製品は、塗膜変褪色は10年しかありません。
だから「フッ素だから長持ち」は、金属サイディングでは通りません。塗料のグレードで年数を比べる読み方(塗料の種類のページ)は、塗り替えのときの話。板そのものを買うときは、穴あきの年数を見てください。
「30年保証」が守っているのは、割れと反りです
アイジー工業は2025年10月1日から、アイジーサイディング全商品に30年保証を始めました。ただし30年なのは「割れ・欠け・著しい反り・剥がれ・脱落・亀裂」で、穴あきは最長25年、塗膜変褪色と赤さびは最長20年です。同社自身が「割れ・欠け・著しい反り・剥がれ・脱落・亀裂30年間、穴あき最長25年間、塗膜変褪色最長20年間、赤さび最長20年間の保証をします」と書き分けています。
そして、それぞれの言葉には数字の定義がついています。ここを読まずに「30年保証だから安心」と受け取ると、後で話が合わなくなります。
| 保証の言葉 | 規定に書かれている定義 |
|---|---|
| 割れ | 製品の全幅で厚さ全体にわたって割れている状態 |
| 欠け | 製品の一部が厚さ全体にわたって欠け損じている状態 |
| 著しい反り | 働き幅方向において、面の反りによる矢高が10mmを超える状態 |
| 亀裂 | 製品の厚さ全体にわたって長さ30mm以上の分離が生じている状態 |
| 穴あき | 塗膜の劣化や腐食によって、鋼板表面に明らかな穴あきが認められないこと |
| 赤さび | 赤さびの発生面積が、全施工面積の5%以下であること |
読み替えると、こうなります。反りは10mmまで、亀裂は30mm未満まで、赤さびは壁の5%までは「保証の範囲内」です。これは各社が不誠実なのではなく、保証というものが「どこからを不具合と呼ぶか」を決めないと成立しないからです。問題は、この線引きが施主に伝わらないまま「30年保証」だけが売り文句として残ることのほうです。
ちなみに「30年持つ根拠はあるのか」という問いに、同社はこう答えています——「これまでの販売実績において、同様の事例による被害報告はございません。また、鋼板の材料特性を踏まえたうえで運用しております」。30年の試験結果ではなく、実績と材料特性からの運用だと、はっきり書いてあります。
その保証、あなたには出ていないかもしれません
ここが、このページでいちばん実務的な部分です。同社のよくある質問には、こう書かれています。
「保証は誰に出すのか。」→「弊社保証は元請様向けのサービスになります。」
メーカー保証の相手は、あなたではなく工事を請けた会社です。そして保証書が発行されるには、元請会社がメーカーに登録申請をする必要があります。申請しなければ、保証書は存在しません。
- 申請の期限——「施工完了後6か月以内を目安に弊社営業所へご提出ください」。質問欄でも「施工後3年後に申請しても受領するのか」に対して「施工後6か月を目安にしております」と答えています。工事が終わってから何年も経ってでは、間に合いません。
- 対象は本体だけ。「保証対象は本体のみか。部材も対象になるのか」→「対象は本体のみとさせていただいております」。役物や留め付け金具は入りません。
- 起点は外壁の施工完了。「保証対象の基準は施工完了とあるが、外壁施工完了か建物完了か」→「外壁施工完了になります」。
- 30年保証は現行品だけ。「廃盤品には保証が適用するのか」→「2025年10月1日施工完了申請分からとなりますので現行品が対象となります」。
だから、施主がやることは1つです。工事が終わったら「メーカーの保証登録はしてもらえましたか」と聞き、保証書の写しをもらう。——それだけで、20年後に話が通じるかどうかが変わります。工事の書類は、次の工事のときにも、売るときにも使います(保管しておく書類)。塗装側の保証との違いはメーカー保証のページにまとめました。
錆びるのは「雨の当たらない場所」からです
ここが、このページでいちばん直感に反するところです。ガルバの外壁で気をつけるのは、雨ざらしの面ではありません。雨の当たらない場所のほうです。
メーカーが「重点的に洗浄すると効果的」として挙げている場所を、そのまま並べます。
| 重点洗浄箇所(メーカー指定) | 共通点 |
|---|---|
| ① 軒下 ② バルコニーや出窓の下 ③ アルコーブなど内部に入り込んだ所 ④ 庇(ひさし)の下 | 雨水が当たりにくく、汚染物質が流れにくい場所 |
| ⑤ 給湯器・暖房機などの燃焼ガスが発生する所 | 排気・燃焼ガスの汚染物質が付く場所 |
理屈はこうです。塗膜の劣化や鋼板の腐食は、汚染物質が雨や水蒸気とともに外壁に「滞留」して進みます。雨ざらしの面は、雨そのものが汚れを洗い流してくれる。ところが軒下やバルコニーの下は、汚れが付くのに、洗い流されない。だからそこから傷みます。
点検のとき、見る場所が変わります
家の外観をぐるっと眺めるとき、多くの方は日当たりのいい正面を見ます。ガルバの家では逆です。軒下・バルコニーの裏・給湯器のまわり——「守られているように見える場所」をのぞき込んでください。白い粉状のもの(白さび)や黒い点が出ていないか。それがこの外壁の健康診断です。
高圧洗浄機は使わない——メーカーが明記しています
「外壁の掃除=高圧洗浄機」というイメージは強力です。家庭用の機械も普及しています。ですがガルバの外壁について、アイジー工業の維持管理案内には、はっきりこう書かれています。
原文のままです
「外壁の変形、漏水を招くおそれがありますので、外壁の洗浄には高圧洗浄機を使用しないでください」
金属サイディングは薄い鋼板の成形品なので、強い水圧は変形の原因になりえます。さらに、板の継ぎ目やシーリングのない切断部に下から水を突っ込むと、壁の中に水が入るおそれがある。だからホースと柔らかいスポンジなのです。あわせて、水切りや窓上など、シーリングを施していない場所にホースで下から直接水をかけないことも指示されています。水は上から下へ、が原則です。
塗装工事の側から見た高圧洗浄の位置づけ(一般の外壁ではむしろ必須の下ごしらえであること)は高圧洗浄のページに書きました。この一文は、業者選びにも使えます。ガルバの外壁を前にして「まず高圧洗浄で」と言う会社には、メーカーの案内を見せて確認してください。塗り替え工事の高圧洗浄をどう扱うかは会社の判断がありえますが、少なくともメーカーが何と言っているかを知っている会社かどうかは、この質問で分かります。
年1回の点検——見るのは4か所だけ
メーカーが持ち主に求めている日常点検は、年1回程度・目視で確認できる範囲です。見るのは次の4つ。
| 見る場所 | 何を見るか |
|---|---|
| 本体 | キズ・へこみ・浮きがないか |
| 部材(角や継ぎ目の部品) | キズ・へこみ・浮きがないか |
| 塗膜 | 白亜化(白い粉)・変色・さびが出ていないか |
| シーリング | 剥離・亀裂がないか |
加えて、地震や台風のあとには随時点検。不具合を見つけたら、早めに専門業者へ——ここまでがメーカーの指示です。
大事な注意がひとつ。高所作業は絶対に自分でやらないこと。点検は目視できる範囲まで、2階部分は下から眺めるだけで構いません。そして意外な落とし穴が——ハシゴや脚立を壁に直接立てかけない。それだけでキズ・へこみの原因になります。金属の壁は、モルタルやサイディングと違って「道具を立てかけた痕」が残る壁だと覚えておいてください。
そして2階部分は、結局足場を組んだ人にしか見られません。ガルバリウムは高圧洗浄も使えない・扱いに条件がある壁なので、「金属サイディングの塗り替えをやったことがありますか」と何社かに聞いてみてください——答え方で、慣れているかどうかが出ます。
ガルバリウム外壁の塗装は、いつから?——サインは「白い粉」です
では、水洗いと点検を続けたとして、いつか来る「塗り替え」の時期はどう判断するのか。メーカーの基準は明快です。
「変色が著しく、白亜化が現れた状態が塗り替え時期とみなせます」——白亜化とは、塗膜が劣化して表面に白い粉が出る状態、いわゆるチョーキングです。壁を触って手に白い粉がつくかどうか。この見方は他の外壁材と共通なので、詳しくはチョーキングのページをどうぞ。
塗り替えにあたって、ガルバ特有の注意も公開されています。
- 「何年で塗り替え」とは書かれていませんメーカーのメンテナンススケジュールは目安であり、「住宅の地域や環境により表面劣化の進行状況が異なります。メンテナンス時期を保証するものではありません」と明記されています。年数ではなく、白亜化という状態で判断します。
- 元の風合いに戻らない塗装があります遮熱性フッ素インクジェット塗装品などは、上塗り塗装をすると初期の風合いを再現できないとされています。木目調・ツートンなど印刷柄のガルバは、塗り替えで単色になります。柄を残したいなら、塗り替えではなく張り替えの検討になります(張り替えのページ)。
- 再塗装のDIYは「絶対に行わない」メーカーの安全注意に、そのまま書かれています。金属への塗装は下地処理と塗料の相性がシビアで、高所作業もともないます。ここは専門業者の領分です。
ガルバリウムの塗装は、外壁材のなかでも難しい部類です
メーカーがDIYを「絶対に行わない」としているのは、高所だからという理由だけではありません。塗る作業そのものが、モルタルやサイディングより難しいからです。当サイトは塗装の側なので、その中身を書きます。
①塗料が密着しにくい——だから下塗りが変わります
ガルバリウムの表面は金属で、しかも平滑です。ざらついた面に食いつくモルタルとは違い、そのまま塗っても塗料が乗りません。数年で剥がれる失敗は、ここから起きます。
そこで金属用の下塗り(プライマー)を挟みます。実際にメーカーの製品仕様を見ると、たとえば日本ペイントの「オーデハイポンプライマー」は、適用下地にガルバリウム鋼板を挙げ、規格としてJASS 18 M-109 変性エポキシ樹脂プライマーに適合すると記載されています。一般的な外壁用の下塗りとは別のものだということです。
ですから見積書では、下塗りに何を使うのかを製品名で確認してください。「下塗り1回」としか書かれていない見積もりでは、金属用が入っているのか分かりません(見積書の見方)。
②「表面はツルツル、形は凹凸」——この組み合わせが効いてきます
ここが分かりにくいところなので、丁寧に書きます。ガルバリウムは表面の質感は平滑ですが、板の形は凹凸です。この2つが同時に効きます。
まず平滑なので、あえて細かい傷をつけて塗料の引っかかりを作る下ごしらえが要ります。ケレンと呼ばれる工程です。
そしてそのケレンを、凹凸の面にやることになります。金属サイディングは深いリブや細かい溝が入った成形品なので、平らな壁のように一気に当てられません。谷の底、角の内側、重なりの際——足がかりを作らなければいけない場所が、いちばん手の入りにくい場所にあります。
ガルバリウムのケレンが手間なのは、ここです。「平滑だから目粗しが要る」だけでも、「凹凸だから塗りにくい」だけでもなく、その2つが重なっているということです。
なお前の章と混同しないでください。メーカーが禁じているのは「高圧洗浄機での洗浄」で、下地処理そのものを禁じているわけではありません。洗うことと、塗る前に足がかりを作ることは別の作業です。
③塗るときも、同じ形が効いてきます
ケレンで手こずった同じ場所に、今度は塗料を入れることになります。ローラーが谷まで届かないので、平らな壁を転がすようにはいかず、刷毛で拾う手間が増えます。
吹き付けなら形状の不利は小さくなりますが、住宅の塗り替えでは飛散の養生が大がかりになるため、条件が合わないこともあります。どちらで塗るのか、なぜそう決めたのかを聞いておくと、段取りが見えます。
つまり下地を作る工程でも、塗る工程でも、同じ凹凸に手を取られます。この①〜③が重なるので、ガルバリウムをきれいに塗り直すのは、率直に言って手間のかかる仕事です。耐候性そのものは高い外壁材なので、白亜化が出るまで無理に塗らないという判断も含めて考える価値があります。
会社選びで聞くこと
- 「金属サイディングの塗り替えは、年間どれくらいやっていますか」——経験の有無がそのまま出ます
- 「下塗りは何を使いますか」——製品名で答えられるか。金属用かどうかが分かります
- 「ローラーですか、吹き付けですか。その理由は」——形状を分かっている会社は理由を説明できます
「うちは何でも塗れますよ」で終わる会社より、この3つに具体的に答えられる会社を選んでください。
やってはいけないこと一覧
ここまでに出てきたものを含め、メーカーが「しないでください」としていることを一覧にします。全部、公式の維持管理案内に書かれていることです。
| してはいけないこと | 理由 |
|---|---|
| 高圧洗浄機で洗う | 変形・漏水のおそれ |
| 硬いブラシ・研磨性スポンジでこする | 塗膜にキズが付き、腐食を招くおそれ |
| クレンザー・酸性やアルカリ性の洗剤 | 塗膜を傷め、変色・褪色のおそれ(使うのは中性洗剤の1〜2%水溶液まで) |
| シンナーなどの有機溶剤で拭く | 塗膜を破壊するおそれ |
| シーリングのない切断部へ下から水をかける | 壁の中に水が入るおそれ |
| ハシゴ・脚立を壁に立てかける | キズ・へこみの原因 |
| 高所の点検・再塗装を自分でやる | 落下事故・けが。点検は目視の範囲まで |
よくある質問
ガルバリウム外壁は20年後どうなりますか?
条件で分かれます。水洗いと点検を続けた家なら、素材の試験データ(20年相当で赤さびなし)が示すとおり、鋼板そのものは十分持ちこたえている可能性が高い。いっぽう何もしなかった家では、雨の当たらない場所のシミ・白さびと、塗膜の白亜化が先に来ます。「20年後どうなるか」は素材が決めるのではなく、年に数回の水洗いをしたかどうかで分かれる——これがメーカーの案内から読み取れる答えです。
メーカーの保証規定が目安になります。アイジー工業の場合、穴あきは製品によって10年・20年・25年、赤さびは10年・15年・20年、塗膜変褪色は10年・20年と分かれています。つまり20年時点で保証が残っている製品と、とっくに切れている製品があります。自分の家に何が使われているかを確かめるのが先です(保証の章)。
白さびとは何ですか?赤さびとどう違いますか?
白さびは、めっき層の成分が反応してできる白い粉状の付着物です。メーカーの案内では、シミ・白さび・黒さびは「外壁材の機能上支障をきたすものではない」とされています——ただし外観を損ね、塗り替え時期を早める。鋼板本体が腐食する赤さびとは段階が違います。白いうちに洗う、が対処です。
へこんでしまいました。直せますか?
金属サイディングのへこみは、塗装では直りません。部分的な交換になるか、目立たなければそのまま経過を見るかの判断です。同じ製品が手に入るかどうかが分かれ目になる話は、張り替えのページの部分張り替えの章と同じです。ぶつけやすい場所(駐車場まわり・物置の近く)は、点検のときに気にして見てください。
海の近くですが、大丈夫でしょうか?
沿岸部は、素材にとって条件の厳しい環境です。メーカーは海岸線から約7kmで15年の実例を公開していますが、製品ごとに適用地域や保証条件が分かれています。お住まいの距離でどの製品・どの保証になるかは、メーカーの保証規定と、施工した業者への確認が確実です。塩害地域では水洗いの頻度を上げるのが一般的な対処です。海の近さが実際にどこへ効いてくるのかは、海沿いの家と塩害のページに距離の目安と見る部位をまとめました。
ガルバの上から塗装する場合、普通の外壁塗装と同じですか?
大きな流れは同じですが、金属への塗装は下地処理(ケレン)とさび止め、塗料の密着が要点になります。見積もりのときは、製品名と併せて金属サイディングの施工経験を聞いてください。なお金属部の塗料は、いまも弱溶剤が使われることが多い——この話は水性と油性のページに書いています。
フッ素塗装のほうが長持ちしますか?
塗膜については上位ですが、穴あきは別です。アイジー工業の保証では、遮熱性フッ素樹脂塗装のSF-ガルステージシャインが穴あき10年、ポリエステル樹脂塗装で超高耐久ガルバを採用したSP-ガルスクエアが穴あき25年と逆転しています。塗膜変褪色は塗料の話、穴あきは鋼板とめっきの話で、見ているところが違うためです。
メーカー保証は施主がもらえるのですか?
アイジー工業は「弊社保証は元請様向けのサービスになります」と明記しています。保証の相手は工事を請けた会社で、元請会社がメーカーへ登録申請しなければ保証書は発行されません。申請は施工完了後6か月以内が目安です。工事が終わったら、保証登録をしてもらえたかを確認し、保証書の写しを受け取ってください(手続きの章)。
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20年後にどうなるかは、いまの状態と、これまでの手入れで変わります。一般論より自分の家です。何社かに現地を見てもらって、傷みの進み方の見立てを聞いてください。まだ手を入れる時期ではないと言われることもありますし、その場合は次に見るべき時期まで聞いておけば、無駄な工事を避けられます。
参考にした情報
- アイジー工業株式会社「アイジーサイディングの維持管理について」——年に数回の水洗い、シミ・白さび・黒さびの報告例、クリーニング方法(中性洗剤1〜2%水溶液・高圧洗浄機の使用禁止・重点洗浄箇所)、年1回程度の日常点検(本体・部材・塗膜・シーリング)、白亜化を塗り替え時期とみなす基準、安全上の注意(2026年8月21日確認)
- アイジー工業株式会社「なぜ金属が選ばれるの?」——複合サイクル試験(JIS H 8502)200サイクル(20年相当)の結果、海岸線約7km・15年経過の実例(雨樋金具との対比)
- ニチハ株式会社「サイディングとは」——塗装高耐食GLめっき鋼板の寿命(一般的な亜鉛めっき鋼板の約3〜6倍)、吸水しないことによる凍害への強さ
維持管理の内容はメーカー・製品によって異なります。ここで引用したのは一例で、お住まいの外壁の正確な手入れ方法は、その製品の維持管理資料・保証書をご確認ください。最終確認日:2026年8月21日。
今回あらたに確認した出典(2026年9月10日)=アイジー工業「製品保証」(専門業者様向け資料)——アイジーサイディングの製品別の保証年数(NFI-フィネストーンⅡ/NFI-グラブロッシュ=穴あき20年・赤さび20年・塗膜変褪色20年、SF-ガルステージシャイン=穴あき10年・赤さび10年・塗膜変褪色10年、SP-ガルスクエア/SP-ガルボウ=穴あき25年・赤さび15年・塗膜変褪色10年、SP-ビレクトほか=いずれも10年、銘壁/伸壁Ⅱ=穴あき10年・赤さび10年)、および「本規定は事前の連絡・合意なく、変更することがあります」の記載。ならびに同社「アイジーサイディング全商品30年保証。」特設ページ——「割れ・欠け・著しい反り・剥がれ・脱落・亀裂30年間、穴あき最長25年間、塗膜変褪色最長20年間、赤さび最長20年間の保証をします」、「著しい反り」=矢高10mm超、「亀裂」=長さ30mm以上の分離、「赤さび」=発生面積が全施工面積の5%以下、および よくある質問の「弊社保証は元請様向けのサービスになります」「施工後6か月を目安にしております」「対象は本体のみとさせていただいております」「2025年10月1日施工完了申請分からとなりますので現行品が対象となります」「これまでの販売実績において、同様の事例による被害報告はございません。また、鋼板の材料特性を踏まえたうえで運用しております」の各記載。