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ケイミューとニチハの外壁は何年もつ?——「40年」「30年」が指しているもの

家を建てるときに「この外壁は40年メンテナンスフリーです」と説明された、あるいはカタログで「30年保証」の文字を見た——そういう記憶をお持ちの方は多いと思います。その数字は本当です。ただし、メーカーの公式表記には必ず注記が付いていて、そこに「何が」「どの商品で」「どんな条件で」が書かれています。そして注記まで読むと、その数字が指しているのは主に「色」のことだと分かります。このページでは、ケイミューとニチハがそれぞれ公式に書いている内容をそのまま並べて、いま自分の家について確認できることを整理します。どちらのメーカーが優れているかという話は扱いません。

このページの内容

「40年」「30年」は、同じ意味の数字ではありません

まず、両社が公式サイトに書いている表記を、そのまま見てみます。

ケイミュー(光セラ)

製品ページには「外壁のメンテナンスは、40年後に。塗り替えや張り替えのメンテナンスは40年後」とあります。ただし、同じページの冒頭に注記が置かれています。

公式の注記

「※色40年品質は光セラ18、フラットデザインパネル、レジェールのみが対象です」

読み取れることは2つです。①40年は「色」についての話であること。②対象は3つの商品に限られていること。「光セラ」と名の付く商品はほかにもあるので、自分の家がその3つのどれかなのかは、確認しないと分かりません

ニチハ(プラチナコート30)

こちらは「塗膜の変色・褪色30年保証に対応」と書かれています。ここも同じで、保証しているのは塗膜の変色と褪色——つまり色のことです。

並べると、こうなります。

公式の表記その数字が指しているもの
ケイミュー「色40年品質」について。対象は光セラ18・フラットデザインパネル・レジェールのみと明記
ケイミュー「色15年保証」について。部材の組み合わせが保証条件(次の章)
ニチハ「塗膜の変色・褪色30年保証」塗膜の色について。変色・褪色が対象

「品質」と「保証」は、別の言葉です

ケイミューの表記に「色40年品質」と「色15年保証」の両方が出てくることに気づいてください。品質はうたっている性能、保証は条件を満たしたときに応じてもらえる約束です。数字が違うのは矛盾ではなく、そもそも別のことを言っているからです。カタログで大きく書かれるのは前者、いざというときに効くのは後者です。

保証には条件が付いています

ここがいちばん見落とされます。両社とも、保証の条件を公式に明記しています。

ケイミューの保証条件

公式の注記

「※色15年保証は、スーパーKMEWシール40/30又はスーパーKMEWシールZ40、純正同質出隅・パネル出隅、又は純正鋼板出隅(ライン出隅、W出隅、L出隅)、純正留め金具のセット使用が保証条件になります」

要するに「純正のシーリング材・純正の出隅・純正の留め金具を、セットで使っていること」が条件です。外壁材だけを選んでも、条件は満たしません。そして、何が使われたかを知っているのは、建てた会社と、施工した職人だけです。

ニチハの保証条件

製品ページの注記には、次のような内容が書かれています。

  • 保証対象者は元請会社(住宅会社・工務店)保証の相手が、住んでいる人ではない場合があるということです。
  • 施工後21年以降は、査定額による返金対応年数の後半では、直すのではなくお金で対応する形になります。
  • 保証書の発行には、使用方法・施工方法などの条件がある条件に適合しない場合は保証対応できないことがある、と明記されています。
  • 沖縄県の物件を除く地域による除外もあります。

これはメーカーが不誠実だという話ではありません。むしろ逆で、条件をきちんと公開しているということです。問題になるのは、大きい数字だけを覚えていて、注記を読まないまま10年が過ぎたときです。

保証されているのは「色」です

両社の表記を並べて分かるのは、保証の中心にあるのが色(変色・褪色・色あせ)だということです。ここから、実務的にとても大事なことが出てきます。

家の部位その数字に含まれるか
外壁材の色⭕️これが保証の対象です
目地のシーリング別物です。外壁材そのものより先に寿命が来る部分で、しかも純正品を使っているかどうかが外壁材側の保証条件にもなっています
板の反り・割れ・欠け❌色の保証とは別の話です
雨が入らないこと(防水)色があせないことと、雨が入らないことは別です

「40年メンテナンスフリー」と聞いて、多くの方が思い浮かべるのは「40年何もしなくていい」です。でも保証が守っているのは、そこではありません。そして実際に最初に来るのは、ほぼ確実に目地です。目地の見方はコーキングがひび割れたのページにまとめました。

メーカー自身は「ゼロになる」とは書いていません

ここも正確に読むと、書き方が丁寧です。ニチハの一般向けページには、次のような説明があります。

公式の書き方

セルフクリーニング機能(マイクロガード)について——「塗膜の耐候性と同様の期間(条件により15~20年程度)、効果が期待できます」

目地の少ない工法を採用した製品について——「塗り替えが2回分不要になります」「シーリングの打ち替え回数も削減」

読んでください。「塗り替え不要」ではなく「2回分不要」。「打ち替えゼロ」ではなく「回数も削減」。汚れが落ちる機能についても、「条件により15〜20年程度」と幅と条件が添えられています。

メーカーは、なくなるとは言っていません。減ると言っています。この違いは、10年後・20年後の家計の話として、けっこう大きいところです。

塗り替えるときに、もう一つ出てくる話

そしていざ塗り替えの時期が来たとき、これらの高機能な外壁材にはもう一つ知っておくべきことがあります。汚れが付きにくい表面は、塗料も付きにくいということです。

光触媒や無機系のコーティングが施されたサイディングは、普通の下塗り材では塗料が密着しません。これは業界で「難付着サイディング」と呼ばれていて、塗料メーカーが公式に対応品を出しています。つまり塗れないわけではなく、知らずに普通の下塗りで塗られると剥がれるという話です。

自分の家がそれに当たるかどうかの確認方法まで、難付着サイディングのページにまとめてあります。ケイミューやニチハの高機能タイプを使っている家では、ここが実際に効いてきます。

いま確認できること、3つ

ここまで読んで「じゃあ、うちはどうなんだ」と思われたはずです。確認する順番はこうです。

  • 1新築時の書類を探す住宅会社から渡された引き渡し書類のなかに、外壁材の商品名保証書があります。ここに「どの商品か」「保証の対象と年数」「条件」が書かれています。大きい数字ではなく、注記のほうを読んでください
  • 2建てた会社に聞く書類が見つからない、あるいは中古で購入した場合は、建てた住宅会社に外壁材の商品名を問い合わせるのがいちばん早いです。ニチハの保証は元請会社が対象者とされているので、そもそも窓口はそちらになります
  • 3目地を自分の目で見る外壁材が何であっても、目地は先に傷みます。指で押して硬いか、真ん中が切れていないか、端が壁から離れていないか。ここは書類がなくても、今日確認できます

「保証書が見つからない」でも詰みではありません

保証を使う場面は、実際には色が明らかにおかしくなったときに限られます。それより先に来るのは目地と、汚れと、下地の状態です。書類が出てこないなら、そちらの確認から始めれば十分です。塗り替えの見積もりを取れば、外壁材の種類も含めて見てもらえます。

よくある質問

ケイミューの外壁は何年くらい持ちますか?

公式が「40年」としているのは色についてで、しかも対象商品が限定されています(「※色40年品質は光セラ18、フラットデザインパネル、レジェールのみが対象です」)。別に「色15年保証」という表記もあり、こちらは純正のシーリング材・出隅・留め金具のセット使用が条件です。まずは自分の家がどの商品かを確認してください。

ケイミューの光セラは何年くらい持ちますか?

光セラのなかでも「色40年品質」の対象は光セラ18など3つの商品に限られると公式に注記されています。「光セラだから40年」ではありません。また、40年という数字が指しているのはであって、目地や防水は別に考える必要があります。

ニチハの外壁は何年持ちますか?

プラチナコート30は「塗膜の変色・褪色30年保証に対応」とされています。ただし公式の注記に保証対象者は元請会社であること、施工後21年以降は査定額による返金対応であること、保証書発行に条件があること、沖縄県の物件を除くことが書かれています。年数だけでなく、この条件まで含めて「30年保証」です。

ケイミューとニチハ、どちらがいいですか?

このページでは優劣は扱いません。どちらも国内の主要メーカーで、条件を公開している点も共通しています。塗り替えの立場から言えば、差が出るのはメーカー名ではなく「自分の家に使われているのがどの商品か」「純正部材が使われているか」「目地がどうなっているか」です。この3つは、メーカーを比べても分かりません。

「メンテナンスフリー」と言われたのですが、本当に何もしなくていいですか?

メーカー自身が「不要」ではなく「減る」と書いています。たとえばセルフクリーニング機能について「条件により15〜20年程度、効果が期待できます」、目地の少ない工法について「塗り替えが2回分不要」「シーリングの打ち替え回数も削減」という表現です。回数が減るのは事実で、ゼロになるとは書かれていません。

高機能な外壁材は、塗り替えできないと聞きました。

塗れます。ただし普通の下塗り材では密着しないため、専用の下塗り材が必要です。塗料メーカーが公式に対応品を出しています。危ないのは「塗れないこと」ではなく「知らずに普通の下塗りで塗られること」——詳しくは難付着サイディングのページへ。

参考にした情報

  • ケイミュー株式会社「光セラ」商品ページ(公式・「外壁のメンテナンスは、40年後に。塗り替えや張り替えのメンテナンスは40年後」「※色40年品質は光セラ18、フラットデザインパネル、レジェールのみが対象です」「※色15年保証は、スーパーKMEWシール40/30又はスーパーKMEWシールZ40、純正同質出隅・パネル出隅、又は純正鋼板出隅(ライン出隅、W出隅、L出隅)、純正留め金具のセット使用が保証条件になります」・2026年8月確認)
  • ニチハ株式会社「プラチナコート30」商品ページ(公式・「塗膜の変色・褪色30年保証に対応」/注記として保証対象者は元請会社(住宅会社・工務店)であること、施工後21年以降は弊社査定額による返金対応であること、保証書発行には使用方法・施工方法など諸条件があり保証条件に適合しない場合は保証対応をいたしかねる場合があること、沖縄県の物件を除くこと・2026年8月確認)
  • ニチハ株式会社「教えて!サイディングのメンテナンス(新築編)」(公式・セルフクリーニング機能について「塗膜の耐候性と同様の期間(条件により15~20年程度)、効果が期待できます」/目地の少ない工法について「塗り替えが2回分不要になります」「シーリングの打ち替え回数も削減」・2026年8月確認)
  • 高機能コーティングと塗料の密着に関する塗料メーカーの公開情報は難付着サイディングのページの出典を参照

最終確認日:2026年8月23日。商品の仕様・保証の内容は変更されることがあります。ご自宅に使われている商品名と保証の適用については、新築時の書類および建築した住宅会社にご確認ください。

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