雨樋の修理はどこに頼む?——自分でやれる範囲と、頼み先の選び方

雨樋が外れた、継ぎ目から水が漏れる、支えの金具が曲がっている。直したいけれど、そもそもどこに頼めばいいのか分からない——雨樋はここでつまずく人がとても多い部位です。屋根屋なのか、塗装屋なのか、ホームセンターで部品を買えばいいのか。答えは「症状」と「高さ」で変わります。そして2階の雨樋になると、金額の構造が一段変わります。頼み先の地図と、自分でやれる線引きから整理します。

このページの内容

頼み先の地図——どこが何をやってくれるか

雨樋の修理を受けている業種は、実は複数あります。どこが正解ということはなく、症状と工事の規模で向き不向きが変わります。

頼み先向いている場面知っておくこと
板金・雨樋の専門会社雨樋そのものの交換・部分補修。金具の打ち替え雨樋を本業として扱うため、部材の在庫や納まりの引き出しが多い。単独の小工事も受けやすい
屋根工事の会社屋根と雨樋をまとめて直す場合。屋根の傷みも疑われるとき屋根に上がる前提の装備がある。屋根と雨樋は隣接しているので同時に見てもらえる
外壁塗装の会社外壁の塗り替えと同時にやる場合足場を共有できるのが最大の利点。次章のとおりここが金額を大きく左右します
リフォーム会社・工務店他の工事とまとめて頼みたい場合窓口が1つで済む。実際に施工するのは提携業者のことが多い(誰が塗るかの話と同じ構造)
ホームセンター・便利屋部品の購入。ごく軽微な作業工事を頼んでも、実際に来るのは提携している施工業者です。ここも「窓口」であって、塗装会社やリフォーム会社と同じ構造になります

迷ったときの基本方針はシンプルです。雨樋"だけ"を直したいなら、板金・雨樋の専門会社か屋根工事の会社。外壁の塗り替え時期が近いなら、外壁塗装の会社にまとめる。この2択で考えれば、大きく外しません。

分かれ目は「1階か、2階か」

雨樋の修理で金額と難易度を決めているのは、症状よりも高さです。

  • 1階の低い位置なら、比較的シンプルです脚立が届く高さの部分交換や金具の付け直しなら、単独の小工事として受けてもらえることが多い範囲です。
  • 2階になると、足場か高所作業車が要りますここで費用の構造が変わります。足場代は工事の中身に関係なくかかる固定費なので、雨樋のためだけに足場を組むと割高になります。
  • だから2階の雨樋交換が視野に入ったら、外壁・屋根の時期と寄せられないかを先に考えます足場1回分で済むからです。この考え方は雨樋の詰まり・あふれのページにも書いたとおりで、順番を間違えなければ「同時」は節約になります

逆に言えば、「2階の雨樋が壊れた」=そのまま外壁塗装の検討タイミングでもあるということです。雨樋だけ直して数年後に足場をもう一度組むのは、いちばんもったいない使い方になります。

自分でやれる範囲は、どこまでか

「雨樋 修理 自分で」「DIY」という検索がとても多い部位です。やれる範囲はあります。ただし線は明確です。

内容
やれる可能性がある1階の低い位置での落ち葉の除去、外れた部品のはめ直し、手が届く範囲の部品交換
やめたほうがいい2階の作業全般。屋根に上がっての作業。長い脚立を1人で使う作業

強調しておきたいのは、雨樋のDIYで起きる事故は「失敗」ではなく「転落」だということです。しかも雨樋は屋根のふちにあるため、作業姿勢が不安定になりがちです。脚立の上で手を伸ばす、体をひねる——このあたりが最も危ない格好になります。屋根には絶対に上がらないでください(プロでも命綱なしでは登りません)。

DIY全般の線引きはDIYのページにまとめていますが、雨樋については「脚立の3段目より上に登る必要があるなら、頼む」くらいの線で考えておくと安全です。

テープやコーキングで直すのはアリか

継ぎ目からの水漏れを、防水テープやコーキング材で止める——検索の多い方法です。結論としては「応急処置としてはアリ、恒久処置としてはナシ」です。

  • アリな場面台風の直後、業者がすぐ来られないときのつなぎ壁を濡らし続けるよりはマシです。応急でも水の道を止める意味はあります
  • ナシな理由継ぎ目が外れるのは、たいてい別の原因の結果です部材の劣化、金具のゆるみ、勾配(傾き)の狂い——原因が残ったままふさいでも、別の場所が外れます
  • ナシな理由後の工事の手間が増えます貼ったテープや盛ったコーキングは、ちゃんと直すときに剥がす対象になります。塗料でも同じ構造の話をしました(剥がれのページ

つまり「とりあえず止めて、後日ちゃんと見てもらう」までがワンセットです。応急処置をしたことは、来てもらった業者に必ず伝えてください。

ホームセンターで頼めますか

「雨樋 修理 ホームセンター」という検索が非常に多いので、正直に書きます。

  • 部品は買えます樋本体、継ぎ手、金具、接着剤——一般的な規格のものは手に入ります。DIYで直す前提の販路です。
  • ただし、規格が合うかは要確認です雨樋はメーカーごとに形状や寸法が違います。今ついているものの型が分からないと、買った部品が合いません。折れた部品を持って行く、写真を撮っていく、といった準備が要ります。
  • 🔑そして「工事を頼む」場合、実際に来るのは提携している施工業者ですホームセンターが自社の社員に雨樋を直させるわけではありません。ここも窓口であって、工事そのものは外注——リフォーム会社やハウスメーカーとまったく同じ構造です(誰がやるかの話)。

誤解しないでほしいのは、ホームセンターが悪いという話ではないことです。部品や道具を買う場所としては、これ以上ないくらい頼りになります。
ただ「外壁や屋根の工事を依頼する先」としては、話が別です。家電量販店のリフォーム窓口も同じで、窓口としては存在しますが、実際に施工するのは提携先の会社。つまり来るのは「あなたが選んだ職人」ではなく、「その窓口が手配した職人」になります。
窓口を挟むぶんの費用が乗り、しかも誰が来るかは選べません。それなら施工する会社に直接頼むか、一括見積もりで複数社を見て選ぶほうが、金額でも納得感でも有利です。🔑「業者を自分で見て選べる」——これが比較サイトを使う本当の利点です。

もちろん、部品だけ買って自分で直せる範囲ならホームセンターは頼りになります。分かれ目は前章のとおり「高さ」です。2階の工事を考えているなら、複数の施工会社に見てもらうところから始めるのがいちばん早道です。

費用が読みにくい理由

「雨樋の修理はいくら?」に一律の答えを出せない理由は、はっきりしています。同じ「修理」でも中身がまったく違うからです。

工事の中身金額を動かす要素
部分補修(継ぎ手・金具の交換など)作業の手間が中心。1階なら比較的軽い
1面だけの交換樋の長さ(メートル)と部材。高さで足場の要否が変わる
全体の交換足場が前提になることが多い。ここで金額の桁が変わります

当サイトは根拠を示せる単価を持っていないので、金額そのものは書きません。かわりに見積もりで確認することを挙げます。

  • 足場代が入っているか、いくらかここが総額の大きな部分を占めます(見積書の内訳のページ)。
  • 直す範囲はどこからどこまでか「1面だけ」なのか「全周」なのか。部分交換でいい理由/全交換が必要な理由を説明してもらってください。
  • 既存と同じ部材が手に入るか古い住宅では廃番の場合があります。その場合はその面ごと交換になることがあり、範囲が広がります。
  • 外壁・屋根の工事と同時にした場合の金額も出してもらう足場を共有した場合としない場合、両方の見積もりがあれば判断できます。

よくある質問

雨樋だけの工事は、受けてもらえますか?

受けてもらえます。ただし会社によっては小工事を扱っていないことがあります。断られたら、板金・雨樋の専門会社や屋根工事の会社に当たると見つかりやすいです。2階の工事なら、足場の関係で外壁塗装とセットにする提案が返ってくることもあります——それは営業というより、費用構造として合理的な提案です。

台風で壊れました。保険は使えますか?

災害で壊れた場合は、対象になり得ます。ここで大事なのは順番です——直す前に写真を撮る、保険金が確定する前に工事の契約をしない。この2つを外すと、使えるはずのものが使えなくなります。対象になる被害とならない被害の線引きは火災保険のページ、雨樋に絞った扱いは詰まり・あふれのページのFAQにまとめてあります。

詰まっているだけかもしれません。掃除だけ頼めますか?

頼めます。まず詰まりなのか、壊れているのかの切り分けが先です。詰まりの見分け方(雨の日に傘をさして一周する方法)は雨樋の詰まり・あふれのページに書きました。掃除で直るなら、それがいちばん安く済みます

放置するとどうなりますか?

雨樋の仕事は「壁を濡らさないこと」です。壊れたまま使うと、本来濡れない場所に水が当たり続けます。外壁の劣化が早まり、場所によっては雨漏りの入口になります。雨樋の修理は、外壁を守るための工事でもあると考えてください。

色や素材は選べますか?

選べます。樹脂(塩ビ)が一般的で、金属製もあります。色は外壁や屋根に合わせるのが標準です。塗装で色を変える方法もありますが、樹脂の雨樋は塗膜が長持ちしにくい部位です。交換のタイミングなら、最初から希望の色の部材を選ぶほうが確実です(付帯部の塗装は付帯部のページへ)。

最終確認日:2026年8月22日。雨樋の部材・規格はメーカーごとに異なり、住宅の年式によっては同一部材が入手できない場合があります。修理か交換か、部分か全体かの判断は、現地を見た施工会社にご確認ください。高所での作業は転落の危険があります。無理をせず、2階以上の作業は業者に依頼してください。

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