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静岡市の外壁塗装に助成金は出る?——市が「出せない理由」まで説明しています

当サイトは12の市を同じ手順で調べてきましたが、静岡市の回答がいちばん踏み込んでいました。「外壁塗装や防水改修など」に助成は行っていない——そう書いたうえで、その理由に「住宅をお持ちでない市民の皆様との公平性」を挙げています。——なぜ多くの市が外壁塗装に補助を出さないのか。その根っこを、静岡市が言葉にしています。

このページの内容

先に結論——市が「なぜ出せないか」まで書いています

①静岡市に、外壁塗装の助成はありません——市が「外壁塗装や防水改修など」と名指しで書いています
②そして理由まで説明しています——「住宅をお持ちでない市民の皆様との公平性」。当サイトが調べた12市で、この理由が出たのは静岡市が初めてです
③市が出すのは「施策に合致した改修」だけ——防災・安全・空き家の流通促進・人口流出入対策
④耐震は補強計画と工事の8割・上限115万円
⑤市が「143万7,500円以上で上限に届く」と逆算まで公開しています

「住宅をお持ちでない市民との公平性」——12市で初めて出た理由です

静岡市の回答は、当サイトが読んだなかでいちばん踏み込んでいました。そのまま引きます。

Q:経年劣化等で住宅のメンテナンスが必要になった場合、助成金の制度はありますか。

A:静岡市では、経年劣化等による住宅のメンテナンス(外壁塗装や防水改修など)に掛かる助成は行っていません。
助成金の制度は、どのような目的で助成するのか、住宅をお持ちでない市民の皆様との公平性は保たれるのか、既存制度との関係性や補助重複にならないかなどを整理し制度設計する必要があり、静岡市として既存制度がある場合の導入は慎重にならざる負えないと考えています。
(静岡市/受付日 2025年9月30日・市政へのご意見への回答)

3つの論点が挙がっています。

  • どのような目的で助成するのか——目的が説明できないと制度は作れません
  • 住宅をお持ちでない市民の皆様との公平性は保たれるのか——賃貸に住んでいる人の税金で、持ち家の外壁を塗るのか、という問いです
  • 既存制度との関係性や補助重複にならないか——京都市が廃止の理由に挙げた「類似する国の補助事業の存在」と、同じ論点です

この2つ目が効きます。——外壁塗装は「持ち家の資産価値を保つ工事」です。そこに税金を入れると、家を持っていない市民との間で説明が必要になる。だから多くの市が出さない。当サイトは12の市を同じ手順で調べてきましたが、その根っこの理由を、静岡市が言葉にしています。

市が出すのは「施策に合致した改修」だけ

同じ回答の後半に、静岡市が何に出すのかが書かれています。

「なお、静岡市で行っている住宅の助成金は、防災や安全、空き家の流通促進や人口流出入対策など市の施策に合致した改修事業に対するものがあります。」

これは、当サイトが12市で見てきたパターンそのものです。

静岡市の言葉実際にどの市であったか
防災や安全耐震改修(12市すべて)/防火改修(堺市200万円)/瓦屋根の耐風改修(浜松市・愛知10市町 55万2千円)
空き家の流通促進空家活用型リフォーム(鹿児島市/愛知の7市町)
人口流出入対策移住型リフォーム(鹿児島市)/移住+空き家(津市 上限100万円)

逆に言えば、この3つのどれかに乗せられれば、外壁の工事にもお金が動きます。——ただの塗り替えでは乗りません。耐震をやる、空き家を買って直す、移住してきた。そういう「市が進めたいこと」と重なったときだけです。

耐震は8割・上限115万円

静岡市の木造住宅耐震事業は、令和8年4月6日から受付が始まっています。

項目内容
補助内容115万円の補助限度額内で、補強計画(設計)と補強工事に係る経費の8割
対象昭和56年5月31日以前に建築されたもの、または同日において建築中であった木造住宅
条件静岡県耐震診断補強相談士が一般診断法または精密診断法に基づいて行う補強計画であること。耐震評点1.0未満を1.0以上にする補強工事(判定は補強計画時の1階部分の診断結果による)
申請受付令和8年4月6日〜令和8年11月30日2027年1月末までに工事が完了するものに限る

115万円は、他市とも揃っています。——当サイトが調べた12市のうち9市が上限115万円でした。国の交付金の枠組みが共通しているためだと考えられます。

市は注意事項も明記しています。「補助金の申請は事業を実施する前に行ってください。事業を行った後の申請では補助金はでません。」「原則、法令違反がない住宅が対象」道幅4m未満の道路に面している敷地は、道路後退が必要になることがあるので事前相談を。

「143万7,500円以上で上限に届く」——市が逆算を書いています

ここが静岡市の親切なところです。公式ページに、こう書かれています。

「115万円を補助できるのは、木造住宅耐震事業費143万7,500円以上になります(143.75万円×0.8=115万円)」

補助率8割なので、工事費が143万7,500円を超えたところで上限に張り付きます。——つまり、それ以上いくら工事費が上がっても、補助は115万円のままです。

これは見積もりを見るときにそのまま使えます。——耐震の見積もりが143万7,500円に届いていないなら、補助は「工事費の8割」で計算されます。140万円なら112万円。自分がどちら側にいるかが、その場で分かります。

行政が割り算まで書いて見せるのは、めずらしいことです。——当サイトが調べた12市で、この書き方をしていたのは静岡市だけでした。

代理受領なら、差額だけ払えば済みます

静岡市は代理受領制度を用意しています。市の説明をそのまま引きます。

「代理受領制度とは、補助金の請求と受領を耐震補強工事業者へ委任することにより、補助金が市から耐震補強工事業者に直接支払われる制度です。この制度を利用すると、申請者は耐震補強工事費から補助金額を差し引いた金額を耐震補強工事業者に支払えば良いため、当初の費用負担が軽減されます。」

補助金は普通、工事が終わって報告を出したあとに振り込まれます。——それまでは施主が全額を立て替えることになります。150万円の工事なら、150万円を一度払う必要がある。

代理受領を使えば、差額だけで済みます。——使えるかどうかは、頼む会社がこの制度に対応しているかで決まります。見積もりの段階で聞いてください。

鉄筋センサーとスジカイ検出器を貸してくれます

これは他の市で見なかった仕組みです。静岡市は、耐震診断に使う機器を貸し出しています。

「耐震診断に役立つ、貸出可能な『鉄筋センサー』や『スジカイ検出器』を建築安全推進課(静岡庁舎5階)に備えています。」

スジカイ検出器は、壁の中に筋交いが入っているかを壁を壊さずに調べる機器です。——耐震診断では、壁の中がどうなっているかで評点が変わります。図面が残っていない家では、これが分からないと診断が進みません。

市が業者向けに貸している、という位置づけだと思われます。——施主が借りられるかどうかは建築安全推進課(054-221-1124)に確認してください。ただ、市がここまで用意しているという事実は、静岡市の耐震への本気度を示しています。

市は「耐震事業業者紹介リスト」もPDFで公開しています。ただし「補助制度実績のある一部の業者が掲載してあります」という但し書きつきです。知り合いの建築士や業者に頼む場合は、「静岡県耐震診断補強相談士」の資格を持っているか確認してくださいと市が案内しています。

雹が降ったあと、塗る前にやること

近年、静岡でも雹の被害が報じられることがあります。当サイトは気象の統計を持っていないので「静岡は雹が多い」といった断定はしませんが、降ったあとにやることは、どの地域でも同じです。

  • 塗る前に、屋根と外壁の写真を撮っておく——地上からスマホのズームで十分です。登らないでください
  • 降った日付を記録する——いつのことか分かると、話が早くなります
  • 見積もりのときに伝える——傷みの原因が経年か雹かで、直し方が変わることがあります

いちばん大事なのは、塗ってしまうと痕が分からなくなることです。——凹みも、割れも、塗膜で覆われます。塗る前に記録を残しておくかどうかで、あとの選択肢が変わります雹が降ったあと、家はどこを見るか)。

塗装だけなら、補助は無い前提で

やること効き方
昭和56年5月以前の木造なら、わが家の専門家診断(無料)から評点が分かれば、115万円の枠に届くかどうかが決まります
耐震をやるなら、143万7,500円のラインを意識するそこを超えると補助は115万円で頭打ちです。市が自分で計算式を公開しています
塗装のほうは、同じ条件で2〜3社に出してもらう静岡市は補助が無いぶん、金額の差がそのまま手残りの差になります。1枚だけでは高いか安いか判断できません(見積もりを並べるこの金額は妥当か
代理受領が使えるか聞く立て替える金額がまるごと変わります。会社が対応していなければ使えません

よくある質問

静岡市の外壁塗装助成金は、いくらですか?

ありません。——市が「経年劣化等による住宅のメンテナンス(外壁塗装や防水改修など)に掛かる助成は行っていません」と明記しています。「外壁塗装」と名指しされています。

将来、できる可能性はありますか?

市は「慎重にならざる負えない」と書いています。——理由として助成の目的、住宅を持たない市民との公平性、既存制度との重複を挙げています。待つ性質のものではないと考えるほうが現実的です。

なぜ外壁塗装には出ないのですか?

静岡市の説明がいちばん分かりやすいです。——外壁塗装は持ち家の維持にかかる費用なので、賃貸にお住まいの市民との公平性が問題になります。だから多くの市が「防災」「空き家」「移住」など、市の施策に合致する目的でしか出しません。

耐震の115万円は、外壁塗装にも使えますか?

使えません。——対象は補強計画(設計)と補強工事の経費です。ただし足場は共通で使えるので、耐震をやるなら同じタイミングで外壁も塗るほうが無駄がありません足場代の考え方)。

工事費が100万円だと、補助はいくらですか?

8割なので80万円です。——上限の115万円に届くのは工事費が143万7,500円以上のとき。市が「143.75万円×0.8=115万円」と計算式を公開しています。

うちは昭和60年築です。使えますか?

この補助は使えません。——対象は昭和56年5月31日以前に建築されたもの(または同日に建築中)です。ただし市は、昭和56年6月から平成12年5月までの木造住宅向けに「新耐震基準の木造住宅の耐震性能検証法」を案内しています。リフォームの機会に活用を、という位置づけです。

いつまでに申し込めばいいですか?

申請受付は令和8年11月30日までです。——ただし「2027年1月末までに工事が完了するものに限ります」という条件が付きます。11月末に申し込んで2か月で終わる工事か、という逆算が要ります。

お金を先に全額払わないといけませんか?

代理受領制度が使えます。——補助金が市から工事業者に直接支払われるので、施主は工事費から補助金額を差し引いた金額だけを払えば済みます。対応しているかどうかは会社に確認してください。

どの会社に頼めばいいですか?

耐震を絡めるなら「静岡県耐震診断補強相談士」の資格が必要です。——市は「耐震事業業者紹介リスト」をPDFで公開していますが、「補助制度実績のある一部の業者」という但し書きがあります。リストに載っていない会社が悪いわけではありません。資格の有無を直接聞いてください(資格と許可の話)。

雹で傷んだかもしれません

塗る前に写真を撮ってください。——塗ってしまうと、凹みも割れも塗膜で覆われて分からなくなります。地上からスマホのズームで十分です。雹害のページに、屋根に登らずにできる確認の手順を書いています。

参考にした情報

  • 静岡市「【説明】住宅のメンテナンスのための助成金について」(受付日 2025年9月30日/市政へのご意見・ご提案への回答/原文=「静岡市では、経年劣化等による住宅のメンテナンス(外壁塗装や防水改修など)に掛かる助成は行っていません。」「助成金の制度は、どのような目的で助成するのか、住宅をお持ちでない市民の皆様との公平性は保たれるのか、既存制度との関係性や補助重複にならないかなどを整理し制度設計する必要があり、静岡市として既存制度がある場合の導入は慎重にならざる負えないと考えています。」「なお、静岡市で行っている住宅の助成金は、防災や安全、空き家の流通促進や人口流出入対策など市の施策に合致した改修事業に対するものがあります。」/担当=都市局建築部住宅政策課住まい支援係 054-221-1590)
  • 静岡市「木造住宅耐震事業」(令和8年度新規申請受付は令和8年4月6日から/補助対象=昭和56年5月31日以前に建築されたもの又は同日において建築中であった木造住宅/静岡県耐震診断補強相談士による補強計画/耐震評点1.0未満を1.0以上にする補強工事/補助内容=115万円の補助限度額内で補強計画(設計)と補強工事に係る経費の8割/「115万円を補助できるのは、木造住宅耐震事業費143万7,500円以上になります(143.75万円×0.8=115万円)」/申請受付期間 令和8年4月6日〜令和8年11月30日、2027年1月末までに工事が完了するものに限る/代理受領制度/耐震事業業者紹介リスト/「鉄筋センサー」「スジカイ検出器」の貸出/新耐震基準の木造住宅の耐震性能検証法の案内/担当=都市局建築部建築安全推進課安全推進係 054-221-1124)
  • 最終確認日:2026年9月1日。制度は年度で変わります。申し込む前に、必ず市の公式ページと担当課でご確認ください。