【2026年度】伊勢市は、外壁塗装だけでも補助が出ます——ただし先着順です
三重県内の市を順に調べてきましたが、伊勢市は他と違います。四日市市も津市も鈴鹿市も「耐震補強と一緒にやるリフォームなら」という条件付きでした。伊勢市の住宅リフォーム促進事業補助金は、工事の種類を限定していません。塗り替えだけで申請できます。
金額は工事費(税抜)の10分の1、上限5万円。大きくはありません。そして予算1,000万円の先着順で、2026年8月27日時点の残額は223万2千円でした。上限まで使う人が続けば、40件台で終わります。(2026年8月30日確認)
なぜ「外壁塗装も対象」と言えるのか
制度の案内文に「外壁塗装」という言葉が出てくるわけではありません。それでも対象だと言えるのは、提出書類の説明にこう書かれているからです。
(6)工事内容がわかる全体の図面(内装工事の場合は平面図、外壁塗装等場合は立面図)
※外壁塗装等の工事で、(7)で申請物件の全景(建物の四方向)が確認できる場合は省略可
市が、外壁塗装で申請してくる人を想定して書類の指示を書いています。「立面図を出してください、ただし建物の四方向の写真があれば省略していい」——ここまで具体的なのは、実際に申請が来ているからです。
あわせて、対象外の工事のリストにも外壁塗装は入っていません。市が挙げているのはこちらです。
- 工事費(税抜)が20万円に満たないもの
- 申込時点で着手している工事や、補助金の交付決定前に着手しているもの
- 他の補助制度を利用する工事
- 浄化槽設備工事や公共下水道への排水管接続工事、建物の解体のみの工事等
- 住宅本体を工事しない倉庫、車庫、納屋等の工事
- 🔴造園、門扉、塀、カーポート等または外構の工事
- 単に機器等の設置・取替えのみの工事(エアコン、IHクッキング、網戸等)
- 併用住宅の住宅部分以外にかかる工事
- 貸主による賃貸・使用貸借している部分にかかる工事
⚠️「造園、門扉、塀、カーポート等または外構の工事」が対象外なのは要注意です。外壁と一緒に塀やカーポートも頼む方は多いのですが、そこは補助の対象になりません。そして「住宅本体を工事しない倉庫、車庫、納屋等」も外れます。
だから見積書は、住宅本体と外構で行を分けて出してもらってください。「外壁塗装一式」とまとめられていると、市の審査で住宅本体分がいくらか分かりません。複数社に頼むときも、最初にこの分け方を伝えておくと、あとで作り直さずに済みます。
金額の計算——上限5万円に届くのは税抜50万円から
工事費(税抜)の100分の10に相当する額(上限5万円)
※補助金額の千円未満は切り捨て
| 工事費(税抜) | 補助額 |
|---|---|
| 20万円(下限) | 2万円 |
| 30万円 | 3万円 |
| 50万円 | 5万円(ここで上限に到達) |
| 100万円 | 5万円(上限のまま) |
税抜50万円で上限に届きます。戸建ての外壁塗装なら、たいていの工事がここを超えます。つまり実質は「5万円が出るかどうか」の話で、工事費を積んでも補助は増えません。
そして「工事費(税抜)が20万円以上」が下限です。部分的な塗り直しや、付帯部だけの塗装だと届かないことがあります。
🔴 申請の順番が、三重県内の他市と逆です
ここが、このページでいちばん伝えたいところです。
四日市市や津市の耐震系の補助は、「交付決定通知の前に契約したら対象外」でした。契約より先に申請する制度です。ところが伊勢市のこの補助は、契約してから申請します。
市が示している手順は、こうです。
- ①申請者が、工事業者に直接工事の申し込みをする
- ②工事業者が、現地調査・設計・見積りをする
- ③申請者と工事業者が、施工方法・費用・支払条件などを十分に打合せて、工事契約をする
- ④申請者が、補助金交付申請書類を作成して市に提出する
- ⑤市が審査し、交付決定をする(書類審査に1〜2週間程度)
- ⑥工事業者が工事を実施する
- ⑦工事完了後、申請者が工事費を支払う
- ⑧完工後30日以内、または令和9年3月31日のいずれか早い日までに実績報告
- ⑨市が完了検査 → 交付額確定通知と交付請求書 → ⑩請求書を提出(郵送可)→ ⑪口座に振込
⚠️ただし、契約してよくても着工はできません。市は「決定通知書の交付後でなければ着工できません」と明記しています。
つまり③で契約 → ④で申請 → ⑤で決定(1〜2週間)→ ⑥でやっと着工という流れです。契約から着工まで2週間前後の空きが生まれます。ここを業者に伝えておかないと、契約したその週に足場を組まれて対象外になります。
見積もりを取る段階で「伊勢市の補助金を使うので、交付決定が出てから着工してほしい」と伝えてください。この一言が言えるかどうかで結果が変わります。市内の業者なら制度を知っていることが多いのですが、知らない担当者に当たることもあります。
「市内に本社・本店がある業者」という縛りがあります
制度の定義そのものに、こう書かれています。
伊勢市内で申請者が居住している住宅を、市内に本社・本店がある法人、または市内の個人事業者で行うリフォーム工事の費用の一部を補助する制度です。
🔑「本社・本店」と書かれているのが厳しいところです。津市の空き家補助は「市内に本店・支店または営業所」、耐震のリフォーム補助は「県内に本店・支店・営業所」でした。伊勢市は支店や営業所では足りません。市内が本拠地の会社に限られます。
これは金額と天秤にかける話になります。補助は最大5万円です。市内限定で1社に絞った結果、工事費が5万円以上高くつくなら、意味がありません。市内の会社と市外の会社の両方から見積もりを取って、補助を足したうえで総額を比べてください。塗料のグレードひとつで数十万円動く工事なので、5万円は簡単に逆転します。
そのほかの細かい条件も、押さえておいてください。
- 併用住宅は住宅部分のみが対象
- 賃貸住宅は申請者の居住部分のみ(所有者の承認が必要)
- 🔴クレジットカード会社等から付与されたポイントでの支払い、小切手・手形での支払い、相殺による決済は対象外
- 同一対象者および同一建物につき、交付は1回限り
- 施工業者が自身の住宅を自身で工事する場合は対象外
- 「伊勢市空家リフォーム促進事業補助金」「伊勢市空家購入促進事業補助金」との併用不可
ポイント払いが対象外というのは、他市ではあまり見ない条件です。支払い方法まで指定があるので、契約前に業者と決済方法を確認してください。
予算の残りを、自分で確かめる方法
この制度は令和8年4月1日から先着順で、交付決定額が市の予算額(1,000万円)に達した時点で受付を終了します。
市は、予算残額をホームページで公開しています。当サイトが確認した時点では次のとおりでした。
予算残額:223万2千円(令和8年8月27日時点)
上限5万円で割ると40件台です。ただし全員が上限まで使うわけではないので、正確な残件数は分かりません。そして、この数字は日々減ります。
だから当サイトの数字を信じないでください。やることは一つで、伊勢市公式の「住宅リフォーム促進事業補助金」のページを開いて、ページ上部の予算残額を見る。それだけです。ゼロになっていたら、その年度は終わりです。
⚠️時間の逆算をしておいてください。見積もりを取って、契約して、書類をそろえて、審査に1〜2週間。今日から動いても、交付決定まで1か月前後はかかります。残額が数十万円まで減っていたら、間に合わない可能性のほうが高くなります。
そろえる書類——「同意書」を出せば2枚減ります
| 書類 | 備考 |
|---|---|
| 交付申請書(様式第1号) | 市のページからダウンロード |
| 世帯全員の住民票 | 🔑「住民基本台帳及び市税に関する調査同意書」を出せば、この2つを省略できます |
| 世帯全員の市税の完納証明書 | |
| (中学生以下の世帯員は除く/高校生以上は学生証等の写し) | 課税されていない等で完納証明書が出ない場合は非課税証明書。いずれも発行から3か月以内のもの |
| 住宅の所有者がわかるもの | 課税資産(家屋)明細書の写し、登記事項証明書、固定資産評価証明書、名寄帳など。中古住宅を購入して完工後に住み始める場合は不動産売買契約書 |
| 工事見積書の写し | 工事内訳書が必要。店舗併用住宅は店舗と住宅それぞれの工事費がわかるもの |
| 工事内容がわかる全体の図面 | 外壁塗装等の場合は立面図。建物四方向の全景写真があれば省略可 |
| 施工予定箇所の着工前の写真 | 施工予定箇所全体が見えるように撮影 |
🔑同意書を1枚出すだけで、住民票と完納証明書を取りに行かなくて済みます。市役所へ行く回数が減るので、使わない手はありません。
完納証明書について、市が注意を書いています。金融機関の窓口や口座振替で納付した直後に窓口へ行くと、納付確認のため証明書の発行に日数がかかることがある——急ぐなら領収書を持参してください。
そして申請の受付は窓口だけです。市は「メールやファクス、郵送、各支所での申請受付は行っていません」と明記しています。担当は商工労政課です。最後の補助金交付請求書だけは郵送できます。
工事の途中で内容が変わったら、必ず届け出る
見落としやすい注意事項があります。
工事内容や工事費の変更、工事の廃止などが生じた場合、変更承認申請の手続きを行ってください。変更承認申請の提出がない場合、補助の対象外となります。
「対象外となります」と書かれています。減額ではなく、丸ごと外れます。
外壁塗装は、足場を組んでから追加が出やすい工事です。下地を開けたら傷みがひどかった、シーリングを打ち替える範囲が広がった——よくあることです。そのたびに市へ変更承認申請を出す必要があります。
だからこそ、見積もりの段階で「追加が出そうな箇所はどこか」を複数社に聞いておく意味があります。1社だけだと、その会社が見落とした箇所はそのまま追加工事になります。何社かに見てもらって全社が同じ場所を指すなら、最初からその分を見積もりに入れておけば、変更承認の手間そのものが減ります。
🔴 同じ伊勢市なのに、耐震の補助は「順番が逆」です
ここは間違えると補助が消えるので、はっきり書きます。伊勢市には、申請の順番が正反対の制度が同居しています。
| 制度 | 順番 | 担当 |
|---|---|---|
| 住宅リフォーム促進事業補助金 (このページの主役) | 工事契約 → 申請 → 交付決定 → 着工 契約は先でよい。着工は決定後 | 商工労政課 |
| 木造住宅の耐震補強補助 耐震シェルター・空家除却 | 申請 → 交付決定 → 工事契約 → 着工 🔴決定前に契約したら支払えない | 住宅政策課 0596-21-5596 |
耐震側について、市はこう書いています。
補助金の交付決定を受ける前に、施工業者と契約された場合は、補助金をお支払いすることができません。必ず、施工業者との契約前に申請いただき、補助金の交付決定を受けた日以降で契約してください。
同じ市役所で、片方は「契約してから申請」、もう片方は「契約したら終わり」です。外壁塗装だけならリフォーム促進側、耐震補強も一緒にやるなら耐震側——どちらの制度を使うかを決めてから、契約の話に入ってください。
耐震も一緒にやるなら、金額の桁が変わります
リフォーム促進の補助は上限5万円ですが、耐震側は桁が違います。対象は昭和56年5月31日以前に着工された木造住宅です。
| 補助 | 金額 | 中身 |
|---|---|---|
| 耐震補強工事補助 | 最大157万5千円 | 評点0.7未満の住宅を、1.0以上(または1.5以上)にする補強工事。令和7年4月1日に150万円から増額されました |
| 耐震補強設計補助 | 最大18万円 (精密診断に基づく場合は最大34万円) | 評点0.7未満または1.0未満と診断された住宅の補強設計書の作成 |
| 同時リフォーム補助 | 最大20万円 | 耐震補強工事と同時に行う、住宅の機能や性能の向上を目的とするリフォーム工事(向上を伴わないリフォームは対象外) |
| 耐震シェルター等設置補助 | 市の資料で確認 | 令和7年から、耐震診断無しでも利用できるよう制度が改正されました |
| 木造住宅の無料耐震診断 | 無料 | 入口。ここから設計・工事へ進みます |
🔑耐震側にも「同時リフォーム補助 最大20万円」があります。リフォーム促進の5万円より大きい。ただし条件が「住宅の機能や性能の向上を目的とする」で、市は「機能や性能の向上を伴わないリフォーム工事は補助対象外」と明記しています。
同じ色に塗り直すだけなら「向上」とは言いにくい。遮熱や断熱の性能を足すなら説明がつきやすい。——この差は津市や鈴鹿市でも同じ論点でした。当サイトでは対象になるかを断定しません。塗料のグレードと性能を書いた見積書を持って、住宅政策課に確認してください。
共通の注意も2つあります。交付決定を受けた日から6か月以内に実績報告を完了する必要があること、そして補助金は1棟につき1回限りで、過去に交付を受けている家は使えないことです。申込期間は随時受付ですが、予算額に達したら終了します。
もうひとつ、設計補助には見落としやすい条件があります。「耐震補強設計書の作成業者と耐震補強工事の施工業者は別業者としてください」——設計と工事を同じ会社に頼めません。工事のほうを何社かに当たるときに、設計を誰が書いたかを伝えて見積もりを取ってください。設計書という同じ図面に対して各社が金額を出すので、比較がきれいに成立する珍しい場面です。
訪問業者には、市が名乗ることになっています
伊勢市は、耐震のページに注意書きを載せています。
最近、耐震診断・耐震補強工事をすすめる訪問業者が増えています。市では、直接訪問して耐震診断・耐震補強工事等をすすめる場合、市の職員又は委託事業者であることを明示しますので、不審な点がございましたら、住宅政策課(電話:0596-21-5596)までお問い合せください。
これは覚えておく価値があります。「市の耐震診断で回っています」と言って訪ねてくる相手がいたら、市の職員か委託事業者であることを明示しているかを確かめる。していなければ、その場で契約せず、住宅政策課に電話する。番号は市が公開しているものです。
補助金がある制度は、それ自体が訪問販売の口実に使われます。「補助金が使えるので今日中に契約を」と言われたら、順番が逆です。先にどの制度に当たるかを市に確かめて、それから自分で選んだ会社に見積もりを頼んでください。制度は逃げませんが、その場で押した判は戻りません。
伊勢市には、ほかにこんな制度もあります
この補助と併用できないものを含めて、住まいに関する制度を挙げておきます。どれを使うかは先に決めてください。
| 制度 | 性格 |
|---|---|
| 伊勢市空家リフォーム促進事業補助金 | 空き家の改修。住宅リフォーム促進事業補助金とは併用できません |
| 伊勢市空家購入促進事業補助金 | 空き家の購入。こちらも併用不可 |
| 木造住宅の耐震補強(設計・工事)補助・耐震シェルター等設置 | 旧耐震木造住宅向け。防災の担当課 |
| 脱炭素・カーボンニュートラルに向けた補助制度 | 省エネ設備など。環境の担当課 |
「他の補助制度を利用する工事」は対象外と明記されているので、ひとつの工事に複数の補助を重ねることはできません。空き家を買って直すなら空家側、今住んでいる家を塗るならリフォーム促進側——という切り分けになります。
出典(伊勢市公式)
- 伊勢市「住宅リフォーム促進事業補助金」(更新日2026年8月28日/申請受付状況と予算残額、制度の定義、補助対象の工事と補助金額、補助対象者、補助対象外の工事、提出書類、注意事項、補助金の手続きと手順)
- 伊勢市「木造住宅の耐震補強(設計・工事)補助・耐震シェルター等設置補助・空き家除却(解体)工事補助」(更新日2026年8月18日/令和7年4月1日の増額、交付決定前の契約は対象外、6か月以内の実績報告、1棟1回限り、設計と工事は別業者、同時リフォーム補助の条件、訪問業者への注意喚起)
- 伊勢市「空家対策の補助制度」(空家リフォーム促進事業補助金・空家購入促進事業補助金)/伊勢市「木造住宅の耐震補強(設計・工事)補助・耐震シェルター等設置」/伊勢市「脱炭素・カーボンニュートラルに向けた補助制度等」
最終確認日:2026年8月30日(予算残額は2026年8月27日時点の市の公表値)。予算残額は日々変わります。申請前に必ず伊勢市商工労政課および市の公式ページでご確認ください。
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